「2016年トレンド予測」レポート

トレンド総研

2015/12/10

トレンド総研

~「2016年トレンド予測」レポート~

20~60代男女に聞く 「2016年注目トピックス」ベスト10を発表!

進化系減塩、ウィートグラス、民泊マッチング…

来年は何が流行る? 2016年のトレンドを大予想!

生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、このたび、「2016 年のトレンド」をテーマに、生活者への意識調査および、トレンド予測分析をおこないました。

【レポート内容】

1:20~60代男女に聞いた「2016年注目トピックス」

・生活者の関心が高いトピックスベスト3は

「マイナンバー」「リオオリンピック・パラリンピック」「電力小売り自由化」

・消費意欲は2015年から横ばいの見込み

2:トレンド総研が、分野別に「2016年の流行」を予測!

・食、健康、テクノロジーなど、7分野の2016年トレンドを予測!

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1:20~60代男女に聞いた「2016年注目トピックス」

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はじめに、2016年に予定されているイベントやトピックスに対する、生活者の関心について調査を実施したところ、関心度のランキングは下記のような結果となりました。

▼2016年に予定されているイベント・トピックスのうち、

 特に注目しているもの、関心のあるものは何ですか?(複数回答可)

1位:マイナンバー制度スタート(236人)

2位:リオオリンピック・パラリンピック(162人)

3位:電力小売り自由化(153人)

4位:北海道新幹線の開業(116人)

5位:テーマパーク周年事業(114人)

6位:18歳選挙権の適用(108人)

7位:伊勢志摩サミット(95人)

8位:8月11日「山の日」(78人)

9位:NHK大河ドラマ「真田丸」放映開始(60人)

10位:新型リゾート列車の登場(48人)

    ロボットタクシー実証試験開始(48人)

■1位:「マイナンバー制度スタート」

1位になったのは、2016年1月からの「マイナンバー制度スタート」。自身の個人情報にかかわる問題であるだけに、生活者の関心は非常に高いようで、「社会インフラへの影響がどれほど大きいか気になる」(51歳・男性)、「プライバシーの問題や詐欺など、いろいろな報道が気になる」(31歳・女性)などの声があがりました。また、制度の導入にあたって、システムや管理代行サービスなどの関連市場にも注目が集まっています。

■2位:「リオオリンピック・パラリンピック」

続く2位には、「リオオリンピック・パラリンピック」がランクイン。2016年はブラジルのリオデジャネイロで、8月に夏季オリンピック、9月にパラリンピックが開催されますが、「東京オリンピックの前の開催地なので、いつも以上に関心がある」(61歳・女性)という人も多い様子。特に閉幕式は、次期開催地である東京へバトンが渡されるタイミングということで、国内における五輪ムードもさらに高まりそうです。

■3位:「電力小売り自由化」

3位は、2016年4月1日からの「電力小売り自由化」。ガス事業やガソリンスタンド事業といった異業種を中心とした多くの企業が家庭用電力市場に新規参入することで、消費にも大きな影響を与えると予想されています。

4位に続いたのは、2016年3月26日に予定されている「北海道新幹線の開業」。これにより、東京から新函館北斗間が4時間強で結ばれることになったほか、料金についても航空路線より2割弱安く設定されており、観光需要の増大に期待が高まっています。また、2016年は国内の人気テーマパークである「東京ディズニーシー」と「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」がそろって15周年を迎えるタイミングであることから、5位には「テーマパーク周年事業」がランクインしました。

なお、6位以下は、6月に施行され、7月の参院選が実質的なスタートとみられる「18歳選挙権の適用」(6位)、高級リゾートの開業も予定されている「伊勢志摩」の観光需要をさらに後押しするであろう「伊勢志摩サミット」(7位)、新たな国民の祝日となる8月11日「山の日」(8位)、三谷幸喜さん脚本、堺雅人さん主演で1月より放映予定のNHK大河ドラマ「真田丸」(9位)、リゾートしらかみ新型車両、GENBI SHINKANSEN、えちごトキめきリゾート雪月花といった「新型リゾート列車の登場」(同率10位)、無人タクシーの実現に向けて、公道上で一般の利用者を乗せて走行する「ロボットタクシー実証試験開始」(同率10位)という結果になっています。

また今回の調査では、生活者に「2016年の消費意欲」についても質問しました。その結果、最も多かった回答は「2015年と消費意欲は変わらない」で51%。以下、「(2015年よりも)消費意欲は下がると思う」(36%)、「(2015年よりも)消費意欲は上がると思う」(13%)と続きました。

