<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
  xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
  xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
  xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
  xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
  xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
  xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
>

    <channel>
    <title>法人別リリース</title>
<atom:link href="https://kyodonewsprwire.jp/feed/author/H107217" rel="self" type="application/rss+xml"/>
<link>https://kyodonewsprwire.jp</link>
<lastBuildDate>Fri, 03 Apr 2026 18:00:00 +0900</lastBuildDate>
<language/>
<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
<item>
        <title>電圧駆動による安定な磁気情報書き込みの新技術を開発</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202604016764</link>
        <pubDate>Fri, 03 Apr 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 非磁性体薄膜を2層の強磁性体薄膜で挟んだ構造（人工反強磁性体）の制御された界面に対して電圧をかけることで、広いパルス幅領域で磁気情報を安定に書き込むことに成功 ・ 電圧駆動型MRAM（不...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 非磁性体薄膜を2層の強磁性体薄膜で挟んだ構造（人工反強磁性体）の制御された界面に対して電圧をかけることで、広いパルス幅領域で磁気情報を安定に書き込むことに成功&lt;br /&gt;
・ 電圧駆動型MRAM（不揮発性磁気メモリー）の大容量化に道筋&lt;br /&gt;
・ 記憶保持および書き込み動作ともに超低消費電力化でき、情報機器の省エネルギー化に貢献&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）ハイブリッド機能集積研究部門 中山 裕康 主任研究員、野﨑 隆行 研究グループ付、山路 俊樹 主任研究員、野崎 友大 研究グループ長、今村 裕志 研究グループ付、エレクトロニクス・製造領域 湯浅 新治 上級首席研究員は、電圧駆動型MRAM（Magnetoresistive RAM; 不揮発性磁気メモリー）の大容量化を可能とする新たな磁気情報書き込み方式として利用できる新技術「電圧誘起スタティック磁化反転法」を開発し、その動作を実験的に観測することに成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
不揮発性メモリーは、電源を切っても情報が保持されるため待機電力がゼロであり、情報機器の省エネルギー化に大きく貢献できると期待されています。中でも、電子のスピン状態を制御するMRAMは、演算チップへの集積化に適しており、情報の読み書きが非常に高速かつ放射線や温度などの環境に対する堅牢（けんろう）性に優れた不揮発性メモリーの方式の一つです。しかし、現行のMRAMでは情報を安定に制御するために大きな電流が必要で、書き込み時の消費電力の増大が課題となっていました。一方、現在開発が進められている電圧駆動型MRAMでは、低消費電力での書き込みが可能なものの、電圧による書き込みには高精密な高速電圧パルスの生成が必要であり、書き込み電圧のわずかな変化によって書き込みエラーが生じるという問題を抱えていました。また、素子の特性のばらつきによって最適な書き込み電圧パルス幅が素子ごとに異なるため、従来の書き込み方法では、電圧駆動型MRAMの安定な動作や大容量化は困難でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回産総研では、非磁性体薄膜を強磁性体（金属磁石）薄膜2層で挟んだサンドイッチ構造をもつ「人工反強磁性体」を用いて、強磁性体薄膜の磁化（N極－S極の向き、これが情報の０と1に対応する）が向きやすい方向を電圧によって制御する技術を開発しました。また、印加する電圧の符号によって双方向に磁気情報を書き込むことができ、書き込み電圧のパルス幅が変化しても安定して書き込みができることも実証しました。この技術は、情報書き込みを低消費電力かつ安定で制御性良く実現できるため、将来の大容量不揮発性磁気メモリーへの応用が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2026年4月3日に「Nature Materials」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
人工知能（AI）やモノのインターネット（IoT）の技術の普及により、社会全体で扱う情報量は急速に増加しており、それに伴って情報の一時的な保持や処理のために消費される電力が増大の一途をたどっています。そのため、持続可能な社会の実現に向けて、コンピューターをはじめとする情報機器のさらなる省エネルギー化は重要な課題となっています。情報機器内において一時的な情報の蓄積場所としての役割を担う素子には、情報の保持のために電力が必要な揮発性メモリーと、電源を切っても情報が失われない不揮発性メモリーがあります。不揮発性メモリーは本質的に情報の保持に電力を必要としないため、一般的に揮発性メモリーよりも省エネルギーであるとされています。コンピューターの基本部品である「半導体メモリー」の中でも代表的なものがSRAM（Static RAM; スタティックランダムアクセスメモリー）です。SRAMは情報書き込みが非常に高速かつ低消費電力で、書き換え回数に事実上の制限がないという優れた特性をもちますが、揮発性メモリーであるため待機時にも電力を消費することが問題となっています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これに対して、MRAMは電子のスピン（磁性の起源となる電子の性質）状態を利用することで情報を保持する不揮発性メモリーです。MRAMは演算チップへの集積が容易であり、読み書き速度が高速で、放射線や高温など過酷な環境に対しても高い耐性を示します。一方で、STT-MRAMとも呼ばれる現行のMRAMでは情報の書き込みには電流を用いる方式が使われており、その結果、SRAMと比較すると書き込み時の消費電力が大きく、その低減技術の開発が重要な研究課題となっていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では電子の持つスピンの性質を利用する技術「スピントロニクス」を活用し、電流ではなく電圧で電子のスピン状態を制御して情報を書き込む電圧書き込み方式（VC方式）のMRAMを提案し、研究開発を行ってきました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2016/pr20161205_2/pr20161205_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2016&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2016/pr20161205_2/pr20161205_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年12月5日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。この方式を用いることで、待機中の電力だけでなく書き込み時の消費電力も大幅に減らすことができるため、より省エネルギーなメモリー素子の実現が期待されています。さらに、産総研では界面制御によって制御効率を向上できることも実証しています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20171201/pr20171201.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2017&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20171201/pr20171201.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年12月1日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。しかし、従来手法である電圧磁気異方性制御（VCMA）効果を活用した「電圧誘起ダイナミック磁化反転法」では、図1のように、安定した書き込みができる電圧パルス幅領域は非常に限られており、１ナノ秒（10億分の１秒）程度というごく限られた特定のパルス幅をもつ電圧パルスを使ってスピンを反転させる必要があることから、書き込み電圧パルスのわずかな変化や素子の特性のばらつきの影響を受けやすく、書き込みエラーが起きやすいという問題がありました。メモリー応用を目指すためには10−6を下回る低い書き込みエラー率（書き込み試行回数に対して、書き込みエラーが起きる割合）を達成することが必要であり、大容量メモリーを安定に動作させるためには、広いパルス幅領域にわたって安定した書き込みを可能とする新たな技術の開発が求められていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、「人工反強磁性体」と呼ばれる磁気的な構造を導入し、強磁性体（金属磁石）薄膜の磁気異方性を電圧によって制御する技術により、書き込み時の消費電力を低減するとともに、メモリー素子の大容量化や安定した動作にもつながる新しいタイプの電圧駆動型MRAMの書き込み方式「電圧誘起スタティック磁化反転法」を開発しました。この方法では、従来よりも長い電圧パルス幅での書き込みが可能であるだけでなく、幅広い電圧パルス幅領域において安定した書き込みができるという特徴があります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究成果は、国立研究開発法人科学技術振興機構（JST）の戦略的創造研究推進事業 さきがけ「新原理デバイス創成のためのナノマテリアル」（研究総括：理化学研究所 岩佐義宏 創発物性科学研究センター 副センター長）における研究課題「磁性超薄膜界面を用いた革新的電圧スピン制御デバイス技術の開発」（JPMJPR23H6）およびNEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）の推進する委託業務「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発／次世代コンピューティング技術の開発／電圧駆動不揮発性メモリを用いた超省電力ブレインモルフィックシステムの研究開発」（JPNP16007）により得られました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
今回開発した電圧誘起スタティック磁化反転法では、界面制御によって膜面垂直方向に自発磁化を形成した磁性体超薄膜に電圧をかけて、その垂直磁化を反転させることで磁気情報を書き込みます。概要図および図2（左）に今回作製した素子の概念図を示します。これまでの強磁性体（金属磁石）薄膜における電圧による磁化制御に関する研究では、情報記憶を担う強磁性体層（記憶層）として厚さ1ナノメートル（10億分の1メートル）程度の単層の強磁性体が用いられてきましたが、今回、その代わりに「人工反強磁性体」という特殊な構造を導入しました。これは、二つの強磁性体薄膜の間にナノメートルスケールの厚さをもった中間層を挟むことで生まれる強磁性体層間の磁気的な結びつき「磁性層間結合」を利用した構造です。この結合エネルギーが負の値を示す場合、二つの磁化方向が反平行になり、人工反強磁性体が形成されます。この人工反強磁性体に絶縁体層を介して電圧をかけると、実験的に観測される磁性層間結合の大きさが変わり、図2（右）のように固定磁界中において磁化配置（平行・反平行）を制御できることが分かりました。詳細な比較実験と理論的な解析の結果、この変化は電圧をかけられた側の強磁性体の「垂直磁気異方性」が変わることによって起きていることが明らかになりました。つまり、電圧で磁性層間の結びつきを間接的にコントロールできるということです。さらに図2（右）をみると、書き込み電圧の符号によって、書き込み電圧がゼロの状態で2種類の値をとることが確認できます。これは、従来の方法では書き込み電圧として片側の符号しか使えず、事前に磁化状態を確認するプロセスが必要であったこととは大きく異なる点で、高速化、低消費電力化に貢献します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この電圧書き込み手法の優位性を確かめるため、従来の電圧誘起ダイナミック磁化反転法では用いることのできなかった数十ナノ秒という長いパルス幅での書き込みを試みました。図3（左）は電圧パルス幅を75ナノ秒に設定し、正電圧パルスと負電圧パルスを交互にかけた際の強磁性体薄膜における磁化変化量の測定結果を示しています。この結果から、電圧パルスにより高い再現性で磁化を制御できることがわかりました。また、図3（右）には、電圧パルス幅を変化させた場合の磁化変化量の測定結果を示しています。今回開発した「電圧誘起スタティック磁化反転法」では、通常は高速書き込みを行うことが難しい10マイクロメートル（10万分の1メートル）という大きなサイズの素子であるにもかかわらず、50ナノ秒での高速な書き込みができ、さらに、50ナノ秒より長いパルス幅の電圧パルスをかけた場合も安定して磁化を制御できることが実験的に明らかになりました。ワーキングメモリーではより高速な書き込み時間が求められますが、理論解析の結果、この方法では素子を100ナノメートル以下まで微細化すれば、パルス幅1ナノ秒程度の高速電圧パルスによる書き込みも可能であり、メモリーへの応用において有望であることが分かりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
もう一つの特徴は、書き込みを行う強磁性体層における「磁気摩擦」（磁気緩和）が大きいほど、より高速な書き込みができるということです。従来は磁気摩擦が大きい材料は利用できませんでしたが、この方法では磁気摩擦が大きいことは逆にメリットとなります。そのため、電圧制御の高効率化に有効であるものの、磁気摩擦が大きいためにこれまで使われてこなかった重金属材料を積極的に利用でき、新しいデバイス構造や材料の設計にもつながります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回開発した「電圧誘起スタティック磁化反転法」によって、幅広いパルス幅の条件で安定した磁気情報の書き込みができる新しい電圧駆動方式を実現しました。従来の方法（電圧誘起ダイナミック磁化反転法）では難しかった、より大容量な磁気メモリーの電圧書き込み技術へと発展することが期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は、実デバイスへの適用に向けて、さらなる低電圧化および外部磁界不要での動作を可能とする磁性材料、絶縁体材料およびそれらの積層構造の探索を進める予定です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Nature Materials&lt;br /&gt;
タイトル：Static magnetization switching in an artificial antiferromagnetic multilayer driven by a voltage-controlled magnetic anisotropy effect&lt;br /&gt;
著者名：Hiroyasu Nakayama, Takayuki Nozaki, Toshiki Yamaji, Tomohiro Nozaki, Hiroshi Imamura, Shinji Yuasa&lt;br /&gt;
DOI：10.1038/s41563-026-02575-w&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
MRAM、電圧駆動型MRAM&lt;br /&gt;
MRAMは、強磁性体（金属磁石）を記憶素子として使った不揮発性メモリーである。MRAMにおける記憶情報の書き込み方法には、磁界を使う方法、電流を使う方法、電圧（電界）を使う方法がある。現行のMRAMはスピン移行トルク（STT）方式の「STT-MRAM」と呼ばれるもので、電流によって書き込みが行われる。一方で、電圧で記憶情報の書き込みを行う「電圧駆動型MRAM」は研究開発段階にあるが、STT方式と比べて消費電力を大幅に低減できるため、超低消費電力な次世代の不揮発性磁気メモリー技術として期待されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
不揮発性メモリー&lt;br /&gt;
電源を切っても記憶情報が保持されるメモリー。現在使われている半導体メモリーであるDRAMやSRAMは「揮発性メモリー」であり、電源を切ると記憶情報が失われるため、待機時でもリフレッシュ動作やリーク電流によって電力を消費する。そのため、待機時に電力を消費しない「不揮発性メモリー」が注目されている。不揮発性メモリーとして、MRAM以外にも抵抗変化メモリー（ReRAM）、相変化メモリー（PCRAM）、強誘電体メモリー（FeRAM）などさまざまな方式があり、それぞれの特徴を生かした応用分野や用途の検討が進められている。その中でMRAMは、演算チップへの集積化が容易かつ書き換え可能回数に制限がないという特徴を有している。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
人工反強磁性体、磁性層間結合&lt;br /&gt;
二つの強磁性体（金属磁石）薄膜の間に、磁性を持たない中間層（非磁性体薄膜）をナノメートルスケールの厚さで挟んだ時（下図）、二つの強磁性体のもつ自発磁化が同じ方向にそろう相互作用が働くか、逆方向になる相互作用が働くかが中間層の膜厚に応じて変化する現象が生じる。これは量子効果で、「磁性層間結合」と呼ばれる。この仕組みを使うと、人工的に二つの強磁性体の磁化配置が逆向きになる構造である「人工反強磁性体」を作ることができる。この人工反強磁性体にかける磁界を少しずつ強くしていくと、二つの強磁性体の磁化の向きが逆向きから同じ向きに切り替わる。この時の磁界の強さを交換結合磁界という。これは、人工反強磁性体における磁性層間結合の強さを示す指標となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
電圧磁気異方性制御（VCMA）効果&lt;br /&gt;
磁気異方性は通常、結晶構造や強磁性体の形状などに起因した材料に固有のものだが、強磁性体超薄膜に対して電圧をかけると磁気異方性が変化する現象が2009年に発見された。この現象は「電圧磁気異方性制御（VCMA）効果」と呼ばれている。さらに2012年には、この効果を使ってパルス電圧で磁化を高速に切り替える方法「電圧誘起ダイナミック磁化反転法」が開発され、低消費電力な磁気情報書き込み技術として注目されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
垂直磁気異方性&lt;br /&gt;
強磁性体（磁石）中では、磁化が向きやすい方向と向きにくい方向がある。これを「磁気異方性」という。特に、薄膜の膜面垂直方向に磁化が向きやすい異方性を「垂直磁気異方性（PMA）」と呼ぶ。ゼロ磁界下で垂直磁化をもつ強磁性体薄膜の磁化状態はエネルギー的に下図のような形で記述され、磁化反転を起こすためには、エネルギー障壁に相当する垂直磁気異方性エネルギーを超える必要がある。垂直磁気異方性により優れた記憶保持性能が得られ、また記憶層の体積を小さくできることから、ハードディスクやMRAMの大容量化に利用されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
磁気摩擦&lt;br /&gt;
磁化の運動に対する摩擦の作用の大きさを表す。振り子運動の摩擦に相当し、運動の減衰の強さを示すものである。磁気ダンピング（磁気緩和）あるいはギルバートダンピング（ギルバート緩和）とも呼ばれる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260403_2/pr20260403_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260403_2/pr20260403_2.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202604016764/_prw_PI1im_f3q3MaUa.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>電池の内部…目で見てみたくない？</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202603256254</link>
        <pubDate>Thu, 26 Mar 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 電池セル内部の加圧された界面で起こる充放電反応の様相を電極越しに目視することが可能に ・ 充放電に伴うガス発生や電極への不均一な金属析出をリアルタイムで観察 ・ 金属リチウム二次電池など...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 電池セル内部の加圧された界面で起こる充放電反応の様相を電極越しに目視することが可能に&lt;br /&gt;
・ 充放電に伴うガス発生や電極への不均一な金属析出をリアルタイムで観察&lt;br /&gt;
・ 金属リチウム二次電池などの次世代高エネルギー密度二次電池の劣化抑制技術の開発を加速することに期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概要
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）電池技術研究部門 橘田 晃宜 主任研究員、佐野 光 上級主任研究員、前吉 雄太 主任研究員は、動作中の電池内部を非破壊で目視観察できる手法の開発に成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
電池はプラス極とマイナス極、およびそれらを隔てるセパレーターの三つの部材から構成されています。二つの電極は金属の板または箔であり、通常は可視光を通しません。つまり電池の内部は可視光を通さない材料で閉じられているので、解体せずに直接“目”で見ることは不可能です。ところで「動作中の電池の内部で何が起こっているのか？」を正しく理解することは、高性能でかつ安全な二次電池の開発において重要です。例えば、次世代高エネルギー密度電池の候補の一つとして期待されている、金属リチウム二次電池においては、電池内部での金属リチウムの析出と溶解の様相を観察することが、その動作メカニズムを理解する助けになります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回開発した技術は、電極の片方を可視光が透過する程度に薄くすることで実現されました。その薄さは10 nm（ナノメートル）程度です。これは、コピー用紙の1万分の1ほどの厚みです。このような薄さの銅薄膜を金属リチウム二次電池の電極に適用することで、電極越しに電池の内部を透視することが可能になりました。この技術を使って、開発中の金属リチウム二次電池の内部を目視観察したところ、充電中に電解液の分解で生じたガスが、電極と電解液を含んだセパレーターの界面に滞留し、それが電池の充放電性能に大きく影響していることを明らかにできました。また、電極表面に金属リチウムが不均一に析出する様相も確認でき、電極間の短絡を引き起こす要因の可視化にも成功しました。これにより、金属リチウム電池などの次世代高エネルギー密度電池の劣化を抑制する技術の向上に貢献することが期待できます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究成果の詳細は、2026年3月5日に「Electrochemistry Communications」にオンラインで公開されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260326/pr20260326.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260326/pr20260326.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
充電することで繰り返し利用できる電池（二次電池）は、より小型で高性能かつ安全性の高いものが求められ、世界中でその研究開発が進められています。現在、モバイルバッテリーや電気自動車にはリチウムイオン電池が使われていますが、さらに多くのエネルギーを蓄えることができる、「金属リチウム二次電池」が、次世代の二次電池として注目され、その実用化が望まれています。金属リチウム二次電池は、マイナス極で金属リチウムの析出と溶解を繰り返し利用します。その繰り返しの中で、反応が不均一に生じると、それが電池の劣化や短絡の原因となり、サイクル寿命の低下や熱暴走の危険などにつながります。従って、電池内部での金属リチウムの析出と溶解の様相を正しく理解することは、サイクル安定性や安全性、信頼性、耐久性などを向上させることにつながり、金属リチウム二次電池の実用化にとって、必要不可欠であると考えられます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研ではこれまでに、電極表面における金属リチウムの析出と溶解を光学顕微鏡などで観察し、その析出の形態や様相を理解する研究に取り組んできました。しかし、これまでの取り組みでは、観察のために電池セルを特別な形に設計する必要がありました。例えば、二つの電極のうちの片方に穴をあけて、のぞき窓を作るなどの手法が挙げられます（図1a）。しかし実際の電池には、このような穴はなく、その内部は二つの電極で完全に閉ざされています。さらに二つの電極はセパレーターを介して対向し、加圧されています。そのため、実際の電池セルの内部を直接観察することは、これまで不可能でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これを可能にするために、電極の片方に可視光透過性を持たせるというアイデアが考えられます。可視光を透過する透明な電極としては、ITOやFTOなどの透明導電膜が知られています。しかし、これらの材料は金属リチウムとの反応で劣化しやすいため、金属リチウム二次電池の電極として用いることはできません。一方で、金属リチウムと反応しにくく、電極として安定な材料として銅がありますが、通常用いられる銅箔は数マイクロメートルの厚みがあり、可視光を通しません。そのため、金属リチウム二次電池の電極として利用できる、可視光透過性の高い電極が必要とされていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
このような背景のもと、本研究では、可視光透過性の高い金属リチウム二次電池用の電極を開発し、その電極越しに電池内部を透視する手法を実現しました（図1b）。これにより、プラス極とマイナス極がセパレーターを介して対向し、さらに加圧された、より実際の電池に近い環境で起こる金属リチウムの析出と溶解の様相を、直接“目で見る”ことが可能になりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、国立研究開発法人科学技術振興機構の委託事業「革新的GX技術創出事業（GteX） （JPMJGX23S3）」と独立行政法人日本学術振興会 科学研究費助成事業（科研費）の若手研究（JP23K13833）による支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
銅箔の可視光透過性を高めるために、その厚みを薄くすることを考えました。一般的に金属は可視光を通しませんが、その厚みが可視光の波長（約380～780 nm）よりも十分に薄い場合は、光を通すようになります。この性質を利用して、可視光が透過するほどに薄い銅薄膜を電極として用いることを発案しました。可視光透過性の高い基板の例として、ガラス板上に、真空蒸着法を用いて銅薄膜を製膜しました。銅薄膜の厚みは、可視光の透過性とその電気伝導性に直接影響します。薄くすればするほど、可視光の透過性は良くなりますが、その反面電気は通しにくくなるので、電池用の電極としては不利になります。そこで実験を重ね、条件を工夫することで、電気伝導性と可視光透過性を両立する、最適な銅薄膜の厚みを突き止めました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この銅薄膜電極と金属リチウム箔とを組み合わせた試験用セルを試作しました。作製した可視光透過性銅薄膜はガラス板で支持されているため、機械強度に優れています。そのため、加圧した試験用セルを組み立てることができました。このセルを動作させたときに観察された、銅薄膜上における金属リチウムの析出と溶解の様相を図2に示します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
図2aには今回の実験で組み立てた試験用セルの模式図を示しました。セパレーターを介して二つの電極を対向させ、バネで加圧しました。強度の高いガラス板を選択することにより、実際の電池（例えばコインセル）などと同等の約100 kPaの圧力を電極表面に加えることができました。この状態で、ガラス板の側から目視観察した結果を図2bに示します。電解液がしみ込んだセパレーターは透明性を増すため、向こう側の金属リチウム箔の表面が観察できます。この状態で充電を行うと、銅表面に金属リチウムが析出するため、電極の色が変化します。この実験で析出した金属リチウムの量は、平均膜厚換算で約50 nm程度です。非常に薄いため、金属リチウムからの金属的な反射はほとんど見えません。一方で、析出した金属リチウムによって、電極の可視光透過性が低下します。充電に伴い電極の色が濃くなっていくのは、このためです。ただしその色調は均質ではなく、面内に斑（ムラ）を有することが分かります。これは析出の顕著な場所とそうでない場所が、電極面内に存在することを意味しており、この反応の不均一性が、やがて電池の短絡を引き起こす要因となると考えられます。さらに放電を行うと、銅表面から金属リチウムが溶解し、色は元に戻りました。このように、充放電中における金属リチウムの析出と溶解の様相を可視光で直接観察できるようになりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらにこの手法を用いて、次世代電解液の調査を試みました。金属リチウム二次電池用としてLiFSA/DMC電解液が提案されています。しかしながら、この電解液は塩（LiFSA）の濃度によって金属リチウムの析出形態が変化することが知られています。例えば図3aに示す通り、塩濃度1.1 mol dm−3 (= 1.1 M)の電解液では、金属リチウムの析出形態は多孔質になりがちで、充放電の効率が低くなります。一方で5.5 Mの高濃度電解液では析出形態が緻密で、充放電の効率は改善します。しかし、この理由はこれまで十分に理解されていませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
図3bには1.1 Mと5.5 M電解液で試作した試験用セルにおける、リチウム析出時の観察結果の一例を示します。1.1 M電解液では電極内部でのガス発生が確認できました。ガス発生部分では、電極と電解液との接触が妨害されるため、金属リチウムの析出が起こりません。結果的に充電後も元の銅薄膜の色のままになります。発生したガスは、電極表面を覆い、金属リチウムの緻密な析出を妨害します。そのため、ガス発生の顕著な電解液では、多孔質な金属リチウム析出形態になると考えられます。一方で5.5 M電解液では、ガスの発生は確認されませんでした。この電解液では金属リチウム析出がガスに妨害されないため、その析出形態はより緻密なものになったと考えられます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ガス発生の原因は、電解液の還元分解であることが知られています。特に溶媒である炭酸ジメチル（DMC）の分解では、二酸化炭素や炭化水素など、複数種類のガスが生成することが知られています。また、塩であるLiFSAの濃度が高いほど、電解液の還元安定性が高まるとの報告があります。本研究では、電解液の塩濃度によってガス発生の様相が異なることを、閉じられて加圧されたセル内部の、電極/電解液界面の直接観察により明らかにしました。これにより、電解液の塩濃度によって電池特性が異なる理由として、電池内部のガス発生の差異がその一因であることを提案しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
電池内部におけるガス発生は、金属リチウム二次電池にとどまらず、現在広く使われているリチウムイオン電池においても問題となります。例えばバッテリーパックの膨張や、それに伴う電池の劣化も、電解液の分解によるガス発生がその一因であると考えられます。閉じられた電池では、ガス発生の可視化は困難であり、そのメカニズムや電池特性への影響はほとんど調べられていません。電極の可視光透過性を上げて、電池内部を透視するという基本的なアイデアは、このような課題に対しても、答えを出すことができると考えられます。また、リチウムイオン電池や金属リチウム二次電池だけにとどまらず、水電解セルにおけるガスバブル挙動の解明、光化学電池セルの作動機序解明など、さまざまな電気化学デバイスにも幅広く展開可能であると考えられます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
本研究では、電極面内の反応を目視並びに簡易な顕微鏡で観察できることを示しました。今後はより詳細な調査のために、より高度な顕微観察手法への展開が期待されます。特に電極面内にとどまらず、面外深さ方向への観察技術は、電池セルの内部で生じる現象を立体的に理解する上で重要となります。共焦点顕微鏡や分光顕微技術など、より高度な光学技術を組み合わせることで、本手法による電池の理解を、より一層進めることができると期待できます。また、本技術は電解液、セパレーター、金属リチウム箔、電極コート材料など、さまざまな電池構成部材の開発を進める上での、基礎評価プラットフォームとして利用できると考えられます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Electrochemistry Communications&lt;br /&gt;
論文タイトル：Direct operand visualization of Li-metal plating and stripping inside pressed, closed battery cells using optically transmitting ultra-thin electrode&lt;br /&gt;
著者：Mitsunori Kitta*, Hikaru Sano and Yuta Maeyoshi*&lt;br /&gt;
DOI：&lt;a href=&quot;https://doi.org/10.1016/j.elecom.2026.108142&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.1016/j.elecom.2026.108142&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
可視光&lt;br /&gt;
人間の目で直接捉えることのできる光のこと。エックス線や電波も光の一種だが、人間の目で感じ取ることはできない。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
金属リチウム二次電池&lt;br /&gt;
マイナス極に金属リチウムを用いた、充電と放電が可能な電池。リチウムイオン電池は、マイナス極にリチウムイオンの吸蔵と放出が可能な、炭素や金属の酸化物を用いており、電池内部で金属リチウムの析出が起こらないように設計されている。金属リチウム二次電池では、充電の際に電解液中のリチウムイオンが金属としてマイナス極に析出し、放電の際に金属リチウムがリチウムイオンとして電解液中に溶解する。リチウムの金属化（析出）とイオン化（溶解）を直接利用するため、リチウムイオン電池に比べてより軽量でコンパクトになる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
透明導電膜（ITO、FTO)&lt;br /&gt;
可視光の透過性が高く、ほとんど無色な金属酸化物の薄膜のうち、特に電子伝導性の高いもの。ITOはIndium Tin Oxideの略称で、酸化インジウムにスズを少し添加して、電子伝導性を高めた材料。FTOはFluorine-doped Tin Oxideの略称で、酸化スズにフッ素を少し添加して、電子伝導性を高めた材料。インジウムやスズの酸化物はリチウムと反応しやすいため、これらの材料を直接、金属リチウムの析出と溶解を観察する電極として利用することはできない。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
真空蒸着法&lt;br /&gt;
真空（10-3 Pa程度）で金属を加熱し、蒸発した金属を基板に堆積させることで、金属薄膜を製膜する方法。金属の加熱を、酸素が少ない環境で行うことで、酸化を防ぐことができる。金属薄膜の製膜法としては低コストで簡便である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
LiFSA/DMC電解液&lt;br /&gt;
塩であるLiFSA（リチウム ビス（フルオロスルホニル）アミド）を、溶媒であるDMC（炭酸ジメチル）に溶解させた電解液。特に濃度の高いものは、高効率の金属リチウムの析出と溶解が可能な電解液として報告されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
落射照明&lt;br /&gt;
物体からの反射光を、より強調することができる観察法の一つ。通常の照明法では、可視光透過性の高い電極の場合、反射光よりも透過光がより強調される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260326/pr20260326.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260326/pr20260326.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202603256254/_prw_PI1im_LEHXb9wZ.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>宇宙から浅い海の環境を読み解く：ハイパースペクトルが明らかにした「クロロフィルαのサイン」</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202603185851</link>
        <pubDate>Mon, 23 Mar 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 生物活動の指標となるクロロフィルαの濃度について、従来手法では困難だった沿岸域でのリモートセンシング推定を可能にする新手法を開発 ・ 国際宇宙ステーション搭載ハイパースペクトルセンサーH...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 生物活動の指標となるクロロフィルαの濃度について、従来手法では困難だった沿岸域でのリモートセンシング推定を可能にする新手法を開発&lt;br /&gt;
・ 国際宇宙ステーション搭載ハイパースペクトルセンサーHISUIのデータにデータマイニングを適用し、近赤外域に現れる「ダブルピーク」を明瞭に検出&lt;br /&gt;
・ ネイチャーポジティブ実現に向け、サンゴをはじめとする沿岸生態系の変化を宇宙から継続的に見守る、新たな環境モニタリング技術として期待される&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）地質情報研究部門の山本 聡 研究グループ長、松岡 萌 研究員、池田 あやめ 研究員、水落 裕樹 主任研究員、ネイチャーポジティブ技術実装研究センターの井口 亮 研究チーム長と名桜大学の水山 克 准教授は、国際宇宙ステーション（ISS）搭載のハイパースペクトルセンサーHISUI : Hyperspectral Imager Suiteのデータから海洋の生産力の指標となるクロロフィルα濃度を推定する新たな反射スペクトル解析手法を開発しました。さらに、この手法が、これまで宇宙からのリモートセンシングでは推定が難しかった沿岸海域のクロロフィルα濃度に対して適用可能であることを確認しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
一見すると美しいサンゴ礁や豊かな自然が残るように見える沿岸でも、沿岸域の開発や観光利用などの人間活動によって環境が悪化している例は少なくありません。これらの環境変化を回復へと向かわせる「ネイチャーポジティブ」を実現するには、環境変化を客観的・長期的・効率的に監視する仕組みが重要となります。その手段として、衛星を利用したリモートセンシング技術の活用が進められています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
従来の衛星観測では、海が反射する光の色（可視波長の反射スペクトル）の変化からクロロフィルα濃度を推定し、植物プランクトン量を把握します。しかし、沿岸域では海底からの反射光や陸域由来のさまざまな物質の影響が大きく、従来手法では推定が困難でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究では、HISUIデータにデータマイニングを適用することで、可視波長より波長が長い710 nmと800 nm付近（近赤外域）に現れる特徴的なパターンが、沿岸の浅海域のクロロフィルα濃度を示す新しい指標になることを見出しました。さらに、このパターンが現れる沿岸域において、現地での分光測定とクロロフィルα濃度測定を実施し、両者の対応関係を明らかにしました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本手法により、クロロフィルα濃度の変化を指標として、人間活動の影響を受けやすい沿岸域の環境変化を把握できるようになり、サンゴをはじめとする沿岸生態系の変化を宇宙から継続的に見守る新たな環境モニタリング技術としての活用が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2026年3月7日に「Journal of Geophysical Research: Biogeosciences」に掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
海域の環境変化を効率よく把握することはネイチャーポジティブ実現に向けて非常に重要です。特に沿岸域は、人間活動に伴う開発や観光利用の影響で、陸から流入する栄養塩などによる水質や生態系の変化が起きやすい環境にあります。一見すると美しいサンゴ礁や豊かな自然が残るように見える沿岸でも、沿岸域の開発や観光利用などの人間活動によって環境が悪化している例は少なくありません。そのため、沿岸環境の状態を、客観的・継続的・効率的に把握する方法が求められています。しかし、現地調査だけでは広域を継続的に見守ることが難しく、また開発事業者が行う環境評価では、透明性・公平性の確保が課題となる場合もあります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
そこで、衛星リモートセンシングを活用した海域環境の監視手法に注目が集まっています。従来、海域環境に対する衛星観測では、クロロフィルαに注目してきました。クロロフィルαは植物プランクトンを始めとする光合成生物が共通して持つ色素で、特定の色の光を吸収する性質があります。このため、植物プランクトンの量だけでなく、どれくらい活発に光合成をしているかを示す指標として広く利用されています。クロロフィルαは青色の光を強く吸収し、緑の光を多く反射するため、海水中のクロロフィルαが増えると、海の色は青から緑色を帯びた色へと変化します。従来法ではこの特徴を利用し、衛星観測では海面の色（可視波長で観測された反射スペクトル）の変化を捉えることで、海域の環境変化を捉えてきました。しかし、この手法は、植物プランクトンが主に海の色を決める外洋では有効ですが、沿岸域は海底の反射や陸から流入する懸濁物質・溶存有機物の影響が大きいため、海面の色からのクロロフィルα濃度推定は困難でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研ではこれまで、地球観測衛星や月・惑星探査で取得されるハイパースペクトルデータを用い、特定の鉱物を識別する反射スペクトル解析技術の開発を進めてきました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250317_2/pr20250317_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2025&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250317_2/pr20250317_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年3月17日産総研プレス発表&lt;/a&gt;、&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260224_2/pr20260224_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2026&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260224_2/pr20260224_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年2月24日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。この過程で蓄積してきた分光学とデータ解析の知見を基に、植生や光合成色素の分光特性にも着目し、海域で観測される反射スペクトルの中からクロロフィルαに由来する特徴的な情報を抽出するデータマイニング手法の開発を進めてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに、沖縄県に所在する名桜大学の水山 克 准教授の、サンゴ礁を含む多様な生態系が広がる沿岸域での現地観察による専門的知見を取り入れて生物多様性分野と異分野連携ができたことで、衛星データと海域の生態学的実態を結びつける新しいアプローチを確立しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらの取り組みを通じて、「HISUI」データへ本手法を応用し、クロロフィルαが近赤外域にもつ反射スペクトルの特徴を、明瞭に検出することに成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
