「CARTO(R)3」用追加モジュール「CARTO(R)3 CONFIDENSETMModule」1月販売開始
2017年1月25日
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカルカンパニー
「CARTO(R)3」用追加モジュール
「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」1月販売開始
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニー(本社:東京都千代田区、代表取締役プレジデント:日色 保)バイオセンスウェブスター事業部は、「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」(カルト スリー コンフィデンス モジュール)を、2017年1月から販売開始しました。「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」は、バイオセンスウェブスターが販売する「CARTO(R)3」に追加して使用することにより、心房細動を中心とした頻脈性不整脈のより効率的かつ精確な診断・治療を支援します。
「CARTO(R)3」は、心臓内の電気生理学的情報と3次元の解剖学的情報をシステム上でリアルタイムに統合した3Dマッピング画像を生成し、頻脈性の不整脈の診断から治療までをサポートする医療機器です。磁界と電界を利用した「ACLテクノロジー」により、心臓内に挿入した電極カテーテルを画面上で視覚化することで、術者のカテーテル操作を支援します。システムに対応する治療用カテーテル(THERMOCOOL SMARTTOUCH(R)シリーズなど)を用いることで、頻脈性不整脈のカテーテルアブレーション治療(注1)を行うことができます。
今回発売する「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」は、迅速・精密な3Dマッピングを可能にするソフトウェアモジュールです。「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」は、新たに搭載された以下の4つの機能により、頻脈性不整脈を効率的かつ精確に診断できるようになります。
1) TPI (Tissue Proximity Indication)
抵抗値の情報を基に、電極ごとに心筋組織への近接度を判別
※世界初となる判定技術
2) Continuous Mapping
設定したクライテリアを満たしたポイントのみを自動で取得
3) WaveFront Annotation
取得したポイントに対して、より局所の電位をマッピングに反映
4) Map Consistency
取得したポイントに対して、周囲のポイントと整合性の取れていない可能性のある
ポイントを機械的に抽出
「CARTO(R)3」を使用した従来の頻脈性不整脈の診断においては、心臓内に挿入された多電極カテーテルによって数百から数千ポイントという数の心臓の電位情報を手動で取得しています。このため、取得するポイントが心筋に接しているか否かを精確に判別する機能がありませんでした。また、取得したポイントの適正さは手動の解析作業で判断するため、時間と手間を要していました。
これに対し、「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」は、上記の4つの機能により、厳選された電位情報を自動で取得し、取得した情報を効率的に処理することを実現します。正確な診断に時間を要するというこれまでの臨床上での課題に対応した次世代型の3Dマッピングです。
「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」を先行してご試用いただいている東京医科大学循環器内科の里見 和浩 准教授は、同モジュールについて、「心臓の電気的な興奮は非常に複雑。自動でかつ精度高く心臓の興奮をビジュアル化できるこの機能は、新時代の幕開けを感じさせる」と述べています。
超高齢化が進む日本では、心房細動の患者数は今後も増加し続けると予測されています(注2)。また、心房細動は、脳梗塞(注3)を引き起こす主な原因でもあります。
「CARTO(R)3 CONFIDENSTM Module」により、頻脈性不整脈の診断から治療までを一貫して、より客観的(注4)に行うことが可能となりました。つまり、「CARTO(R)3」は心房細動治療を通じて、脳梗塞予防にも寄与するものとして期待されています。
注1:カテーテルと呼ばれる管を、主に脚の付け根にある太い血管(大腿静脈ないし大腿動脈)から入れ、カテーテルの先をレントゲン撮影で透視しながら心臓まで到達させ、心筋のうち、不整脈の原因となっている異常電気信号を受ける部分を焼灼する治療。
注2:Okura Y et al. “Impending Epidemic Future Projection of Heart Failure in Japan to the Year 2055” Circ J, 2008;72(3):489-91.
注3:厚生労働省「平成27年 人口動態統計(確定数)の概況」によると、脳梗塞による年間死亡数は約6万5000人にのぼる。
注4:従来の診断方法においては、心臓内に挿入された多電極カテーテルによって多い場合数百ポイントあるいは数千ポイントの心臓の電位情報を手動で取得し、取得するポイントが心筋に接しているか否か、を精確に判別する機能が備わっていなかった。また、取得したポイントの適正さについての解析作業を手動で行わなければならず、診断精度については術者の知識や経験に依拠する面も多かった。
製品名 「CARTO(R)3 CONFIDENSETM Module」
(カルト スリー コンフィデンス モジュール)
承認番号:22200BZX00741000
発売日 2017年1月
承認日 2016年1月16日
対象診療科 循環器内科
対象疾患 頻脈性不整脈(心房細動、心房頻拍、心室頻拍)
対象手技 カテーテルアブレーション
機能 ・TPI(=Tissue Proximity Indication):
抵抗値の情報を基に、電極ごとに心筋組織への近接度を判別する機能
・Continuous Mapping:
設定したクライテリアを満たしたポイントのみを自動で取得していく機能
・Wavefront Annotation:
取得したポイントに対して、さらに局所の電位をマッピングに反映させる
機能
・Map Consistency:
取得したポイントに対して、周囲のポイントと整合性の取れていない
可能性のあるポイントを機械的に抽出する機能
【ジョンソン・エンド・ジョンソンについて】
世界の人々をケアすること - これが私たちジョンソン・エンド・ジョンソンの原点です。ジョンソン・エンド・ジョンソンは、研究と科学を大切にしています。それは、これらの二つが人々の健康と幸せにつながる革新的なアイデアや製品、サービスを生むための原動力となっているからです。265社を超える世界各国のジョンソン・エンド・ジョンソングループ各社では、約128,000人の社員がヘルスケア分野におけるパートナーと連携し、世界中の何十億の人々の生活に日々関わっています
【バイオセンス ウェブスター事業部について】
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニーのバイオセンス ウェブスター事業部は、心臓疾患のうち、頻脈性不整脈の診断に使用する「CARTO(R) 3」や、カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)という治療に使用する電極カテーテルなどを取り扱っています。
(販売名:バイオセンスCARTO3 医療機器承認番号:22200BZX00741000)
【参考】
心房細動とは:心臓が正常に拍動しない不整脈の一種で、心房と言われる心臓の部屋が小刻みに震え、十分に機能しなくなっている状態。心房細動と診断された方は、どきどき(動悸)やめまい、胸の不快感を覚えることもあるが自覚症状のない方も多い。心房細動自体ですぐに死に至る病気ではないものの、放置しておくと「脳梗塞」や「心不全」を招くことがある一方、適切な治療により症状を抑えるだけでなく根治の可能性がある。
心房細動 治療方法:
薬物治療(不整脈全般)、非薬物治療:カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー
- 所在地 東京都
- 業種 医療サービス
- URL https://www.jnj.co.jp/jjmkk/
過去に配信したプレスリリース
医療従事者専用の医療情報アプリ「J&J メドテック アプリ」をリリース
2/7 11:00