「(2015年と)消費意欲は変わらない」と回答した人の声としては、「収入がほとんど変わらないから」(25歳・男性)、「景気がいいのか悪いのか微妙なところだから」(45歳・男性)、「大都市では意欲が上がるかもしれないが、地方ではそう変わらないと思う」(60歳・女性)などの声があがっています。

[調査概要]

・調査名:「2016年のトレンド」に関する意識調査

・調査期間:2016年11月24日~11月26日

・調査対象:20~60代 男女500名(年代・性別 均等割付)

・調査方法:インターネット調査

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2:トレンド総研が、分野別に「2016年の流行」を予測!

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また今回のレポートでは、トレンド総研による「2016年の分野別トレンド予測」についても紹介いたします。

< 食 >離島料理

「ご当地グルメ」の究極形!? 2016年は「離島料理」に注目!

2016年の「食」分野で注目したいのは「離島料理」です。

現在、小豆島や青ヶ島といった「離島」が若い女性を中心に人気を集めているほか、五島列島も「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として2016年の世界遺産登録が期待されています。

そして2016年には、こうした離島の「観光名所」などだけでなく、「食」にも注目が集まりそうな予感。すでにこの秋にも、島根県海士町の食材を中心に全国の島々の料理が楽しめる「離島キッチン」(東京・神楽坂)や、伊豆大島で親しまれている郷土料理をアレンジした「鼈甲鮨(べっこうずし) BEKKOUZUSHI」(東京・竹芝客船ターミナル内)など、都内でも「離島料理」が楽しめる専門店がぞくぞくオープンしています。また、「離島料理」を提供するフェアやイベントの開催も増えており、2016年はますます「離島料理」を楽しむ機会が増えそうです。

「離島料理」の魅力は、何と言ってもそのオリジナリティ。土地によって独自の食文化が形成されており、島ごとの個性も大きく異なります。その土地ならではの調理法や味付けが楽しめるのは、人気の「ご当地グルメ」の究極形とも言えます。B級グルメブームが落ち着いた今、「ご当地」×「食」の楽しみ方としても、「離島料理」はさらなる注目を集めていくと考えられます。

< 健康 >進化系減塩

キーワードは「おいしい」減塩・・・無理せず続けられる「減塩」アイテムや料理法が人気になる予感

高齢化が進む現在、各自治体で「減塩」に関する取り組みが推進されていますが、2016年はその「減塩」をさらに後押しするアイテムや調理法に注目が集まりそうです。

減塩アイテム自体は、これまでにも多くの商品が登場していますが、いまだに「おいしくなさそう」という印象が強いのが実態。2016年は、こうした「減塩」のイメージをくつがえす、「進化系減塩」ともいえるスタイルが確立しそうです。

例えば今年は、牛乳を使うことで減塩してもコクのある健康食が実現できる「乳和食」が話題になりました。最近では、これに続く新たな減塩スタイルとして、「だし」のうまみを活かした減塩食、「スパイス・ハーブ」を使うことで料理の塩分量を抑える調理法なども提案されています。こうした「おいしい減塩」の提案が2016年度はますます活発になっていきそうです。

< 美容 >ウィートグラス

ハリウッドセレブに人気のダイエットフード「ウィートグラス」が日本でも人気に!?

「美容」分野で注目したいのが「ウィートグラス」。現在、ミランダ・カーをはじめとしたハリウッドセレブたちがジュースにして愛飲していることから、アメリカで一大ブームとなっています。

「ウィートグラス」とは「小麦若葉」のこと。生のまま絞ってジュースやスムージーにして飲む女性が多く、“海外版青汁”とも言われています。

セレブたちに支持されている理由は、その<デトックス効果>の高さ。「ウィートグラス」は70%がクロロフィルという葉緑素でできていますが、このクロロフィルには、胃腸において有害ミネラルを取り除き、体に溜まった毒素を排出してくれる効果があると言われています。ダイエット効果や美肌効果も期待できるため、今後日本においても、美容感度の高い女性たちの間で人気を集めそうです。