図1は、多重散乱モデルで計算して得られた、クロロフィルα濃度を5段階設定した浅海域の水の反射スペクトルのシミュレーション結果を示しています。クロロフィルαが存在しない場合、反射スペクトルは波長が長くなるほど単調に減少します。これは、可視光（380～780 nm）より長い波長域では、水が光を強く吸収する性質をもつためです。しかし、クロロフィルα濃度が高くなると、反射スペクトルにいくつか特徴的な変化が現れます。まず、(A)の675 nm付近では、クロロフィルα特有の強い吸収によって反射率が大きく低下します。また、植物プランクトン細胞がもつ散乱および吸収特性の影響で、(B)の710 nm付近には新たな反射ピークが形成されます（以下、ピーク１と呼ぶ）。さらに、浅い沿岸域では海底からの反射光が加わるため、(B)に加えて(C)の800 nm付近にも別の反射ピークが出現します（以下、ピーク２と呼ぶ）。ここでわれわれが注目したポイントは、（B）のピーク１と(C)のピーク２が“同時に”現れる反射スペクトルは、沿岸域におけるクロロフィルα濃度の高さに対して指標を与えうるという点です。以下では、これらの近赤外域でみられる710 nmと800 nmの二つのピークのことをまとめて「ダブルピーク」と呼びます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
沿岸域の反射スペクトルに、700 nm付近や800 nm付近で反射率が増加する特徴が見られることは先行研究で指摘されていました。しかし従来の海域観測を目的としたマルチバンド形式の衛星センサーでは観測できる波長帯が限られており、また複雑な地形をもつ沿岸域を十分な空間分解能で観測できず、ダブルピークとクロロフィルα濃度との関係は十分に解明・検証されていませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回われわれは、図１に示したシミュレーション結果を基に、沖縄本島沿岸で観測されたHISUIのハイパースペクトルデータに対して、ダブルピークを示す反射スペクトルのみを抽出するデータマイニング手法を適用しました。その結果、観測した沿岸域のうち特定の沿岸の浅海域に、ダブルピークを示す反射スペクトルが集中的に存在することが明らかとなりました（図２の黄色丸）。このダブルピークを示す点は、沿岸の浅海域全体に一様には分布しておらず、特定の入江やサンゴ礁周辺に集中する傾向があることも分かりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ダブルピークが集中する場所にはどのような環境的特徴があるのか、この点を確かめる現地調査を行いました（図3）。その結果、HISUIデータで多数のダブルピークが検出された屋嘉田および真栄田の沿岸では、浅海域に多様な生物が生息し、生命活動が活発な環境が広がっていることが確認されました。また、持ち運び可能なハイパースペクトル測定装置を用いて現地の海水の反射スペクトルの測定を行ったところ、HISUIデータと同様のダブルピークが明瞭に確認されました。一方、浅海域でありながらHISUIデータでダブルピークが確認されなかった屋嘉ビーチにおいて同様の測定を行ったところ、ハイパースペクトル測定装置でもダブルピークは観測されず、顕著な生態系の存在も見られませんでした。これらの結果は、HISUIデータにおけるダブルピークが示すクロロフィルα濃度の空間分布が、実際の生態環境のクロロフィルα濃度と近似することを示しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに、「ダブルピーク」の特徴とクロロフィルα濃度の関係を調べるため、屋嘉田、屋嘉ビーチ、備瀬、瀬底など複数の沿岸域で海水を採取し、クロロフィルα濃度とハイパースペクトル測定装置によるダブルピークの強度を測定しました。その結果、クロロフィルα濃度が高い海域ほど、ピーク２の強度に対してピーク１の強度が相対的に大きくなる傾向が確認されました（図４）。ダブルピークが多く観測された屋嘉田ではクロロフィルα濃度が40-60 μg/Lもしくはそれ以上の高い値を示したのに対し、屋嘉ビーチでは20 μg/L以下の低い値にとどまり、HISUIデータと現地観測の一致が示されました。これらの結果から、ダブルピークのうち特にピーク１の強度は、クロロフィルα濃度の良い指標であることが結論づけられます。このことは、HISUIのリモートセンシングによる反射スペクトルからダブルピークの強度を解析することで、現地のクロロフィルα濃度を推定できることを意味します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究は、ダブルピークという新しい指標を用いることで、従来の手法では難しかった沿岸域のクロロフィルα濃度を、衛星観測により遠隔から評価できる可能性を世界で初めて実証したものです。この成果から、ハイパースペクトルデータを使った宇宙からの観測による赤潮発生の兆候監視や沿岸環境の広域モニタリング、沿岸開発に対する環境影響の客観的評価などへの活用が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は、衛星観測だけでは捉えきれない細かな空間分解能や高い観測頻度を補うため、ドローン搭載型ハイパースペクトルセンサー（ドローンハイパー）の活用を進めていく予定です。ドローン観測と現地調査を組み合わせることで、HISUIがカバーできない沿岸域でも、今回示したダブルピークを用いたクロロフィルα推定手法をより高精度に適用できるようになります。これらを通じて、衛星データとドローンを統合した、ダブルピークを指標とする新しい環境モニタリング技術を確立し、沿岸生態系の保全や海洋環境の持続的な利用に貢献することを目指します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Journal of Geophysical Research: Biogeosciences&lt;br /&gt;
タイトル：Double-Peaked Hyperspectral Features at 710 and 800 nm for Monitoring Coastal Chlorophyll-α Concentrations From Space&lt;br /&gt;
著者名：Satoru Yamamoto, Masaru Mizuyama, Moe Matsuoka, Ayame Ikeda, Hiroki Mizuochi, and Akira Iguchi&lt;br /&gt;
DOI：10.1029/2025JG009443&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
ハイパースペクトル&lt;br /&gt;
ハイパースペクトルデータは、多数の連続波⻑帯で取得した詳細なスペクトル情報を含むデータ。従来の多くの衛星リモートセンシングでは、離散的もしくは限られた波長帯（バンド）で反射スペクトルを取得するマルチバンド形式が主体であったのに対して、ハイパースペクトルからは、対象物の物性・性質の詳細な情報を得られる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
HISUI : Hyperspectral Imager Suite&lt;br /&gt;
経済産業省が開発したハイパースペクトルセンサーで、2019年に国際宇宙ステーションの「きぼう」に搭載され、2020年より運用が開始され、可視域から近⾚外域に対して185の連続波⻑帯のハイパースペクトルデータを取得した。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
クロロフィルα&lt;br /&gt;
植物や植物プランクトンの葉緑体に含まれる光合成色素で、太陽光の可視光を吸収して光合成反応を行う物質。海では植物プランクトンに最も普遍的に含まれ、海洋の生産力を示す代表的な指標として利用される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
反射スペクトル&lt;br /&gt;
対象物が特定の波⻑の光をどの程度反射するかを示す割合を反射率と呼ぶ。この反射率をさまざまな波⻑についてデータを集積して並べたものが反射スペクトルである。リモートセンシングで取得した反射スペクトルを解析することで、対象物の組成や水面・表⾯の状態、粒⼦のサイズなどを識別することができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
データマイニング&lt;br /&gt;
大量のデータの中から隠れたパターンや特徴を機械学習などにより自動的に抽出する解析手法。今回の研究ではHISUIの大量のハイパースペクトルデータからダブルピークを示す反射スペクトルだけを選び出すために用いた。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
多重散乱モデル&lt;br /&gt;
光が大気や水中の粒子などに複数回反射・散乱されながら進む様子を計算するモデル。クロロフィルαの濃度や水深などを変化させたときに衛星で観測される反射スペクトルを再現するために用いられる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260323/pr20260323.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260323/pr20260323.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202603185851/_prw_PI1im_ZWNGe278.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>ヒト血漿に含まれる多数の低分子量代謝物を1秒以内で一斉分析</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202603125508</link>
        <pubDate>Fri, 13 Mar 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ MALDI-MSに適用するための、ヒト血漿の簡便な前処理法と、検出可能な低分子量代謝物を増やす分析法を開発し、1検体1秒以内で既存手法と同等の精度で分析を実現 ・ 得られた代謝物データか...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ MALDI-MSに適用するための、ヒト血漿の簡便な前処理法と、検出可能な低分子量代謝物を増やす分析法を開発し、1検体1秒以内で既存手法と同等の精度で分析を実現&lt;br /&gt;
・ 得られた代謝物データから、複数のガン種における患者の層別化が可能であることを確認&lt;br /&gt;
・ 大規模（数千から数十万検体）の試料を対象としたメタボロミクスのビッグデータ生成を可能にし、新たなバイオマーカー探索へ貢献&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）モレキュラーバイオシステム研究部門 三浦 大典 主任研究員らと、国立大学法人九州大学 馬場 健史 教授ら、国立大学法人東京科学大学 難治疾患研究所 計算システム生物学分野 島村 徹平 教授、ブルカージャパン株式会社 韮澤 崇 博士らの研究グループは、イオンモビリティ（IM）分離技術を組み合わせたマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法（MALDI-MS）をヒト血漿に含まれる低分子量代謝物に適用することで、高速かつ再現性の高い分析手法を確立しました。この手法により複数のガン種における患者の層別化が可能であることを確認しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
血液中に存在するアミノ酸や糖などの低分子量代謝物は、生活習慣や疾患などの影響を受けて変動するため、さまざまな遺伝的背景、病態を持つ多数の生体試料の低分子量代謝物をそれぞれ分析し、その情報を解析することで、健康状態や病態の特徴を明らかにできると期待されています。しかし、従来の低分子量代謝物の分析法は、測定の効率や再現性に課題があり、大規模（数千から数十万検体）の試料を同じ基準で分析することは困難でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、アセトニトリルで希釈するだけという極めて簡便な前処理と、IM分離技術を組み合わせたMALDI-MSを用いた低分子量代謝物の分析手法を確立しました。1検体あたり1秒以下と高速ながら、質量電荷比（m/z）およびイオン移動度の二軸で再現性の高い分析結果が得られます。また、この手法によって得られる血液中の複数の代謝物情報から、健常人と胃ガンや大腸ガンなど複数のガン種の患者を区別して層別化できることを確認しました。&lt;br /&gt;
低分子量代謝物を体系的に解析するメタボロミクスでは、バイオバンクに蓄積された多様なヒト試料からビッグデータを構築し、疾患の指標となる代謝物（バイオマーカー）の探索や精密医療に向けた基盤を整備することが期待されています。今回開発した手法は、こうした取り組みを加速するための重要な成果です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2026年3月9日に「Microchemical Journal」に掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
血液や尿などの生体試料には、体内の代謝過程で生成・変化するアミノ酸や糖といった低分子量代謝物が含まれています。これらの代謝物は、遺伝的背景に加え、生活習慣、疾患、薬剤などの影響を受けて変動するため、その種類や量を調べることで、個人の健康状態や病態を反映する重要な情報が得られると考えられています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
低分子量代謝物を網羅的に測定し、生体の状態を分子レベルで理解する研究分野はメタボロミクスと呼ばれています。メタボロミクスでは、近年、国内外のバイオバンクに蓄積された多様なヒト試料を解析し、ビッグデータとして統合することが期待されています。こうして構築されたビッグデータから、特定の疾患や病態によって変動する代謝物を見いだすことができれば、診断や治療標的の探索に役立つ指標、すなわちバイオマーカーの発見や、患者個人の特徴に合わせた治療を選択する精密医療の基盤となる可能性があります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
これまで、低分子量代謝物の解析には、主にクロマトグラフィー分離と質量分析を組み合わせた手法が用いられてきました。しかし、前処理に多くの工程と時間を要し、測定自体にも1検体あたり数十分を必要とします。また、測定条件や装置状態のわずかな違いによって解析結果が変動しやすく、長期間にわたって整合性の高いデータを大量に蓄積することが難しい、という問題がありました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
一方、質量分析にはクロマトグラフィーを用いずに高速測定できる方式もあり、その1つがMALDI-MSです。これは、試料にマトリックスと呼ばれる化合物を加えてレーザーを照射し、イオン化した分子を真空中に飛ばして質量を測定する方法で、もともとタンパク質などの高分子量の化合物を対象に広く利用されてきました。しかし、低分子量代謝物の分析では、イオン化を妨げる塩やタンパク質を事前に試料から除去する必要があるほか、マトリックス自体が目的の代謝物と干渉してしまうことから、適用が難しいと考えられてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
産総研では、MALDI-MSを低分子量代謝物の分析に応用するため、干渉の少ないマトリックスの探索や分析条件の最適化に取り組んできました。今回、全身の臓器や組織からの代謝情報を含んでいるヒト血漿を対象に、簡便な前処理と高速分析技術の開発に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究は日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究（B）（20H02872、代表：三浦大典）の助成を受けたものです。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
医療や創薬の分野では、血液中に含まれる「代謝物」と呼ばれる小さな分子を調べることで、疾患の兆候を早期に見つけたり、患者ごとに最適な治療を選んだりする「精密医療」が進みつつあります。しかし、従来の分析方法では1つのサンプルを調べるのに数分～数十分かかり、バイオバンクのような数千から数万規模の大規模調査には膨大な時間と労力がかかるという問題がありました。本研究では、この問題を解決するために、血液サンプルを「1秒以内で」分析できる新しい超高速メタボロミクス技術を開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
まず本研究で取り組んだのは、「どのようにすれば短時間で多くの代謝物を正確に測定できるか」という課題です。そこで本研究グループは、レーザーを利用してサンプル中の分子を一気に気化・イオン化するMALDI-MSと、気体中で分子の形や大きさを識別するイオンモビリティ（IM）分離を組み合わせました。この2つの技術を統合することで、従来では重なって区別できなかった代謝物同士を、質量電荷比（m/z）とイオン移動度という2つの情報で分離できます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
次に、「誰でも再現良く測れる簡単な前処理」を実現するため、血液の液体成分である血漿をアセトニトリルで薄めるだけの単純な抽出法を導入しました。これにより塩とタンパク質が取り除かれ、代謝物が効率よく検出できるようになります。複雑な操作が不要なため、ロボットによる自動化とも相性が良く、大規模測定に向いた方法です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発した測定系を使うと、1サンプルの分析時間はわずか1秒以下となり、一度の測定でヒトの血漿から約1,000種類もの代謝物由来のシグナルを安定して検出できました。測定の再現性も高く、サンプル内の複数箇所から得られるシグナルを平均化することでばらつき（CV）は20 ％未満に抑えられています（図1A）。また、クロマトグラフィー分離を行わないMALDIでは個別に検出することが難しいとされる「同重体（質量は同じだが形の違う分子）」も、イオンモビリティにより明確に区別できるようになりました（図1B）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに本研究では、この超高速測定が実際の疾患の違いを捉えられるかを確かめるため、健常人と4種類のガン患者の血漿を解析しました。その結果、34検体という小規模ながら、データを圧縮表示するUMAPと呼ばれる手法で、ガン種ごとの代謝物パターンの違いが明確に表れました（図2）。UMAPは高次元データを2次元に圧縮して表示する手法であるため、一部の検体では異なる群が近接して表示される場合もありますが、各患者由来のデータは全体として疾患ごとに異なる分布傾向を示していました。特に、ガン患者血漿で濃度が低下することが知られる「リゾホスファチジルコリン（LPC）」が、本研究のデータでも同様に低下しており、実臨床で見られる変化を正しく捉えられることが確認できました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
以上の結果は、本技術が数千から数万検体規模の臨床研究やバイオバンク解析を現実的にする「次世代メタボロミクス基盤」となり得ることを示しています。血液1滴から疾患に伴う代謝の変化を素早く捉え、精密医療の実現を支える技術として、ビッグデータ生成法としての有用性検証を進めます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今回開発した分析技術は血中成分の迅速分析に限らず、食品・農作物中成分の迅速評価や微生物の発酵過程モニタリング、環境サンプルの分析など幅広い分野への応用が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Microchemical Journal&lt;br /&gt;
タイトル：Ultrahigh-throughput metabolomics for large-scale studies using matrix-assisted laser desorption/ionization-ion mobility-mass spectrometry&lt;br /&gt;
著者名：Hiroaki Takeda, Daisuke Miura*, Teppei Shimamura, Yoshinori Fujimura, Masatomo Takahashi, Mitsuru Shindo, Ryo Nakabayashi, Takashi Nirasawa, and Takeshi Bamba*&lt;br /&gt;
DOI：10.1016/j.microc.2026.117523&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究者情報
産総研&lt;br /&gt;
モレキュラーバイオシステム研究部門 三浦 大典 主任研究員、竹田 浩章 産総研特別研究員&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
九州大学&lt;br /&gt;
生体防御医学研究所 馬場 健史 教授、髙橋 政友 助教&lt;br /&gt;
大学院農学研究院 藤村 由紀 准教授&lt;br /&gt;
先導物質化学研究所 新藤 充 教授&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
東京科学大学&lt;br /&gt;
総合研究院 難治疾患研究所 計算システム生物学分野 島村 徹平 教授&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ブルカージャパン株式会社&lt;br /&gt;
アプリケーション部 中林 亮、韮澤 崇&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
血漿&lt;br /&gt;
血球成分（赤血球、白血球、血小板など）以外の成分を指す。含まれる物質は多種類の代謝物のほか、タンパク質、ブドウ糖、脂質、金属イオン、電解質、ホルモン、ビタミン、老廃物などさまざま。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
層別化&lt;br /&gt;
患者やサンプルを、特徴や傾向（本研究では、各検体から検出された低分子量代謝物の検出強度の値）に応じてグループに分けること。たとえば「疾患の種類」「治療への反応」「生活習慣」などで分類することで、より細やかな分析や精密医療が可能になる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
質量電荷比（m/z）&lt;br /&gt;
質量分析においてイオンの特性を表す最も重要な指標。イオンの質量を統一原子質量単位で割った値（m）を電荷数（z）で割った無次元量。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
イオン移動度&lt;br /&gt;
分子を気体中で動かし、その“形”や“大きさ”の違いによって分ける技術。質量が似た分子同士でも区別できるため、より正確な分析ができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
バイオバンク&lt;br /&gt;
血液・組織・DNAなど、人々から集めた生体試料を長期間保存し、研究に活用できるように整理した「データと試料の銀行」のような仕組み。大規模な医療研究に欠かせない。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
バイオマーカー&lt;br /&gt;
疾患の有無や進行度を示す手がかりとなる体内の物質のこと。血液検査で得られる数値や代謝物の変化などがその例。診断や治療効果の評価に利用される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
クロマトグラフィー&lt;br /&gt;
液体や気体を流しながら、混ざった成分を「分離」する分析法。成分ごとに流れる速度が違うことを利用し、医薬品分析や代謝物測定で広く使われている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
UMAP（Uniform Manifold Approximation and Projection）&lt;br /&gt;
高次元データを2次元や3次元に圧縮し可視化する、高速で高性能な機械学習の非線形次元削減アルゴリズム。検体ごとの性質の違いをそれぞれが持つ特徴量（本研究では検出された低分子量代謝物それぞれの量の違い）を用いてデータ間の関係性を可視化できる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260313_3/pr20260313_3.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260313_3/pr20260313_3.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202603125508/_prw_PI1im_4z98z2Jv.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>ペロブスカイト太陽電池、ついに日本の夏を耐え過ごす！</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202603115416</link>
        <pubDate>Fri, 13 Mar 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ ペロブスカイト太陽電池の熱による劣化メカニズムの一因を解明 ・ 表面温度が70 ℃にも達する夏季を含む長期間、熱劣化対策をしたサンプルの屋外暴露試験を実施 ・ 高い耐熱性と屋外耐久性を実...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ ペロブスカイト太陽電池の熱による劣化メカニズムの一因を解明&lt;br /&gt;
・ 表面温度が70 ℃にも達する夏季を含む長期間、熱劣化対策をしたサンプルの屋外暴露試験を実施&lt;br /&gt;
・ 高い耐熱性と屋外耐久性を実証、ペロブスカイト太陽電池の実用化に一歩前進&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）再生可能エネルギー研究センター ペロブスカイト太陽電池研究チーム 神田 広之 主任研究員、村上 拓郎 研究チーム長は、一般販売されている有機材料（2‑フェニルピリジンまたは3-フェニルピリジン）を用い、ペロブスカイト太陽電池の耐熱性と屋外耐久性向上を実証しました。具体的には、ペロブスカイト太陽電池の構成層の一つ、正孔輸送層に少量の本材料を導入するだけで、耐熱試験（85 ℃、2400時間）では初期効率を100 %維持し、さらに、2025年6月（夏季）～2026年2月（冬季）の屋外暴露試験においても初期効率からの効率低下が観測されませんでした（概要図）。加えて、この材料を用いた正孔輸送層は容易に塗布できるため量産プロセスにも適しています。高耐久化手法の開発により、ペロブスカイト太陽電池の社会実装の推進に貢献すると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この技術の詳細は、2026年3月17日に第73回応用物理学会春季学術講演会にて発表されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
ペロブスカイト太陽電池は、従来の太陽電池に比べて曲げなどの歪みに強い特性を持ち、基材をフィルム化することで軽量化できると期待されています。また、曲面への設置が容易で、これまで導入が困難だった場所にも設置できるため、発電場所を大幅に拡大できる新しい太陽電池として注目されています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ペロブスカイト太陽電池の実用化においては、耐熱性の向上が課題の一つとして挙げられます。太陽電池を屋外に設置した場合、太陽電池の表面温度は夏季に70 ℃以上に達します。高い変換効率を示すペロブスカイト太陽電池も、多くの場合は耐熱性が低く、高温環境下（85 ℃）においてはわずか数十時間で初期性能の10分の1以下に低下する事例もあり、問題となっていました。熱劣化の原因は、ペロブスカイト太陽電池構成層の一つ、正孔輸送層の劣化が原因であるとされており、実用化に向けて、劣化しにくい正孔輸送層の開発が求められています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では、これまで高性能なペロブスカイト太陽電池の開発を目指し、熱劣化が少ない正孔輸送層の開発を進めてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ペロブスカイト太陽電池の正孔輸送層には、一般的に導電性を高めるための有機材料などが導入されます。これにより、正孔輸送層の電荷輸送特性が改善されて太陽電池の発電効率が向上するため、ペロブスカイト太陽電池には必要不可欠なものとなっています。しかし、従来材料（4-tert-ブチルピリジン）ではペロブスカイト太陽電池の熱劣化を避けられませんでした。それは、高温環境下において、導入された材料が正孔輸送層からペロブスカイト層へと熱拡散し、正孔輸送層内部にボイド（空孔）を生じるためです（図1左）。そのため、熱拡散を防ぎ、構造劣化を抑制できる材料の開発が急務となっており、本研究ではこの課題に応える分子構造の探索を進めました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、NEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）の委託事業「グリーンイノベーション基金事業／次世代型太陽電池の開発／次世代型太陽電池基盤技術開発事業／次世代型ペロブスカイト太陽電池の実用化に資する共通基盤技術開発」（JPNP21016、2021～2025年度）による支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
従来用いていた4-tert-ブチルピリジンは、窒素（N）と炭素から構成されるピリジン環に炭素4個からなるtert-ブチル基（置換基）を持ち、窒素（N）の位置に対して、置換基が180度反対側に接続した分子構造が特徴です（図1左）。ペロブスカイト層においては、分子は窒素（N）の方向に熱拡散すると考えられます。熱拡散する方向に対して、分子構造が直線的な構造のため、ペロブスカイト層に容易に熱拡散することが判明しました（図2左）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
そこで、拡散方向に対して直線的な構造ではない材料を用いることで、ペロブスカイト層への熱拡散を抑制できると考えました。この着想の下、図1右にあるような、分子構造が拡散方向に対して非直線的なピリジン環と六員環からなる2-フェニルピリジンを正孔輸送層に導入して耐熱試験を行ったところ、高い耐熱性を示すことが分かりました。試験後のサンプルを調べると、正孔輸送層内にボイドが生成していないことが分かり、本材料の使用によって熱劣化の原因である熱拡散を抑制できることが示されました（図2右）。これにより、ペロブスカイト太陽電池の耐熱性を大幅に向上させることに成功し、さらに2025年6月（夏季）～2026年2月（冬季）においても高い屋外耐久性を実証しました（概要図）。また、本材料は正孔輸送層の導電性を大きく上げるうえ、容易に入手することが可能です。さらに、正孔輸送層を厚く塗布することができ、塗布工程が容易になるため量産プロセスにも適しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
耐熱性を有する材料を探索するため、分子構造の異なる材料の検証を行いました。まず、分子構造が異なる36種類の分子を選定し、各分子がペロブスカイト太陽電池の耐熱性に与える影響を評価しました（図3）。多様な物理物性を有する分子を網羅的に選定することで、どの物理パラメーターがペロブスカイト太陽電池の耐熱性に寄与するかを解析しました。評価した物理物性としては、分子の歪み具合、沸点、溶解性、分子量、ガラス転移温度などが挙げられます。ここでの分子の歪み具合とは、窒素（N）原子の位置に対して、置換基が何度の角度に位置するかを意味します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらの材料探索の結果、耐熱性向上にはピリジン環の置換基の位置が重要な因子であることが明らかとなりました。特に、ピリジンの窒素（N）原子に対して置換基であるフェニル基が60度（図3黄色枠左）または120度（図3黄色枠右）の位置にある場合に高い耐久性を示すことが分かり、耐熱性を向上させるための分子構造の設計指針を得ることに成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は非直線的なさまざまな分子構造を有する材料で試験を行い、太陽電池のさらなる耐久性の向上を目指します。耐熱試験に加え、耐湿試験、耐光試験、長期屋外暴露試験によって長期安定性を実証します。さらに、ペロブスカイト組成の最適化や劣化抑制技術の導入などにより、寿命20年以上の高性能ペロブスカイト太陽電池を開発します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
参考文献
掲載誌：Nature Communications&lt;br /&gt;
論文タイトル：Heteroaryl derivatives for hole-transport layers improve thermal stability of perovskite solar cells&lt;br /&gt;
著者：Hiroyuki Kanda, Santa Mondal, Naoto Eguchi, Naoyuki Nishimura, Yoyo Hinuma, Kohei Yamamoto, Masaki Yumoto, Kenichi Tashiro, Hideyuki Takada, Aiko Narazaki, Takashi Koida, Takurou N. Murakami&lt;br /&gt;
DOI：&lt;a href=&quot;https://doi.org/10.1038/s41467-025-68236-9&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.1038/s41467-025-68236-9&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
関連特許
発明の名称：「ペロブスカイト太陽電池」&lt;br /&gt;
公開番号：WO/2026/018814&lt;br /&gt;
公開日：2026年1月22日&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
発明の名称：「ペロブスカイト太陽電池」&lt;br /&gt;
公開番号：WO/2026/018815&lt;br /&gt;
公開日：2026年1月22日&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
2-フェニルピリジン&lt;br /&gt;
ピリジン環にフェニル基が結合した有機化合物。ピリジン環の窒素の位置に対して60度ねじれた位置関係（オルト位）でフェニル基が結合している。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
3-フェニルピリジン&lt;br /&gt;
ピリジン環にフェニル基が結合した有機化合物。ピリジン環の窒素の位置に対して120度ねじれた位置関係（メタ位）でフェニル基が結合している。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ペロブスカイト太陽電池&lt;br /&gt;
ペロブスカイト結晶を発電層とする太陽電池。ペロブスカイト結晶内で吸収された光エネルギーは、正の電荷である正孔と負の電荷である電子を生成し、正孔輸送層および電子輸送層を通して正孔と電子を外部電極に取り出すことで電流と電圧が発生し、光エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
正孔輸送層&lt;br /&gt;
発電層内で発生した正孔（ホール、正の電荷）を抽出し、電極に輸送するための層。ペロブスカイト太陽電池では有機p型半導体材料（Spiro-OMeTAD）などが用いられることが多い。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
4-tert-ブチルピリジン&lt;br /&gt;
ピリジン環にtert-ブチル基が結合した有機化合物。ペロブスカイト太陽電池の誕生初期から用いられてきた材料。ピリジン環の窒素と正反対の位置（パラ位）にtert-ブチル基が結合しており、全体の構造が直線的であることが特徴。&lt;br /&gt;
&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260313_2/pr20260313_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260313_2/pr20260313_2.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202603115416/_prw_PI1im_O050zR0y.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>磁場下で作用する新しい熱電変換素子の研究開発を加速</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202603095278</link>
        <pubDate>Thu, 12 Mar 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 磁場下において温度差を電気に変換できる磁気熱電効果の発電特性を評価する手法を確立 ・ 確立した手法を基に汎用の評価装置を開発・上市 ・ 磁気ゼーベック効果を利用した熱電発電素子や、ネルン...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 磁場下において温度差を電気に変換できる磁気熱電効果の発電特性を評価する手法を確立&lt;br /&gt;
・ 確立した手法を基に汎用の評価装置を開発・上市&lt;br /&gt;
・ 磁気ゼーベック効果を利用した熱電発電素子や、ネルンスト効果を応用した熱流センサーなど、磁気熱電効果の社会実装推進への貢献に期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）省エネルギー技術研究部門 村田 正行 上級主任研究員、李 哲虎 首席研究員は、アドバンス理工株式会社（以下「アドバンス理工」という）（親会社：株式会社チノー）とともに、磁場下の熱電発電特性を評価する手法を確立し、Bi-Sb（ビスマス-アンチモン）素子においてその有用性を確認しました。また、本成果に基づいた汎用の評価装置がアドバンス理工より上市されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
磁気ゼーベック効果は磁場下において温度差を電力に変換する熱電効果の一つで、工場の廃熱を利用した発電などで既に利用されている従来のゼーベック効果の性能を大幅に向上させることができます。しかし、現時点で磁気ゼーベック効果は研究・材料開発段階にあり、磁場下でデバイスの発電特性を評価できる汎用的な技術も確立されていません。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、耐熱性の高い永久磁石を用いることで、既存の市販装置に設置可能で、200 ℃を超える温度差においても複数の磁場条件下で安定して熱電変換素子の発電特性を評価する手法および装置を開発しました。開発されたシステムを用いて、Bi-Sb素子の発電特性を測定したところ、印加磁場の上昇に伴って出力電圧および出力電力が増加する傾向が確認できました。この装置により熱電変換素子の磁場下での発電特性評価が容易に行えるようになります。また、磁気ゼーベック効果と同様に磁場下において温度差を電力に変換できるネルンスト効果の発電特性評価にも適用可能です。本技術によりこれらの効果を用いた熱電変換素子の社会実装に向けた研究開発が加速すると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本成果の詳細は、2026年3月15日〜18日に開催される第73回応用物理学会春季学術講演会において発表されます。また、本成果に基づいた評価装置は、2026年3月12日にアドバンス理工より上市されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
ゼーベック効果とは半導体や金属などの材料中の温度勾配に沿って電圧が発生するもので、この効果が発現する材料を熱電変換材料といいます。これをデバイス化した熱電モジュールの表面と裏面に温度差をつけると、熱エネルギーを電気エネルギーに変換できるため、工場の廃熱を利用して発電を行うなど、社会実装に向けた取り組みが進んでいます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
また、近年、磁場下の熱電変換効果である磁気ゼーベック効果やネルンスト効果に注目が集まっています。磁気ゼーベック効果は外部磁場を印加することでゼーベック係数が変化する現象であり、この効果に伴って熱電材料としての性能が大幅に上昇する結果が報告されています。さらに、磁場下で温度勾配と直交した起電力が生じるネルンスト効果を利用することで、従来のゼーベック効果に起因する縦型素子では困難だった薄型化や大面積化がしやすくなり、曲面への実装も期待できるなど、新しい熱流センサーとしての期待が高まっています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
このように、磁場下の熱電効果は熱電変換の高性能化や新しいセンサーを実現する技術として有望ですが、現時点では研究・材料開発が中心となっています。今後、デバイス化に向けた研究開発が加速する中で、課題として発電出力・変換効率の向上や、材料・界面の最適化などが挙げられ、これらの解決のためにも磁場下での熱電素子の汎用的な特性評価技術の確立が必要でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
磁場下の熱電デバイスの発電特性評価を困難なものにしている要因として、デバイスに温度差を印加するための加熱部や冷却部、熱流センサー部が大型化し、さらに全体に外部磁場を印加する必要があることから、超電導マグネットなどの大型装置が必要になり、限られた研究室でしか磁場下の熱電デバイスの評価ができないという問題がありました。産総研ではこれまでに材料開発、評価技術開発、および、熱電デバイスの設計と評価に取り組んできており、今回、アドバンス理工とともに簡便に磁場下での熱電発電特性を評価する手法の確立を目指してシステムを開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究は国立研究開発法人科学技術振興機構（JST）の未来社会創造事業（JPMJMI19A1）の支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
装置の開発
磁場下の熱電発電特性評価には、外部磁場を印加した状態で、素子へ温度差をつけた時の出力電圧の外部負荷電流依存性の測定に加え、熱流計による熱流量計測が必要です。これらの電極や加熱部、熱流計測部を維持した状態で外部磁場を印加する手法として永久磁石を採用しました。最大で0.7 T程度の高い磁場を確保するために磁石を試料の直近に配置して、素子および加熱部近傍に耐熱性の高い磁石を採用し、遮熱対策を施して磁石の温度上昇を抑え、複数の磁石を用いることで発電特性の磁場依存性を取得する装置を開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発した装置の有効性を確認するため、Bi-Sb素子の磁気ゼーベック効果に由来する発電特性の変化を評価しました（図1）。評価にあたっては、素子の冷却部を室温近傍に固定し、今回使用した素子の耐熱性を考慮して加熱部を室温から100 ℃まで昇温させました。ある一定の温度差を維持した状態で、素子の出力電圧および出力電力の負荷電流依存性を測定しました。素子に75 ℃の温度差を与えた状態で得られた出力電圧と出力電力（＝出力電圧×負荷電流）の負荷電流依存性を、それぞれ図１（a）と（b）に示します。磁場がない場合の結果を青い線、約0.7 Tの磁石を用いた場合の結果を赤い線で表しており、外部磁場を印可することで出力電圧が上昇し、それに伴って出力電力が増強されることがわかります。出力電圧の上昇は、磁場下でゼーベック係数が増大する磁気ゼーベック効果によるものです。図1（c）と（d）には、それぞれ開放電圧および最大出力電力の温度差依存性を示します。75 ℃程度までの温度差において、磁気ゼーベック効果により30 %以上の出力電力増強が確認されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらの結果から、外部磁場の印加により出力電圧と出力電力が増加する傾向を確認し、磁場下での発電特性評価の有効性が示されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後、開発した手法・装置を活用して、磁気ゼーベック効果やネルンスト効果を利用した熱電素子の材料やデバイス開発を進めます。さらに、装置の改良を進め、特性評価する素子の形状や大きさについてより柔軟に対応できるようにします。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
磁気ゼーベック効果&lt;br /&gt;
材料の両端に温度差を与えた時、その温度差に比例して電圧が発生する現象をゼーベック効果と呼び、その能力はゼーベック係数で定義される。これに対し、外部磁場を印可することでゼーベック係数が変化する現象を磁気ゼーベック効果という。磁場の強さや方向によって熱電性能を向上させることが可能であり、近年は室温以下の温度領域でも非常に高い熱電性能が報告され、注目を集めている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
熱電変換&lt;br /&gt;
半導体や金属などの導電性材料において観測される、熱と電気を相互に直接変換する物理現象の総称である。材料に温度差を与えるとその方向に起電力が生じるゼーベック効果、電流を流すとその方向に温度差が生じるペルチェ効果が代表的な例である。熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換できるため、従来は廃熱として捨てられていた未利用エネルギーの回収や、環境中の微小な温度差から電力を取り出すエネルギーハーベスティングへの応用が期待されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ネルンスト効果&lt;br /&gt;
