「食」と「農林漁業」を柱として十勝の産業振興に取り組むフードバレーとかち推進協議会（所在地：北海道帯広市、会長：米沢則寿）と、株式会社 明治（本社：東京都中央区、代表取締役社長：川村和夫）は、乳の価値向上の推進を目的とした包括連携協定を締結し、6月2日、帯広市内の北海道ホテルで調印式を行いました。

　あいさつで米沢会長は、「今回の協定を機に、株式会社 明治をパートナーとして、酪農をはじめとした乳産業へ大きく貢献できるよう、さらには、地域住民の食や健康への波及にも努めてまいりたい」と、川村社長は、「日本を代表する酪農地帯である十勝の発展と、乳の健康価値を創出する研究を重ね新たな価値の発信に努めてまいりたい」と今後への期待を述べました。

１．連携の目的

　互いの資源等を活用し、連携しながらそれぞれの機能を効果的に発揮することにより、乳の価値向上の推進に寄与することを目的とする。

２．連携内容

（１）乳に関する新規健康情報の取得に関すること

（２）健康情報発信による乳の普及に関すること

（３）十勝産生乳を活用した地域産業の振興に関すること

（４）その他相互の協議により決定した事項に関すること

　十勝には明治の工場が３つありますが、本協定により両者が日常的に交流し、共同研究、互いの施設の利用、資源の提供などが活発に行われます。その中から乳に関する革新的な技術、情報、商品が生まれることによって、十勝の産業振興、健康な食生活の実現が一層進むと考えられます。

　また、調印式に続き、十勝においてすでに実施された乳に関する新規健康情報の取得に関する取り組み事例として、白樺学園高等学校（所在地：北海道河西郡芽室町、校長：嶋野幸也）の運動部所属生徒を対象とした、ミルクプロテイン強化乳飲料継続摂取における、運動パフォーマンス向上を示したデータを紹介しました。さらに、地元出身で陸上女子100m、200mの日本記録保持者である福島千里選手をまじえたトークセッションがありました。

※「フードバレーとかち」について

　十勝の「食」と「農林漁業」を柱とした地域産業政策です。会長は帯広市長 米沢則寿がつとめています。日本を代表する大規模畑作酪農地帯・食料供給基地という背景を活かした、生産・加工・流通・販売が結びついた十勝型のフードシステムを、オール十勝でつくりあげていきます。

【参考：ミルクプロテインに関する研究成果】

ミルクプロテイン強化乳飲料の継続摂取は運動部高校生の体力を向上させる

　株式会社 明治は、ミルクプロテイン強化乳飲料（※1）の継続的な摂取が、運動部所属の高校生の体力向上に寄与する可能性を示しました。この研究成果を、5月19日～21日に沖縄コンベンションセンターで開催された「第71回日本栄養・食糧学会大会」にて発表しました。

　ミルクプロテイン強化乳飲料または糖質飲料を、白樺学園高等学校（所在地：北海道河西郡芽室町、校長：嶋野幸也）の運動部に所属する高校生を対象に12週間摂取してもらい、体力および体組成に与える影響を評価しました。摂取期間の前後に測定を行ったところ、握力および立ち幅跳びにおいて、ミルクプロテイン強化乳飲料摂取群の摂取後の記録が、糖質飲料摂取群に比べ有意に高くなりました（図1、2）。

　これらの結果より、ミルクプロテイン強化乳飲料の継続摂取は、運動部高校生の体力を向上させる可能性が示されました。

（※１）ミルクプロテイン強化乳飲料：ミルクプロテインとは、乳由来のたんぱく質のことです。ミルクプロテインはアミノ酸スコアが高く、消化吸収がよく、良質なたんぱく質であることが知られています。ミルクプロテインは牛乳に約3.3%含まれていますが、ミルクプロテイン強化乳飲料は約5.0%のミルクプロテインを含んでいます。

■乳の価値を発信！「明治ミルクプロテインプロジェクト」

　ミルクプロテインのもつ、幅広い可能性をすべての人々に届けていくために、これまで知られていたミルクプロテインの価値をさらに追い求めるだけでなく新たな価値の探求にも取り組んでいきます。明治はこのプロジェクトを通じ、ミルクプロテインのチカラを商品として具現化し、お客さまにお届けするとともに、ミルクプロテインのもつさまざまな可能性を、わかりやすく情報発信して参いります。

■明治ミルクプロテインプロジェクト　ミルクプロテインのチカラ ⇒

　http://www.meiji.co.jp/milk-protein/

　明治は今後も、ミルクプロテインの機能研究を推進し、健康価値の発信に努めてまいります。