瀬田クリニックグループで「NK細胞療法」の提供を開始

2012年11月12日

医療法人社団 滉志会 瀬田クリニックグループ

瀬田クリニックグループで「NK細胞療法」の提供を開始

   瀬田クリニックグループは、これまで取り組んできた個別化医療をさらに深耕させるため、抗体医薬品との相乗効果を狙った「NK 細胞療法」に係る技術提供を株式会社メディネット(横浜市港北区)より受け、このたび「NK細胞療法」の提供を開始いたしました。本治療法の提供により、抗体医薬品を用いた治療中の患者さん、あるいは、MHC クラスⅠの発現レベルが低下・消失されたがん患者さんに、より高い治療効果をもたらす新たな治療が提供されることになります。

   NK 細胞は、抗体医薬品との相性がよく、MHC クラスⅠの発現がないがん細胞や、ウイルス感染細胞に対して、特に強い殺傷能力を持つリンパ球の一種です。また、がん患者様は健康な方と比べて、NK 細胞活性が低下していることが分かっています。

  

   一方、従来のNK 細胞培養技術では、安全で活性の高いNK 細胞を短期間で効率的に増殖させることが困難なこともあり、新たなNK細胞培養技術の確立が求められていました。

  

   今般、瀬田クリニックグループで提供する新たなNK 細胞療法に係る培養技術は、これらの課題を克服した技術であり、主な特徴は以下のとおりです。

■NK 細胞を高活性化し、2 週間で最大2,000 倍までに大量培養することができる。

■徹底した独自の安全・品質管理基準を設定することで、高い生物的安全性を担保している。

■様々ながん細胞株に対して、細胞傷害活性(標的細胞を殺傷する働き) を示す。

■NK 細胞療法と、トラスツズマブi、セツキシマブii、リツキシマブiii等の抗体医薬品との併用治療により、各々単独での治療時に比べて、細胞傷害活性(ADCC 活性)が相乗的に増大し、抗腫瘍効果を大幅に高める結果をメディネット社との共同研究より得ている。

   瀬田クリニックグループでは、患者さんお一人おひとりの病状やがん細胞の特徴に応じた、最適で最良な免疫細胞治療の選択する個別化医療を推進するため、治療の改良、新たな治療法や診断技術の開発に努めております。「NK細胞療法」の導入によって、患者さんにとってより最適な免疫細胞治療の選択が可能になると考えています。

   本治療法は、瀬田クリニックグループの4医療施設(瀬田クリニック東京、瀬田クリニック新横浜、瀬田クリニック大阪、瀬田クリニック福岡)において開始し、今後、全国58ヵ所(2012年11月12日現在)の連携医療機関へ順次拡大していく予定です。

以上

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