磁場下、あるいは磁性体において、材料に与えた温度勾配に比例して、磁場・磁化と温度勾配の外積方向に起電力が生じる現象である。熱流に対して横方向に電圧が発生するため構造が比較的簡単であることから量産化に適しており、近年は、熱流センサーとしての実用化に向けた研究開発が加速している。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260312/pr20260312.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260312/pr20260312.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202603095278/_prw_PI1im_3agmM6dY.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>パイロクロア型酸化物系固体電解質で有機電解液レベルのイオン伝導率を達成</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202603105352</link>
        <pubDate>Wed, 11 Mar 2026 21:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 産総研の有する通電焼結技術により、日本発のパイロクロア型酸化物系固体電解質の緻密化に成功 ・ 大気安定性に優れる酸化物系固体電解質において世界最高のイオン伝導率を達成し、従来型の有機電解...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 産総研の有する通電焼結技術により、日本発のパイロクロア型酸化物系固体電解質の緻密化に成功&lt;br /&gt;
・ 大気安定性に優れる酸化物系固体電解質において世界最高のイオン伝導率を達成し、従来型の有機電解液にも匹敵&lt;br /&gt;
・ 全固体電池の高い安全性を支える固体電解質の有力候補として期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）電池技術研究部門 藤田 侑志 研究員、竹内 友成 上級主任研究員、伊藤 優汰 研究員、奥村 豊旗 研究グループ長は最近見いだされた※1パイロクロア型酸化物系固体電解質材料が、現行のリチウムイオン電池（LIB）に用いる有機電解液に匹敵するイオン伝導率15&amp;nbsp;mS&amp;nbsp;cm–1を示すことを実証しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
近年ではLIBの発火事故が相次ぎ、より安全性の高い二次電池の研究開発が進められています。特に、可燃性の有機電解液を難燃性かつ耐熱性に優れた無機固体電解質に置き換えた全固体電池は次世代二次電池として期待されています。中でも酸化物系固体電解質は、熱に強く、空気や水に対しても安定しており、長寿命の全固体電池を実現し得る材料として注目されています。しかし、従来の材料は有機電解液や他の固体電解質に比べてイオン伝導率が一桁低く、EVなどの大型電池に必要な出力を満たせない点が課題で、有機電解液に匹敵するイオン伝導率を持つ酸化物系固体電解質の開発が鍵となっていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この課題を解決し得る新材料として、最近、日本の大学と企業の共同研究によって報告されたパイロクロア型固体電解質が注目されています。パイロクロア型固体電解質は、従来の酸化物系固体電解質よりも高いイオン伝導率を示します。しかし、緻密化が難しい材料として知られており、粒子と粒子の間にリチウムイオンが通過できない隙間が多く生じていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、酸化物系固体電解質の緻密化に有効な通電焼結（SPS）法を用いることで、パイロクロア型固体電解質（Li1.25La0.58Nb2O6F）を理論密度比で98 %まで緻密化し、そのイオン伝導率が酸化物系固体電解質において世界で最も高い値15&amp;nbsp;mS&amp;nbsp;cm-1を示すことを明らかにしました。この成果により、酸化物系全固体電池の開発がより加速されると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究成果の詳細は、2026年3月11日に「ACS Materials Letters」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260311/pr20260311.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260311/pr20260311.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
充電することで繰り返し利用できる電池（二次電池）の中でも、軽量・高電圧・大容量なリチウムイオン二次電池（LIB）は、現在、モバイルバッテリーや電気自動車（EV）用の電源として幅広く使われています。しかし、現在の液系LIBは可燃性の有機電解液が含まれるため、発火の危険性や電池寿命の問題があり、より高性能な電池も必要とされています。全固体電池は、難燃性かつ耐熱性に優れた無機固体電解質を利用しているため、発火のリスクが低く、さらに例えばEV用途など大型電池で必要な冷却システムを削減できることから、現行LIBよりも安全性が高く、EVなどへコンパクトに搭載できる次世代電池として期待されており、世界中で研究開発が進められています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究開発中の全固体電池における無機固体電解質は主に硫化物系・塩化物系・酸化物系に大別されます。中でも酸化物系固体電解質を使った全固体電池は、とりわけ熱に強く、長期サイクル寿命も期待できる反面、材料のイオン伝導率が有機電解液や他の固体電解質材料に比べ1桁低いため、EVなどの大型電池用途においては出力面で課題があり、実用化にはまだ時間がかかるとされてきました。最近、パイロクロア型酸化物系固体電解質が日本の研究グループによって発見されました。まだ有機電解液などには及ばないものの、酸化物系固体電解質の中では最高のイオン伝導率を示すために注目され始めています。さらに、大気や湿気に非常に高い耐性があるため、他の固体電解質材料と異なり、材料管理に雰囲気制御が必要ないというメリットもあります。しかし、パイロクロア型固体電解質は緻密化が難しく、内部にリチウムイオンが移動できない隙間が残ってしまうため、これまでの測定ではイオン伝導率を適切に評価できていない可能性がありました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では20年以上前から通電焼結法を用いたセラミックス材料の合成や緻密化のノウハウを蓄積してきました。通電焼結法は、粉末に電気と圧力を同時に加えて短時間で固める方法です。材料内部が高速で加熱でき、従来の焼結法と比べ低温で緻密な固体を作れます。またスケールアップも比較的容易で、直径10cm程度のターゲット材料（薄膜作製に必要な基板）も短時間で作製可能です。これまでに産総研では、通電焼結法によって難燃性セラミックスターゲット材料の作製や酸化物系固体電解質の緻密化を進め、全固体電池の性能向上に貢献してきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本研究では、産総研で長年培ってきた通電焼結法のノウハウをパイロクロア型固体電解質に活かし、その潜在的なイオン伝導率を評価することに取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、国立研究開発法人科学技術振興機構の委託事業「JST 経済安全保障重要技術育成プログラム（JPMJKP24P1*）」（2025～2030年度）による支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
*）番号を訂正しました（2026年3月13日）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
本研究で使用した通電焼結（SPS）装置とパイロクロア型固体電解質の焼結体を図1に示します。図1左の写真は通電焼結装置内部の写真で、中央にある黒鉛治具に粉末試料を詰めて加圧しながら焼結します。焼結中は図1中央写真のように黒鉛治具が発熱し、この熱と圧力によって粉末試料が急速に焼結されます。SPS焼結によって、図1右写真のようなパイロクロア型固体電解質の焼結体を作製しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
図2に通電焼結法によって形成されたパイロクロア型固体電解質の断面写真を示します。粒子と粒子の隙間がほとんど見られず、理論密度比で約98 ％と、高い緻密度を示していることが確認されました。粒子の隙間がなくなることでリチウムイオンがスムーズに移動できるため、イオン伝導率がより一層高まります。イオン伝導率測定の結果、室温においてパイロクロア型固体電解質中のリチウムイオン伝導率が15&amp;nbsp;mS&amp;nbsp;cm-1、焼結体全体のイオン伝導率が11&amp;nbsp;mS&amp;nbsp;cm-1を示し、パイロクロア型固体電解質のより高いイオン伝導率を評価することに成功しました。これは液系LIBに一般的に含まれる有機電解液に匹敵するイオン伝導率です。つまり、近年日本で新たに発見されたパイロクロア型固体電解質は、”酸化物系固体電解質を使った全固体電池はイオン伝導率が低い”という長年の問題にブレイクスルーを生む材料であり、実用化にまだ時間がかかるとされるEVなどの大型電池用途の材料として実用水準に達していることが示唆されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
電気化学測定によって得られたパイロクロア型固体電解質の結晶内および焼結体全体のイオン伝導率の温度依存性を評価した結果を図3に示します。図3において、青のプロットは結晶内の、赤のプロットは焼結体全体のイオン伝導率を示しています。パイロクロア型固体電解質は、黒で示した従来の酸化物系・硫化物系・塩化物系それぞれの固体電解質と比べて、室温で同等以上の性能を示しています。さらに、パイロクロア型固体電解質は-100 ℃といった低温でもイオン伝導率の減少が抑えられていることが確認されました。このことから、パイロクロア型固体電解質を全固体電池に応用すると、低温特性に優れることから極地や宇宙空間などの極低温環境の用途でも高い性能を発揮できると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
本研究により、酸化物系固体電解質が持つ高い化学・熱安定性と優れたイオン伝導性を両立できる可能性が明らかになり、「高安全性・高性能」を同時に満たす全固体電池の実現に向けて重要な進展となりました。今後は、パイロクロア型酸化物系固体電解質を採用した全固体電池のセル設計および電池特性評価を行い、現行LIBと同等レベルのエネルギー密度・サイクル寿命・出力特性を示す次世代全固体電池の実用化に向けて研究開発を進めます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：ACS Materials Letters&lt;br /&gt;
論文タイトル：Synthesis of Pyrochlore-type Li1.25La0.58Nb2O6F Solid Electrolyte via Spark Plasma Sintering&lt;br /&gt;
著者：Yushi Fujita, Tomonari Takeuchi, Yuta Ito, Toyoki Okumura&lt;br /&gt;
DOI：10.1021/acsmaterialslett.5c01541&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
参考資料
※1 A. Aimi et al. High Li-Ion Conductivity in Pyrochlore-Type Solid Electrolyte Li2–xLa(1+x)/3M2O6F (M = Nb, Ta). Chemistry of Materials. 2024, vol. 36, no. 8, p. 3717-3725. DOI:10.1021/acs.chemmater.3c03288&lt;br /&gt;
※2 参考URL: &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/magazine/20220720.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/magazine/20220720.html&lt;/a&gt;（“全固体電池”とは）&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
固体電解質&lt;br /&gt;
電池の中で電気のもとになる「イオン」を運ぶ物質が固体になったもの。液体のようにこぼれたりしにくく、熱にも強く、安全に使えるのが特長である。イオンが固体の中を通りぬけることで電気が流れ、電池のしくみを支えている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
全固体電池※2&lt;br /&gt;
これまで液体だった電解質を固体にした電池。成分がすべて固体なので液漏れの心配が少なく、安全性が高いことが大きな特長である。また長寿命で高い出力も期待され、電気自動車などの次世代エネルギー源として注目されている。固体電解質は熱に強く、発火しにくい点でも期待されている。また、より速く充電できる可能性もあり、世界中の企業が研究を進めている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
酸化物系固体電解質&lt;br /&gt;
酸素を含む化合物で作られ、特に“空気や水に触れても分解したり有害ガスを出したりしにくい”という高い安定性が大きな特長である。また、温度が高くても構造がくずれにくいため、広い温度範囲で安定して性能を発揮できる。こうした化学的・熱的な強さにより、扱いやすく安全性が高い材料として研究が進められている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
パイロクロア型固体電解質&lt;br /&gt;
主に酸素や遷移金属元素からできた物質で、パイロクロア鉱石に由来する結晶の名前。近年、イオンが素早く動ける材料が発見されたことで注目されている。これまでの結晶材料とは異なり、イオンが進みやすいトンネルが結晶の中にできていることが特徴である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
通電焼結法（Spark Plasma Sintering, SPS）&lt;br /&gt;
粉末状の材料に強い電流と圧力を同時に加えて、短時間で高温にしながら固める技術。電流が流れることで粉末同士が内部から素早く発熱し、わずか数分で焼き固まる。従来の焼結法よりエネルギーが少なくて済み、金属やセラミックスを高密度に仕上げられるのが特長である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260311/pr20260311.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260311/pr20260311.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202603105352/_prw_PI1im_WIvZuy3a.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>ドローン磁気探査で斜面災害のリスク評価</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202602264633</link>
        <pubDate>Wed, 04 Mar 2026 16:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 火山地域や急峻地形など、人が立ち入ることが困難な危険地帯において、ドローンを用いた高解像度な磁気探査技術を実証、その有効性を確認 ・ 熱水変質帯や斜面崩壊に関連する地質構造を可視化し、斜...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 火山地域や急峻地形など、人が立ち入ることが困難な危険地帯において、ドローンを用いた高解像度な磁気探査技術を実証、その有効性を確認&lt;br /&gt;
・ 熱水変質帯や斜面崩壊に関連する地質構造を可視化し、斜面災害リスクの高い脆弱部を推定&lt;br /&gt;
・ 斜面災害リスク評価や資源調査、インフラ管理の新たな調査手法として期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）地質情報研究部門を中心とした研究グループは、人が立ち入ることが難しい危険地帯において無人航空機（ドローン）を用いた空中磁気探査を実施し、地下構造を高解像度で可視化することに成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
斜面災害の発生リスクが高くなる要因と考えられる地下の脆弱部の把握は防災の観点で重要です。地下構造を推定する手法の一つとして、岩石ごとの磁性の違いを利用する磁気探査が有効と考えられています。しかし、地上からの観測においては観測機器を持ち込める地域が限られており、火山地域や急峻な斜面などの危険地帯では十分な測線密度で測定することが困難です。一方、有人航空機による空中磁気探査は、運用コストがかかる上に、地形に沿った測線密度の高い観測は困難です。そのため、地すべりの発生リスクが高いと考えられる火山地域や急峻な斜面ほど観測が難しいという問題がありました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、過去に地すべりが発生した熊本県の阿蘇火山中央火口丘西麓（阿蘇火山西麓）を対象に、ドローンを用いて低高度かつ高測線密度の空中磁気探査を行い、従来のヘリコプターを使った探査に比べて4倍以上の空間解像度でのデータを取得しました。さらに、産総研独自の3次元磁気インバージョン解析を利用することで地下構造の可視化に成功し、熱水変質帯の詳細な分布を明らかにしました。この結果は、地下の脆弱部など、周囲と比較して磁気的な特徴の異なる場所を遠隔・非破壊で把握できる技術として、斜面災害リスク評価や資源調査、インフラ管理など幅広い分野への応用の可能性を示すものです。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2026年3月4日に「Progress in Earth and Planetary Science」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
日本各地で豪雨や地震の際に土砂崩れや地すべりといった斜面災害が発生し、大きな被害が問題となっています。これらの災害は、植生などに覆われ地表からは見えない地下の脆弱な部分が原因となる場合があり、危険性の高い場所を事前に把握することが被害軽減につながると考えられます。特に火山地域では、火山ガスや熱水の影響によって岩石が化学的に変化し、強度が低下（脆弱化）した熱水変質帯が地下に形成されることが地質調査などから知られています。こうした変質帯の分布を正確に把握することは、防災の観点から重要です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
地下構造を推定する主な手法の一つに磁気探査があります。地球を構成する岩石には磁鉄鉱など磁性をもつ鉱物が含まれており、その量や変質の程度に応じて地表で観察される地磁気（地球磁場）の強さは変化します。磁気探査は、その場所の地磁気の強さを測定し、標準的な地磁気分布との差分（地磁気異常）を解析して、地下の岩石分布や磁気的特性が周囲と異なる場所を推定する調査で、これまで地質調査や資源探査などの分野で活用されてきました。急峻な斜面や火山地帯などにおいては、安全上の理由から人が立ち入っての十分な観測が困難な場合が多いため、広域を短時間で調査できるヘリコプターなどの航空機に磁気センサーを搭載する空中磁気探査が行われてきました。地下の磁気構造を高い空間分解能で求めるには、地表に近い場所で狭い測線間隔で測定することが必要ですが、有人航空機では安全上の制約から、地形に沿った低高度での柔軟な観測は困難な上、運用コストもかかります。そこで近年、ドローン技術を磁気探査に応用する取り組みが進められていますが、火山地域のように地形が急峻で環境条件の厳しい場所での適用例は限られていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研 地質調査総合センター（以下「GSJ」という）はこれまで、ヘリコプターなどの航空機やドローンを用いた空中磁気探査の測定技術の高度化、および3次元磁気インバージョン解析をはじめとするデータ解析手法の開発に取り組んできました。またGSJは、令和2年閣議決定および関連する経済産業省の「第3期知的基盤整備計画」を受けて、「防災・減災のための高精度デジタル地質情報の整備事業」を令和4年度から実施してきました。本研究はその一環として、斜面災害に関わるリスク評価のための空中磁気異常情報の整備として実施したものです。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
本研究では、人が立ち入ることが困難な火山地域や急峻な斜面において、地下の脆弱部を高解像度で把握することを目的として、ドローンを用いた空中磁気探査と、磁気データから地下構造を推定する3次元磁気インバージョン解析を組み合わせた手法の適用性を検証しました。対象地域として、過去の地すべりや斜面崩壊の履歴を残す熊本県阿蘇火山西麓を選定しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
まず広域的な地下構造を把握するため、既存のヘリコプター搭載磁気探査データを再解析し、阿蘇火山中央火口丘西麓一帯の地磁気異常分布を整理しました。その結果、噴気地帯や温泉が分布する地域では、周辺に比べて磁気的特性（磁化強度）が弱い領域が面的に分布していることが確認されました。これらの磁化強度の弱い領域は、過去の地質調査で熱水変質帯が分布するとされてきた場所とよく一致しており、地下深部から浅部にかけて熱水の影響を受けた変質帯が広く存在している可能性を示唆します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
次に、より浅部の詳細な地下構造を把握するため、過去に地すべりが発生し、かつ熱水変質帯が分布する阿蘇火山西麓を対象にドローンを用いた低高度・高測線密度の空中磁気探査を実施しました（図1）。飛行高度100&amp;nbsp;m以下、測線間隔25&amp;nbsp;mという従来に比べて低高度かつ4倍の測線密度での測定を行うことで、有人航空機による探査では困難であった極めて高い空間分解能の地磁気異常のデータを取得しました（図2）。また、ドローン搭載機器から生じる磁気ノイズを低減する工夫を施すことで、斜面付近においても安定した観測を実現しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
取得した地磁気異常データに対して産総研独自の3次元磁気インバージョン解析を適用して、地下の岩石・地質の磁化強度の分布を推定しました。その結果、地表から深さ数十メートルにかけて、磁化強度の著しく低い領域が深度方向に連続的に分布し、深部では磁化強度の低い領域が水平方向に広がっていることが明らかになりました（図3）。現地の地質調査や岩石試料の磁気特性の測定値と比較したところ、浅部の低磁化領域は粘土鉱物を多く含む、熱水変質を受けた火山岩に対応していることが確認されました。熱水変質により、岩石中に粘土鉱物が生成するとともに、磁性鉱物が破壊されることで磁化が低下していると考えられます。磁気探査によって地下数十メートルに至る範囲の熱水変質による粘土化領域を遠隔・非破壊で把握できることが示されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに、過去に発生した地すべり地形と磁化強度分布を比較した結果、過去の地すべりが、こうした低磁化領域の地表付近で発生していることが分かりました。特に、溶結火砕岩からなる崖地形の縁辺部では、局所的な低磁化帯と地震に伴う地割れ・崩壊の発生位置が一致しており、地下に存在する変質部が斜面の不安定化に関与している可能性が示唆されました（図4）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
従来、斜面災害の危険性評価は地形の急峻さなど、地表に現れた情報を中心に行われてきましたが、本研究は、地下の地質構造や熱水変質帯の分布といった「目に見えない要素」が災害発生に深く関わっていることを示すものです。また、ドローン空中磁気探査と3次元磁気インバージョン解析を組み合わせた本手法は、危険地帯に立ち入ることなく地下の脆弱部を把握できるため、火山地域や急傾斜地における斜面災害リスク評価の高度化に貢献すると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後、本手法を他の火山地域や斜面災害多発地域に適用することで、国や自治体による防災・減災計画の立案や、重点的な監視・対策区域の選定など、実践的な防災施策検討の基礎データとして活用されることが期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
また、今回実施された調査・解析手法は、斜面災害リスクの評価に限らず、地表からの調査が困難な状況において高解像度で地下の地質構造の把握が必要なさまざまな場面での活用が期待されます。例えば、山間部での橋やダム・トンネルなどの構造物の建設に関する地質調査や、鉱物資源や天然水素などのエネルギー資源のポテンシャル評価への適用も期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Progress in Earth and Planetary Science&lt;br /&gt;
タイトル：UAV-based magnetic survey for detecting hydrothermal alteration zones relevant to landslides: A case study at Aso Volcano, Japan&lt;br /&gt;
著者名：Shigeo Okuma, Ayumu Miyakawa, Hikari Yonekura, Keiichi Sakaguchi, Hideo Hoshizumi, Tomoya Abe, Daisaku Kawabata, Yoshinori Miyachi, Nobuo Matsushima&lt;br /&gt;
DOI：10.1186/s40645-026-00800-3&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究者情報
産総研&lt;br /&gt;
地質情報研究部門&lt;br /&gt;
大熊 茂雄 テクニカルスタッフ、宮川 歩夢 研究グループ長、&lt;br /&gt;
米倉 光 リサーチアシスタント（当時）、阪口 圭一 テクニカルスタッフ、&lt;br /&gt;
星住 英夫 テクニカルスタッフ、阿部 朋弥 主任研究員、川畑 大作 主任研究員、&lt;br /&gt;
宮地 良典 副研究部門長&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
活断層・火山研究部門&lt;br /&gt;
松島 喜雄 テクニカルスタッフ&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
空中磁気探査&lt;br /&gt;
航空機やドローンに磁力計を搭載し、地表上空から地磁気（地球磁場）の主として強さを測定する物理探査手法。地下に分布する岩石の磁性の違いによって生じる地磁気分布の変化を捉え、地下構造や地質の不均一性を推定するために用いられる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
地下構造&lt;br /&gt;
地表の下に存在する岩石や地層の分布、形状、重なり方、物性の違いなどからなる構造の総称。断層や変質帯、地層境界などを含み、地形形成や斜面災害・地震などの自然災害、天然資源の分布などに強く影響する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
3次元磁気インバージョン解析&lt;br /&gt;
観測された磁気異常を再現する地下の地質構造を計算により求める手法。解析を3次元的に実施することにより、地下の地質構造の分布を推定することができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
熱水変質帯&lt;br /&gt;
地下深部から上昇した高温の水やガスが岩石と化学反応し、鉱物組成や性質が変化した領域。しばしば粘土鉱物の生成などにより岩石が軟化・脆弱化する。火山・地熱地域や熱水鉱床地域に分布する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
地磁気（地球磁場）・地磁気異常&lt;br /&gt;
地磁気（地球磁場）とは、地球がもつ磁場のことで、一般的には方位磁石が北を指すことで知られる。地磁気異常は観測された地磁気の強さの標準的な地磁気分布からのずれを指す。地磁気異常は、地表および地下の岩石がもつ磁性鉱物の量や磁化の違いによって生じ、地下構造や地質分布を推定する手がかりとなる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
磁化・磁化強度&lt;br /&gt;
磁化は物質の磁性に応じて、磁場の影響によって磁気的な状態が変わること、またはその変化の程度を指す。身近な例では、鉄が磁石に触れると一時的に磁石のように振る舞うが、これは鉄が磁化した状態である。地磁気の影響によっても、岩石はその磁性に応じて磁化される。&lt;br /&gt;
磁化強度は、磁化の程度を定量的に表す量で、物質がどの程度強く磁化しているかを示す指標である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
溶結火砕岩&lt;br /&gt;
高温を保ったまま堆積した火山灰や軽石などの火砕物が、熱と自重で塑性変形し、固結した岩石である。&lt;br /&gt;
一般に緻密で硬く、未変質の場合は磁化を保持しやすい。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260304/pr20260304.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260304/pr20260304.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202602264633/_prw_PI1im_89H4437N.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>共生進化の鍵となる細菌遺伝子を同定</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202602244449</link>
        <pubDate>Fri, 27 Feb 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ トリプトファン分解酵素の機能喪失で大腸菌および近縁の細菌がカメムシ共生細菌になることを実証 ・ 自然界のカメムシ共生細菌で当該酵素遺伝子が失われていることを発見、共生進化への関与を示唆 ...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ トリプトファン分解酵素の機能喪失で大腸菌および近縁の細菌がカメムシ共生細菌になることを実証&lt;br /&gt;
・ 自然界のカメムシ共生細菌で当該酵素遺伝子が失われていることを発見、共生進化への関与を示唆&lt;br /&gt;
・ 研究室における進化実験と野外生物集団の調査を統合し、共生進化に重要な分子基盤の一端を解明&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）モレキュラーバイオシステム研究部門 バイオシステム多様性研究グループの汪 亜運 産総研特別研究員、森山 実 主任研究員、古賀 隆一 上級主任研究員、深津 武馬 首席研究員は、独自に開発したチャバネアオカメムシ－大腸菌実験共生進化系を駆使して、単一の酵素遺伝子（トリプトファン分解酵素）の機能喪失のみで、大腸菌がカメムシの腸内に共生して成長および生存を支える共生細菌に変化することを発見しました。トリプトファン分解酵素の喪失は、必須アミノ酸であるトリプトファンの濃度上昇、ならびに当該酵素の代謝産物として生成する毒性のあるインドールの濃度低下により、宿主カメムシの生育を改善することを示しました。さらに自然界に存在する多様なカメムシ類の生存を支持する能力を持つ腸内共生細菌のゲノムを調べたところ、トリプトファン分解酵素遺伝子を喪失していることが判明しました。そのような細菌にトリプトファン分解酵素遺伝子を導入して発現させるとカメムシに共生して成長と生存を支える能力（共生能力）が低下すること、またそれらの細菌とごく近縁でトリプトファン分解酵素遺伝子を持つ細菌から当該遺伝子を除去すると共生能力が向上することを示しました。すなわち、細菌におけるトリプトファン分解酵素の喪失が、研究室における実験共生進化のみならず、自然界のカメムシ類における共生進化でも重要な役割を果たしてきたことを明らかにしました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本研究により、カメムシという昆虫類において、腸内細菌における単一酵素遺伝子の喪失が共生進化の鍵となりうることが判明し、共生進化が単一の突然変異で起こり得ること、またその分子機構および代謝基盤の一端が解明されました。共生進化の仕組みと過程を具体的に明らかにすることに成功した重要な成果です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究成果の詳細は2026年2月27日（英国時間）に国際学術誌「Nature Microbiology」にオンライ&lt;br /&gt;
ン掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
⽣態系の中で、多種多様な生物は単独で生きているのではなく、しばしば共生関係を構築して、それぞれの⽣息環境に適応しています。例えば、陸上生態系における生物多様性の中核をなす動物群である昆虫類には、広く微生物との密接な共生関係が見られ、共生微生物が宿主の生存や成長、機能に影響を及ぼすことが知られています。医学分野でも、ヒトの腸内細菌叢が消化器の生理状態や疾病のみならず、体質からメンタルに至るさまざまな健康状況に影響を与えることが判明し、大きな注目を集めています。このような背景のもと、生物多様性を基盤とする新規生物機能の解明と利用という観点から、腸内共生細菌には近年高い関心が寄せられており、盛んに研究開発が行われています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
カメムシ類は世界に40,000種以上、⽇本に1,500種以上が分布しており、多くの農業害⾍が含まれます。近年は「カメムシ大発生」のニュースがしばしば報道されるなど、社会的にも大きな問題になっています。カメムシ類の多くは消化管に共生器官が発達しており、生存や成長に重要な役割を果たす共生細菌を保有しています（図1A、B）。産総研ではカメムシ類における共生細菌の新規機能の解明に取り組み、共生細菌による害虫化の発見（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20070613/pr20070613.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2007年6月13日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）、共生細菌による農薬耐性の発見（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2012/pr20120424/pr20120424.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2012年4月24日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）、共生細菌の伝達に必須な宿主タンパク質の発見（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210615/pr20210615.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2021&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210615/pr20210615.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年6月15日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）、後脚で培養した菌で寄生蜂から卵を守る防衛共生の発見（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251017/pr20251017.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2025&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251017/pr20251017.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年10月17日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）などの研究成果を挙げてきました。近年はチャバネアオカメムシを用いた昆虫－大腸菌実験共生進化系の開発に成功し（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20220805/pr20220805.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2022年8月5日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）、共生進化の過程や機構の理解に向けて、独創的なアプローチからの研究を展開しています。今回、この昆虫－大腸菌実験共生進化系を利用して、共生進化の鍵となる細菌遺伝子の同定に成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、国⽴研究開発法⼈科学技術振興機構（JST）「ERATO 深津共⽣進化機構プロジェクト（JPMJER1902）」および科研費（新学術領域研究等）による⽀援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
昆虫－大腸菌実験共生進化系により作出された共生進化前の大腸菌、共生進化後の大腸菌をそれぞれカメムシに感染させ、体内の代謝産物や遺伝子発現を比較したところ、共生進化後の大腸菌に感染したカメムシでは必須アミノ酸の一つであるトリプトファンの体内濃度が著しく上昇していました（図1C）。共生進化前後の大腸菌で発現量が有意に変動した遺伝子を探索したところ、トリプトファン分解酵素遺伝子の発現量が顕著に低下していました（図1D）。そこでトリプトファン分解酵素遺伝子を欠失させた大腸菌をカメムシに感染させてみたところ、トリプトファンの体内濃度が進化後の大腸菌や元々の共生細菌に感染したカメムシと同等のレベルまで上昇し（図1C）、羽化率（図1E）や体色（図1F）が顕著に改善しました。すなわち、トリプトファン分解酵素遺伝子の機能喪失によって、必須アミノ酸であるトリプトファンの体内濃度が上昇し、大腸菌の共生細菌化に寄与する可能性が示されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
トリプトファン分解酵素はトリプトファンをピルビン酸、アンモニア、インドールに分解する反応を触媒します（概要図）。インドールには毒性があり、マウスやヒトでは腸内細菌のトリプトファン分解酵素によるインドールの産生により病気が引き起こされるという報告があります。共生進化前後の大腸菌を感染させたカメムシにおいて、体内インドール濃度を測定したところ、共生進化後の大腸菌を感染させたカメムシにおいてインドール濃度が有意に低下しており、トリプトファン分解酵素遺伝子を欠失させた大腸菌を感染させたカメムシでも同様にインドール濃度の低下が見られました（図2A）。試しに、進化前またはトリプトファン分解酵素遺伝子を欠失させた大腸菌を感染させたカメムシの幼虫にインドールを添加した飲み水を与えてみたところ、インドールの濃度が高くなるほど羽化率が低下しました（図2B、C）。さらに、トリプトファン分解酵素の欠失により羽化率の低下が緩和されました（図2B、C）。すなわち、トリプトファン分解酵素遺伝子の機能喪失により、毒性のあるインドールが産生されなくなることが、大腸菌の共生細菌化に関与している可能性が示唆されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
先行研究より、チャバネアオカメムシの日本集団では、その共生器官内にパントエア属（Pantoea）の6種の共生細菌のいずれかを保有することが知られています。他のカメムシ科やキンカメムシ科の多くの種も共生器官に近縁のパントエア属細菌を共生させています。さらに、カメムシ生息域の環境土壌中にはチャバネアオカメムシへの共生能力を持つパントエア属細菌の存在が報告されています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2016/pr20160111/pr20160111.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2016年1月11日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。これら自然界で進化した、カメムシへの共生能力を持つ多様な細菌のゲノム配列を決定したところ、ことごとくトリプトファン分解酵素遺伝子を喪失していることが判明しました（図3）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
環境由来のパントエア属細菌の中でトリプトファン分解酵素遺伝子を持っているPantoea ananatisをカメムシに感染させたところ、まったく成虫が得られず、共生能力を持たないことがわかりました。一方、この細菌のトリプトファン分解酵素遺伝子を欠失させてからカメムシに感染させたところ、羽化成虫が得られるようになりました（図4A）。さらに、チャバネアオカメムシの南西諸島集団にみられる共生細菌F（Pantoea sp. F）にトリプトファン分解酵素遺伝子を導入して発現させたうえでカメムシに感染させたところ、羽化率が有意に低下しました（図4B）。すなわち、大腸菌のみならず多くのカメムシ共生細菌を擁するパントエア属細菌でも、トリプトファン分解酵素遺伝子の有無がカメムシへの共生能力に関わることが示されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらの結果より、トリプトファン分解酵素というたった一つの酵素遺伝子の機能喪失もしくは抑制により、大腸菌がチャバネアオカメムシの生育を支える能力を持つ共生細菌になりうることが示されました。しかも、当該酵素遺伝子の喪失が自然界で進化してきた多様なカメムシ共生細菌で共通してみられたということで、実験室のみならず自然界でもトリプトファン分解酵素の喪失が、カメムシ類における腸内細菌との共生進化において重要な役割を果たしてきた可能性が明らかになりました。従来、宿主生物の生存に必須な共生細菌の進化というのは、そう簡単に起こるものではないと考えられていましたが、今回の成果に至る一連の研究により、共生進化が迅速かつ容易に起こり得ること、さらにその代謝的な基盤が実証的に示されました。研究室における進化実験と、野外生物集団の広範な調査を統合して、共生進化の分子機構の一端を具体的に解明した重要な研究成果です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
実際の自然界では、宿主側と共生細菌の双方にさまざまな変異が蓄積することによって共生進化が起こってきたと考えられており、今回明らかになったトリプトファン分解酵素の喪失というのは、それらのうち共生細菌側の変異の一つであると考えられます。その他にも存在すると予想される宿主側と共生細菌側の共生に関わる分子機構について、チャバネアオカメムシ－大腸菌実験共生進化系を駆使した実証研究と、野外カメムシ集団における多様な腸内共生細菌の比較解析を両輪として解明していく予定です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
共生の基盤となるいろいろな分子機構がわかってくると、関連遺伝子の導入、破壊、発現操作などによって、共生能力の賦与技術、共生関係のデザイン技術への展開も可能になると期待されます。このように「共生を創り出す」「共生をデザインする」試みにも取り組んでいきます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
大腸菌というのは元々、ヒトやマウスなど哺乳類の腸内細菌として単離されたものです。したがって、カメムシの共生細菌化した大腸菌を無菌マウスに感染させるなどの実験により、昆虫腸内共生と哺乳類腸内共生の相違点および共通点の探索にも取り組んでいく予定です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Nature Microbiology&lt;br /&gt;
論文タイトル：Tryptophanase disruption promotes insect-bacterium mutualism&lt;br /&gt;
著者：Yayun Wang†, Minoru Moriyama†, Ryuichi Koga†, Kohei Oguchi, Takahiro Hosokawa, Hiroki Takai, Shuji Shigenobu, Naruo Nikoh, Takema Fukatsu（†共筆頭著者）&lt;br /&gt;
DOI：10.1038/s41564-026-02264-z&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
チャバネアオカメムシ－大腸菌実験共生進化系、昆虫－大腸菌実験共生進化系&lt;br /&gt;
