世界初(※1)次世代省エネ冷媒HFC32をエアコンに採用

ダイキン

2012年9月27日

ダイキン工業株式会社

世界初(※1)次世代省エネ冷媒HFC32をエアコンに採用

温暖化係数が低い冷媒への転換により地球温暖化防止に貢献

 ダイキン工業株式会社は、冷媒による環境影響を軽減するため、従来の冷媒HFC410A に比べて温暖化係数が約3分の1(※2)の冷媒HFC32を当社空調機に採用します。今秋から順次発売する国内向けルームエアコン全機種への採用を皮切りに、今後はグローバル各国ならびに業務用空調機器への展開を目指します。

 現在、空調機に不可欠な冷媒について、地球温暖化抑制の観点から、より温暖化影響の小さい冷媒の選定が急がれており、国際的な場で多岐に渡る議論がなされています。国連機関や各国の環境行政関係者の間で、HFC32は環境負荷低減に効果的な次世代冷媒候補として認知されつつあります。

 HFC32はHFC410A と比較して、温暖化影響が低いことに加え、エネルギー効率が優れていることから、機器使用時のエネルギー起因による温室効果ガスを抑制できます。また、空調機1台当たりの冷媒量の削減や、省冷媒にともなう熱交換器などの要素部品のコンパクト化といった利点を持ち、将来的に実現を目指している冷媒のリサイクルにも適している冷媒(※3)です。

 さらに、HFC410A と圧力などの性質が似ているため、冷媒転換に伴う空調機の施工設備の変更が不要で、HFC410A が主流の日本およびその他先進国では、HFC32 に転換しやすい環境が整っています。

 当社は、冷媒開発から空調機開発までを行う唯一のメーカーとして、自然冷媒やHFC 冷媒などの次世代冷媒候補を総合的な観点で検討した結果、ルームエアコンや業務用空調機器用途ではHFC32が最適な冷媒だと考え、世界に先駆けて冷媒転換を決めました。

 当社はこれまでも、様々な国際会議の場で冷媒選定に必要な情報提供や有識者との意見交換の場を設けるなど、HFC32の普及に向けた議論と認知活動を重ねてきました。さらに、2011年9月には、各国がHFC32 空調機を普及しやすい環境を整えるべく、当社が保有する「HFC32 を使用した空調機の製造・販売に不可欠な基本特許」を途上国に対して無償開放(※4)しました。

 今後も、より一層の施工品質向上と技能力強化の支援に加えて、冷媒およびそれを用いた機器の生産・サービス・メンテナンスなどに係る規格整備に必要な情報提供や技術支援など、国、地域、各種機関ごとの要請に可能な限り応えながら、適材適所で温暖化係数が低い冷媒への代替を促進することで、地球温暖化防止に貢献してまいります。

【社会的背景】

 先進国ではすでにHCFC 冷媒からオゾン層破壊係数ゼロのHFC 冷媒に転換済みですが、現行のHFC410A冷媒の温暖化影響が問題になっています。新興国では、未だHCFC 冷媒が主流です。新興国では2013年から始まるHCFC全廃に向けた使用量削減規制が迫っており、次世代冷媒選定が急がれ、HFC32やプロパンガスが次世代候補冷媒にあがっています。

※1:2012年9月27日現在

※2:温暖化係数はIPCC第4次評価報告書を使用。温暖化係数2,090(HFC410A)と675(HFC32)の比較

※3:HFC32は単一冷媒のため、混合冷媒のHFC410A(HFC32 とHFC125 の混合)に比べ冷媒の組成を気にすることなく充填、回収、再生(リサイクル)を行える。

※4:「モントリオール議定書」第5条に登録されている途上国(5条国)での生産・販売および途上国生産品の輸出に関して無償開放(但し、策定当初、非5 条国であったが後に途上国に変更された国は除く)。

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