< レジャー >民泊マッチング

インバウンド増大における、ホテル不足解消の切り札に

訪日外国人観光客が増大している現在、大きな問題となっている「宿泊先不足」。すでに現在、首都圏はもちろんのこと、地方においてもホテル不足が深刻化しています。

こうした中で、政府は現在、自宅やマンションの空き部屋に旅行客らを泊める「民泊」に適用するルールづくりの検討をはじめています。「民泊」とは、民間の住宅などを宿泊場所として提供すること。日本においては、宿泊施設の有料提供に関して「旅館業法」に基づいた規定があり、民泊は長らく禁止とされてきましたが、ここにきて、解禁が具体的に検討されはじめています。実際に、東京・大田区や大阪府では、全国に先駆けて国家戦略特区の特例により「民泊」が認められる見込みです。民泊解禁にあたっては、周辺住民とのトラブル防止策や、安全面への配慮など、解決すべき問題も多いですが、ホテル不足解消の切り札として期待が高まっているのも事実。

そして民泊が全国解禁された場合、「泊まりたい人」と「民泊の受け入れ先」をつなぐアプリやウェブサイトといった民泊マッチングサービスの盛り上がりが予想されます。自宅の間貸しなどのほか、空き部屋を持つオーナーによる不動産活用方法としても注目を集めそうです。

< 暮らし >お試し移住

各自治体が、気軽な体験を通じて「移住」を促進

人口減に悩む地方自治体の多くが、ここ数年、さまざな移住促進策に取り組んでいます。中でも、現在注目を集めつつあるのが「お試し移住」。首都圏をはじめとする県外からの移住検討者に対して、一定期間現地で生活をする機会を提供することで、不安を解消するのが狙いです。

例えば福岡県では、本年度から県内の市町村で、一定期間お試し居住をしながら仕事を体験してもらう「ふくおかトライアルワーキングステイ事業」を展開。また、宮城県女川町では、NPO法人とともに、ウェブ技術者への「お試し移住」の機会提供をスタートしています。

また、今年11月には内閣府も、空き家を活用した短期間の移住体験など、自治体から寄せられた規制緩和に関する提案へ対応する方針をみせており、移住検討の後押しになると期待されています。

さらに、来年は、大都市圏から元気な高齢者の移住を呼び込む、政府の「日本版CCRC」(生涯活躍のまち)構想もより具体化するとみられており、2016年はシニア向けの「お試し移住」プランを軸にした助成制度や民間サービスも目立ってくると考えられます。

< テクノロジー >VRコンテンツ

2016年は「VR元年」になる!? ゲームをはじめとしたエンタメ分野でコンテンツが拡充

「VR」とは「バーチャル・リアリティ」の略で、日本語では「仮想現実」と訳されます。2016年は世界的に「VR元年」になると言われており、いよいよVRが本格普及しそうです。

というのも、2016年には「PlayStation(R) VR」や「Oculus Rift」といったコンシューマー用VR機器の発売が控えており、家庭でも気軽にVRコンテンツが楽しめるようになるタイミング。

今年9月に開催された「東京ゲームショウ」においても人気タイトルのVR版が公開されており、2016年はゲームはもちろんのこと、イベント、ライブ、エンターテインメント施設など、さまざまな場所でVR技術を活用したコンテンツが一般化していくと考えられます。

< 仕事・働き方 >学生シッター

ワーキングマザーの救世主は「学生」!? 母親にも学生にもメリット大

共働きの家庭が増えている現在、子どもの預け先に困っているワーキングマザーは少なくありません。こうした中で近年は、日本でも「ベビーシッター」の活用が進んでいます。そして、これから特に注目したいのが「学生シッター」の存在。すでに欧米諸国では、大学生のベビーシッターは人気のアルバイトの1つですが、今後は日本においても「学生シッター」が増えていきそうです。

というのも、「学生シッター」はママだけではなく、学生側にとってもメリットが大きいもの。社会に出る前から、仕事と育児の両立のリアルな実態を学べるという点は、他のアルバイトとの大きな違いです。学生のうちから、将来の働き方やワークライフバランスを意識するきっかけにもなると言えるでしょう。

最近では学生のベビーシッター資格取得やインターンを支援する動きも加速。例えば、株式会社カラーズでは今年、女子学生向けのベビーシッター資格認定講座を開催。ワーキングマザー宅での実地経験ののち、希望者にはベビーシッターのアルバイトを紹介するという流れを構築しました。また、スリール株式会社では、「子どもを見てほしい家庭」と「仕事と子育てのリアルを知りたい学生」をつなぐ「ワーク&ライフ・インターン」プログラムを展開。厳しい選考を通過し研修を受けた学生を、受け入れ家庭に派遣しています。

2016年は、「学生シッター」の支援体制もさらに整い、学生の中でも認知が広まっていきそうです。

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