チャバネアオカメムシは学名Plautia stali。半翅目カメムシ科に属する。ごく普通に見られる緑色のカメムシで、日本全国に分布する。さまざまな農作物を吸汁して害を与え、特にミカンなど果樹の重要害虫として知られる。大腸菌は学名Escherichia coli。環境細菌として、またヒトその他の哺乳類の腸内細菌として知られる。大部分の大腸菌は人畜に無害であるが、中にはO157 株のように強い病原性を示すものもある。分子生物学のモデル微生物として長年にわたり広く使われてきたため、研究が進んでいる。産総研では、チャバネアオカメムシに高速進化大腸菌を感染させて飼育維持することにより、実験室で迅速に共生進化を起こさせることに成功した。高速進化大腸菌とは、突然変異蓄積率が高くなるように遺伝学的に操作を加えることにより、分子進化速度を加速した大腸菌のことで、DNA ミスマッチ修復酵素遺伝子mutS を欠失させたΔmutS 系統の大腸菌を用いると、突然変異率が100倍程度に上昇し、分子進化速度も100倍程度に加速する。詳しくは&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20220805/pr20220805.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2022&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20220805/pr20220805.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年8月5日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;を参照。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
トリプトファン分解酵素&lt;br /&gt;
トリプトファンを分解してピルビン酸、アンモニア、インドールを生成する反応を触媒する酵素。tnaA遺伝子にコードされる。多くの細菌が持っているが、ほとんどの動物は持っていない。トリプトファンはヒトにおける必須アミノ酸のうちの一つで、側鎖にインドール環を持ち、芳香族アミノ酸に分類される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
共生細菌&lt;br /&gt;
宿主生物に共生している細菌のこと。存在部位は体表、腸内、体腔内、細胞内などさまざまであり、宿主への影響も有益なもの、有害なもの、どちらとも言い難いもの、環境条件によって変わるものなど、いろいろある。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
必須アミノ酸&lt;br /&gt;
タンパク質を構成するアミノ酸のうち、動物の体内で十分な量を合成できず栄養分として摂取しなければならないアミノ酸のこと。ヒトではトリプトファンのほか、ロイシン、リシン、バリン、スレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、イソロイシン、ヒスチジンが必須アミノ酸とされる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
インドール&lt;br /&gt;
ベンゼン環とピロール環が縮合した構造をとる有機化合物で、ヒト体内では腸内細菌によるトリプトファンの分解により生じる。悪臭および毒性があり、腸内で生成されるインドールはさまざまな疾患に関わることが報告されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
共生器官&lt;br /&gt;
共生微生物を保有するために特殊化した宿主生物の器官のこと。カメムシの消化管後部には多数の盲嚢（もうのう）が発達し、その内腔に共生細菌を保有する。アブラムシなどで細胞内共生細菌を収容する菌細胞塊、ダイズなどで窒素固定細菌を保有する根粒なども共生器官の例である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ピルビン酸&lt;br /&gt;
有機酸の一種で、生体内では主に解糖系における糖の酸化で生成され、いろいろな代謝で重要な役割を持つ。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
パントエア属（Pantoea）&lt;br /&gt;
グラム陰性細菌に分類される細菌の属で、20種以上を含み、いろいろな環境より分離される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260227/pr20260227.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260227/pr20260227.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202602244449/_prw_PI1im_3VKSq4Qf.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>ひとさじのイルメナイトと輝石の混合実験</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202602194311</link>
        <pubDate>Tue, 24 Feb 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 最大25段階の比率で混合したイルメナイト（FeTiO3、チタン鉄鉱）と輝石の混合粉体で月面を再現し、反射スペクトルデータを取得 ・ 幅広い混合比で得られたスペクトルデータの解析により、イ...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 最大25段階の比率で混合したイルメナイト（FeTiO3、チタン鉄鉱）と輝石の混合粉体で月面を再現し、反射スペクトルデータを取得&lt;br /&gt;
・ 幅広い混合比で得られたスペクトルデータの解析により、イルメナイト含有量を正確に推定するための指標を確立&lt;br /&gt;
・ 月面のリモートセンシングでイルメナイト含有量分布を推定する際の精度向上、ひいては月の資源開発推進に貢献&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）地質情報研究部門 松岡 萌 研究員、山本 聡 研究グループ長は、月面のイルメナイト（FeTiO3、チタン鉄鉱）含有量をより正確に推定するためのデータ整備を行いました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
月面に存在するイルメナイトは水や酸素、鉄、チタンが得られることなどから、月における有人活動を支える重要資源に位置付けられています。月面のイルメナイト分布には偏りがありますがその詳細はいまだ明らかではなく、その分布情報は月面基地建設の候補地選定など、月における資源開発のための手がかりとして重要です。月探査衛星のリモートセンシングによる反射スペクトルデータの解析は、イルメナイトの分布を知るための強力な手段の一つです。しかし、イルメナイトは他の主要構成鉱物との混合比率によってスペクトルの特徴が著しく変化することから、従来の解析手法ではその含有量を正確に推測することが困難でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、イルメナイトが混在した月のレゴリスを再現するために、月に存在するものと同等の粒径に粉砕したイルメナイトと輝石を混合し、反射スペクトルデータを取得する実験を実施しました。輝石に対するイルメナイトの質量比率を1 ％以下まで細かくコントロールして混合し、0 ％から最大50 ％まで最大25段階で混合比を変えながら反射スペクトルデータ解析を行うことで、イルメナイトを含有する混合物の分光特性を明らかにしました。併せて、実験試料の形状観察および化学組成分析を行うことで、信頼性の高い月探査スペクトルデータ解析に有効なデータ基盤を整備しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この結果を用いることで、月の探査衛星から得られるハイパースペクトルデータ解析によるイルメナイトの含有量推定の精度が向上し、月の資源開発推進に貢献します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この技術の詳細は、2026年2月24日に「The Planetary Science Journal」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260224_2/pr20260224_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260224_2/pr20260224_2.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
近年、国際宇宙探査が活発化する中で、地球から最もアクセスしやすい天体である月は、現実的な産業利用拠点として注目が高まっています。イルメナイトは月の玄武岩に多く含まれ、水や酸素、鉄、チタンが得られます。これらの物質は、⼈類が⽉⾯で基地建設をしたり有⼈活動を続けたりするのに必要不可⽋な資源です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
イルメナイトは月面に偏在していますが、その詳細な分布はいまだ明らかではなく、これを明らかにすることは、月面基地建設の候補地選定などの月における資源開発に欠かせません。また、科学的側面からもイルメナイトは重要な物質と言えます。月の形成・進化過程が完全には解明されていない中、「月の海」をはじめとする月面を形成する主要な鉱物である玄武岩中のイルメナイトは、月の内部情報を記録している、いわば「月マグマからのボトルレター」だからです。イルメナイトが月のマグマ組成を明らかにし、月の形成進化プロセスを明らかにする鍵を握っていると言っても過言ではありません。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
月面のイルメナイトの分布を知るための手段としては、リモートセンシングによる反射スペクトルデータの解析が有力ですが、次のような課題がありました。まず、イルメナイトはごく微量を他の鉱物に混合するだけで、混合岩石の近赤外域反射スペクトルデータ解析結果に影響を及ぼすことが示唆されています。しかし、その分光特性は定性的および定量的に解明されていませんでした。さらに、既存のハイパースペクトルデータに基づくイルメナイトの判定指標は、指標を構成する実験的な検証データの精度不足により定量性に改善の余地があり、計測可能な濃度範囲が狭く実用に適しませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では、紫外域から赤外域におよぶハイパースペクトルデータが取得可能な、室内分光測定実験システムの開発を進めています。月探査衛星で取得されたハイパースペクトルデータを用いたイルメナイトの分布解析に関する研究についても成果を出しています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250317_2/pr20250317_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2025&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250317_2/pr20250317_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年3月17日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。可視光線および近赤外線（波長500&amp;nbsp;nmから2500&amp;nbsp;nm付近）の反射スペクトルを用いた解析により、月面でイルメナイトが濃集する地点の判別に成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
月探査衛星が取得したハイパースペクトルデータを用いて月面のイルメナイトの含有量を正確に推測するためには、月面に存在する他の岩石鉱物とイルメナイトの混合物の分光特性を、正確に把握することが不可欠です。今回は開発中の室内分光測定実験システムを活用して、月面の輝石とイルメナイトの共存状態を、さまざまな混合比の実験試料を作製することで実験的に再現し、紫外域から近赤外域までのスペクトルデータ解析を行いました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
本研究では、リモートセンシングで月面のイルメナイト含有量およびその分布を正確に知るための基礎データを整備する目的で、さまざまな混合率のイルメナイト混合粉体を試料として作製しました。イルメナイトと混合させる岩石鉱物としては、輝石および玄武岩を用いました。イルメナイトに輝石を混合した場合は比較的純粋な混合状態を再現し、玄武岩を混合した場合はより月面の環境に近い混合状態を再現しています。輝石または玄武岩に対するイルメナイトの質量比率を1 ％以下まで細かくコントロールして混合し、0 ％から最大50 ％まで最大25段階で混合比を変えながら反射スペクトルデータを取得することで、イルメナイトを含有する混合物の分光特性を明らかにしました。特にイルメナイトはそれ単体では非常に暗く、輝石などの明るい鉱物に対して少量でも混合した場合、暗化と呼ばれる現象が強く生じることが知られていました。 本研究では、緻密な混合実験を通じてイルメナイトの暗化の性質を明らかにし、これがハイパースペクトルデータに与える影響を定量的に解明しました（図１）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
また、輝石（または玄武岩）100 ％の状態からイルメナイト含有量を増加させていく量的な「混合実験」と平行して、イルメナイト100 ％の状態から輝石（または玄武岩）が占める表面積を増加させていく面的な「マスキング実験」という独自の新規アプローチも採用しました（図2）。混合実験では月の海の玄武岩の典型的な組成を想定して、イルメナイト含有量の大小によってハイパースペクトルがどのようなバリエーションを示すのか明らかにすることを目指しました。一方、マスキング実験では視点を変えて、月面のイルメナイトリッチな領域に玄武岩的な物質が降り積もった場合に起こり得るスペクトル変化を調べました。低重力環境で大気を持たない月面では、もともと表面の岩石に含まれていた輝石が隕石衝突などを受けて飛ばされ、一部が近くのイルメナイトリッチな領域上に降り積もるようなことが起こり得ます。このマスキング実験の結果、イルメナイト反射スペクトルに特徴的な900-nmピーク形状は輝石や玄武岩の影響を受けず、イルメナイトの判別に有用であることが分かりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに本研究では、紫外域のスペクトル形状とイルメナイト量との相関が良く、線形の対応関係を示すことを見いだしました（図3）。これは、輝石や玄武岩のスペクトルは、もともと紫外域に強い吸収帯を持つため紫外域の反射率に限ってはイルメナイトと同程度に低く、その結果紫外域ではイルメナイト混合による暗化が起こらず、輝石・玄武岩・イルメナイトそれぞれのスペクトルの吸収帯の強弱が主に混合スペクトルに影響したためと考えられます。従来の、月面のイルメナイト量推定に用いられることの多かった可視・近赤外スペクトル指標はイルメナイト量との相関が非線形的であり、特にイルメナイトが多い領域でのイルメナイト量推定が困難でした。月の海のイルメナイト量を推定するためのハイパースペクトルデータ解釈では、スペクトル指標に紫外線反射率を含めることで精度良い推定が可能となることを初めて定量的に示しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
月はサイエンスのみならず産業利用や資源探査の対象として近年さらに注目が高まっており、国内外の民間企業の技術開発も活発化しています。本研究の成果はこうした活動の土台となる資源鉱物に係る月の地質情報を提供するものです。今後、他の月主要構成鉱物も用いてイルメナイト混合に関する室内実験を展開し、鉱物反射スペクトルデータベースの構築および月における鉱物組成分布に関する情報を明らかにする予定です。これにより、具体的な採掘候補地点の絞り込みに必要な月資源に係る知的基盤整備を目指します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：The Planetary Science Journal&lt;br /&gt;
論文タイトル：UV-Vis-NIR reflectance spectra of ilmenite mixtures: Implications for estimation of TiO2 content in lunar mare regions&lt;br /&gt;
著者：Moe Matsuoka &amp;amp; Satoru Yamamoto&lt;br /&gt;
DOI：&lt;a href=&quot;https://doi.org/10.3847/PSJ/ae3746&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.3847/PSJ/ae3746&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
イルメナイト（FeTiO3、チタン鉄鉱）&lt;br /&gt;
鉄とチタンを主成分とする黒色または褐色の鉱物。化学式は FeTiO3。地球では火成岩や堆積岩中に見られる。月面では火山性堆積物中で存在量が大きい。また月アポロ試料中においても発見されている。反射率が低い物質であり、本研究で用いた試料（粒径48&amp;nbsp;µm以下）の場合波長550 nmにおける反射率は約0.03 ～ 0.045。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
反射スペクトル&lt;br /&gt;
太陽光に代表される電磁波が物質の表面で反射する割合を、ある波長ごとに測ったデータのこと。測定対象の物質に触れずに、その物質の表面の特性を調べることができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
レゴリス&lt;br /&gt;
月のような大気を持たない小天体の表層で見られる細粒の堆積物の総称。天体表層に元々あった岩石が隕石衝突の繰り返しによって粉砕されて形成される。月のレゴリスは岩石や鉱物の細粒粒子のほか、衝突加熱によってできたガラス状物質などが混在する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
輝石&lt;br /&gt;
SiO4四面体を基本構造とするケイ酸塩鉱物の一種で、イノケイ酸塩グループに分類される（イノはギリシャ語で鎖の意味）。SiO4四面体が鎖状に１列につながった結晶構造を持ち、鎖に隣接する陽イオンの種類によって異なる性質を示す。反射率はイルメナイトと比較して高く、本研究で用いた輝石（粒径155 µm以下）の場合、波長550 nmにおける反射率は約0.18 ～ 0.22。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ハイパースペクトルデータ&lt;br /&gt;
多数の連続波長帯で取得した詳細なスペクトル情報を含むデータ。JAXAが2007年9月に打ち上げた月探査衛星「かぐや」（SELENE）に搭載された光学センサ「スペクトルプロファイラ」の場合、可視域から近赤外域において185の連続波長帯でハイパースペクトルデータを取得した。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
玄武岩&lt;br /&gt;
主に輝石、斜長石、カンラン石から構成される黒っぽい火成岩。地球では海底や火山地域で広く見られる。また月の海（月のうさぎの模様に例えられる暗い部分）を形成する主要な岩石でもある。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
暗化&lt;br /&gt;
反射率が低下すること。暗化はイルメナイトのような暗い物質の含有量の増加の他、同じ物質同士でも宇宙風化や加熱脱水などさまざまな原因によって生じることが知られている。そのため、惑星観測のハイパースペクトルデータ解析においては反射率の地域差を比較することは重要な研究課題のひとつである。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
900-nmピーク&lt;br /&gt;
細粒のイルメナイトの反射スペクトルで特徴的に見られるスペクトル形状。２つの顕著な吸収帯、すなわち波長約630 nmのTi3+-Ti4+電荷移動遷移吸収と波長約1300 nmのFe2+結晶場分裂吸収に挟まれた結果、上に凸の形状が見られる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260224_2/pr20260224_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260224_2/pr20260224_2.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202602194311/_prw_PI1im_AT87E75s.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>液体中のナノ粒子評価の信頼性を高めるための国際標準化</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202602164157</link>
        <pubDate>Wed, 18 Feb 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ ナノ粒子を形や大きさごとに分けられる「流動場分離法」に関する世界初の国際規格が発行 ・ 流動場分離装置使用にかかる実践ポイントを整理し、卓越した技術者以外の操作をサポート ・ ナノ粒子を...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt; 
・ ナノ粒子を形や大きさごとに分けられる「流動場分離法」に関する世界初の国際規格が発行&lt;br /&gt; 
・ 流動場分離装置使用にかかる実践ポイントを整理し、卓越した技術者以外の操作をサポート&lt;br /&gt; 
・ ナノ粒子を活用するさまざまな分野において、安全で信頼性の高いものづくりを支える重要な基盤に&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
ナノ粒子の安全性評価や品質保証のため、ナノ粒子を形や大きさごとに分けられる流動場分離法の利用に関し、操作や分析上の重要なポイントを規定した国際規格ISO 21362:2026（以下「本規格」という）が発行されました。国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）は、国内外の研究者や装置メーカーと連携して操作条件の最適化や大規模な国際比較試験を行い、本規格の発行に貢献しました。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
本規格の対象である流動場分離法は、液体中に分散したナノ粒子を前処理することなく分離し、その粒子径や凝集状態を高精度に評価できる有用な分析手法です。前処理工程を省略できることにより、分散状態の変化や粒子の再凝集・解離といった測定試料の形状変化を最小限に抑え、実試料の状態をより忠実に反映した評価が可能となります。一方で、操作条件や装置構成の影響を受けやすく、同一試料であっても測定結果に差が生じやすいという特性があり、測定結果の比較や信頼性確保が課題とされてきました。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
こうした課題を踏まえ、産総研は国内外の研究者および装置メーカーと連携し、操作条件の検討や国際比較試験を通じて、流動場分離法の利用において特に重要となる共通パラメーターを整理・選定しました。これにより、測定の再現性と信頼性を確保するための具体的な指針が示され、流動場分離法として初となる本規格の発行につながりました。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
本規格は、化粧品や医薬品の品質保証、新素材開発、マイクロ・ナノプラスチックの環境評価など幅広い分野に活用でき、国際取引や規制対応における信頼性向上にもつながります。標準化された評価手法が国際的に共有されることにより、ナノ粒子を用いた研究開発や技術連携がより円滑に進み、ナノテクノロジーの健全な普及と安全・安心な社会の実現に貢献します。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
社会課題の解決 
私たちの身近な化粧品や医薬品、食品包装、電子材料には、ナノ粒子が広く利用されています。しかし、液体中に分散したナノ粒子のサイズや構造を正確に測定することは技術的に難しく、安全性評価や品質保証の大きな課題となっていました。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
こうした背景の中で注目されるのが、液中のナノ粒子を壊さずに形や大きさごとに分けて分析できる流動場分離法です。流動場分離法は医薬品や化粧品、新素材開発、さらにはマイクロ・ナノプラスチックの環境評価にも応用可能な先進技術ですが、操作条件や装置構成によって結果がばらつくという課題がありました。これを解決するため、国内外の研究者や装置メーカーと長年にわたり連携し、操作条件の最適化や大規模な国際比較試験を実施し、誰がどこで測定しても同じ基準で比較できる、国際的な信頼性を担保する流動場分離法の実践ポイントを整理しました。その成果として、流動場分離法の国際規格を策定し、測定条件や報告項目を明確化させることで、化粧品や医薬品の品質保証、新素材開発、環境評価など幅広い分野で、再現性と比較可能性の高いデータが得られるようになりました。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
今回の国際標準化は、高度な技術・装置開発研究と国内外連携の成果であり、流動場分離法の高度な評価技術を社会に普及させ、安全で高品質な製品を安心して利用できる社会の実現に大きく貢献します。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
規格発行までの道のり 
当初、流動場分離法は高分子や粒子を分子量や大きさで簡易に分ける技術に過ぎませんでした。しかし、液中に分散したナノ粒子をそのまま精密に評価するニーズが高まる中、産総研では国内外の研究者や装置メーカーと連携し、装置開発、操作条件の最適化、関連標準物質の開発、さらには複雑マトリクス中での分離性能検証を長年にわたり積み重ねてきました。特に、米国NIST との協力で運営した新材料および標準に関する国際研究協力プログラムVAMASでの国際比較試験（ILC）には世界20機関以上が参加し、サイズ分布を持つナノ粒子を再現性高く分離・評価するためのキーパラメーターを特定するとともに、その有効性を科学的に実証し、流動場分離法の計測信頼性を国際レベルで確立しました。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
このILCで得られた実証データやキーパラメーターの知見を反映する形で、国際整合性と計測信頼性を保証する本規格がNISTと共同で開発され、発行されることとなりました。本規格は流動場分離法として初の国際規格となり、化粧品、医薬品、新素材開発、環境評価など、幅広い分野で信頼性の高いナノ粒子評価を可能にしました。さらに、本規格は欧州CENのナノ材料評価技術指針や米国FDAのRecognized Consensus Standardとして採用され、国際的な評価基盤としても広く認知されています。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
今後の予定・波及効果 
本規格の発行により、流動場分離法によるナノ粒子評価の国際規格が確立され、化粧品、電子材料、塗料、医薬品などの産業分野で、製品特性に直結する粒子の凝集・分散状態を高精度、かつ、国際同等性を担保した形で評価できるようになります。これにより、品質管理や製品開発の高度化が進むとともに、国際規制や輸出入の際の技術的障壁も低減され、欧州CENや米国FDAでの採用に加え、ASTM Internationalなど応用規格開発にも貢献します。また、本規格を引用した標準文書や導入ガイドの整備により、流動場分離法の初心者や企業技術者が容易に利用できる環境が整い、現場での活用が加速します。さらに、流動場分離法を用いた高度な計測評価に基づくナノ標準物質の整備や、他技術との組み合わせによる新規評価法の開発が進むことで、バイオ・医薬分野を含む応用範囲の拡大と国際的な技術連携の深化が期待されます。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 

 
 
 
 
 
 規格の概要 ISO 21362:2026 Nanotechnologies — Analysis of nano-objects using asymmetrical flow and centrifugal field-flow fractionation &lt;br /&gt; ナノテクノロジー — 非対称流と遠心フィールドフローフラクショネーションを用いたナノ物体の分析&lt;br /&gt; この規格は、非対称流動場分離法や遠心流動場分離法を用いて水系中のナノ粒子を評価する際の基本原理・必要条件・報告事項を定めたもので、粒子の分離や粒径・濃度・材質の測定に活用できます。&lt;br /&gt; &amp;nbsp;&lt;br /&gt; メンバー&lt;br /&gt; 加藤 晴久（産総研 物質計測標準研究部門 ナノ構造計測標準研究グループ 上級主任研究員）&lt;br /&gt;  
 
 
 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
関連する論文 
タイトル：Accurate Size and Size-Distribution Determination of Polystyrene Latex Nanoparticles in Aqueous Medium Using Dynamic Light Scattering and Asymmetrical Flow Field-Flow Fractionation with Multi-Angle Light Scattering&lt;br /&gt; 
著者：H. Kato, A. Nakamura, K. Takahashi, S. Kinugasa&lt;br /&gt; 
掲載誌：Nanomaterials&lt;br /&gt; 
DOI：10.3390/nano2010015&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
タイトル：Determination of Size Distribution of Silica Nanoparticles: A Comparison of Scanning Electron Microscopy, Dynamic Light Scattering, and Flow Field-Flow Fractionation with Multiangle Light Scattering Methods&lt;br /&gt; 
著者：H. Kato, A. Nakamura, N. Noda&lt;br /&gt; 
掲載誌：Mat. Express&lt;br /&gt; 
DOI：10.1166/mex.2014.1150&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
タイトル：Separation of Nano- and Micro-Sized Materials by Hyphenated Flow and Centrifugal Field-Flow Fractionation&lt;br /&gt; 
著者：H. Kato, A. Nakamura&lt;br /&gt; 
掲載誌：Anal. Methods.&lt;br /&gt; 
DOI：10.1039/C3AY42203H&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
タイトル：Separation of different-sized silica nanoparticles using asymmetric flow field-flow fractionation by control of the Debye length of the particles with the addition of electrolyte molecules&lt;br /&gt; 
著者：H. Kato, A. Nakamura, H. Banno, M. Shimizu&lt;br /&gt; 
掲載誌：Colloids Surf. A.&lt;br /&gt; 
DOI：10.1016/j.colsurfa.2017.11.067&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
タイトル：Determination of number-based size distribution of silica particlesusing centrifugal field-flow fractionation&lt;br /&gt; 
著者：H. Kato, A. Nakamura, H. Banno&lt;br /&gt; 
掲載誌：J. Chromatogr. A&lt;br /&gt; 
DOI：10.1016/j.chroma.2019.05.055&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
タイトル：Particle density determination using resonant mass measurement method combined with asymmetrical flow field-flow fractionation method&lt;br /&gt; 
著者：H. Kato, A. Nakamura&lt;br /&gt; 
掲載誌：J. Chromatogr. A&lt;br /&gt; 
DOI：10.1016/j.chroma.2020.461557&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
用語解説 
ナノ粒子&lt;br /&gt; 
1ナノメートル（10億分の1メートル）から100ナノメートルの極めて小さな粒子。化粧品、医薬品、電子材料、食品包装、塗料など幅広い分野で利用されている。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
流動場分離法&lt;br /&gt; 
狭い流路に沿った乱れのない流れ（層流）によって流れるさまざまなサイズの材料が、流れの垂直方向の一定の力場（流れ場や遠心場など）と、材料のサイズに依存した拡散力とのバランスの違いに応じた分離を行う手法を指す。&lt;br /&gt; 
&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
NIST&lt;br /&gt; 
National Institute of Standards and Technology、米国国立標準技術研究所の略。米国の標準・計測技術を担う政府機関。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
VAMAS&lt;br /&gt; 
日米欧を中心とする各国が参加する国際研究協力プログラム（正式名称：Versailles Project on Advanced Materials and Standards）。新しい材料や技術の標準化を目的に、国際比較試験などを実施している。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
国際比較試験（ILC: International Laboratory Comparison）&lt;br /&gt; 
複数の国際的な研究機関や試験所が同じ試料を測定し、結果を比較する取り組み。計測技術の再現性や信頼性を検証するために行われる。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
CEN&lt;br /&gt; 
European Committee for Standardization（欧州標準化委員会）のことで、フランス語では Comité Européen de Normalisation となり、略称CENはこれに由来する。ヨーロッパで標準化を推進する組織。欧州における規制や技術指針にISO規格を取り入れることで、域内での共通利用を可能にしている。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
FDA&lt;br /&gt; 
Food and Drug Administration（米国食品医薬品局）の略。米国保健福祉省（U.S. Department of Health and Human Services, HHS）に属する連邦機関で、医薬品、医療機器、食品、化粧品、タバコ製品などの安全性と有効性を規制・監督する。ISO規格を「認定規格（Recognized Consensus Standard）」として採用することで、国際的な調和を進めている。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
ASTM&lt;br /&gt; 
American Society for Testing and Materialsの略。米国を拠点とする国際的な民間標準化団体で特定の材料や産業分野に特化した規格を策定する。&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
&amp;nbsp;&lt;br /&gt; 
プレスリリースURL&lt;br /&gt; 
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260218/pr20260218.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260218/pr20260218.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202602164157/_prw_PI1im_Ch3VZbow.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>ダイヤモンドデバイス用の大面積ウエハー実現に向けた新手法</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601293265</link>
        <pubDate>Mon, 02 Feb 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ ダイヤモンドとシリコンでは、高い温度で接合するほど常温に戻した際の熱反りが低下 ・ 化学・高温プロセスで剥離せず、かつ微細描画が可能なダイヤモンド/シリコン複合ウエハーを実現 ・ 汎用的...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント　&lt;br /&gt;
・ ダイヤモンドとシリコンでは、高い温度で接合するほど常温に戻した際の熱反りが低下&lt;br /&gt;
・ 化学・高温プロセスで剥離せず、かつ微細描画が可能なダイヤモンド/シリコン複合ウエハーを実現&lt;br /&gt;
・ 汎用的な半導体製造装置を用いたダイヤモンドデバイスの社会実装が進むと期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）ハイブリッド機能集積研究部門 松前 貴司 主任研究員、高木 秀樹 首席研究員、倉島 優一 研究グループ長、先進パワーエレクトロニクス研究センター 山田 英明 研究チーム長、梅沢 仁 上級主任研究員と、株式会社イーディーピー 古橋 匡幸 開発部長、桃谷 桂子 開発部員、藤森 直治 代表取締役社長は共同で、シリコンウエハー上への貼り付け構造を持ち、汎用的な半導体製造装置で加工が可能なダイヤモンドデバイス用ウエハーを作製しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ダイヤモンドは半導体デバイスとして優れた特性を持つため、特に大電力処理や耐熱、高速スイッチングが必要な分野での応用が期待されています。しかし、その産業化には大面積ウエハーの実現がボトルネックとなっています。そこで、多数の小さなダイヤモンドウエハーを大面積シリコンウエハーに貼り付けることで実効的にダイヤモンドデバイス用「大面積」ウエハーを実現する手法の開発に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回ダイヤモンドとシリコンにおいて、熱膨張量の差によって生じる熱歪みが接合温度の上昇によって抑制できることを見いだし、強固に接合されながら反りの少ないダイヤモンド/シリコン複合ウエハーの開発に成功しました。この複合ウエハーがデバイス製造工程の化学・高温プロセスへの耐性を有すること、また、汎用的な縮小投影露光装置（ステッパー）でダイヤモンド上に微細加工が可能なことを確認しました。ダイヤモンド自体の大型化をせず「大面積」ウエハーを実現する本手法がブレークスルーとなり、ダイヤモンドデバイスの社会実装に向けた技術開発を加速させることが期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この研究成果の詳細は、2026年2月2日に「ACS Applied Engineering Materials」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
ダイヤモンドは半導体デバイスとして、既存のシリコン（Si）や窒化ガリウム（GaN）、炭化ケイ素（SiC）などの物質に比べ、高温動作特性・放熱性・高電圧耐性などの優れた特性を持ちます。その特性を生かして、パワーデバイスをはじめとする大電力処理や耐熱、耐放射線、高速スイッチングが必要な分野などさまざまな応用が期待されています。汎用的な半導体製造装置での加工には2インチ径（～50 mm）以上の大面積ウエハーの実現が必要となりますが、高品位なホモエピタキシャル成長による単結晶ダイヤモンドの大面積化は容易ではなく、技術開発が進められています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ダイヤモンドの大面積ウエハーを実現するその他の手法として、小さなダイヤモンドウエハーを大面積シリコンウエハーに多数貼り付けることも考えられます（図1）。真空中でのスパッタ表面処理による常温接合が提案されており、この方法は剥離しにくい界面が実現できます。しかし、常温接合した複合ウエハーの高温プロセス後の熱反りについては検討されておらず、また接合には凹凸が数原子レベルの平滑な表面であることが必要です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研は化学処理したダイヤモンドとシリコンを200 ℃で表面反応させて接合する技術を有しており、熱に弱い電子デバイスに放熱性に優れるダイヤモンドを放熱基板として複合化させることに成功しています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190520_2/pr20190520_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2019&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190520_2/pr20190520_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年5月20日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。一方、ダイヤモンドウエハーとシリコンウエハーをこの手法で接合した複合ウエハーは、化学処理や高温処理を含む半導体プロセスに耐えることが求められます。化学処理や高温処理に耐性のあるウエハー接合技術が新たに求められていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
1000 ℃を超えるような高温での接合は界面の耐性を向上でき、また表面粗さへの要求も低く歩留まりも高いため同種基板の接合に広く用いられます。しかし、異種材料の場合は熱膨張量の差による熱歪みが増大して反り・割れが発生してしまいます。膨張量の1 ℃あたりの変化割合を示す熱膨張係数は温度により変化し、多くの物質では高温になるほど上昇します。今回、ダイヤモンドとシリコンの熱膨張係数が600 ℃程度で逆転することに注目しました（図2左）。熱膨張量は熱膨張係数の温度積分で計算でき（図2中央）、温度上昇に伴い600 ℃近辺まではシリコンの方が大きく膨張しますが、600 ℃を超えると熱膨張量の差が小さくなっていきます（図2右）。計算ではシリコンの融点（～1400 ℃）以下では差がゼロになることはありませんが、高温で接合するほどダイヤモンド/シリコン接合体を常温に戻した際の熱収縮量の差が少なくなり、残留応力による反り（熱反り）が減少する可能性に着目しました。これまでに多結晶のダイヤモンド薄膜をシリコン基板と1150 ℃で接合する研究はありましたが、ダイヤモンド内部での破断が起こっていました。本研究では強固かつデバイス応用が期待される単結晶ダイヤモンドを使用し、シリコンと高温接合することで熱反りの低減を試みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
微細加工のためには複合ウエハーを吸着した際の基板の高低差を一定以下に抑制する必要があります。12 mm角のダイヤモンドウエハーと2インチ径のシリコンウエハーを1000 ℃で接合した場合は熱歪みが大きく凸状に反り、基板の高低差は27&amp;nbsp;µmとなりました。これほどの差がある場合はステッパーで微細描画を行っても、30 %程度の面積割合しか微細構造が残りません。しかし1200 ℃ で接合すると熱歪みが低減され差が9 µmとなり、接合温度の上昇で反りが減るという現象を初めて実証しました（図3）。この複合ウエハーをステッパーに導入すると10&amp;nbsp;mm角の描画領域の95 %で1 µm幅の微細なラインアンドスペースパターンが作製できることを確認しました（図3右）。これにより複合ウエハーを用いた微細デバイスの実現が期待できます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
また、高温接合により表面粗さ（二乗平均平方根高さ；Sq）が0.9 nmの比較的粗いダイヤモンド基板であっても強固な接合が得られました。電子顕微鏡によりダイヤモンド/シリコンの接合界面を観察したところ、5 nm程度の非晶質層を介して緻密な接合が形成されていました（図4左）。また、試料を観察した際、接合されている箇所は透明なダイヤモンドを通して界面が黒く見えます。今回シリコンを破壊する衝撃を加えたところ、端部以外では剥離が見られませんでした（図4中央）。この端部は基板が薄くなりやすいため、接合時に密着が得られなかった可能性があります。さらに半導体デバイス作製プロセスで用いられる洗浄液であるNH₄OH/H₂O₂ (SC1)、HCl/H₂O₂ (SC2)、H₂SO₄/H₂O₂ (ピラニア溶液)やHF（フッ化水素酸）、TMAH現像液による化学処理や、導電ダイヤモンド層の形成温度である1000 ℃の高温処理でも剥離は観察されませんでした（図4右）。これらの処理はダイヤモンドデバイス製造に用いられる工程であり、剥離しなかったことでデバイス製造への複合ウエハーの応用可能性が示されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらの結果から、今回1200 ℃の高温接合により作製したダイヤモンド/シリコン複合ウエハーは微細描画およびデバイス加工が可能で、今後ダイヤモンドウエハーの枚数・面積を増加させていくことでダイヤモンドデバイス量産への展開が期待できます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後、より大きなダイヤモンドウエハーが複数接合された複合ウエハーの開発を進め、また複合ウエハーを用いた電子デバイス作製を実証することで、ダイヤモンドデバイスの社会実装を目指します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：ACS Applied Engineering Materials&lt;br /&gt;
