J.D. パワー2015年米国個人投資フルサービス顧客満足度調査
2015年4月16日
株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック
J.D. パワー2015年米国個人投資フルサービス顧客満足度調査
報道用資料:
シニア層の投資家には、資産移転の後押しが必須
米国の投資フルサービス満足度、エドワード・ジョーンズとフィデリティ・インベストメンツが1位
※本報道資料は、日本時間4月9日午前2時に米国で発表された資料を翻訳したものです
米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジのCS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワーは、投資アドバイザーに助言を受けて投資を行う5,300人以上の米国の個人投資家を対象とした「2015年米国個人投資フルサービス顧客満足度調査」の結果を発表した。
投資家が高齢化し、若い世代への莫大な資産移転が予想される中、証券会社・投資会社は顧客に適切な質問をしていないがゆえに、次世代との関係を築くことができず運用資産を失う可能性があることが、本調査で明らかになった。
◆資産移転についてアドバイザーと話したい投資家は71%、実際に話しているのは42%◆
フルサービス型の証券会社や投資会社を利用している投資家の平均年齢は61歳で、投資アドバイザーや証券会社・投資会社は、今後予想される莫大な資産移転の機会を逃しつつある。次世代の受取人を指定している投資家の71%が、アドバイザーと資産移転について話したいと思っているが、そのような話し合いをした投資家は少なく、42%に過ぎない。一方、アドバイザーが資産移転のニーズについて尋ねた投資家は、尋ねられなかった投資家に比べて満足度が高い。
J.D. パワーの証券業界担当のディレクターであるマイク・フォイは「アドバイザーの多くは資産移転について顧客と話しづらいのかもしれないが、ほとんどの投資家は次世代に自分の資産を役立てて欲しいと思っている。多くの場合、投資家は自分の子供となかなかお金に関する話をできずにいるため、アドバイザーは世代間の懸け橋となれる唯一の立場にある。この点に関してアドバイザーを教育してサポートできる証券会社や投資会社には、サービスで差別化できるチャンスがある」と述べている。
主な調査結果
●顧客満足度ランキングでトップだった証券会社・投資会社(総合満足度812ポイント)と業界平均(同807ポイント)の差はわずか5ポイントだった。これは、投資家目線からみると、証券会社・投資会社間の差別化に限界があることを示している。
●証券会社・投資会社は資産移転について、世代間だけでなく、同世代内の資産移転も積極的に働きかけていない。投資家の約4分の1(23%)が、アドバイザーは自分の配偶者やパートナーに連絡を取ったことがないと答えており、長期的に見ると家族の資産を維持する大きな機会を失っている。
●次世代の受取人を指定している投資家では、受取人の33%が同じ証券会社や投資会社に口座を持っている、又は商品を利用している。アドバイザーが受取人について投資家に尋ねた場合は、受取人が同じ会社で口座を持っている割合が24ポイント増加する。
●女性投資家は、女性のアドバイザーと協力し合うだけでは満足度は高まらない。当調査では、信頼に基づいた協力関係を築くために必要なスキルを持つアドバイザーを、性別に関係なく採用して教育し、維持すると満足度に大きく影響することがわかった。「チームとしてアドバイザーと協力し合っている」と答えた女性投資家は、同じように回答した男性投資家よりも満足度が高い傾向にある。
●投資家がアドバイザーに寄せる信頼には世代間で差が見られる。1946年より前に生まれたベビーブーム前の世代の3分の2以上(67%)が、アドバイザーは自分の利益を考えてアドバイスをしてくれたと答えており、Y世代(1977~1994年生)とZ世代(1995~2004年生)ではこの割合が40%に低下する。
●満足度が高いと、証券会社や投資会社に対する推奨意向やロイヤルティ、顧客内シェアが高まる。満足度が業界平均以上の証券会社・投資会社では、投資家の48%が利用している証券会社や投資会社を友人や知人に「必ず推奨する」と答えている(平均以下の証券会社・投資会社では37%)。また、業界平均以上の証券会社・投資会社では、投資家の46%が利用している会社を「絶対に替えない」と答えている(平均以下の会社では38%)。顧客の運用資産に占めるシェアは業界平均以上の会社が86%、平均以下の会社が84%とわずか2ポイントの差だが、実際の運用資産に換算すると平均以上の会社では運用資産が大きく増えることとなる。
顧客満足度ランキング
エドワード・ジョーンズとフィデリティ・インベストメンツが、それぞれ812ポイントで1位だった。エドワード・ジョーンズは特に「投資アドバイザー」と「運用成果」で評価が高かった。 フィデリティ・インベストメンツは特に「口座情報」と「商品」で評価が高かった。第3位はチャールズ・シュワブとウェルズ・ファーゴ・アドバイザーズがそれぞれ810ポイントだった。第4位は809ポイントでレイモンド・ジェームズが入った。
今年で13回目を迎える当調査は、2015年1月から2月にかけて調査を実施し、投資アドバイザーに助言を受けながら投資に関して一部または全面的に意思決定を行う個人投資家5,300人以上から回答を得た。回答者には、利用しているフルサービス型証券会社・投資会社に対する満足度について、7つのファクター(要素)を設定し、回答を得た。これらのファクターは影響度が高い順に、「投資アドバイザー」「運用成果」「口座情報」「商品」「手数料」「ウェブサイト」「問題解決」である。
*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
<株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D. パワーの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990 年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D. パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトまで。
<J.D. パワーについて>
米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジに本社を置くJ.D. パワーは、パフォーマンス改善、ソーシャルメディア、顧客満足度に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。当社は、毎年数百万人の消費者からの回答をもとに、品質や顧客満足度に関する調査を行っている。自動車レビューと評価、自動車保険、医療保険、携帯電話の評価、その他に関する詳細情報は、JDPower.comを参照のこと。J.D. パワーはマグロウヒル・フィナンシャルの一部門である。
<マグロウヒル・フィナンシャルについて>
マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、S&P Capital IQ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、クリシル、J.D. パワーである。世界27カ国に約17,000人の従業員を有する。詳細はウェブサイトまで。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパン
- 所在地 東京都
- 業種 企業向けサービス
- URL http://japan.jdpower.com
過去に配信したプレスリリース
2020 Japan Initial Quality Study℠ (IQS)
2020/8/26
2019 Japan Tech Experience Index (TXI) Study
2019/11/29
2019年 クレジットカード顧客満足度調査
2019/6/25
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