滋賀県を含むアール・ブリュット魅力発信事業実行委員会は、2017年フランス・ナント市における「日本のアール・ブリュット展」開催を記念し、来る10月18日（日）、ヴォーリズ平和礼拝堂（近江八幡市）に前ナント市長のジャン・マルク・エロー氏と演出家・劇作家の平田オリザ氏を招き、記念講演会を開催します。

　本講演は、文化を都市再生の柱に据え、ナント市をフランスで最も住みやすい都市へと甦らせたジャン・マルク・エロー氏と、フランスとの関わりが深い平田オリザ氏のお話から、社会に潜む市民創造力を輝かせることで、「アール・ブリュット」を軸とした創造的なまちづくりについて学ぶことを目的に開催します。

※「アール・ブリュット」とは

「生（き）の芸術」と訳されるフランス語で、画家ジャン・デュビュッフェ（1901-1985）が考案した言葉です。正規の美術教育を受けず、これまでの芸術における伝統や流行にも囚われずに表現された芸術を意味します。

●ジャン・マルク・エロー氏

1950年フランス、モーレヴリエ（メーヌ・エ・ロワール県）生まれ。39歳で、文化芸術、公共交通、都市緑化を公約に掲げナント市長に初当選。23年間の市長在任中、文化事業を核とした都市再生に取り組む。そのかいあって、住民は街への誇りを取り戻し、若者たちは街に惹きつけられ、ナント市は過去20年間（2013年時点）で人口が10万人増。さらに、2030年までに同程度の人口増加が見込まれている。また、ナント市と日本で2017年に開催する障害者の芸術文化交流事業の顧問に就任している。

●平田オリザ氏

1962年東京生まれ。劇作家、演出家、東京藝術大学特任教授、大阪大学客員教授。こまばアゴラ劇場芸術総監督、城崎国際アートセンター芸術監督。1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。2011年フランス国文化省より芸術文科勲章シュヴァリエ受勲。その戯曲はフランスを中心に世界各国語に翻訳・出版されている。2014年よりアンドロイド版『変身』を世界各国で上演している。

「2017年フランス・ナント市における

日本のアール・ブリュット展　開催記念講演会」概要

【日時】　2015年10月18日（日）14時開演

【会場】　ヴォーリズ平和礼拝堂

523-0851　近江八幡市市井町177「ヴォーリズ学園」本館5階

【講師】　・ジャン・マルク・エロー氏　＜前ナント市長＞

　　　　　・平田オリザ氏　＜演出家・劇作家、東京藝術大学特任教授＞　

【内容】　①14時～　「少数者が、世界の見方を革新する」／平田オリザ氏

　　　　　②15時～　「甦るナント・文化による都市再生の軌跡」／ジャン・マルク・エロー氏（逐次通訳あり）

【参加費】無料（要予約）

【予約】　ご予約は電話、FAX、メールで受け付けます。ご参加いただく方の氏名、連絡先（電話番号またはメールアドレス）を下記までご連絡ください。

アール・ブリュット魅力発信事業実行委員会事務局

TEL：0748-46-8100　FAX：0748-46-8228　E-mail：kikaku@glow.or.jp

【ＨＰ】　www.no-ma.jp

【ｱｸｾｽ】　JR近江八幡駅より近江バス「長命寺」または「国民休暇村」「市内循環」行き

「学園前」下車すぐ。

＜滋賀県と「アール・ブリュット」の関わり＞

滋賀県には、障害者福祉に力を尽くされた糸賀一雄氏をはじめとする多くの先人の努力により、福祉施設等における造形活動の中から独創的な作品が数多く生み出され、先駆的な取り組みが進められてきた歴史があります。

2004年には、滋賀県社会福祉事業団（現・社会福祉法人グロー）が、近江八幡市に「ボーダレス・アートミュージアムＮＯ-ＭＡ」を開館し、全国に先駆けてアール・ブリュットを発信してきました。また、2011年度から2013年度まで県に「美の滋賀」発信推進室を設置し、アール・ブリュットが県民の誇る文化となるよう推進しています。

QOL滋賀について

滋賀県広報課では、今年度のPRキーワードとして「QOL滋賀　～来てよし！食してよし！住んでよし！～」を掲げました。

滋賀県が有する琵琶湖を中心とする豊かな自然や歴史などの観光資源、「近江米」「近江牛」などに代表される高品質な食材や食文化、さらには全国に誇る「住みやすさ」など、滋賀の魅力を全国の皆さんに共感いただける広報活動を行っています。