論文タイトル：Reduction of Thermal Warpage in Diamond/Si Wafer by High Temperature Bonding&lt;br /&gt;
著者：Takashi Matsumae, Yuichi Kurashima, Hideki Takagi, Hitoshi Umezawa, Hideaki Yamada, Masayuki Furuhashi, Keiko Momotani, Naoji Fujimori&lt;br /&gt;
DOI：&lt;a href=&quot;https://doi.org/10.1021/acsaenm.5c01087&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.1021/acsaenm.5c01087&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
ダイヤモンドデバイス&lt;br /&gt;
ダイヤモンドは広いバンドギャップ、高い熱伝導率、耐放射線性などの特性を持ち、次世代の高性能・高耐久電子デバイス材料として注目されている。特に高温・高電圧環境での動作が期待されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
熱膨張量&lt;br /&gt;
材料が温度上昇に伴って膨張する量。異なる熱膨張係数を持つ材料同士を貼り合わせた場合、加熱・冷却の過程で寸法変化に差が生じ、常温に戻した際にその差に起因する残留応力が発生する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
熱歪み&lt;br /&gt;
温度変化によって物体が膨張・収縮する際に生じる歪みであり、特に異種材料の接合では熱膨張の違いにより大きな歪みが蓄積し、反りや剥離の原因となる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
縮小投影露光装置（ステッパー）&lt;br /&gt;
微細半導体の量産に使用される露光装置。これに適応することでダイヤモンド電子デバイスの量産が期待できるようになる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
熱膨張係数&lt;br /&gt;
物質が1 K（1 ℃）の温度変化によって膨張・収縮する割合を示す係数であり、温度によって変化する。常温から接合温度まで温度積分することで熱膨張量が求められる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
残留応力&lt;br /&gt;
物体に外力が作用しなくなった後も、物体内部に残っている応力。異種材料を高温接合した材料は常温に戻した際の熱収縮量の差のため発生する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
高温接合&lt;br /&gt;
1000 ℃を超えるような融点・軟化点近傍の高い温度で行う接合技術であり、金属拡散接合などが含まれる。一方で熱膨張係数の差が大きい場合や熱に弱いデバイスを接合する場合のため、表面の反応性をあげて数百度以下で接合する低温接合技術も研究されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
非晶質層&lt;br /&gt;
原子が規則的に配列していない固体の層。Siやダイヤモンドの結晶質とは異なり長距離秩序が存在せず、構造がランダムであるのが特徴で、今回材料同士の相互拡散によって形成されたと考えられる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SC1&lt;br /&gt;
「Standard Clean 1」の略。成分はアンモニア水と過酸化水素と水であり、酸化力とアルカリ性で汚染物を除去する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SC2&lt;br /&gt;
「Standard Clean 2」の略。成分は塩酸と過酸化水素と水であり、酸性条件で金属汚染を溶解・除去する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ピラニア溶液&lt;br /&gt;
成分は濃硫酸と過酸化水素で、強力な酸化洗浄液であり有機物除去に非常に効果的である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
HF（フッ化水素酸）&lt;br /&gt;
高い反応性を持つ幅広い酸化物を除去するためのエッチング液。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
TMAH現像液&lt;br /&gt;
テトラメチルアンモニウムヒドロキシドからなるフォトレジストの現像に使用されるアルカリ性溶液。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260202_2/pr20260202_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260202_2/pr20260202_2.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601293265/_prw_PI1im_0t0wQsqF.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>素早く手軽に操作できる多段階調光ブラインドを開発</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601263046</link>
        <pubDate>Tue, 27 Jan 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 重ね合わせた2枚の偏光シートを数ミリメートル程度スライドさせるだけで透過率を多段階に制御 ・ 見た目の違和感が少なく手入れしやすいフラットなブラインドを電源不要の偏光シートで実現 ・ 可...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 重ね合わせた2枚の偏光シートを数ミリメートル程度スライドさせるだけで透過率を多段階に制御&lt;br /&gt;
・ 見た目の違和感が少なく手入れしやすいフラットなブラインドを電源不要の偏光シートで実現&lt;br /&gt;
・ 可視光の調光だけでなく、遮熱制御（赤外線制御）ができる省エネ技術への応用に期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所（以下「産総研」という）製造基盤技術研究部門 穂苅 遼平 主任研究員、桑野 玄気 主任研究員、辻岡 一眞 研究員、栗原 一真 研究主幹は、独自のナノ構造を利用した偏光シートを応用して、加工や設置が簡単で手軽に導入できる多段階調光ブラインドを開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ブラインドやカーテンは、窓から差し込む自然光を生活リズムやライフスタイルに合わせて操る仕組みです。近年では液晶を使った調光ガラスがその役割の一部を担っていますが、その制御に電源を必要とするため導入先は限られています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回開発した調光ブラインドは、重ね合わせた2枚のシートを数ミリメートル程度スライドさせるだけで、従来はON／OFFしかできなかった光の透過率を多段階で調整できます。そのため、日差しがまぶし過ぎると感じたときに片手で手軽に快適な明るさに操作できます。シートは、専用に設計された偏光パターンをナノインプリント技術で一括に製造できます。光の透過率の制御に電源を必要とせず、近赤外・赤外光の調光も可能なため、住宅向けのニーズがある遮熱効果の調節への応用が期待できるほか、将来的にはセンサー周辺部材への活用などより幅広い分野への展開が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この技術の詳細は、2026年1月28日～30日に東京ビッグサイト（東京都江東区）で開催されるMEMSセンシング＆ネットワークシステム展 2026で展示される予定です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260127/pr20260127.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260127/pr20260127.html&lt;/a&gt;&amp;nbsp;）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
調光技術は、窓やブラインド、照明、アイウェアなどで使われており、日常生活を支える技術です。中でもブラインドは、調光機能だけでなく遮熱効果があるため省エネルギーにつながる技術として、カーボンニュートラルの実現にも重要です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ブラインドが設置されているオフィスの窓を見ると、常にブラインドが閉じている場所が多く見受けられます。開閉や角度調整に手間がかかり、動かすとほこりが舞ってしまうこともあります。しかし、窓から外を眺めることは、リフレッシュやストレス対策に効果的ともいわれます。このような背景から、手軽に導入・操作できる調光ブラインドのニーズが高まっています。また、建築物や車両の窓における調光機能は、遮光・遮熱効果による省エネルギーや快適性の観点だけでなく、プライバシー保護としての需要も増加しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
従来の偏光板を使った調光ブラインドには、偏光軸が縦横の向きに並ぶように偏光板を切断し交互に貼り付け製造されているものがあります。この場合、明るい／暗い、の二つの状態を切り替えることはできましたが、段階的な調光は困難でした。段階的な調光を実現するものとして、液晶などを用いた電動調光窓がありますが、高価であったり、電源や配線の施工が複雑になったりするのが課題でした。そこで、加工や設置が簡単で手軽に導入でき電源がなくても調光できる、シート状の調光ブラインドの実現が求められていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
一般的な偏光板は、その製造方法のために面内の偏光軸は一方向にそろっています。偏光板を利用した調光ブラインドは、偏光軸の角度をずらした偏光板をつないで組み合わせることで段階的な調光が可能になりますが、偏光板を切断して交互に貼り付けるような方法では製造工程が非効率なため、実現されていませんでした。一方、産総研では、従来の偏光素子の課題を打破するため、その製造方法やナノ構造の形状を工夫した断面が三角波状ナノ構造の偏光シートを開発してきました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190701/pr20190701.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2019&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190701/pr20190701.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年7月1日&amp;nbsp;産総研プレス発表&lt;/a&gt;、&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20221201_3/pr20221201_3.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2022&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20221201_3/pr20221201_3.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年12月1日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。この偏光シートを調光ブラインドへ応用するべく、シート面上で偏光軸がいろいろな方向になっていても一括で同様に製造できるという開発技術の特徴を生かし、1枚のシート上に複数の異なる偏光軸領域をデザインしたパターン偏光シートの開発を進めてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、国立研究開発法人科学技術振興機構（JST）「研究成果展開事業研究成果最適展開支援プログラム A-STEP 産学共同 JPMJTR24RB」による支援を受けたものです。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
今回開発した段階調光型ブラインドのために作製したパターン偏光シートは、偏光軸が0°、30°、60°、90°、120°、150°の領域が並んだレイアウトをしており、重ね合わせた2枚の相対位置を変化させることでマリュスの法則に基づいてスライド操作だけで面内一様に透過率を段階的に制御できます（図1）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
このような偏光を利用した調光技術の概念はよく知られているものでしたが、実際に製造することは簡単ではなく、窓サイズに対応可能な製造技術で実現することが課題でした。それに対して、今回、産総研がこれまでに開発してきた三角波状ナノ構造型偏光子の技術を応用し、図2のように、ナノインプリントと真空成膜工程のみで製造できるパターン偏光シートを実現しました。従来必要だった偏光板のカット・貼り付け工程が要らず、パターン境界はナノメートルスケールでつながっており、さらにはパターンレイアウトを工夫することで良好な外観を実現しています。今回は、2枚のパターン偏光子をスライドしたときに得られる偏光軸の角度差が0°（明るい状態）、 30°（やや明るい状態）、60°（やや暗い状態）、 90°（暗い状態）になるようにパターン偏光子をデザインし作製していますが、この段階数はニーズに合わせて変更できます。また、このパターン偏光シートは、将来的にはRoll to Roll 技術を適用し得るので、大面積で高効率な製造が可能になると見込まれます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
図3に作製に用いたモールドと作製したパターン偏光シートを、図4に開発した多段階調光ブラインドの写真を示します。直線偏光のディスプレイに作製したパターン偏光シートをかざして観察すると、帯状の段階的な明暗模様が確認でき、帯状エリア毎に偏光軸が異なるレイアウトが実現できていることが分かります。これを2枚重ね合わせた多段階調光ブラインドにおいて調光機能の実証に成功し、スライドする位置を0 mm、2 mm、4 mm、6 mmと操作したとき、可視光の透過率が30 ％、24 ％、13 ％、4 ％と段階的な調光制御ができることを確認しています。この調光範囲を拡張する開発を進めており、ニーズに合わせてより明るい範囲で調光したり、より暗い範囲で調光したりすることもできます。住居の窓だけでなく、手軽に導入し操作できる特長を生かして、オフィスや打ち合わせスペースの小窓、自動車や電車など移動体の窓、照明機器など幅広い用途での応用が期待できます。また、可視光だけでなく、近赤外や赤外線など波長が長い電磁波でも機能するため、住宅用などでニーズのある遮熱効果の調節への応用が期待できます。センサー用途（車載用赤外センサーなど）においても周囲の状況に応じてノイズとなる環境光の光量調整のニーズに応えることが期待でき、他には電磁波のシャッターのような使い方にも展開される可能性があります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
動画&amp;nbsp; 開発した多段階調光ブラインドのスライド操作&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は、大面積化技術の構築・耐久性評価を進め、企業との連携を通じて本技術の社会実装を推進し、あらゆる生活環境、ビジネス環境での省エネ・快適性向上を目指します。さらに、図5に示した応用例のように、パターン偏光シートは意匠性を付与した偏光アート表現なども可能です。住宅用ブラインドの調光時に模様を浮かび上がらせるといった応用もできるほか、アート分野、エンターテインメント分野などで応用が期待できます。こうした異分野への展開も視野に入れ、幅広い用途での研究開発を進めます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
展示会情報
展示会名称：MEMSセンシング&amp;amp;ネットワークシステム展 2026&lt;br /&gt;
日程：2026年1月28日～ 1月30日&lt;br /&gt;
会場：東京ビッグサイト&lt;br /&gt;
URL：&lt;a href=&quot;https://www.optojapan.jp/mems/ja/&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;https://www.optojapan.jp/mems/ja/&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
ブース番号：産業技術総合研究所 製造基盤技術研究部門 西2ホール2W-A34&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
ナノインプリント&lt;br /&gt;
表面に微細構造が形成されたモールドを用いた加工技術です。たとえば熱可塑性樹脂の温度変化による硬さの変化を利用して、樹脂シートを柔らかくしてからモールドで型押しすることで、微細構造をシート表面に転写することができます。他にも紫外線硬化樹脂を利用する方法もあります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
マリュスの法則&lt;br /&gt;
直線偏光が偏光子を透過したときの光強度を表す法則です。入射光強度を I0 、入射光の偏光方向と偏光子の偏光軸のなす角をθとすると、透過光強度Iは、I = I0 cos2 θで与えられます。これは偏光軸が並行（θ=0°）で最大、直交（θ=90°）で最小となります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
三角波状ナノ構造型偏光子&lt;br /&gt;
金属の細線をグリッド状に並べることで偏光機能が得られるワイヤーグリッド型偏光子の断面構造を三角波状ナノ構造にした偏光子。ナノインプリント成形工程と真空成膜工程のみで製造することができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260127/pr20260127.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260127/pr20260127.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://i.ytimg.com/vi/RBUK4RjX7_c/hqdefault.jpg" length="" type="image/jpg"/>
            </item>
    <item>
        <title>茨城県北部、棚倉断層帯沿いの新たな地質図を刊行</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601222871</link>
        <pubDate>Mon, 26 Jan 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 30年ぶりに茨城県が主な範囲となる5万分の1地質図幅を刊行 ・ 日本有数の大断層の一つ、棚倉断層帯の活動に深く関連した地域の詳細な地質情報を公開 ・ 棚倉断層帯沿いの地域における地質災害...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 30年ぶりに茨城県が主な範囲となる5万分の1地質図幅を刊行&lt;br /&gt;
・ 日本有数の大断層の一つ、棚倉断層帯の活動に深く関連した地域の詳細な地質情報を公開&lt;br /&gt;
・ 棚倉断層帯沿いの地域における地質災害軽減や地域振興の基礎資料としての利活用に期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）は、大子地域の地質調査の結果をまとめた5万分の1地質図幅「大子」（以下「本図幅」という）を刊行しました。茨城県が主な範囲となる5万分の1地質図幅の刊行は、実に30年ぶりとなります。本図幅地域には、日本有数の大断層の一つと言える棚倉断層帯が存在します。そのためこの地域は、日本列島の成り立ちを解明する上で学術的に重要であり、かつ防災・減災の観点からも重要な地域と言えます。今回、当該地域における約300日以上の地表地質調査を実施し、岩石の化学分析や微化石の抽出と同定、年代測定などの結果も踏まえて、詳細な地質図を作成しました。具体的には、本図幅地域の主要な地質である、足尾帯ジュラ系、阿武隈帯の白亜系（阿武隈変成岩類及び深成岩類）、その境界をなす棚倉断層帯とその周辺に分布する新第三系それぞれの分布を明らかにし、詳細に記載しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本図幅の作成を通じて、棚倉断層帯の運動履歴を明らかにし、それによって生じた大地の隆起沈降運動や回転運動なども解明しました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20230626/pr20230626.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2023&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20230626/pr20230626.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年6月26日産総研・茨城大学プレス発表&lt;/a&gt;、&lt;a href=&quot;https://www.ibaraki.ac.jp/news/uploads/2025/10/PressRelease_251003sci.pdf&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2025&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.ibaraki.ac.jp/news/uploads/2025/10/PressRelease_251003sci.pdf&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年10月3日茨城大学プレス発表&lt;/a&gt;）。本図幅ではこれらの詳細な基礎データも解説しているほか、棚倉断層帯の情報や地すべりなどの地質災害に関する地質情報も集約しています。また、本図幅に掲載される地域には「袋田の滝」や「竜神峡・竜神大吊橋」などの有名な観光地もあります。本図幅は、当該地域における学術研究の基礎資料としてだけでなく、防災・減災、また茨城県の観光資源の理解促進を通じた地域振興などへの活用も期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
メンバー
細井　淳（産総研 地質情報研究部門・茨城大学 基礎自然科学野）&lt;br /&gt;
中江　訓（産総研 地質情報研究部門）&lt;br /&gt;
髙橋　浩（産総研 地質情報研究部門（研究当時））&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
入手先&lt;br /&gt;
本図幅は、1月26日より産総研地質調査総合センターのウェブサイトからダウンロードできます（&lt;a href=&quot;https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4.html&lt;/a&gt;）。また、産総研が提携する委託販売先からも購入できます（&lt;a href=&quot;https://www.gsj.jp/Map/JP/purchase-guid.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;https://www.gsj.jp/Map/JP/purchase-guid.html&lt;/a&gt;）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
関連する論文
掲載誌：Tectonics&lt;br /&gt;
タイトル：Rotated transtensional basins formed during back-arc spreading in Japan: Simultaneous rapid tectonic rotation and basin subsidence&lt;br /&gt;
著者：Jun Hosoi, Yurie Tanii, Makoto Okada, and Yuki Haneda&lt;br /&gt;
DOI：10.1029/2022TC007642&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
掲載誌：Progress in Earth and Planetary Science&lt;br /&gt;
タイトル：Miocene dextral movement of the Tanakura fault zone, Japan: strike-slip fault inversion due to arc-arc collision&lt;br /&gt;
著者：Jun Hosoi, Tohru Danhara, Hideki Iwano, and Takafumi Hirata&lt;br /&gt;
DOI：10.1186/s40645-025-00762-y&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
地質図・地質図幅&lt;br /&gt;
地質図とは、表土の下にある岩石や地層の種類・分布、褶曲や断層などの地質構造を、色や模様、記号を用いて地形図上に示したものを指す。全国をマス目に区切った規格に従って作成された地質図を地質図幅という。産総研地質調査総合センターが整備・刊行する地質図幅としては、5万分の1地質図幅、20万分の1地質図幅などがある。5万分の1地質図幅は日本全国で1274区画あり、地質図幅の中で最も高精度の地質図で詳細な地質情報が記載されている。20万分の1地質図幅は日本全国で124区画あり、全国整備は完了し現在は古くに刊行された図幅について改訂が進められている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
棚倉断層帯&lt;br /&gt;
日本列島の大断層の一つ。茨城県常陸太田市から福島県東白河郡棚倉町へと北北西から南南東方向にのびる断層帯。その北方延長については諸説あるが、この断層帯を境に西南日本の帯状の地質構造が途切れることから、東北日本と西南日本の地質を分ける断層とも考えられている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
足尾帯・阿武隈帯&lt;br /&gt;
岩石種・形成過程・時代など同じ特徴を持つ地質体が広範囲にまとまって分布する場合に「〇〇帯」という地帯名が付与される。足尾帯は、主にジュラ紀（約2億〜1億5千万年前）の付加体からなる地帯である。阿武隈帯は主にジュラ紀以前の付加体や陸源性堆積物が起源の変成岩と白亜紀の花崗岩類からなる地帯である。付加体とは、海洋プレートが海溝で大陸プレートの下に沈み込む際に、海洋プレートの上の堆積物や海山の断片などがはぎ取られ、海溝に溜まった大陸プレートから流れて来た砂や泥と一緒になって、大陸側に押し付けられてできた岩石・地層群のことを指す。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260126/pr20260126.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260126/pr20260126.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601222871/_prw_PI1im_G9QPe4x4.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>わずか2塩基でRNA切断を触媒する世界最小DNA酵素</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601192637</link>
        <pubDate>Wed, 21 Jan 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 2塩基の配列部分が触媒部として機能する世界最小のDNA酵素を開発 ・ X線結晶構造解析とNMRスペクトル解析により、亜鉛イオンを含む反応中間体の立体構造を決定し、RNA加水分解の触媒メカ...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 2塩基の配列部分が触媒部として機能する世界最小のDNA酵素を開発&lt;br /&gt;
・ X線結晶構造解析とNMRスペクトル解析により、亜鉛イオンを含む反応中間体の立体構造を決定し、RNA加水分解の触媒メカニズムを解明&lt;br /&gt;
・ mRNAワクチンに用いられるmRNAの品質を管理するためのツールとして期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）モレキュラーバイオシステム研究部門 山崎和彦 主任研究員、久保田智巳 主任研究員、健康医工学研究部門 宮岸真 キャリアリサーチャー（筑波大学グローバル教育院 教授）、猪股梨華 大学院生（筑波大学 グローバル教育院・研究当時）らの研究グループは、東京大学大学院 薬学系研究科 竹内恒 教授、近畿大学 生物理工学部 宮下尚之 准教授らと共同で、世界最小のDNA酵素を開発し、亜鉛イオンを利用したRNA加水分解の触媒メカニズムを解明しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
DNA酵素は触媒作用を持つ人工的な一本鎖DNAで、RNAの加水分解は主な機能の一つです。標的のRNA配列に特異的に結合する基質認識部と、金属イオンの存在下で触媒作用を発揮する触媒部から構成されます。タンパク質酵素に比べて安定性が高く、切断部位の配列特異性が高いことから、RNA操作技術や医薬品開発分野での応用が期待されています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
DNA酵素は、これまでに触媒部が10〜15塩基程度のものが報告されています。今回、独自のインビトロ（in vitro）核酸選別法で開発した新規DNA酵素は、触媒部として必要な塩基数が2塩基のみであり、世界最小のDNA酵素であることが明らかになりました。また、NMRスペクトル解析とX線結晶構造解析を組み合わせた立体構造解析により、亜鉛イオンを含む反応中間体の立体構造を決定しました。これらの結果から、亜鉛イオンが配位する塩基を特定して触媒メカニズムを解明しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本DNA酵素は、mRNA医薬の品質管理に役立つと期待されます。数千ヌクレオチドからなるmRNAの配列を一度に決定することは困難ですが、特定の部位で切断して鎖長を解析することで、異常の有無を評価できます。今回開発したDNA酵素は、mRNA中の3塩基ほどの特定の配列を切断対象と認識するため、ほとんどのmRNAについて利用できると考えられます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究成果の詳細は2025年1月15日に「Nucleic Acids Research」に掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260121_2/pr20260121_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260121_2/pr20260121_2.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
mRNA医薬は、感染症予防やがん治療など幅広い分野で革新的な治療法として注目されています。設計したmRNAの塩基配列に基づき、体内で目的のタンパク質を効率よく作らせることができるため、従来のワクチンや治療薬では実現が難しかった迅速な医薬品の開発や個別化医療への対応が期待されています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
一方で、mRNA医薬に利用されるような数千ヌクレオチドにおよぶ長鎖mRNAを合成・製造する過程では、設計どおりの長さのmRNAだけでなく、わずかに短いものや末端が延長されたものなど、長さの異なるmRNA分子が混在しやすいという問題があります。こうした「異なる長さのmRNA」が、どの程度含まれているかを把握し管理することが、品質管理上の大きな課題となっています。例えばmRNAワクチンにおいて、想定していない長さのmRNAが一定割合以上含まれていると、予期せぬ翻訳産物が合成されたりや副反応につながったりするリスクがあります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
現在、配列や長さの確認には次世代シーケンシングやサンガー法による配列解析が用いられていますが、長鎖mRNAを一度に詳細に読み取ることは容易ではなく、高コストかつ時間もかかるため、製造バッチごとの日常的な品質管理に用いることは現実的ではありません。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
そこで、特定のRNA配列を正確に切断して解析できるDNA酵素の活用が期待されています。DNA酵素を利用することで、長鎖mRNAを狙った位置で切断し、断片パターンから「長さの異なるmRNAの混在」を簡便かつ効率的に評価できる新たなツールとして、品質管理や安全性評価への応用が可能になると考えられます。DNA酵素は、触媒として必要な非相補性配列（触媒部）と、基質であるRNAの特異的認識に関わる相補的な配列（基質認識部）からなる人工的に作られた一本鎖DNAです。酵素の基質認識部をmRNA分子の切断可能部位と適合させることにより、局所的切断ツールとして利用することができます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では、これまでインビトロ核酸選別法を用いて、有用な核酸分子の開発を行ってきました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2020/pr20201030/pr20201030.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2020&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2020/pr20201030/pr20201030.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年10月30日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。この研究では、ゲノム編集に用いられる酵素Cas9に特異的に結合する核酸アプタマーをin vitroで選別し、その核酸アプタマーの有無によってCas9の切断活性を調節できることを示しました。これにより、ゲノム編集のスイッチを外部から入れたり切ったりできる仕組みとして、意図しない編集を抑えることが期待されています。さらに、新たなmRNA切断ツールの開発を目的として、独自開発のインビトロ核酸触媒選別法を構築し、新規DNA酵素の探索を行っています。今回発見したDNA酵素の配列情報は、既に特許第7437020号（特願 2020-49242）として発表しています。さらに本研究では、配列特異性など詳細な解析を行ってDNA酵素の特性を明らかにするとともに、触媒メカニズム解明のため、X線結晶構造解析とNMRスペクトル解析とを組み合わせた反応中間体の立体構造解析に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、NEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）の「植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発」（2016～2021年度）、文部科学省「先端研究基盤共用促進事業（先端研究設備プラットフォームプログラム）」・NMRプラットフォームJPMXS0450100021による支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
既存のDNA酵素は、10〜15塩基程度の触媒部を持ちます（図1A）。本研究では、亜鉛イオンの存在下でDNAを切断するDNA酵素I-R3を参考に、RNAを切断する新規DNA酵素の開発を行いました。酵素が基質を切断するとビーズから解離する仕組みを利用する、独自のインビトロ核酸選別法（図1B）により配列を取得し、不確定な配列部分を除去しました（図1C）。その結果、触媒部が２塩基のみという最小DNA酵素（minGAA）を取得することに成功しました。DNA/RNAハイブリッドの基質を選別に用いましたが、RNAのみからなる基質も切断できます（図1D）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
触媒メカニズムを解明するために、X線結晶構造解析およびNMRスペクトル解析による反応中間体の立体構造決定を行いました（図2）。前者は、亜鉛イオンの結合位置が明確にわかる一方で、結晶中の環境に構造が依存する傾向が高くなります（図2Ａ）。逆に、後者は亜鉛イオンを直接には観察できませんが、溶液中の自然な立体構造を明らかにできます（図2Ｂ）。これらの補完的な手法を用いることでminGAAの立体構造は、いずれも全体的にB型構造と呼ばれる特徴を持ち、さらに触媒部のA塩基と基質のG塩基が塩基対を形成すること、亜鉛イオンはそのG塩基のN7原子と配位結合することが明らかになりました。また、水溶液中で亜鉛イオンには最大6個の水分子が配位結合しますが、これらの水分子と切断部位のO2′原子が接触できる位置関係でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
DNA酵素minGAAは、pH7.5で最大の活性を示します（図3）。この条件では、亜鉛イオンはZn2+（配位子は全てH2O）とZn2+(OH–)（配位子のうち一つがOH–）が同等の割合で共存します。触媒メカニズムにおいては、基質のG塩基と配位結合している亜鉛イオンが、Zn2+(OH–)となっている場合に、そのOH–から切断部位のO2′原子に負電荷が移動することで触媒反応が引き起こされると考えられます。このとき、RNAは切断されて末端は2′, 3′-環状リン酸の形となることが、質量分析によってわかります。負電荷はO5′原子を介して、再び亜鉛イオンの配位子に戻ります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本研究で開発されたDNA酵素minGAAは、触媒部がACの２塩基のみという、これまでにない最小のDNA酵素です。一方、基質側の対応する部分もAAG（5′側から）の3塩基のみとなります。つまり、AAG配列を有するRNAであれば、その前後に合わせた相補的な配列をDNA酵素の基質認識部としてデザインすることで、意図する位置での切断が期待できます。長鎖mRNAを簡便かつ効率的に解析できる新たなツールとして、品質管理などへの応用が期待できます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後もインビトロ核酸選別法を利用してさまざまな機能性核酸分子を創出するとともに、分子メカニズム解明のための立体構造解析研究を展開する予定です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌： Nucleic Acids Research&lt;br /&gt;
論文タイトル：A minimal RNA-cleaving DNAzyme and its catalytic mechanism&lt;br /&gt;
著者：山崎和彦#*、猪股梨華#、山崎智子、久保田智巳、宮下尚之、竹内恒、宮岸真*&lt;br /&gt;
(#はequal contribution)&lt;br /&gt;
*責任著者：&lt;br /&gt;
国立研究開発法人産業技術総合研究所 健康医工学研究部門 キャリアリサーチャー、筑波大学グローバル教育院 教授 宮岸 真、&lt;br /&gt;
モレキュラーバイオシステム研究部門、主任研究員 山崎 和彦&lt;br /&gt;
DOI：10.1093/nar/gkaf1502&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
DNA酵素（DNAzyme）&lt;br /&gt;
酵素活性を有するDNA分子であり、天然には存在しない。核酸を基質として切断あるいは融合するDNA酵素の場合、一般に、基質配列と（Aに対してT、Gに対してCなど）相補的な配列によって基質認識を行う基質認識部と、触媒作用を発揮する非相補性の触媒部からなる。前者は、基質の配列に合わせて任意のデザインが可能である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
インビトロ核酸選別法&lt;br /&gt;
A、C、G、T塩基（DNAの場合）のいずれかから構築される塩基配列をランダム化して、あらゆる組み合わせを包含するライブラリーからターゲット分子を選別する方法。例えば標的分子との結合をもとに選別するアプタマーなどが取得できる。分子進化法、SELEXとも呼ばれる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
NMRスペクトル解析&lt;br /&gt;
強磁場下では、1Hや13Cなどの原子核が特定の共鳴周波数に対応する電磁波（エネルギー）を吸収する。原子核を取り巻く電子環境によってこの共鳴周波数が変化するため、スペクトル上でピークとして分離して観測される。エネルギー吸収後の放出過程では、距離の近い原子核の間でエネルギー移動（核オーバーハウザー効果）が生じるため、こうした距離情報を多数集めることで、立体構造が決定される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
X線結晶構造解析&lt;br /&gt;
対象分子の結晶にX線を照射すると、分子中の電子との相互作用よって回折パターンが得られる。これらの回折強度を解析することで、電子密度分布が再構築される。得られた電子密度に分子モデルを当てはめることで、立体構造が決定される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
mRNA医薬&lt;br /&gt;
特定のタンパク質をコードする人工合成mRNAを細胞内に導入し、体内で当該タンパク質を発現させることで、治療・予防効果を得ることを目的としたワクチン等の医薬品。新型コロナウイルスのワクチンなど、数千ヌクレオチドのものを含む。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
配列解析&lt;br /&gt;
核酸のヌクレオチド配列を決定する方法。DNA合成反応中に伸長停止を行って断片の長さを解析するサンガー法や多数の分子を一度に解析する次世代シークエンシング法によって行われる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
核酸アプタマー&lt;br /&gt;
標的とする分子に対して、抗体のように特異的に結合する人工的な核酸（DNAあるいはRNA）およびその修飾体。インビトロ核酸選別法により取得する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
B型構造&lt;br /&gt;
水溶液中のDNA二重鎖がとる代表的な構造で、塩基対がほぼ平行な梯子状に規則的に積み重なった右巻きのらせん構造を特徴とする。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
配位結合&lt;br /&gt;
水や窒素化合物などの分子（配位子）が金属イオンに電子対を供与して生じる化学結合である。亜鉛イオンでは、通常4個（正四面体）から6個（正八面体）の配位子が結合する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
配位子&lt;br /&gt;
金属イオンなど中心原子に対して、配位結合により結合している水などの分子。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
質量分析&lt;br /&gt;
分子やその断片をイオン化し、電場中での移動速度から質量電荷比（m/z）を測定する方法である。この情報は、化学構造を解析する上で重要である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260121_2/pr20260121_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260121_2/pr20260121_2.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601192637/_prw_PI1im_5WgkV0oJ.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>AIが導くカーボンナノチューブ分散プロセスの最適化</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601192621</link>
        <pubDate>Wed, 21 Jan 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 機械学習を活用して、液中のCNTの分散に最適な溶媒を選定し、超音波処理に頼らない高品質CNT分散液を得る手法を開発 ・ 最適化されたCNTの分散プロセスにより、スケーラビリティに優れた製...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 機械学習を活用して、液中のCNTの分散に最適な溶媒を選定し、超音波処理に頼らない高品質CNT分散液を得る手法を開発&lt;br /&gt;
