J.D. パワー2015年米国投資セルフサービス顧客満足度調査

2015年6月1日

株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック

J.D. パワー2015年米国投資セルフサービス顧客満足度調査

報道資料:

ネット取引中心の個人投資家も証券会社からのアドバイスを求めている

米国の投資セルフサービス顧客満足度、チャールズ・シュワブがトップ

※本報道資料は、日本時間5月21日午前2時に米国で発表された資料を翻訳したものです

米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジのCS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワーは、アドバイザーを利用せず投資を行っている米国の3,776人の個人投資家を対象とした「2015年米国投資セルフサービス顧客満足度調査 」の結果を発表した。

本調査から、ネット取引中心の個人投資家も証券会社からアドバイスを受けられるような関係を求めていることが明らかになった。

個人投資家が証券会社に期待するものは、低コスト、取引の迅速かつ確実な実行、投資家向け情報の充実だけではない。ネット取引中心の個人投資家は専任のアドバイザーを求めているわけではないものの、個人的な運用目標を達成するためにアドバイスを受けたいと考える人が増えている。アドバイスを受けられるような関係にある投資家は、その証券会社を友人や家族に薦めたり、その証券会社での運用額を増やすケースが多い。

アドバイスを受けられるような関係を築くためのポイントは、①効果的なコミュニケーション ②投資教育関連コンテンツ ③投資を支援する堅牢かつ直感的なデジタルツール、である。このような関係性を築くことができる証券会社は、顧客を満足させ、顧客を長期間にわたってつなぎ止めることができる。このことは、Y世代 やZ世代のような若年層の投資家に関しては、とりわけ重要である。時とともにこうした投資家の資産は成長し、運用ニーズは複雑化していくからである。

個人投資家の66%は、アドバイスを必要としない真の自己責任型の投資家であると回答し、21%は専門家に相談をしたり、アドバイスを受けることを望んでいる。残りの13%は、アドバイザーと共に意思決定を行う関係を望んでいる。投資家市場でも存在感が増しているY世代・Z世代や女性投資家の中では、自己責任型以外の割合がさらに高くなっている。

J.D. パワーの金融業界担当ディレクターであるマイク・フォイは「個人投資家は、たとえ運用管理をアドバイザーに委託することを希望していなくても、タブレット上で利用できるツール、ウェビナー、電話や地元の支店で相談できる生身の相手のいずれであるかに関わらず、必要なときにアドバイスを受けられることに価値を見出している。証券会社はどんなサービスを提供しているかだけでなく、それらの価値も合わせて顧客に理解してもらう必要がある。ほとんどの場合、顧客は単なる取引機能にとどまらない、より大きな価値を証券会社から得ている」と述べている。

2015年投資セルフサービス顧客満足度ランキング

チャールズ・シュワブが801ポイントを獲得して投資セルフサービス顧客満足度ランキングで1位となった。チャールズ・シュワブはすべてのファクターで評価が高く、特に「顧客対応」と「商品」で評価が高かった。第2位はバンガード(794ポイント)、第3位はフィデリティ・インベストメンツ(791ポイント)が入った。

主な調査結果

●全体として、アドバイスを受けられる関係にある投資家の満足度(828)は、そうでない投資家(656)よりも高い。

●アドバイスが受けられる状況は満足度を高める。商品/サービス/セミナーの効果的なコミュニケーションがある場合の満足度は平均点より+58ポイント、投資に関する教育的資料の提供がある場合は+86ポイント、資産配分、ポートフォリオ管理などのデジタルツールが提供されている場合は+114ポイントとなっている。

●アドバイスを受けられる関係にある投資家のうち、64%はその証券会社を「間違いなく」推奨すると回答している。一方、そのような関係にない投資家の場合は26%である。

●顧客内シェアに関しては、証券会社からアドバイスを受けられる関係にある投資家の45%は過去1年の間に、その証券会社での運用額を増やしている。一方、アドバイスに基づく関係にない投資家の場合は29%のみである。

●投資家の40%が手数料について完全に理解していると回答しているが、証券会社から手数料の説明を受けたと回答した投資家は、そのような説明を受けていない投資家よりも、手数料を完全に理解していると回答する可能性が3倍以上高い(50% 対16%)。

今年で14年目を迎える当調査は、6つのファクターを設定し、投資家のネット証券会社に対する満足度を調べるものである。各ファクターは、満足度に対する影響度順に「顧客対応」「口座情報」「手数料」「商品」「提供情報」「問題解決」である。

2015年米国投資セルフサービス顧客満足度調査は、2015年1月から2月にかけて調査を実施し、アドバイザーを利用せず投資を行っている3,776人の個人投資家から回答を得た。

*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。

<J.D. パワーについて>

マグロウヒル・フィナンシャルの一部門であるJ.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

<マグロウヒル・フィナンシャルについて>

マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、S&P Capital IQ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、J.D. パワーである。世界27カ国に約17,000人の従業員を有する。詳細はウェブサイトwww.mhfi.comまで。

<ご注意>

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