・ 最適化されたCNTの分散プロセスにより、スケーラビリティに優れた製造方法で、印刷型透明導電膜として世界最高性能を実現&lt;br /&gt;
・ タッチパネルや太陽光パネルの電極に利用される透明導電膜をはじめ、次世代電池材料など、CNTの応用範囲を広げられると期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）ナノカーボン材料研究部門の周 英 主任研究員らは、高い導電性を持つカーボンナノチューブ（CNT）薄膜を形成するための、高品質CNT分散液を得る手法を開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
CNTの高い導電性を生かしたデバイスは、タッチパネルや太陽光パネルの電極として産業利用が進んでいます。CNTの溶液を基板上に塗布する手法（ウェット法）を用いてデバイスを製造する際、溶液中のCNTの分散性がデバイスの性能を左右します。しかしCNTを欠陥なく分散させることは容易ではありません。製造するデバイスの種類に応じた物性と高い分散性を持つCNT溶液を作製するためには、溶媒と分散剤を適切に選定し、CNTに欠陥を生じさせるリスクのある超音波処理などの手法に頼らない分散プロセスが望まれています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、AI技術（特に機械学習）、分子動力学シミュレーション、溶解度パラメーターなどの多様な分析手法を統合し、ウェット法におけるCNTの最適な分散プロセスを得る手法を開発しました。さらにこの手法を用いて、ドライ法に匹敵する高い性能を持つCNT透明導電膜を、ウェット法で作製することに成功しました。これにより、印刷や塗布など低コストで大面積に対応可能なCNT薄膜製造技術への応用可能性を実証できました。透明導電膜をはじめ、次世代電池材料など、CNTの産業応用の範囲が広がることが期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究成果の詳細は2026年1月21日に「Advanced Functional Materials」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
CNTは、炭素原子が筒状につながったナノ材料で、軽量でありながら高い強度、電気伝導性（導電性）、熱伝導性を兼ね備えた次世代材料です。その優れた特性から、電池電極、導電性樹脂、フレキシブルデバイスなど、幅広い分野での応用が進んでおり、現在では世界で年間1万トン以上が生産される実用材料となっています*1。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらのデバイスの中では、長さが十分に長いCNTがランダムな方向に交差したネットワークを形成することで高い導電性が得られます。しかし、CNT原料はファンデルワールス力やπ-π相互作用などでバンドル（束）化されているため、それらをほぐしてバラバラになった状態、すなわち、分散性の高い状態にしなければなりません。高分散CNTを活かしたデバイスを製造するにはドライ法とウェット法という2種類の方法があります。ドライ法で作製したCNTは高い結晶性を維持できるものの、コストが高く、用途が限定されるという課題があります。このため、一般的な工業プロセスでは、CNTの溶液を基板上に塗布して薄膜デバイスを製造するウェット法が、スケーラビリティの高さ、大面積化の容易さ、低コストなどの理由からよく採用されています。しかし、ウェット法でしばしば用いられる超音波処理はCNTに欠陥が生じるリスクが高く、高い導電性が必要なデバイス製造において大きな障害となっています。超音波処理を必要としないウェット法によるCNTデバイス製造法が実用化されると、光の透過性に優れた高性能透明電極の作製が容易となり、タッチパネルや太陽光パネルなどへの応用が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研ではこれまでに、分散剤を添加することで高導電性塗布膜の性能向上を実現するなど、工業プロセスに適したウェット法の改良に取り組んできました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190111/pr20190111.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;産総研プレス発表&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190111/pr20190111.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2019&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190111/pr20190111.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年1月11日&lt;/a&gt;）。一方で、CNT応用研究の過程で明らかになった課題として、従来のウェット法は、超音波処理によるCNT品質の劣化や、利用可能な溶媒が限られることによって、印刷法などの多様な成膜プロセスに対応しにくいことが挙げられ、実用化を阻害する要因となっていました。このため、今回はCNTの分散性とそのメカニズムに着目し、AIを活用して溶媒や分散条件を合理的に最適化する手法の開発に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発の一部は、日本学術振興会の科研費（21K04842）による支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
従来のウェット法におけるCNT分散では超音波処理が広く用いられていますが、強い振動エネルギーを与えることによりCNTが損傷し、欠陥が生じたり、官能基が導入されたりするほか、長さが短縮するといった問題がありました。本研究では、これらの課題を回避するため、分散条件を合理的に最適化し、超音波処理よりもマイルドな条件でCNT本来の品質を維持したまま分散する手法の開発に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
分散条件の最適化については、機械学習を活用しました。学習データ収集のため、分散剤としてポリアクリル酸（PAA）を用い、アルコール系を含む27種類の溶媒でCNT分散実験を行いました。一般に、CNTの分散性評価にはCNT分散液の吸光度がよく用いられていますが、この方法ではCNTネットワーク構造そのものの変化を捉えることは容易ではありません。本研究では、分散前後のSEM画像を画像解析し、CNTバンドルの解繊度としてCNT分散性を定量化することを試みました。得られた分散データに対し、有機溶媒の分子構造を記述子として機械学習モデルを構築することで、10万種類以上の有機溶媒に対して、分散性の予測が可能となりました。また、機械学習による予測では、その予測根拠がはっきりしないことが多いために、予測結果の信頼性を担保できないという問題があります。そこで、各種の有機溶媒による分散性のメカニズムを理解するため、ハンセン溶解度パラメーター（HSP）を用いて、CNT・PAA・溶媒の三者間相互作用を解析し、CNT分散マップを構築しました（図1）。ここで、解繊度が0.80以上の色で塗られている領域にある分散液では、CNTバンドル径が28 nm以下となっています。このサイズは、CNTが大きな凝集体を形成せず、しっかりほぐれている状態であり、高い導電性や成膜均一性に寄与する“有効な解繊状態”を示しています。これにより、分散性の高い溶媒領域を可視化し、最適な溶媒または混合溶媒を合理的に選定できるようになりました。従来、HSPは「構造が似た溶媒ほど距離が近く、相性がよい」という指標として用いられてきましたが、本研究ではPAA分散系におけるCNT–PAA–溶媒の三者関係を取り入れることで、分散性の本質に迫る新しい視点を獲得しました。さらに、分子動力学シミュレーションにより、異なる溶媒におけるCNT-PAAの相互作用および挙動を解析しました。その結果、溶媒–PAA間の相性が高いエタノールでは、PAA–CNT相互作用が弱まり、PAAがCNTから脱離しやすくなることが示されました。一方、溶媒–PAA間の相性が低いオクタノールでは、PAA–CNT相互作用は強くなるものの、PAAが凝縮して動きが制限されるため、CNT同士を引き離して広げる作用が十分に働かないことが確認されました。これらと比較して、分散性に優れる2-ブタノールでは、PAAとCNTの相互作用が、エタノールのように弱すぎず、1-オクタノールのように強すぎない最適な範囲に保たれており、この適正な相互作用がCNTの高分散性をもたらす要因であることが明らかになりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
分散性の高い溶媒は、CNTバンドルをほぐしやすく、分散に必要なエネルギーを小さくすることができます。従来は細かく分散するために強力な超音波処理が用いられてきましたが、本研究では、図1に示すように分散性の高い2-ブタノールを用いて、比較的マイルドな条件で超音波処理を用いずにCNTを分散する手法を検討しました。CNT分散液中のCNTの品質評価にはラマンスペクトルを用いました。ラマンスペクトル測定では、結晶性に由来するGバンドと欠陥に由来するDバンドが観察され、G/D比によりCNTの結晶性を簡便に評価できます。本研究で開発した、高速攪拌のみで作製したCNT分散液のラマンスペクトル測定では、図2（a）に示すように、原料CNTとほぼ同様に、Dバンドが非常に弱く、G/D比は160を超える高い結晶性を示しました。これは、分散プロセスによって欠陥がほとんど生じていないことを意味します。図2（b）で示した電子顕微鏡観察からも、CNTが20 µm以上の長さを維持したまま均一に細かく分散されていることが分かりました。さらに、得られたCNT分散液を用いて透明導電膜を作製し、その光学特性と電気特性を評価しました。図2（c）に示すように、作製した透明導電膜は、波長500&amp;nbsp;nmにおける光透過率90%でシート抵抗35 Ω/sq.という高い導電性を示しました。これは、従来のウェット法で得られる成膜性能を上回り、ドライ法で作製した膜にも匹敵する性能です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ウェット法の最大の利点は、印刷を含む多様な成膜プロセスに適用できる点です。本研究では、図3（a）に示すように、図1で構築した分散マップを基に解繊度が0.8以上を示す溶媒の沸点と粘度を整理しました。これにより、多様な成膜技術に適用できるCNT分散液の設計が可能となり、用途の拡大につながります。例えば、スピンコートでは、急速な乾燥と均一な膜形成を実現するため、約100 ℃付近の沸点で低粘度の溶媒が適しています。バーコートでは、大面積塗布の安定性を保つために、100〜150 ℃程度のやや高い沸点と低粘度が望まれます。一方、スクリーン印刷やブレードコートでは、インクの安定性とパターンの精度を保つため、より高い沸点と高い粘度の溶媒が必要となります。このように、解繊度の高い溶媒についてその沸点や粘度を可視化することで、分散性を維持しつつ、成膜プロセスに応じた最適な溶媒を選択することが容易になりました。例えば、高解像度のスクリーン印刷を行うために、本研究では3-メチル-1,5-ペンタンジオール（MPD）を溶媒として選択しました。この溶媒は、高い粘度（20 ℃で181&amp;nbsp;mPa·s）と約250 ℃という高い沸点を有しており、スクリーン印刷に適した特性を備えています。その結果、図3（b）に示すように、18.5 µmという極細CNTラインのスクリーン印刷に成功し、世界最高性能の印刷型CNT透明導電膜を実現しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
本研究の成果は、すでに一部で商品化が進んでおり、産業化に向けた取り組みも着実に進展しています。今後は、CNTの基盤技術として、より多くの企業・研究機関との連携を促進し、透明導電膜や次世代電池材料などへの社会実装を加速させることを目指します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
参考
*1: &lt;a href=&quot;https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3446&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3446&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Advanced Functional Materials&lt;br /&gt;
論文タイトル：Rational design of printable carbon nanotube transparent conductive films via data-driven and mechanistic insights&lt;br /&gt;
著者：周英、野村健一、室賀駿、米谷慎、Futaba N. Don、阿澄玲子、山田健郎、畠賢治&lt;br /&gt;
DOI：10.1002/adfm.202524038&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
ウェット法&lt;br /&gt;
CNTを溶媒や分散剤とともに液体中に分散させ、その分散液を塗布・印刷・コーティングなどによって膜や構造体を形成する手法の総称である。多様な基材に適用でき、スケーラブルで低コストな製造が可能な点が利点で、工業プロセスに広く用いられている。一方、従来の強い超音波処理ではCNTが損傷しやすく、分散剤残渣や均一性の不足が性能を低下させるなどの課題が存在する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
超音波処理&lt;br /&gt;
液体中に強い振動（超音波）を与えることで微細な気泡を発生・崩壊させ、その衝撃によって粒子をほぐしたり混合したりする手法である。CNT分散では、凝集したCNTバンドルを解きほぐす目的で広く用いられてきたが、過度な超音波処理はCNTに欠陥を導入したり、短く切断したりする原因となるため、品質劣化を招く点が課題とされている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
機械学習&lt;br /&gt;
コンピュータが大量のデータから自動的にパターンや法則を学び、予測や分類、最適化などを行う技術である。人間が一つひとつルールを書かなくても、データに含まれる特徴を基に判断モデルを作り出せる点が特徴で、材料開発では、実験データや分子構造の情報から最適な材料や条件を予測する用途で活用されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ドライ法&lt;br /&gt;
CNTを溶媒に分散させず、粉末や成長直後の状態のまま乾式で膜や構造体を形成する手法の総称である。分散プロセスを使わないためCNTの結晶性や長さを損なわず、非常に高い導電性・高品質を得やすい点が特徴である。一方で、装置が高価で大面積化や多様な基材への適用が難しく、量産や汎用的な成膜プロセスとの両立が課題とされている。また、CNT粉末のドライ分散も検討されているが、解繊効率が極めて低く、実用化には至っていない。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
結晶性&lt;br /&gt;
CNTにおける結晶性とは、カーボン原子がどれだけ規則正しく並んでいるかを示す指標である。構造が整っているほど電気や熱が流れやすく、強度や耐久性も高くなるため、CNTの性能を左右する重要な性質となる。一般に、ラマンスペクトルで観測されるGバンド（結晶由来）とDバンド（欠陥由来）の比であるG/D比が高いほど、欠陥が少なく結晶性が優れていることを示す。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
解繊度&lt;br /&gt;
CNTバンドルがどの程度まで細く解繊されているかを示す指標であり、初期バンドル径に対する解繊後の平均バンドル径の比の常用対数から算出される。本研究で用いたCNT粉体の初期バンドル径は約150 nmであり、これが平均バンドル径15 nmまで解繊された状態を解繊度1と定義する。均一な透明導電膜を成膜するためには、解繊度0.8以上、すなわち平均バンドル径が約28 nm以下であることが必要である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ハンセン溶解度パラメーター（HSP）&lt;br /&gt;
1967年にCharles M. Hansenが博士論文で提案した、物質の溶解性や相溶性を予測するための指標である。物質同士がどれだけ混ざりやすいか（相性の良さ）を、分散力・双極子相互作用・水素結合力の3要素に分けて数値化したもので、物質と溶媒それぞれのHSPを3次元空間で比較し、その「距離」が近いほど相性が良く、溶けやすい・分散しやすいことを意味する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260121/pr20260121.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260121/pr20260121.html&lt;/a&gt;&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601192621/_prw_PI1im_Z8Q9g73b.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>膵がんの免疫回避能力を糖鎖でコントロール</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601092202</link>
        <pubDate>Tue, 13 Jan 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ がんの腫瘍組織内における糖鎖-レクチン相互作用を網羅的に探索するGlycoChat法を開発 ・ 開発手法を用いて、マクロファージに発現する内在性レクチンのうち、膵がん細胞の糖鎖と相互作用...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ がんの腫瘍組織内における糖鎖-レクチン相互作用を網羅的に探索するGlycoChat法を開発&lt;br /&gt;
・ 開発手法を用いて、マクロファージに発現する内在性レクチンのうち、膵がん細胞の糖鎖と相互作用して免疫抑制に関与するレクチンを同定&lt;br /&gt;
・ 糖鎖に関連する免疫チェックポイント分子の同定が可能となり、それを標的とした新たな阻害剤の開発に向けた基盤を提供&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）細胞分子工学研究部門 舘野 浩章 研究グループ付らと、筑波大学医学医療系 小田 竜也 教授らの研究チームは、がんの腫瘍組織内における糖鎖-レクチン相互作用を網羅的に探索する新手法「GlycoChat法」を開発しました。この手法を用いて、がん細胞への免疫応答を抑制する働きをもつマクロファージと膵がん細胞との相互作用を糖鎖レベルで解明しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
近年、がん細胞表面のタンパク質などに結合した糖鎖が、免疫細胞上に発現するレクチンと結合することで、がん細胞が免疫回避する免疫チェックポイントとして機能することが分かってきました。この糖鎖-レクチン相互作用による免疫制御機構は、膵がんをはじめとする難治性がんに対する新たな治療標的となる可能性があります。それを実現するためには、がん腫瘍組織内における多種の細胞の糖鎖と免疫細胞に発現するレクチンとの相互作用の強さを調べ、免疫抑制に関与している糖鎖とレクチンの組み合わせを同定しなければなりません。しかし、それには多大な労力と時間が必要です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、腫瘍組織内における糖鎖-レクチン相互作用を網羅的に探索する新手法GlycoChat法を開発しました。また、本手法を用いて膵がん患者の腫瘍組織を解析した結果、マクロファージに発現し、膵がん細胞の糖鎖と相互作用して免疫抑制に関与する内在性レクチンの同定に成功しました。本技術により、膵がんをはじめとする難治性がんにおける糖鎖免疫チェックポイント分子の同定を可能とし、それを標的とした新規機序による阻害剤の開発に向けた基盤の提供が可能になります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2026年1月14日※）に「Advanced Science」に掲載されます。&lt;br /&gt;
※）論文の掲載日を訂正しました（2026年1月15日）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260113/pr20260113.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260113/pr20260113.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
ヒトをはじめとする動物は、免疫によって異物の侵入やがん細胞の増殖から生体を守っています。免疫には正常な自己組織に反応しないよう免疫チェックポイントという制御機能が備わっていますが、一部のがん細胞はこれを「悪用」し、免疫細胞に攻撃対象ではないと「誤認」させることで増殖します。がん治療に用いられている免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞による免疫チェックポイントの悪用を阻止することで、免疫細胞にがん細胞を攻撃させる薬です。この薬は、ある種のがんに対して増殖を抑制する効果を発揮しますが、免疫細胞が過剰に活性化し自己組織を攻撃することによる副反応への注意が必要です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
近年、がん細胞表面の糖鎖が、免疫細胞表面に発現するレクチンと相互作用することで免疫細胞の働きを抑制し、がんの免疫回避に関与する新たな免疫チェックポイントとして機能していることが明らかになってきました。これらの糖鎖-レクチン相互作用は、がん細胞と免疫細胞の間で働くタンパク質同士の結合による、従来の免疫チェックポイントとは異なる仕組みで免疫を制御すると考えられています。このような免疫制御機構は、膵がんをはじめとする難治性癌において、既存の免疫チェックポイント阻害剤による治療効果が限定的であることから、難治性がんに対する新たな治療標的となる可能性が期待されています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研はこれまで、１細胞ごとの糖鎖と遺伝子の発現情報を取得する、「1細胞糖鎖・RNAシーケンス（scGR-seq）法」の開発に成功しています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210727/pr20210727.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2021&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210727/pr20210727.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年7月27日産総研プレス発表&lt;/a&gt;、&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240115_2/pr20240115_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2024&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240115_2/pr20240115_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年1月15日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。しかし従来のscGR-seq法では、組織内における糖鎖と内在性レクチンの分子レベルでの相互作用を直接観察することはできないため、腫瘍組織におけるがん細胞の糖鎖が相互作用する内在性レクチンの同定はできませんでした。今回、DNAバーコードで標識した内在性レクチンをscGR-seqに利用し、腫瘍組織における糖鎖-レクチン相互作用を包括的に解析する手法の開発に取り組みました。本手法を用いて膵がん患者の腫瘍組織を解析することで、膵がん細胞の糖鎖がマクロファージ上に発現するCLEC10AとSIGLEC3と呼ばれる内在性レクチンと相互作用することで、マクロファージの免疫抑制を誘導することを明らかにしました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究はCOCKPI-T Funding、科学研究費基盤研究B、次世代がん医療加速化研究事業、2025年度つくば産学連携強化プロジェクトの支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
膵がん患者から外科的に切除された腫瘍組織を、単一細胞懸濁液に分離、scGR-seq法で解析し、個々の細胞に結合したレクチンの種類と相対分子数（糖鎖発現データ）、およびmRNA（遺伝子発現データ）を次世代シーケンサーで解析しました。最終的に5人の患者検体から合計54,634個の細胞の糖鎖と遺伝子の発現データを取得しました。遺伝子発現データから、腫瘍組織中には、がん細胞、上皮細胞、T細胞（ナイーブCD4+T細胞、エフェクター/メモリーCD4+T細胞、エフェクター/メモリーCD8+T細胞、疲弊CD8+T細胞）、マクロファージ（M1TAM, M2TAM）、骨髄由来抑制細胞（MDSC）、樹状細胞（cDC2、pDC）、B細胞、肥満細胞、血管内皮細胞、内分泌細胞、がん関連線維芽細胞（myCAF、iCAF）など、計19種の異なる細胞型が同定されました。遺伝子発現パターンから、膵がん細胞はさらに「古典型」、「中間型」、「基底様型」の３種のサブタイプに分類されました。レクチンの１細胞ごとの反応パターン（糖鎖プロファイルを表す）を図１に示しました。赤は高い反応性、青は低い反応性を示します。がん細胞はある特定のレクチン（rBC2LCNなど）との結合が検出された一方、非がん細胞はより広範なレクチンに対する反応性を示し、がん細胞に特徴的な異常糖鎖パターンを明らかにしました。がん細胞においては、古典型から中間型、基底様型への上皮間葉転換(EMT)過程で糖鎖発現パターンが変化することを明らかにしました。そして、古典型膵がんと基底様型膵がん、それぞれを特異的に検出できる特定のレクチンを同定しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
がん細胞の表面糖鎖は、免疫細胞が発現する多様な内在性レクチンと相互作用し、腫瘍微小環境（TME）内における抗腫瘍免疫応答を調節します。がん細胞の糖鎖は複数の内在性レクチンと相互作用する可能性がありますが、これらの相互作用を包括的かつ単一細胞レベルで解析する技術は存在しませんでした。この課題を解決するため、我々はTME内の糖鎖-内在性レクチンネットワークをマッピングするプラットフォーム「GlycoChat」を開発しました。GlycoChatは3段階の工程で構成されます：(1) 内在性レクチンを組み込んだscGR-seq解析、(2) がんサブタイプと免疫細胞間の相互作用強度の推定、(3) がんサブタイプとの相互作用可能性に基づく内在性レクチンの順位付け。具体的には、内在性レクチンの膵がんサブタイプへの結合強度、内在性レクチン遺伝子の免疫細胞における発現量と発現特異性データを用いて、膵がんサブタイプごとに結合する内在性レクチンを順位付けし、膵がん細胞と相互作用する可能性を有する内在性レクチン候補を同定しました。上記のように、各膵がんサブタイプは特徴的な糖鎖プロファイルを示すことから、サブタイプごとに相互作用する内在性レクチンの解析を検討しました。これらの内在性レクチンのうち、浸潤性が強く、予後不良のサブタイプである基底様型膵がん細胞と相互作用する腫瘍関連マクロファージ（TAM）に発現するCLEC10AとSIGLEC3を、本研究のさらなる解析のターゲットとして選択しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
がん細胞と、マクロファージに発現するCLEC10AもしくはSIGLEC3の相互作用の機能的意義を解析するために、膵がん細胞と、CLEC10A発現マクロファージもしくはSIGLEC3発現マクロファージを共培養しました。その後、CLEC10AおよびSIGLEC3の膵がん細胞への結合性をフローサイトメトリーで評価しました。その結果、CLEC10AおよびSIGLEC3の膵がん細胞への結合性が顕著に増強されることがわかりました。このことは、膵がん細胞が細胞表面糖鎖を変化させ、CLEC10AおよびSIGLEC3を介したマクロファージとの相互作用を促進させていることを示しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
がん細胞はマクロファージに働きかけて免疫抑制型のM2マクロファージへの分極を促し、その結果として腫瘍に有利な免疫抑制環境を形成することが知られています。そこで、膵がん細胞とマクロファージ変異細胞の共培養系を用いて、膵がん細胞のマクロファージに対するCLEC10AとSIGLEC3を介した免疫抑制機能を解析しました。具体的には、CLEC10Aのみ発現、SIGLEC3のみ発現、両レクチン発現、および両レクチン非発現のマクロファージ細胞を作製し、膵がん細胞と共培養しました。そして共培養後のマクロファージの機能を、免疫抑制型のM2マクロファージの表面マーカーであるCD163とCD206の発現をフローサイトメトリーで評価しました。その結果、CLEC10AもしくはSIGLEC3を発現したマクロファージでは、膵がん細胞との共培養後、CD163とCD206の発現が増加することがわかりました。このことは、膵がん細胞は、CLEC10AもしくはSIGLEC3を介して、マクロファージを免疫抑制型に誘導することを示しています。さらに、CLEC10AおよびSIGLEC3は、マクロファージのがん細胞に対する貪食能を抑制することも明らかにしました。本知見は、CLEC10AとSIGLEC3がマクロファージの免疫抑制を誘導することで、免疫チェックポイント分子として機能する可能性を示しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は、CLEC10AやSIGLEC3を標的とする免疫チェックポイント阻害剤の開発を目指します。さらに、今回新たに確立した GlycoChat法を活用し、さまざまな難治性がんにおける新規糖鎖免疫チェックポイント分子の同定と、それに対する阻害剤の開発を推進します。加えて、GlycoChatデータを基盤として、各患者における免疫抑制を誘導する糖鎖ベースの免疫チェックポイント分子を予測することで、患者ごとに最適な免疫チェックポイント阻害剤を選択し、個別化治療方針の策定を可能とする技術の確立を目指します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Advanced Science&lt;br /&gt;
タイトル：GlycoChat uncovers glycan-lectin circuits in the tumor microenvironment of pancreatic cancer&lt;br /&gt;
著者名：Anh Dinh Xuan Tuan, Sunanda Keisham, Arun Burramsetty, Lalhaba Oinam, Koichiro Kumano, Akihiro Kuno, Osamu Shimomura, Tatsuya Oda, Hiroaki Tateno (CA)&lt;br /&gt;
DOI：10.1002/advs.202514735&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究者情報
産総研　細胞分子工学研究部門 舘野 浩章 研究グループ付、Sunanda Keisham 産総研特別研究員&lt;br /&gt;
筑波大学　ヒューマンバイオロジー学位プログラム（博士）Anh Dinh大学院生&lt;br /&gt;
医学医療系 小田 竜也 教授、下村 治 講師、久野 朗広 助教&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
糖鎖&lt;br /&gt;
単糖が鎖状に結合した情報分子で、細胞表面を覆い、情報伝達や認識に重要な役割を果たす。がん化すると、正常細胞とは異なる糖鎖が発現することが知られている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
レクチン&lt;br /&gt;
特定の糖鎖構造に選択的に結合するタンパク質で、細胞間認識やシグナル伝達に関与するとともに、糖鎖をプロファイリングするための試薬として用いられている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
GlycoChat法&lt;br /&gt;
内在性レクチンを利用したscGR-seq解析を実施し、得られた内在性レクチンのがん細胞への反応強度、内在性レクチン遺伝子の免疫細胞における発現レベル、内在性レクチン遺伝子の発現特異性から、がん細胞サブタイプと相互作用する可能性のある内在性レクチンを順位付けする方法。がん細胞だけでなく、さまざまな細胞と相互作用する内在性レクチン候補を抽出できる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
マクロファージ&lt;br /&gt;
免疫細胞の一種であり、癌においては腫瘍の成長や転移を促進する免疫抑制環境を形成することで重要な役割を果たす。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
免疫チェックポイント&lt;br /&gt;
免疫細胞が過剰に反応しないように制御する分子機構で、がん細胞はこれを利用して免疫から逃避する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
内在性レクチン&lt;br /&gt;
生物自身の細胞表面の糖鎖を認識して結合する、内在的に存在する糖結合タンパク質のこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
糖鎖免疫チェックポイント分子&lt;br /&gt;
免疫チェックポイント分子とは、免疫細胞に「ブレーキ」をかけて暴走を防ぐ仕組みを担う分子のこと。がん細胞はこのブレーキを悪用して免疫から逃れるが、阻害剤を使うとブレーキが外れ、免疫細胞が再びがんを攻撃できるようになる。糖鎖免疫チェックポイントとは、がん細胞表面の糖鎖が免疫細胞の受容体と結合し、免疫応答を抑制する仕組み。糖鎖免疫チェックポイント分子は、がん細胞の糖鎖を認識して免疫抑制シグナルを伝える分子のこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
1細胞糖鎖・RNAシーケンス（scGR-seq）法&lt;br /&gt;
Single-cell glycan and RNA sequencingの略。個々の細胞に発現する糖鎖とRNAの発現を次世代シーケンサーで網羅的に同時解析する技術。ドロップレット型scGR-seq法ではドロップレット技術を用いることで１万個の細胞を１回の実験で解析できる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
DNAバーコード&lt;br /&gt;
固有の短い塩基配列のこと。レクチンに目印として結合させて細胞に反応させ、DNAシーケンサーで解析することで、細胞に結合したレクチンの種類や量を間接的に解析することができる。また今回の実験では細胞を識別するための細胞タグ（目印）としても利用している。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
次世代シーケンサー&lt;br /&gt;
数千万から数億個の比較的短いDNAを、大規模かつ高速に塩基配列決定することができる装置。生命医科学分野で広く利用されているだけでなく、個別化医療などへの応用が進んでいる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
古典型&lt;br /&gt;
上皮性の特徴を強く保ち、比較的分化した遺伝子発現プロファイルを示す膵がんサブタイプのこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
中間型&lt;br /&gt;
上皮性と間葉系の特徴が混在し、古典型と基底様型の中間的な性質を示す膵がんサブタイプのこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
基底様型&lt;br /&gt;
間葉系・EMT関連遺伝子の発現が高く、未分化で浸潤性が強い予後不良の膵がんサブタイプのこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
上皮間葉転換（EMT）&lt;br /&gt;
細胞が「上皮型」から「間葉型」へと性質を切り替える現象のこと。上皮型は古典型膵がん、間葉型は基底様型膵がんのことを示す。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
腫瘍微小環境（TME）&lt;br /&gt;
がん細胞の周囲に存在する免疫細胞・線維芽細胞・血管・細胞外マトリックスなどが複雑に入り混じり、がんの増殖や転移、治療効果に大きく影響を与える環境のこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
フローサイトメトリー&lt;br /&gt;
蛍光標識抗体などを反応させ、それぞれの細胞におけるタンパク質等の発現を定量解析する技術。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
M2マクロファージ&lt;br /&gt;
修復型マクロファージのこと。炎症を抑えて組織を治す役割を持つが、がんの中では免疫を抑え、腫瘍の成長や転移を促す機能を持つ。なお、M1マクロファージは攻撃型のマクロファージのこと。がん細胞を強く攻撃するために、炎症を起こす物質を分泌して免疫反応を活発にする。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601092202/_prw_PI1im_0aDbOmlk.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>シナプスの機能をナノサイズの磁気メモリスタで模倣</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601072070</link>
        <pubDate>Fri, 09 Jan 2026 16:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 鉄-マンガン基合金を磁気記憶材料とし、原子層レベルで平坦な超薄膜を形成した磁気メモリスタを開発 ・ 直径200ナノメートルの微細かつ単純な円形ピラー素子でシナプスの機能を模倣することに成...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 鉄-マンガン基合金を磁気記憶材料とし、原子層レベルで平坦な超薄膜を形成した磁気メモリスタを開発&lt;br /&gt;
・ 直径200ナノメートルの微細かつ単純な円形ピラー素子でシナプスの機能を模倣することに成功&lt;br /&gt;
・ 集積化に適した構造で高速動作が可能となり、将来的なブレインモルフィックシステムへの応用に期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所（以下「産総研」という）ハイブリッド機能集積研究部門 山本竜也 主任研究員、野﨑隆行 研究グループ長、エレクトロニクス・製造領域 湯浅新治 上級首席研究員らは、国立研究開発法人 物質・材料研究機構 電子顕微鏡ユニット 埋橋淳 主幹エンジニア、磁性・スピントロニクス材料研究センター 大久保忠勝 副センター長らと共同で、合金の組成が数ナノメートルの周期でゆらいだ構造が熱処理によって自発的に形成される鉄-マンガン基合金の磁性超薄膜を用いることで、集積化および高速動作が可能な磁気メモリスタを開発しました。また、それらを用いて脳におけるシナプスの機能を模倣することに成功しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ブレインモルフィックシステムはヒトなど動物の脳における各器官の機能を工学的に模倣することで機能する新しいコンピューティングシステムで、人工知能（AI）における情報処理を低消費電力化できると期待されています。脳においてシナプスはニューロン間の信号伝達を担っており、情報の伝達を強めたり弱めたりする長期増強・長期抑圧という機能を持ちます。その機能を担う工学的な素子として、高速動作と高い書き換え耐性を持つ磁気メモリスタは有力な候補の一つですが、集積化に適した構造の検討が求められていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、磁気記憶層として鉄-マンガン基合金を用い、スピノーダル分解によって磁気記憶層中の磁化をナノメートル領域で「小分け」にすることで、段階的な抵抗制御が可能な直径200ナノメートルの微細かつ単純な円形ピラー素子を開発しました。また、開発した素子を用いて長期増強・長期抑圧を含む基本的なシナプスの学習機能を再現することに成功しました。この成果は実用的な高速動作が可能なブレインモルフィックシステムへの応用が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2026年1月9日に「Advanced Functional Materials」に掲載されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
ブレインモルフィックシステムは、ヒトなど動物の脳の働きを工学的に模倣することで構築されるコンピューティングシステムです。脳で多数のニューロンが同時に活動するのと同様に、ブレインモルフィックシステムではニューロン様素子が同時並列に動作するなど、脳を構成する器官の機能を人工の素子が担います。現在、大きな電力を必要とするAIの情報処理を低消費電力で行える新しいコンピューティングシステムとして期待されています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
脳においてシナプスはニューロン間の信号伝達を担っており、過去の経験を記憶し、それらをもとに伝達する信号の強度を調整する役割を果たします。具体的には、情報の伝達が強くなる「長期増強」と逆に弱くなる「長期抑圧」という機能として表現され、これらは脳の学習・記憶の基盤と考えられています。ブレインモルフィックシステムでは、この機能をメモリスタや抵抗変化メモリー（ReRAM）などのようなハードウエアレベルで学習可能な素子が担います。メモリスタやReRAMは本質的にシナプスの機能を模倣可能ですが、これをブレインモルフィックシステムに活用するためには高速動作に加えて、書き換え（情報の更新）回数の無制限化や高集積化などが必要です。しかし、現在研究開発の主流となっているReRAMの技術を応用したメモリスタは原理的に書き換え耐性に制限があります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
磁気トンネル接合（MTJ）素子における磁気記憶層の段階的な磁化反転を利用した磁気メモリスタは、高速動作と理論上無限回の書き換え耐性を実現可能な素子として期待されています。量産可能な磁気メモリ材料として現在唯一実用化されているCo-Fe-B（コバルト-鉄-ボロン）合金は磁化が一斉に反転しやすいという材料上の特性から、部分的に磁化が反転した状態を安定に保持しにくく、メモリスタ材料として機能させるためには素子を数ミクロンスケールの細線状に加工する必要があります。そのため、ReRAMと比較すると1桁以上素子サイズが大きくなり、集積化に適した構造ではありませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では、スピノーダル分解を利用したナノ構造制御を最先端の超薄膜形成技術と組み合わせることで、Co-Fe-B合金と同等以上の磁気抵抗比および量産性を兼ね備えた磁気記憶層材料と、その内部構造の探索に取り組んできました。スピノーダル分解は特定の合金材料において見られる相分離現象で、これを利用して磁石中で磁化をナノメートルサイズに「小分け」にすることができます。このナノ構造化によって磁化の反転が抑制されるため磁力が保持されると期待されます。今回、スピノーダル分解を示す材料として知られる鉄-マンガン基合金に着目し、量産用成膜装置を用いて磁気メモリスタ素子の研究開発を進めてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、NEDO（国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構）の「電圧駆動不揮発性メモリを用いた超省電力ブレインモルフィックシステムの研究開発」（JPNP16007）の一環として国立研究開発法人 物質・材料研究機構と共同で実施されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
MTJは数ナノメートル以下の非常に薄い膜を積層した構造でできており、わずかな凸凹や結晶構造の乱れによって電気的・磁気的な特性が損なわれてしまうことが知られています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210721/pr20210721.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2021&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210721/pr20210721.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年7月21日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。一方で、均質で構造的な欠陥がない材料では一斉に磁化が反転しやすくなるため、磁気メモリスタとしての特性を得ることができません。このように、磁気メモリスタ向けのMTJでは「きれいな積層構造の作製」と「磁気記憶層のナノ構造化」という、現在の技術水準では一見矛盾した開発が求められていました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本研究で開発した鉄-マンガン基合金のMTJの断面を透過型電子顕微鏡で観察した結果を図1に示します。MTJを成膜したウエハーを成膜装置から取り出して、熱処理を行う前の状態では平坦な磁気記憶層の中に鉄元素が均一に分布していることが確認できます。そして、特定の条件で熱処理を行うと鉄-マンガン基合金がスピノーダル分解し、磁気記憶層中に周期的な鉄元素の組成ゆらぎが現れます。ここでポイントとなるのは、明視野像の比較から分かるようにスピノーダル分解の前後でMTJのミクロな膜構造や結晶構造には変化がないということです。すなわち、本研究ではスピノーダル分解を用いることで、MTJとして求められるきれいな積層構造を保った上で磁気記憶層にナノ構造を導入できることを明らかにしました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回開発した磁気記憶層の磁気特性を評価した結果を図2に示します。「0」と「1」に対応した二つの磁化状態だけを利用する磁気メモリとは異なり、磁気メモリスタは磁気記憶層の段階的な磁化反転を利用します。従来のCo-Fe-B合金では1ミリテスラ程度のわずかな磁界で一斉に磁化が反転してしまうため、磁気メモリスタとして重要な、部分的に磁化が反転した中間状態を安定に保持することができません。一方で、スピノーダル分解によって磁化がナノスケールで「小分け」にされた鉄-マンガン基合金では50ミリテスラ程度まで磁化の状態が保持され、さらに磁界強度を増大することで「0」と「1」の間の状態を表現するのに必要な中間状態を伴いながら緩やかに磁化の反転が進行していく様子が確認されます。これらの特性は磁気メモリスタとして中間状態を制御し、その状態を安定に保持する上で非常に重要です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
次に、鉄-マンガン基合金を用いたMTJを直径200ナノメートルの微細な円形ピラー素子に加工して、磁気メモリスタでシナプスの機能を模倣した例を図3に示します。図3aでは、電圧パルスを磁気メモリスタに与え、パルス印加後の素子のコンダクタンスの変化を調べました。シナプスはニューロン同士をつなぎ、ニューロン間での電気信号の伝達効率（重みづけ）を調整する役割を果たしています。そして、磁気メモリスタを用いたブレインモルフィックシステムでは磁気メモリスタのコンダクタンスでシナプスの重みづけを表現します。本研究では磁気メモリスタに同じ極性のパルスを連続して与えることで、コンダクタンスが上昇する「長期増強」と、極性を反転させたパルスの連続印加でコンダクタンスが減少する「長期抑圧」を再現することができました。また、これらの長期増強・長期抑圧は幅数ナノ秒のパルスで制御できており、今回開発した磁気メモリスタは非常に高速な動作が可能であることが示されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに、ブレインモルフィックシステムでのより具体的な応用を見据えて、シナプスの前後につながったニューロンからの電気信号の到達時間差に依存してシナプスの重みづけが変化する「スパイクタイミング依存可塑性（STDP）」を磁気メモリスタで再現することを目指しました。図3bでは、ノコギリ波状のスパイク①と、極性が反対のパルスを二つつなげたスパイク②を時間差（Δt）を変えながら磁気メモリスタに与えて、その時のコンダクタンスの変化を調べました。時間差が小さいほどコンダクタンスが大きく変化し、また時間的な前後関係によって変化の向きが逆転する結果が得られています。ここでは特に、スパイク①がスパイク②の直後に「発火」すると重みづけが減少し、スパイク①がスパイク②の直前に発火すると重みづけが増大するという非対称なSTDP学習則を実証することができました。磁気メモリスタを用いたブレインモルフィックシステムでは、図3bのコンダクタンス変化を順次足し算していくことでシナプスの重みづけを更新し、学習します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今回開発した磁気メモリスタをアレイ化し、実用素子として書き換え耐性や素子間ばらつきなどの特性評価を進めながら素子のさらなる微細化や集積化に向けた開発を行います。また、磁気メモリスタを用いたブレインモルフィックシステムの実現に向けて、手書き文字認識などの簡単な処理から原理実証を進め、材料開発と相互にフィードバックを行いながら研究開発に取り組んでいきます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Advanced Functional Materials&lt;br /&gt;
タイトル：Spinodal Magnetoresistive Memrisotors&lt;br /&gt;
著者名：T. Yamamoto, T. Ichinose, J. Uzuhashi, S. Tsunegi, T. Nozaki, T. Ohkubo, S. Tamaru, K. Yakushiji, H. Kubota, and S. Yuasa&lt;br /&gt;
DOI：10.1002/adfm.202523154&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
メモリスタ&lt;br /&gt;
入力電圧の履歴に応じて抵抗値やコンダクタンスが変化する素子。抵抗、キャパシター、インダクターに続く「第4の受動素子」とも呼ばれ、脳におけるシナプスの機能を模倣可能な素子として次世代メモリーやブレインモルフィックシステムでの応用が期待されている。相変化メモリー（PCM）や抵抗変化メモリー（ReRAM）を用いた方式は大きな抵抗変化が得られる一方で、書き換え耐性や書き込み電圧・速度などの制御性に課題を抱えている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ブレインモルフィックシステム&lt;br /&gt;
ヒトなど動物の脳におけるニューロンやシナプスの働きを電子回路や人工素子で模倣し、脳が行う高効率な演算処理をハードウエアで実現するシステム。現在主流のノイマン型コンピューティングシステムだけではSociety 5.0において予想される情報処理量の爆発的増大に対応することは困難であり、ブレインモルフィックシステムなどの新しい物理原理に基づいた高速かつ超省電力な非ノイマン型コンピューティングシステムの開発が求められている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
スピノーダル分解&lt;br /&gt;
固溶体において熱振動などによって生じた濃度ゆらぎを出発点として、連続的にゆらぎが大きくなっていくことで生じる相分離。一般的な相分離とは異なり核生成を必要とせず、母相と完全な整合性を保ちながら分解が起こる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
磁気トンネル接合（MTJ）&lt;br /&gt;
膜厚が数ナノメートルの磁石／絶縁層／磁石からなる構造を磁気トンネル接合（Magnetic Tunnel Junction）と呼ぶ。MTJ素子の両端に電圧をかけると量子力学的効果により絶縁層を通して微小なトンネル電流が流れる。その流れやすさが両側の磁石の磁化の相対角に依存して大きく変化する現象をトンネル磁気抵抗（TMR）効果という。一般に磁化が平行で低抵抗、反平行で高抵抗となる。一方の磁化の向きを固定し、他方（磁気記憶層）の磁化の向きを反転させて情報の記録を行う。2004年に産総研が開発した酸化マグネシウム（MgO）を絶縁層に用いたMTJは巨大なTMR効果を示すため、本研究成果およびさまざまな産業応用で用いられている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260109/pr20260109.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260109/pr20260109.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601072070/_prw_PI1im_S7G4OBJf.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>北海道太平洋沿岸地域で繰り返してきた多様な津波</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202601051933</link>
        <pubDate>Wed, 07 Jan 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 津波堆積物の調査および津波の浸水シミュレーションから、17世紀と13～14世紀に千島海溝南部で発生した２つの超巨大地震の震源特性を推定 ・ 2つの超巨大地震では破壊領域・すべり量が異なり...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 津波堆積物の調査および津波の浸水シミュレーションから、17世紀と13～14世紀に千島海溝南部で発生した２つの超巨大地震の震源特性を推定&lt;br /&gt;
・ 2つの超巨大地震では破壊領域・すべり量が異なり、千島海溝では同じ地震が繰り返しているわけではない&lt;br /&gt;
・ 津波を伴う過去の超巨大地震の多様性を理解し想定することで、今後の防災の高度化につながると期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）活断層・火山研究部門 伊尾木 圭衣 主任研究員、澤井 祐紀 研究グループ長らと、国立大学法人弘前大学大学院理工学研究科 岡田 里奈 助教は共同で、津波堆積物の調査および津波の浸水シミュレーションによって、北海道沖で17世紀と13～14世紀に発生した超巨大地震の破壊領域とすべり量を推定しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
北海道沖の千島海溝南部では、十勝沖や根室沖におけるマグニチュード8クラスの地震が繰り返し発生しているほか、これらが連動して起こる超巨大地震も繰り返し発生してきました。後者のような超巨大地震の痕跡は、津波堆積物として北海道の太平洋沿岸地域に広く残されています。直近では17世紀、その前には13～14世紀に超巨大地震があったことが示されていますが、津波堆積物の分布からこれら2つの地震は異なるタイプであった可能性があります。しかしながら、13～14世紀の地震については、断層の破壊領域や地震規模などの詳細は分かっていませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、北海道太平洋沿岸地域において、これら2つの超巨大地震について津波堆積物の調査と津波の浸水シミュレーションを行いました。その結果、2つの地震は異なる破壊領域・すべり量を持つことが判明し、千島海溝南部では異なるすべり分布を持つ超巨大地震が繰り返し発生し、それに伴い多様な津波が到来していることが示唆されました。本成果は、千島海溝南部における超巨大地震が、どの程度の間隔でどのような破壊の仕方で発生したかをより正確に理解することにつながり、それを想定することで防災の高度化につながることが期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2025年12月30日に「Geophysical Research Letters」に掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
北海道沖の千島海溝南部では、十勝沖や根室沖において、観測データや歴史資料からマグニチュード8クラスの大規模な地震が過去に繰り返し発生したことが知られています。最近の例としては、2003年十勝沖地震や1973年根室沖地震が挙げられます。さらに、これらの地震より規模の大きい、十勝沖と根室沖の領域が連動して破壊する超巨大地震が約400年の間隔で発生してきたと推定されており、直近では17世紀に発生したと考えられています（超巨大地震（17世紀型））＊1。北海道太平洋沿岸地域では、このような超巨大地震に伴う津波が陸上に運んだ津波堆積物が多数確認されており、同規模の地震が繰り返し発生してきたと推定されています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
津波堆積物の調査から、17世紀の前には13～14世紀に超巨大地震と津波が発生したことが示されていますが、その津波堆積物の分布は17世紀のものとは異なり、それらの地震は異なる破壊の仕方で発生した可能性があります。これまで千島海溝南部の超巨大地震について、数値シミュレーションなど地球物理学的手法により震源域や規模が詳細に推定されているのは17世紀の地震のみでした。それ以前の地震については、地質学的手法から発生年代や繰り返し間隔は推定されているものの、破壊領域やすべり量などは分かっていません。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
過去に発生した超巨大地震が、どの程度の間隔で、どのような破壊様式で繰り返し発生してきたのかを明らかにすることは、地震の再来間隔や将来の発生可能性を評価するうえで重要です。特に、津波を伴う地震の発生間隔や破壊様式を詳細に把握することは、津波防災対策の高度化に不可欠です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
産総研ではこれまで、津波堆積物の調査などの地質学的手法に加えて津波の浸水シミュレーションなどの地球物理学的手法を組み合わせ、過去に発生した超巨大地震の破壊領域や規模の推定に取り組んできました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210903/pr20210903.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2021&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2021/pr20210903/pr20210903.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年9月3日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。今回、先行研究＊2により確認されている北海道太平洋沿岸地域の津波堆積物において、西側の十勝地域では17世紀の津波の方が、東側の根室地域では 13～14世紀の津波の方が、より内陸に分布していることに着目して、2つの地震の破壊領域やすべり量の推定に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究はJSPS科研費（20H01988）の支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
北海道太平洋沿岸では、先行研究により津波堆積物の分布が調べられています。本研究では、17世紀と13～14世紀の津波堆積物の分布状況の違いをさらに詳しく調べるため、浜中町霧多布の25地点、白糠町恋問の32地点、釧路市馬主来の3地点、大樹町当縁の28地点で掘削調査を行いました（図1）。堆積物中から津波堆積物を識別するために、地層中の火山灰層の分布、放射性炭素年代測定、堆積物中に含まれる砂の含有率の変化を調べ、先行研究との対比を行いました。この結果、浜中町の霧多布湿原では、先行研究が示した堆積物の分布限界より1 km程度内陸まで17世紀と13～14世紀の津波堆積物を確認することができました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本研究により更新した津波堆積物の分布と、先行研究で示された津波堆積物の分布を再現するため、津波の浸水シミュレーションを行いました。17世紀の地震に対しては1通り、13～14世紀の地震に対しては7通りの断層モデルを考え、計算機上でそれぞれのモデルでどのような津波が発生するか検討しました。得られた浸水シミュレーションの結果と津波堆積物の分布範囲を比較し、13～14世紀の地震については、最も一致する断層モデルをその地震の破壊領域（津波の波源）としました。13～14世紀の地震の破壊領域は300 km×100 km、十勝沖のすべり量5&amp;nbsp;m、根室沖のすべり量10&amp;nbsp;m、地震の規模を示すMw（モーメントマグニチュード）は8.6と推定されました（図2）。一方、17世紀の地震の破壊領域は300 km×130 km、十勝沖のすべり量10 m、根室沖のすべり量5 m、プレート境界浅部（海溝付近）のすべり量25 m、Mwは8.8と推定されました。根室沖に面した霧多布湿原と、十勝沖に面した当縁湿原における、津波堆積物の分布範囲と津波の計算浸水範囲を比較すると、霧多布湿原では、13～14世紀の地震の方が17世紀の地震と比較して、津波堆積物と計算した浸水範囲がより内陸に分布しています。一方、当縁湿原では、17世紀の地震の方が、津波堆積物と計算した浸水範囲がより内陸に分布しています（図3）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
得られた推定結果から、千島海溝南部で繰り返される超巨大地震について、17世紀に発生した超巨大地震は十勝沖（西側）に大きなすべりを持つ地震であるのに対し、本研究で明らかにした13～14世紀に起きた地震では、十勝沖（西側）ではなく根室沖（東側）に大きなすべりを持つことが分かりました。このことは、千島海溝南部において「17世紀型」と呼ばれている超巨大地震は、全く同じ地震が再来しているわけではなく、異なるすべり分布を持つ多様な地震が繰り返しており、それに伴い多様な津波が到来していることを意味しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
過去200年程度の歴史記録しかない北海道東部では、巨大地震・津波の長い履歴を知るために地質調査を継続していく必要があります。今後は、現地での地質調査を継続し、過去に発生した超巨大地震・津波の実像をより詳しく復元していきます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Geophysical Research Letters&lt;br /&gt;
タイトル：Difference in slip patterns between two prehistoric giant earthquakes along the southern Kuril Trench&lt;br /&gt;
著者名：Kei Ioki, Yuki Sawai, Yuichi Namegaya, Dan Matsumoto, Koichiro Tanigawa, Yumi Shimada, Toru Tamura, Rina Okada&lt;br /&gt;
DOI：10.1029/2025GL118295&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
参考文献
＊1 地震調査研究推進本部 (2017).　千島海溝沿いの地震活動の長期評価（第三版）.&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.jishin.go.jp/main/chousa/kaikou_pdf/chishima3.pdf&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.jishin.go.jp/main/chousa/kaikou_pdf/chishima3.pdf&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
＊2 Nanayama, F., Satake, K., Furukawa, R., Shimokawa, K., Atwater, B.F., Shigeno, K., &amp;amp; Yamaki, S. (2003). Unusually large earthquakes inferred from tsunami deposits along the Kuril trench. Nature, 424, 660–663. &lt;a href=&quot;https://doi.org/10.1038/nature01864&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.1038/nature01864&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
＊3 Satake, K., Nanayama, F., &amp;amp; Yamaki, S. (2008). Fault models of unusual tsunami in the 17th century along the Kuril trench. Earth Planets Space, 60, 925–935. &lt;a href=&quot;https://doi.org/10.1186/BF03352848&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.1186/BF03352848&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
＊4 中村淳路, 澤井祐紀, 松本弾, 谷川晃一朗, 伊尾木圭衣 (2019). 北海道霧多布湿原一番沢における津波堆積物の分布. 第四紀研究, 58, 4, 303–312. &lt;a href=&quot;https://doi.org/10.4116/jaqua.58.303&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.4116/jaqua.58.303&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
＊5 Chiba, T., Nishimura, Y., &amp;amp; Ohtsuka, T. (2018). Fossil diatom assemblages during the last millennium in the Toberi River mouth area, Hokkaido, Japan. Diatom, 34, 8–29. &lt;a href=&quot;https://doi.org/10.11464/diatom.34.8&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://doi.org/10.11464/diatom.34.8&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
津波堆積物&lt;br /&gt;
津波によって海底あるいは海岸の堆積物が削り取られ、それが津波とともに運ばれて別の場所に堆積した砂泥や石&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
津波の浸水シミュレーション&lt;br /&gt;
計算機上で、海で津波を発生させ、陸上へどの範囲まで浸水するかを数値計算によって再現する手法。断層モデルを仮定し、津波の高さと浸水範囲を推定することができる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
超巨大地震&lt;br /&gt;
本稿では、東北地方太平洋沖地震のような低頻度で発生するM（マグニチュード）9 クラスの超巨大なプレート間地震＊1を指す。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
断層モデル&lt;br /&gt;
断層を数値的に表現したモデルで、断層の位置、長さ、幅、すべり量、上端深さ、走行、傾斜角、すべり角の情報。本研究では断層を矩形と仮定した。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
Mw (モーメントマグニチュード)&lt;br /&gt;
地震のエネルギー量を表す指標。断層の面積、すべり量、剛性率より求められる地震モーメントから算出される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260107/pr20260107.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260107/pr20260107.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202601051933/_prw_PI1im_0R4gZq3N.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>マイクロマシンを用いて生体内に望みのパターンで細胞を配置</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202512191310</link>
        <pubDate>Tue, 23 Dec 2025 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 生体内において設計したパターン通りに短時間で細胞を配置できるマイクロマシンを開発 ・ 治療用の幹細胞を潰瘍性大腸炎モデルマウスの腸内に配置できることを実証 ・ 従来の幹細胞治療を発展させ...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 生体内において設計したパターン通りに短時間で細胞を配置できるマイクロマシンを開発&lt;br /&gt;
・ 治療用の幹細胞を潰瘍性大腸炎モデルマウスの腸内に配置できることを実証&lt;br /&gt;
・ 従来の幹細胞治療を発展させ、より正確で確実な組織の再生を可能に&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所（以下「産総研」という）モレキュラーバイオシステム研究部門 山添泰宗 主任研究員、細胞分子工学研究部門 寺村裕治 研究グループ長と、兵庫医科大学 医学部 消化器内科学 新﨑信一郎 主任教授は、タンパク質を主体としたマイクロマシンを用いて生体内の所定の位置に望みのパターンで細胞を配置する技術を開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
幹細胞治療とは幹細胞を病変部に移植し、幹細胞の持つ分化能と自己複製能を利用して、損傷した組織の修復や失われた機能の再生を目指すもので、世界中で技術開発や臨床試験が進んでいます。しかし、病変部に幹細胞を移植するだけの現状の方法では、多種の細胞が関与する複雑な組織修復の工程を厳密に制御できず、確実かつ正確に正常組織を再生することは困難でした。もし病変部にさまざまな細胞を望み通りに配置することができれば、多種類の細胞が連携しながら進行する組織修復の工程や、生体の複雑な組織構造を考慮した正確な組織再生が可能になると期待されますが、生体内に細胞を望み通りのパターンで配置する技術は開発されていませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
生体内に細胞を配置する場合、安全性の確保に加え、体への負担を減らすため、低侵襲な手法により極力短い時間で配置操作を行うことが重要です。今回、これらの条件を満たしながら、生体内の所定の位置に望みのパターンで細胞を配置できるマイクロマシンの開発に成功しました。そして、このマイクロマシンを用いて、実際の応用を想定し、潰瘍性大腸炎モデルマウスの損傷した腸組織に治療効果のある間葉系幹細胞を設計したパターンで配置できることを実証しました。開発したマイクロマシンの表面には、細胞膜に挿入される性質を持つ細胞捕捉ユニットが結合しており、これにより細胞を捕捉して目的地に輸送後、30分という短時間でその場に脱離することで、所定の位置にマイクロマシンと同じ形の細胞パターンを形成させます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本方法では、パターンを形作る多数の細胞を一括して配置するため、細胞を１個ずつ並べて目的のパターンを作製する場合と比べて、より早く簡便に望みの細胞パターンを作製することができます。また、微小なマイクロマシンを用いているため、低侵襲で細胞を配置することが可能です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この生体内細胞配置技術は、幹細胞移植後の組織修復工程を意図的に制御して精密に組織を再生する道を切り拓き、幹細胞を用いた再生医療の前進に貢献すると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回の研究成果の詳細は2025年12月17日に「Materials Today Bio」にオンライン掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251223/pr20251223.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251223/pr20251223.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
現在、医療分野では、さまざまな細胞に変化できる幹細胞を利用した再生医療が大きな注目を集めています。これは、病気やけがで失われた組織を修復し、より根本的な治癒を目指すものです。腸、血管、脳、心臓、肝臓などさまざまな臓器で研究が進んでいますが、既存の治療法は、病変部への幹細胞の単なる移植にとどまり、細胞の働きや組織再生プロセスを厳密に制御できていません。いわば、幹細胞に任せきりになってしまうという問題がありました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
一方、生体組織工学（Tissue Engineering）の分野では、生体組織の細胞配列のパターンを模倣しながらさまざまな細胞を基板上に配置し、薬の評価や移植治療に利用できる人工的な組織を作る研究が活発に行われています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
われわれは、この生体組織工学の分野の細胞配置技術に着目しました。この技術を応用し、病変部にさまざまな細胞をあらかじめ設計したパターンで配置することで、組織再生プロセスを意図的に制御し、より正確に組織を再生させることを考えました。しかし、従来の細胞配置技術は、インクジェットプリンターを用いて細胞を吐出して配置する方法や、光照射を利用して照射部に細胞を配置する方法など、体外（基板上）での使用を想定して開発されているため、そのまま生体へ適用することはできません。さらに生体内での細胞配置では、安全性の確保に加え、体への負担を減らすため、低侵襲な手法により極力短い時間で配置操作を行うことが求められます。これらの制約を満たす新たな細胞配置法を開発する必要がありました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研では、磁力で遠隔操作できるマイクロマシンを用いた細胞の輸送・配置技術を開発しています。これまで、基板上に細胞を配置し、複数の細胞から成る細胞構造体を作製できることを示し、報告してきました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/2020/nr20200212/nr20200212.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2020&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/2020/nr20200212/nr20200212.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年2月12日 産総研主な研究成果&lt;/a&gt;）。今回、このマイクロマシンを発展させ、生体内において細胞を配置する方法の確立に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
産総研で開発を進めているマイクロマシンは、生体に異物として認識され有害な生体反応を引き起こす金属や合成高分子などを用いず、医薬品にも使用されているタンパク質（血清アルブミン）を主な材料として作製しています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20171117/pr20171117.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2017&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20171117/pr20171117.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年11月17日 産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。また、磁気応答性を付与するために含有させている磁性体も、MRIの造影剤で使用されている安全性の高い酸化鉄ナノ粒子（マグヘマイト）を用いるなど、効果的かつ低侵襲で安全な次世代医療の理想形を目指して研究を進めています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究開発は、独立行政法人 日本学術振興会の科学研究費助成事業（23K25219、25K03474）による支援を受けています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
図1aに開発したマイクロマシンを示します。安全で均質なマイクロマシンを作製するため、リコンビナント技術により大量生産された医薬品グレードのヒト血清アルブミンを用いて本体部を作製しました。また、外部から印加した磁場によって遠隔で動かすことができるように、磁性ナノ粒子を含有させています。今回、体外に設置した磁石で、離れた距離にあるマウス腸内のマイクロマシンを操縦するため、より多くの磁性ナノ粒子を含有させました。マイクロマシンの表面には、細胞の「捕捉」と「脱離」を担う細胞捕捉ユニットを結合させています。ユニット先端部のオレイル基が疎水相互作用によって細胞膜に挿入され、細胞を捕捉します（図1b）。一方、タンパク質溶液を加えると、細胞膜からオレイル基が脱離して添加されたタンパク質に結合するため、マイクロマシンは捕捉していた細胞を脱離します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
マイクロマシンを用いた標的部への細胞配置は次の手順で行います（図2）。①細胞を捕捉したマシンを磁力を利用して標的部に運ぶ、②運んだ細胞をその場に強く密着させて物理吸着させる、③タンパク質溶液に暴露しマシンから細胞を脱離させる。この配置操作により、標的部にマイクロマシンと同じ形状の細胞パターンが形成されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
生体内に細胞を配置する場合、生体への負荷を減らすために、極力短時間で配置操作を終える必要があります。配置に要する時間はマイクロマシン表面の細胞捕捉ユニットの数に左右されます。ユニットが多いと、確実に細胞を捕捉できるものの、脱離に時間がかかります。逆に、少ない場合は、素早く脱離できますが、細胞を十分に捕捉できません。そこで、さまざまな密度でユニットを結合させたマイクロマシンを作製し、マシンの細胞捕捉能と、タンパク質溶液に一定時間暴露した際のマシンからの細胞の脱離挙動を検証しました。その結果、確実な捕捉と短時間（30分）での脱離を実現するために、間葉系幹細胞と線維芽細胞ではマシンに結合させるユニット密度が1.8倍違うことが分かりました（図3a）。また、マシンに捕捉された細胞の面積は、間葉系幹細胞では、線維芽細胞に比べて2.2倍大きいことが分かりました。これらの結果は、どちらの細胞でもほとんど同じ数のユニット（約2×107個/1細胞）で捕捉されうることを示しており、今後多様な細胞に対応したマイクロマシンを開発するうえで重要な指針になります。図3bに線維芽細胞を捕捉した円形のマイクロマシンの様子を示します。マシン全面に良好に細胞が捕捉されていることが分かります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
作製したマイクロマシンを用いて、30分という短時間で標的部に細胞を望みのパターンで配置することができました。図4aに円形のマイクロマシンを用いて、間葉系幹細胞を生体組織のモデルとなるゲル（マトリゲル）上に円形パターンで配置した結果を、また図4bにリング型のマイクロマシンを用いて、線維芽細胞を異種の細胞（ストローマ細胞）上にリング状パターンで配置した結果を示します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
次に、マイクロマシンを用いて潰瘍性大腸炎モデルマウスの損傷した腸組織に治療効果がある間葉系幹細胞の配置を行いました（産総研の動物実験に関する倫理委員会のガイドラインに従って実施）。図5aにマイクロマシンを用いた腸内での細胞配置の概要を示します。微小なマイクロマシンを長距離にわたって磁力による遠隔操作で操縦し、体内の目的地に到達させるのは現在の技術では困難です。そこで今回、内視鏡を用いて腸内の標的部の真上であらかじめ間葉系幹細胞を捕捉させておいたマイクロマシンを放出し、体外に設置した磁石で引き寄せることで、磁力によるマイクロマシンの操作区間をごく短い距離に限定して標的部にマイクロマシンを到達させました。図5bは、腸内に導入した直径約0.5 mmの円形のマイクロマシンです。マイクロマシンから細胞を脱離させ、腸組織に細胞を配置した様子を図5cに示します。間葉系幹細胞の円形パターンが観察され、マウスの腸内においても短時間で望みのパターンで細胞を配置することができました。なお、細胞配置後のマイクロマシンは、排泄物と一緒に体外に排出されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、タンパク質を主体とした安全性の高いマイクロマシンを用いる低侵襲な手法により、生体内の所定の位置に短時間で細胞を配置することに成功しました。この生体内細胞配置技術を利用することで、「どのような細胞を、どのように配置すれば正常組織が再生するか」という知見を得ることができます。この知見をもとに、幹細胞による組織修復を意図的に制御することで、より正確で確実な正常組織の再生を実現できると期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は、生体内に配置した細胞による組織修復作用に関する研究に取り組み、効果的に組織を再生する高度な幹細胞治療に向けた研究を進めます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Materials Today Bio&lt;br /&gt;
論文タイトル：Cell patterning in vivo using microrobot specifically designed for tissue engineering applications&lt;br /&gt;
著者：Hironori Yamazoe, Yoshiaki Yamano, Yuji Teramura, Shinichiro Shinzaki&lt;br /&gt;
DOI：10.1016/j.mtbio.2025.102683&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
マイクロマシン&lt;br /&gt;
マイクロメートル（µm）のオーダーの非常に小さなサイズで、自律的または外部制御によって移動し、特定の作業を遂行できる機能を持つマシン。今回開発したマイクロマシンは、外部から印加した磁場によって移動し、自律的な移動能は持たない。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
幹細胞&lt;br /&gt;
自分と同じ細胞に分裂・増殖する能力（自己複製能）と、異なる種類の細胞に分化する能力（多分化能）をあわせ持つ特殊な細胞。失われた細胞や組織を再生する再生医療への応用が期待されている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
潰瘍性大腸炎&lt;br /&gt;
炎症性腸疾患に分類される慢性的な大腸の炎症性疾患。炎症性腸疾患にはこの他にクローン病があり、両者は主に腸の粘膜に炎症や潰瘍が生じ、組織が大きく損傷する疾患である。近年、幹細胞を用いて損傷組織を再生する幹細胞治療が大きな期待を集めている。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
間葉系幹細胞&lt;br /&gt;
骨髄組織や脂肪組織、臍帯組織などに存在する体性幹細胞の一種。組織の修復や再生に加え、抗炎症作用や免疫調節作用といった重要な機能を有しており、再生医療の分野で注目されている細胞。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
血清アルブミン&lt;br /&gt;
血液中に最も多く含まれるタンパク質。血液の浸透圧を保つために重要な役割を担っている。また、脂肪酸、ホルモン、薬物などさまざまな物質を運搬する働きも持つ。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
リコンビナント技術&lt;br /&gt;
目的とする遺伝子を大腸菌や培養細胞といった別の生物に組み込む技術。これにより、タンパク質など目的の物質を大量に作らせることができる。リコンビナント技術を用いて作られたタンパク質は、生体から採取したタンパク質と比較して、供給安定性が高く、ロット間差が極めて小さく、ウイルスやプリオンなどの異物混入リスクがない、という利点がある。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
疎水相互作用&lt;br /&gt;
油など水に溶けにくい物質が、水の中で互いに集まる現象。水に溶けにくい物質の周りでは、水分子の動きが制限される。水に溶けにくい物質同士が集まることで、動きが制限された水が開放されて自由に動けるようになる。この水分子が自由な状態を保とうとする傾向が、水に溶けにくい物質を集める要因である。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
マトリゲル&lt;br /&gt;
特定の腫瘍細胞から抽出したゼリー状の基質であり、生体組織を構成する成分を含む。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251223/pr20251223.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251223/pr20251223.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202512191310/_prw_PI1im_gfc7MDaP.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>建設機械の使いやすさを効率的に改善</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202512080534</link>
        <pubDate>Wed, 10 Dec 2025 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 建設機械の開発者が試作品を体験しながら客観評価・改善できるヒューマンデジタルツインシステムを開発 ・ 実際に建設機械の運転席に設置されるアームレストの改善シナリオに適用して、有効性を検証...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 建設機械の開発者が試作品を体験しながら客観評価・改善できるヒューマンデジタルツインシステムを開発&lt;br /&gt;
・ 実際に建設機械の運転席に設置されるアームレストの改善シナリオに適用して、有効性を検証&lt;br /&gt;
・ 体験型評価と客観的指標を両立し、改善点の抽出のための議論促進に期待&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）人間社会拡張研究部門 コマツ-産総研Human Augmentation連携研究室は、製品開発担当者が試作品を体験しながら客観評価・改善できる、人間中心設計のためのヒューマンデジタルツインシステムを開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
近年、人が使いやすく快適かつ安全に利用できるように設計や開発を進める人間中心設計がさまざまな開発現場で活用されています。人間中心設計に基づいて開発された建設機械を導入することで、作業者のストレスの軽減や建設現場の作業効率向上が期待できます。しかし、十分な品質を実現するためには、試作品を評価して改善する工程を反復的に行う必要があり、作業負荷や開発コストが大きくなります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、人の状態をデジタル空間へリアルタイムに再現し、デジタル空間上での解析やシミュレーション結果を物理空間へ即時にフィードバック可能なヒューマンデジタルツインを用いて、開発担当者らが試作品を体験しながら客観的に評価して改善につなげる、人間中心設計のためのシステムを開発しました。さらに、そのシステムを検証するために、建設機械の運転席に設置されるアームレストの開発現場に適用し、アームレストの操作性を体験と客観的指標に基づいて議論して改善しました。今回開発したシステムにより、建設機械の設計プロセスの短縮、体験型評価と客観的指標の両立、さらに改善点の抽出のための議論の活発化が期待されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この研究成果の詳細は、2025年12月10日～12日に「SI2025 (第26回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会)」で発表されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
人が使いやすく快適かつ安全に利用できるように、設計や開発を人中心で進める「人間中心設計（Human-Centered Design）」は自動車などの操作系、医療機器からソフトウェアアプリの開発現場など、さまざまな場面で活用されています。人間中心設計を活用することで、多様なユーザにとって使いやすく、現場のストレス軽減や作業効率向上といった価値をもたらす製品開発が期待されます。建設機械の人間中心設計においては、CADソフトウェア上で人のマネキンを用いた検証、VRを用いた体験型評価、試作品を用いた体験型評価などが活用されています。しかし、マネキンの操作姿勢作成に手間がかかる、体験型評価では官能評価に留まり定量的な評価が難しい、改善点が抽象的で設計部門と評価部門のすり合わせが難しい、といった問題がありました。その結果、製品開発担当者やユーザが満足する品質を実現するまでに、設計・試作・評価・改善のサイクルを多数繰り返す必要があり、開発コストが増大します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
一方、製造や医療の分野では、物理空間の状態をリアルタイムにデジタル空間で再現し、そのデータに基づいて解析やシミュレーションを行い、結果を物理空間へ即時的にフィードバックするデジタルツイン（Digital Twin）の開発が進められています。さらに近年は、物理空間内のモノや空間だけでなく人も含んだデジタルツイン（ヒューマンデジタルツイン：Human Digital Twin）が提案されています。しかし、ヒューマンデジタルツインは、人の状態をリアルタイムにデジタル化する難しさなどから実現例が少なく、特に人間中心設計における議論・改善プロセスに応用された事例はほとんどありませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研とコマツは、2020年4月に「コマツ-産総研Human Augmentation連携研究室」（以下「本研究室」という）を設立しました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/news/pr20200326_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2020&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/news/pr20200326_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年3月26日産総研ニュース&lt;/a&gt;）。本研究室では、人と建設機械の協調を高める人間拡張技術の研究開発を進めており、オペレータの安全性や生産性、ワークエンゲージメントの向上を通して、企業の健康経営を支援することを目指しています（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250613/pr20250613.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2025&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250613/pr20250613.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年6月13日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、本研究室で過去に開発したヒューマンデジタルツイン（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20230131/pr20230131.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2023&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20230131/pr20230131.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年1月31日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）を応用し、実際の設計現場で活用可能な、人間中心設計のためのヒューマンデジタルツインシステムの開発に取り組みました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
本研究で開発したヒューマンデジタルツインシステムでは、運動計測装置と建設機械の操作映像を表示するためのディスプレイを建設機械の運転席の実寸模型に統合し、この上で開発担当者が試作品の操作体験を行います（図１）。運転席内の状態（シート調整量やレバー角度など）と操作者の全身運動をリアルタイムに計測・解析することができます。具体的な解析方法や評価指標は設計シナリオによって変わりますが、例えば関節可動域に対する関節角度・リーチング（可達性）・関節トルク・身体部位の移動軌跡・視界性といった解析を行います。この解析結果や計測中の動作を、大型ディスプレイやXRデバイスなどを通じてリアルタイムに可視化・共有します。これにより、操作者、現場にいる参加者、国内外の拠点の遠隔参加者全員が、操作者の運動の可視化結果や解析結果に基づいて議論を行うことができます。これは、設計者や評価者といったさまざまな立場の人が入り混じって議論を行う際に特に効果的であり、客観的な指標を軸とした改善点の議論や異なる立場の人々の認識合わせを実現することができます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
本システムの実装にあたっては、動作計測にはOptiTrack社のモーションキャプチャシステムMOTIVEまたはCaptury、動作解析には産総研が開発しているデジタルヒューマンソフトウェアであるDhaibaWorks [1]、改善検討のための可視化にはDhaibaWorksとNVIDIA社のOmniverseを組み合わせて使用します。DhaibaWorksを用いることで、計測した運動を運動学・動力学の観点から定量評価可能です。さらにOmniverseと連携させることで高品質なレンダリング、XRデバイスとの連携、そして設計用のCADソフトウェアと連携が可能になります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
実際に提案する人間中心設計手法をアームレストの形状改善シナリオに適用し、その有効性を検証しました（図２）。初めに、アームレストを使わない場合、現行のアームレストを使う場合でそれぞれ操作体験を行い、その改善について複数の開発担当者で議論を行いました。操作者の関節の動きを可視化しながら議論を行った結果、レバー操作中の肘の上下方向の動きが、現行アームレストでは阻害されているのではないかという仮説に至りました。そこで、この肘の軌跡データをCADソフトウェアに取り込み、これを阻害しないような新アームレスト形状を設計しました。新アームレスト形状についても操作体験を行い、提案システムを用いて議論を行いました。その結果、新アームレストでは肘の動きが阻害されずに操作を行えていることを客観的に評価でき、その有効性について認識を共有することができました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
さらに、議論の参加者からは、「リアルタイムにデジタル化することで、条件の違いによる動きの差が視覚的・定量的に把握できる」、「自分の動きを客観的に把握できる」、「開発関係者間で認識のずれなく、互いの意図や感じていることについてコミュニケーションが取れる」、「図面で描く人の姿勢に比べて違和感がない」といったコメントを得ることができました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これらの結果は、提案システムを用いることで、体験と客観的指標に基づく課題抽出や改善案検討のための議論の促進が期待でき、建設機械開発における人間中心設計をより効果的なものへと変え得ることを示しています（動画１）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
動画1 建設機械の人間中心設計のためのヒューマンデジタルツイン技術&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
本研究では、これまで生産現場で活用されてきたデジタルツイン技術を建設機械の人間中心設計へと応用しました。今後はこの研究を、設計現場だけではなく実際の建設現場全体のデジタルツインを構築する研究へと発展させる予定です（図３）。建設機械、作業者、フィールドを含む建設現場のデジタルツインができれば、これを基盤としたメタバース空間を活用して、工事責任者、現場監督、遠隔オペレータ、および遠隔コーチを支援する技術の実現が期待されます（図４）。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
参考文献
[1] DhaibaWorks公式サイト &lt;a href=&quot;https://www.dhaibaworks.com/&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.dhaibaworks.com/&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
デジタルツイン&lt;br /&gt;
物理空間とデジタル空間を双方向かつリアルタイムに接続する技術。本技術により、物理空間の状態をデジタル空間にリアルタイムに再現し、デジタル空間内での解析・シミュレーション結果に基づき物理空間へリアルタイムに介入することで、物理空間の状態を改善する。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
XRデバイス&lt;br /&gt;
デジタル空間に没入するために人間が装着する機器。例えば、映像表示のためのヘッドマウントディスプレイ、デジタル空間内のオブジェクトを直接操作するためのコントローラなどを指す。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
デジタルヒューマン&lt;br /&gt;
デジタル空間に再現された人のモデル。本文では、人の身体の形状モデルだけでなく、人の身体運動を再現し、その運動を解析するアルゴリズムも含む。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251210_2/pr20251210_2.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251210_2/pr20251210_2.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://i.ytimg.com/vi/LRKndQOM4nI/hqdefault.jpg" length="" type="image/jpg"/>
            </item>
    <item>
        <title>使用済タイヤを化成品原料に</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202512020193</link>
        <pubDate>Thu, 04 Dec 2025 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 室温での化学分解とそれに続く熱分解により、イソプレンとカーボンブラックの回収に成功 ・ 化学分解で得られた液状ポリマーの分析から、その反応経路を解明 ・ 使用済タイヤの資源化によるカーボ...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 室温での化学分解とそれに続く熱分解により、イソプレンとカーボンブラックの回収に成功&lt;br /&gt;
・ 化学分解で得られた液状ポリマーの分析から、その反応経路を解明&lt;br /&gt;
・ 使用済タイヤの資源化によるカーボンニュートラル社会の実現に貢献&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人 産業技術総合研究所（以下「産総研」という）化学プロセス研究部門 上田 善弘 主任研究員、Wahyu S. Putro 主任研究員、松本 和弘 研究グループ長、触媒化学研究部門 竹内 勝彦 主任研究員、崔 準哲 総括研究主幹、材料・化学領域 深谷 訓久 研究企画室長（化学プロセス研究部門付）らは、株式会社 ブリヂストン（以下「ブリヂストン」という）と共同で、タイヤに使用される加硫ポリイソプレンゴムを温和な条件で化学的に分解し、さらに熱分解と組み合わせることで、タイヤ原料を回収するケミカルリサイクルの技術を開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
タイヤゴムはポリイソプレンなどのポリマーとカーボンブラック（CB）などを混ぜ合わせた後、硫黄によってポリマー間を架橋することで、弾力性・耐久性を持ったゴム製品材料として供されています。今回開発した技術では、タイヤゴムに触媒と溶媒を添加して室温付近で撹拌するだけで化学的な分解反応が進行し、架橋したポリイソプレンゴムが液状になるため、ポリイソプレンと固体成分のまま残存するCBを容易に分離できます。この化学分解過程では、元のイソプレン骨格を保持したまま分子鎖が短くなります。そのため、得られた液状ポリマーをさらに熱分解することにより、イソプレンモノマーを主成分とするタイヤ原料を回収することができます。また、化学分解の反応生成物の詳細な解析から、分子鎖が短くなる反応機構を明らかにしました。この成果は使用済タイヤのケミカルリサイクル技術の実用化に向けた科学的基盤となるものです。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、この技術の詳細は、2025年11月21日に「ACS Catalysis」に掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。&lt;br /&gt;
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ&lt;br /&gt;
（ &lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251204/pr20251204.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251204/pr20251204.html&lt;/a&gt; ）をご覧ください。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
タイヤ産業は、世界売上高が28兆円を超える大規模産業であり、日本企業が高いシェアを持つことから、国内でも重要な産業の一つです。今後モビリティの多様化が進む中でも、タイヤの需要はさらに拡大すると見込まれています。現状、使用済タイヤのほとんどは、燃料として利用される「サーマルリカバリー」で処理されています。摩耗したトレッドゴムを貼替える「リトレッド」によるマテリアルリサイクルも進められていますが、資源の枯渇やCO2排出量の増加による気候変動など将来起こりうる問題に対応し、今後も持続可能な形でタイヤを提供し続けるためには、使用済タイヤを繰り返し資源として活用する「ケミカルリサイクル技術」の開発が求められています。しかし、タイヤにはポリマーやCB、酸化防止剤などを配合したゴムを、加硫によって硫黄架橋させた多成分かつ複雑な構造を持つ材料が使われています。そのため、元の原料や純粋な化成品に分解・回収することはこれまで困難とされてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研とブリヂストンは、持続可能な社会の実現に貢献する革新的なリサイクル技術の開発とその社会実装を目指した共同研究を行っています。今回、使用済タイヤを資源として再利用する方法の開発に取り組み、タイヤに使用される加硫ポリイソプレンゴムを温和な条件で化学的に分解し、さらに熱分解と組み合わせることで、タイヤ原料を回収するケミカルリサイクル技術を開発しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本成果はNEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合研究開発機構）のグリーンイノベーション基金事業の委託業務（JNPN21021）の結果得られたものです。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
今回開発した技術では、炭素-炭素二重結合を組み替えるメタセシス反応をタイヤゴムの化学分解に利用しました。天然ゴムを含むポリイソプレンは、触媒的なメタセシス反応により化学分解可能なことは報告されていましたが、一般的な使用済タイヤに含まれている加硫ポリイソプレンゴムは、材料に含まれる硫黄成分がメタセシス反応による分解反応を阻害するため、化学分解は困難と予想されていました。この技術課題を解決するために、硫黄成分が共存しても活性を失わない特徴（分子構造）を有する錯体触媒の探索を行った結果、硫黄架橋や酸化防止剤存在下でも機能する高活性なメタセシス反応用触媒を見出しました。また、今回見出した反応条件では、短く分解されたポリイソプレンが、メタセシス反応によって再度長い鎖に戻る反応が抑えられることもわかりました。これにより、触媒と溶媒のみで、他に反応剤を添加しなくても、室温付近の温和な条件下で加硫ポリイソプレンゴムの分子鎖を短くし、液状のポリイソプレンを得ることに成功しました。原料の加硫ポリイソプレンゴムは溶媒に溶解しませんが、反応後の分子鎖の短いポリイソプレンは液状で溶媒にも溶解するため、溶媒に不溶な固体成分であるCBと容易に分離できます（図1）。このように本研究では、適切な触媒と反応条件を選択することで、実際のタイヤ製品に使用されているCB配合の加硫ポリイソプレンゴムを、メタセシス反応により化学分解が可能であることを初めて示すことができました。さらに本手法は、実験試料として当初用いていたモデルゴム材料に限らず、実際の使用済タイヤから回収したゴムの化学分解にも適用可能でした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ポリイソプレン間で炭素-炭素二重結合が組み変わる分子間メタセシス反応が起きた場合には、分解で得られるポリイソプレン分子鎖は短いものから長いものまで混在するために、分子鎖の短いものだけを得ることはできません（図2-①）。このため、ポリイソプレンの分子鎖を短くするためには、これまでポリイソプレンと炭素-炭素二重結合をもつ低分子反応剤との分子間メタセシス反応による化学分解の研究がなされてきました。一方、ポリイソプレンの分子内メタセシス反応が起きた場合には、環状ポリイソプレンが生成することで、ポリイソプレンの分子鎖が短くなります（図2-②）。今回我々は、加硫ポリイソプレンゴムに適切な触媒と溶媒を添加することにより、室温下数時間でポリイソプレンの分子鎖が顕著に短くなることを実験的に確認しました。このメカニズムを明らかにするために、反応生成物の構造を詳細に解析したところ、液状ポリマーの主成分は環状イソプレン4量体を中心とした環状化合物であることが判明しました。さらに、環状イソプレン4量体を分離精製し単結晶X線構造解析することで、初めて立体構造を含む分子構造の解明に成功しました。このことから、低分子反応剤を添加しなくても、分子内メタセシス反応を主な反応経路として、化学分解が進行することを明らかにしました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回のメタセシス反応による室温での化学分解では、ポリイソプレンゴムのイソプレン骨格を保持したまま、分子鎖を短くできる点に特徴があります。このため、化学分解により得られた液状ポリマーをさらに熱的に分解することにより、期待通りイソプレンが主生成物として得られ、加えてBTX（ベンゼン・トルエン・キシレン）などの化成品原料を得ることが可能でした。本研究で得られた知見は、科学的根拠に基づく使用済タイヤのケミカルリサイクル技術の実用化へとつながる成果です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
今後は、加硫ポリイソプレンゴム以外にもメタセシス反応による化学分解が可能と考えられるブタジエンゴムなどへの展開を検討します。また、今回初めて分離精製に成功した環状イソプレン4量体については、未利用炭素資源としての用途開拓の検討を進めます。さらに使用済タイヤのケミカルリサイクル技術の社会実装を目指して、さらなる高効率な反応の開拓やスケールアップの検討を、産総研およびブリヂストンで一体となって推し進め、2030年代の事業化に向けた検討を推進します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：ACS Catalysis&lt;br /&gt;
論文タイトル：Two-step chemical recycling of tire rubber to isoprene&lt;br /&gt;
著者：Wahyu S. Putro, Yoshihiro Ueda, Hiroshi Yamashita, Naoki Kamei, Miftah Faried, Makiko Hatori, Masahiro Hojo, Seiichi Tahara, Masahiro Homma, Takakazu Minato, Katsuhiko Takeuchi, Kazuhiro Matsumoto, Jun-Chul Choi, Norihisa Fukaya&lt;br /&gt;
DOI：10.1021/acscatal.5c05581&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
加硫&lt;br /&gt;
ゴムに硫黄等を混ぜて加熱し、ゴム分子間に化学的な橋かけを形成させること。これによってゴム分子は網目構造を形成し、溶媒に不溶となり、ゴム弾性を示すようになる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ポリイソプレン&lt;br /&gt;
イソプレン（化学式CH2=C(CH3)CH=CH2で示される化合物）の重合体。天然ゴムの主な構成成分であり、タイヤや履物などの汎用ゴムとして使用される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
ケミカルリサイクル&lt;br /&gt;
使用済プラスチックやゴム等の廃棄物をその原料レベルにまで化学的に分解し、得られる物質を原料にして新たな製品を作るリサイクル方法。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
カーボンブラック&lt;br /&gt;
炭素の微粒子。天然ガスや液体炭化水素を不完全燃焼させることによって得られる、産業的に有用な一連の材料。ゴムの補強用充填材や印刷インキ、顔料、炭素材料の原料として使用される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
サーマルリカバリー&lt;br /&gt;
廃棄物を焼却し、発生した熱を発電や熱源等のエネルギーとして利用する方法。炭素分を燃やしてエネルギー源とするため、CO2の排出源となる。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
メタセシス反応&lt;br /&gt;
炭素-炭素二重結合を、分子内あるいは分子間で組み替える反応。下図に示すように、炭素-炭素二重結合を持つ二種類の化合物から、新たな炭素-炭素二重結合を持つ化合物を生成することができる。ルテニウムやモリブデン等の金属錯体が触媒として利用される。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251204/pr20251204.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251204/pr20251204.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202512020193/_prw_PI1im_uk6t4uFT.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>深海における海山間の生態系のつながりを明らかに</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202511259768</link>
        <pubDate>Thu, 27 Nov 2025 14:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 海洋鉱物資源開発の可能性がある北西太平洋の深海に分布する18の海山を対象に、浮遊幼生の分散シミュレーションを行い、海山間の生態系の連結性を可視化 ・ 分散のための経由地として重要な海山を...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 海洋鉱物資源開発の可能性がある北西太平洋の深海に分布する18の海山を対象に、浮遊幼生の分散シミュレーションを行い、海山間の生態系の連結性を可視化&lt;br /&gt;
・ 分散のための経由地として重要な海山を明らかにし、それらの保全により海域全体の連結性を維持できる可能性を示唆&lt;br /&gt;
・ 海山間の生態系の連結性を維持するための、効果的な保全区域の設計に貢献&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）ネイチャーポジティブ技術実装研究センター 齋藤 直輝 研究員（兼務：地質情報研究部門）らは、北西太平洋の深海に分布する18の海山を対象に、浮遊幼生の分散シミュレーションにより生態系の連結性を可視化し、海域全体の連結性を維持するために重要な保全対象となり得る海山を明らかにしました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
北西太平洋の深海の海山に分布するコバルトリッチクラストは、レアメタルなどの金属資源の新たな供給源として期待されており、将来的な採掘の対象となる可能性があります。しかし、深海の海山における商業規模の採掘はこれまで実施されていないため、採掘が海山の生態系に与える影響はわかっていません。海山に生息する多くの海洋生物は、浮遊幼生として海流に乗って分散し、海山間の生態的・遺伝的な連結性を形成していると考えられています。これまでにいくつかの海山を対象とした遺伝子解析による研究はあるものの、海山間の連結性の全体像は把握しきれておらず、深海の海山を対象とした浮遊幼生の分散シミュレーションの事例も限られてきました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今回、コバルトリッチクラストの将来的な採掘の可能性がある海山を含む、北西太平洋の18の海山を対象に、海流モデルを用いて浮遊幼生の分散シミュレーションを実施しました。さらに、分散シミュレーションの結果を、遺伝的連結性の解析や海流観測と比較し、整合性を確認しました。分散シミュレーションの結果、採掘する海山の選択によっては海山の生態系が孤立する可能性があることを見いだし、海域全体の生態系の連結性を維持するために重要な経由地となる海山を明らかにしました。本研究で得られた知見は、海山間の生態系の連結性を維持するための効果的な保全区域の設計に貢献します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この研究成果の詳細は、2025年11月23日に「Ecological Applications」に掲載されました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
開発の社会的背景
海山の平頂部や斜面を覆うように分布する、鉄やマンガンの酸化物を主成分とするコバルトリッチクラストは、レアメタルなどの金属資源の新たな供給源として期待されています。北西太平洋の深海の海山には多くのコバルトリッチクラストが分布し、将来的な採掘の対象となる可能性があります。しかし、深海の海山における商業規模の採掘はこれまで行われておらず、採掘が海山の生態系に与える影響についての知見は十分ではありません。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
海山の生態系はそれぞれ孤立しているのではなく、海流に乗って分散する浮遊幼生によって、互いに連結していると考えられています。例えば、エビやサンゴなどの多くの海洋生物は、卵からふ化した直後の段階では浮遊幼生として水中を漂います。こうした幼生が海流に流されて分散し、遠くの海山へとたどり着き定着することで、海山間の生態的・遺伝的なつながりが形成されます。各海山の生態系が孤立せずに連結性を維持することは、集団の遺伝的健全性を維持し、局所的な絶滅リスクを低減するために重要です。そのため、採掘が生態系に与える影響を評価する際には、個々の海山だけでなく海山間の連結性も考慮する必要があります。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
これまで、海山間の連結性については遺伝子解析を通じた研究が行われてきました。しかし、深海において十分な数の生物サンプルを採取することは難しく、限られた海山しか調査されてこなかったため、深海における海山間の連結性の実態は十分理解されていませんでした。分散シミュレーションは、海流と幼生の特性を組み合わせた分散パターンを可視化できるため、連結性を調べるために有用な手法とされていますが、深海の海山を対象とした事例はごくわずかしかありませんでした。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の経緯
産総研は、海洋に分布する新たな鉱物資源の開発を見据え、資源開発と環境保全の両立を目指して、調査手法の開発や、さまざまな手法を組み合わせた環境調査を行ってきました（&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20230711/pr20230711.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2023&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2023/pr20230711/pr20230711.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年7月11日産総研プレス発表&lt;/a&gt;、&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240531/pr20240531.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;2024&lt;/a&gt;&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240531/pr20240531.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;nofollow noopener&quot;&gt;年5月31日産総研プレス発表&lt;/a&gt;）。今回、国際海底機構（ISA）が策定中の、海洋鉱物資源開発に向けた地域環境管理計画の対象域に含まれている北西太平洋の18の海山を対象に、海山間の連結性を可視化するための浮遊幼生の分散シミュレーションを実施しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
なお、本研究は経済産業省の委託事業による成果です。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究の内容
本研究では、北西太平洋の18の海山について浮遊幼生の分散シミュレーションを実施し、各海山から放出された仮想幼生が別の海山へと分散する確率（分散確率）を定量化しました。分散確率が高いほど、その海山間での連結性が高いことを表します。分散の軌道は、対象海域（約1000 km×1000 km）を水平方向に20万以上のセルで解像できる、高解像度の海流モデルに基づいて計算しました。海山間の連結性は、頂点を海山、辺の重みを分散確率とする連結性ネットワークとして可視化しました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
分散シミュレーションの結果が遺伝学的および海洋学的に妥当であることを確認するために、一部の海山で採取したヨコエビの遺伝子を用いて海山間の連結性を解析し、さらに、水深1000 mを漂流する観測機器（アルゴフロート）の軌跡を解析しました。その結果、分散シミュレーションと遺伝子解析で、海山間の連結性の傾向が一致しました（図1）。また、分散シミュレーションはアルゴフロートの軌跡をよく再現していました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
分散シミュレーションの結果、18の海山はすべて、1つ以上の他の海山と浮遊幼生の分散を通じて連結することが明らかとなりました（図2a）。しかし、我が国のコバルトリッチクラストの探査対象であった6つの海山をネットワークの頂点から除くと、対象海域の東西で海山間の連結性が著しく低下することが示されました（図2b）。一方で、2024年に探査対象から除外された2つの海山（Arnold海山とMalony海山）が、対象海域を東西につなぐために重要な経由地であることも、ネットワークの解析により明らかになりました。したがって、これら2つの海山をネットワークに残せば、対象海域内の連結性の低下を防ぐことができます。本研究の結果は、これら2つの海山における今後の保全区域の設定などの環境保全が、海域全体の連結性の維持に貢献する可能性を示しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
今後の予定
海洋鉱物資源開発に向けた国際的な地域環境管理計画などに本研究の知見が反映されることで、深海における効果的な保全区域の設計に貢献することが期待されます。また、より多くの海山で生物サンプルを採取し、遺伝子解析の対象海山を増やすことで、分散シミュレーションと遺伝子解析を組み合わせた学際的アプローチによる海山間の連結性の実態解明を目指します。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
論文情報
掲載誌：Ecological Applications&lt;br /&gt;
タイトル：Seamount larval dispersal networks: a potential strategy for conserving ecological connectivity from deep-sea mining&lt;br /&gt;
著者名：Naoki Saito, Hiroki Kise, Travis W. Washburn, Eri Ikeuchi, Akira Iguchi, Hiroko Kamoshida, Atsushi Suzuki&lt;br /&gt;
DOI：10.1002/eap.70086&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
研究者情報
産総研&lt;br /&gt;
ネイチャーポジティブ技術実装研究センター（地質情報研究部門　兼務） 齋藤 直輝 研究員、喜瀬 浩輝 研究員、井口 亮 研究チーム長&lt;br /&gt;
地質情報研究部門 鈴木 淳 研究グループ長　&lt;br /&gt;
環境創生研究部門 池内 絵里 産総研特別研究員　&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
海山&lt;br /&gt;
周囲の海底と比べて1000 m以上高い、孤立した山のような海底地形。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
浮遊幼生&lt;br /&gt;
水中を漂いながら発育する、生物のふ化後の段階。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
分散&lt;br /&gt;
生物が移動して生息地を広げること。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
コバルトリッチクラスト&lt;br /&gt;
海山の平頂部や斜面を覆う、鉄やマンガンの酸化物を主成分とする物質。レアメタルを多く含む。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
レアメタル&lt;br /&gt;
埋蔵量の少なさや、抽出の難しさなどの理由から、流通量が少ない非鉄金属。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
分散確率&lt;br /&gt;
本研究では、ある海山から放出された仮想幼生が別の海山へと分散する確率のこと。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
アルゴフロート&lt;br /&gt;
海面から深海までを長期間漂いながら海洋観測を行う観測機器。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251127/pr20251127.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251127/pr20251127.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202511259768/_prw_PI1im_jL05O5hz.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    <item>
        <title>資源循環高度化のための技術普及推進拠点「SURE PROST」を開設</title>
        <link>https://kyodonewsprwire.jp/release/202511219600</link>
        <pubDate>Wed, 26 Nov 2025 16:00:00 +0900</pubDate>
                <dc:creator>産総研</dc:creator>
        <description>ポイント ・ 産総研とSUREコンソーシアムが推進母体となる新たな研究棟を開設 ・ リサイクル企業への技術の普及、装置メーカーの技術向上、技術者の育成を集中的に実施 ・ 高度な選別システムの社会実装と...</description>
                <content:encoded><![CDATA[
ポイント&lt;br /&gt;
・ 産総研とSUREコンソーシアムが推進母体となる新たな研究棟を開設&lt;br /&gt;
・ リサイクル企業への技術の普及、装置メーカーの技術向上、技術者の育成を集中的に実施&lt;br /&gt;
・ 高度な選別システムの社会実装とリサイクル現場の選別技術に関する課題解決を加速&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
概 要　
国立研究開発法人産業技術総合研究所（以下「産総研」という）は、新たな研究棟「SURE技術普及推進センター」(以下「SURE PROST」という）を茨城県つくば市の産総研つくばセンター西事業所敷地内に開設します。SURE PROSTは、産総研が国家プロジェクトなどで開発してきた、水平リサイクルを促進するための廃製品の高度選別技術・装置を集約し、開発技術の普及・社会実装や新たな装置開発を目指す目的で設置されました。2014年に産総研が設立したSUREコンソーシアム（会長：大木達也 産総研 首席研究員)が推進母体となり、リサイクル工場の高度化・課題解決・新たな理論の啓蒙などを実施し、我が国のリサイクル産業が世界トップの技術力を獲得するための研究開発と技術支援活動を行います。本年3月末に建屋竣工後、施設内の整備を進め、2025年12月に開所する運びとなりました。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
下線部は【用語解説】参照&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SURE PROST～研究棟の概要～
所在地：茨城県つくば市小野川16-1（産総研 つくばセンター 西-4H棟・4I棟）&lt;br /&gt;
延べ床面積： 2350.1&amp;nbsp;m2&lt;br /&gt;
構造：地上2階、地下1階&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SURE PROSTは4つのブロックから構成されます。&lt;br /&gt;
１．SURE PROST East Side&lt;br /&gt;
1階には各種選別試験が可能な大空間ラボと実験室、2階にはセミナーや各種イベントを開催できるSUREホールとホワイエ、開発成果展示室として都市鉱山ミュージアム等を擁し、SUREコンソーシアム会員企業向けの会合や学習の場、公開イベントの場として利用します。&lt;br /&gt;
２．SURE PROST West Side&lt;br /&gt;
現在、NEDOプロジェクトで開発中の廃製品・破砕物に対する各種分析装置を設置した、廃製品分析センターをはじめ、1階、2階に産総研の研究開発やSUREコンソーシアム会員企業との共同開発スペースがあります。&lt;br /&gt;
３．SURE PROST 地下&lt;br /&gt;
開発装置の予備品や各種廃製品を貯蔵する大型倉庫スペースとなります。&lt;br /&gt;
４．SURE ビジターセンター&lt;br /&gt;
PROSTとロータリーを挟んで向かい側にあるセミナー室。見学説明会や各種の講習会等に利用されます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
この他、SURE PROSTに隣接する既存の3拠点（CEDEST、RECST、LATEST）と連動して、戦略的都市鉱山研究拠点（SURE TranSortics Village）を構成します。国家プロジェクトによる新規技術開発から、開発技術の普及、技術者・研究者教育まで、日本の都市鉱山技術の開発・普及拠点として、総合的な活動を行います。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SURE PROST～開設の目的～
これまで産総研では、多くのリサイクル選別装置を開発し、特許実用化を果たしており、現在もNEDOプロジェクトなどで開発を続けています。通常の産業技術では、その後、民間主導の開発・導入に移行しますが、リサイクル業界では、メーカー(リサイクル選別装置を供給する企業)、ユーザー(リサイクル選別装置を用いてリサイクルを営む企業)共に、新技術をリサイクル工場に取り込むための補間技術、システム化技術が成熟していないため、社会実装の拡大が進んでいません。また、開発当時の廃製品は数年すると内容が変わり、これに適合させるための応用利用技術を民間に定着させることも必要です。SURE PROSTでは、開発したさまざまな新技術を普及させるため、産総研がSUREコンソーシアム会員企業とともに、時代に適合させたシステム化、カスタマイズ、利用法の指導などを行い、広くリサイクル業界への社会実装を促すことを目指しています。さらに、既存装置の活用法や選別結果の評価法など、未確立の技術を体系化し、メーカー・ユーザーの技術者、国研・大学の研究者への教育を通じて、我が国の都市鉱山技術の底上げを図ります。今後、SURE PROSTを中心とする戦略的都市鉱山研究拠点では、SUREコンソーシアム会員企業とともに、我が国の産業が世界トップのリサイクル技術を獲得するための活動を行います。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SURE PROST～主な施設～
SURE PROSTには最大120名収容のSUREホール、最大30名収容できるビジターセンターと、多目的のイベントが開催できるホワイエ、8名～14名収容の会議室があり、各種セミナーや講義、連携協議などに利用します。大空間ラボと併設する実験室には、産総研が開発・特許実用化した製品を中心に、デモ試験が可能な30機の破砕・選別機を設置しています。隣接する従来拠点SURE LATEST(PROST別館)の設置機と合わせ、国内外67機(うち30機は産総研開発装置)の破砕・選別機を用いた試験が可能です。廃製品分析センターには、現在、NEDOプロジェクトで開発中の、廃製品に対する構造データや破砕物に対する単体分離データを自動で分析できる、分析装置群が設置してあります。開発過程ですが、一部の情報は既に分析可能な状態にあり、将来的には、大空間ラボ等における破砕・選別試験をサポートする分析センターとして機能させる予定です。都市鉱山ミュージアムは、リサイクル技術や産総研の研究経緯を学習、理解するための常設展示室です。産総研における選別研究の歴史、都市鉱山開発における選別技術の課題、産総研の研究開発成果を展示しています。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SURE PROST～運営組織と活動～
SUREコンソーシアム内に設置した「SUREカウンシル」と「SUREアカデミー」が推進母体となり、SURE PROSTの施設を活用して、SUREコンソーシアム会員企業を対象に、主として以下の目的のための活動を行います。&lt;br /&gt;
■ SUREカウンシル（産総研および一部の会員企業で構成されるSURE PROSTイベントの企画・主催組織）&lt;br /&gt;
・産総研開発装置の解説、既存装置と組み合わせたシステム化、多様な対象物への応用利用など、デモ試験を実　&lt;br /&gt;
　施して、リサイクル企業の技術理解と装置導入・普及を促進。&lt;br /&gt;
・広く破砕・選別技術の機能や特徴を解説。個別の課題や高度化に対する解決策をリサイクル企業へ提示。&lt;br /&gt;
・高純度再生資源を生み出す都市鉱山技術の開発・社会実装に向けた、導入企業に対する総合的な技術支援。&lt;br /&gt;
■ SUREアカデミー（産総研が主催する技術者・研究者育成組織）&lt;br /&gt;
・各種の選別技術講座など、会員である企業技術者や、国研・大学研究者向けの教育カリキュラムの実施。&lt;br /&gt;
・受講生の理解度を測る試験を実施。合格者に各種「マイスター」称号を付与。&lt;br /&gt;
・リサイクルのための新たな選別理論を開発・提唱。我が国のリサイクル産業の基礎力を底上げ。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
以上のように、リサイクル企業への技術の普及、装置メーカーの技術向上、技術者の育成を集中的に行う拠点として機能させ、国家プロジェクト等で開発してきた先端技術、これを利用した高度な選別システムの社会実装と、リサイクル現場の選別技術の課題解決を加速させます。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
用語解説
水平リサイクル&lt;br /&gt;
廃製品から回収された再生原料から、天然資源から生産される素材と同等の素材にリサイクルすること。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
高度選別技術&lt;br /&gt;
従来は選別によって得られる再生原料の純度が不十分なため、低級利用（カスケードリサイクル）が中心だったが、水平リサイクルが可能となる高純度な再生原料にするための選別技術。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
SUREコンソーシアム&lt;br /&gt;
産総研のコンソーシアム制度により2014年に設立した、リサイクル企業、リサイクル装置メーカーをはじめ、素材産業、製品メーカー、商社、業界団体などにより構成される組織。主としてリサイクル工場の技術革新による、資源循環の促進と、都市鉱山市場の拡大を目指している。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;br /&gt;
プレスリリースURL&lt;br /&gt;
&lt;a href=&quot;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251126/pr20251126.html&quot; target=&quot;_blank&quot; rel=&quot;noopener&quot;&gt;https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20251126/pr20251126.html&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
]]></content:encoded>
                                        <enclosure url="https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107968/202511219600/_prw_PI1im_N3vWgK0L.png" length="" type="image/png"/>
            </item>
    </channel>
</rss>