2017年日本自動車保険新規加入満足度調査
代理店系保険会社は、代理店担当者の説明量、説明力の改善により満足度は大きく向上した。ダイレクト系保険会社は、ホームページの情報量、わかりやすさの改善に格差があり満足度向上は限定的であった。新規加入満足度は、代理店系では朝日火災海上保険が、ダイレクト系ではセゾン自動車火災保険が第1位となる。
2017年7月18日
株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック
J.D. パワー
2017年日本自動車保険新規加入満足度調査
報道用資料
代理店系保険会社の満足度が大きく向上
<当資料の要約>
●代理店系保険会社は、代理店担当者の説明量、説明力の改善により満足度は大きく向上した。
●ダイレクト系保険会社は、ホームページの情報量、わかりやすさの改善に格差があり満足度向上は限定的であった。
●新規加入満足度は、代理店系では朝日火災海上保険が、ダイレクト系ではセゾン自動車火災保険が第1位となる。
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木郁、略称:J.D. パワー)は、2017年日本自動車保険新規加入満足度調査の結果を発表した。
2017年日本自動車保険新規加入満足度調査は、直近の自動車保険(任意保険)への加入が初めてであった新規契約顧客、もしくは他の保険会社から切り替えて新たに加入をした切替顧客を対象に、契約保険の内容、契約手続き時の保険会社・代理店の対応実態など自動車保険に新規で加入する際の顧客満足度を調べたものである。
◆代理店担当者の説明量、説明力は改善◆
代理店系保険会社の満足度は昨年から17ポイント向上し、585ポイントとなった。満足度の向上に伴い、次回更新時の契約意向について「必ず契約する」と回答した割合が2ポイント向上し15%となった。満足度の向上により顧客のロイヤルティは高まりつつあることが確認された。
契約時に代理店の担当者から「補償内容の説明があった」と回答する割合の増加が見られた。説明を受けた顧客は自身の契約した保険の補償内容についての理解が深まり、満足度が高く、伴って継続契約の意向も高いことが明らかである。加えて、「専門用語で話していた」「説明がわかりにくい」「説明が不足」といった経験をした顧客の割合は減少しており、担当者の説明力の改善も見られた。代理店担当者により顧客の理解を促す説明がおこなわれたこと、その説明は顧客にとってわかりやすいものであったことが満足度を押し上げたといえよう。
◆ホームページの情報量、わかりやすさ改善は限定的◆
ダイレクト系保険会社の満足度は641ポイントで昨年から8ポイント向上したが、顧客のロイヤルティ向上までは確認されなかった。
ダイレクト系保険会社では8割以上の顧客がホームページ上で契約保険の内容を決め、手続きするが、画面に掲載される補償内容の説明について「不十分な項目があった」とする顧客の満足度は低く、「不十分な項目がなかった」とする顧客の満足度と40ポイント近い差があり、ひいては継続契約意向にも差が見られた。この「不十分な項目がなかった」とする割合の変化について最も改善した保険会社では8ポイント改善し78%となり、一方3ポイント低下し56%にしか至らない保険会社もあり改善の度合いの格差は大きい。また、掲載される情報について「専門用語が使われていた」「説明がわかりにくい」「知りたい情報が探しにくい」といった経験をした顧客が増加した保険会社も見られ、満足度の向上した保険会社は限定的であった。
昨年5月に保険業法は改正され、顧客が保険商品を選定するのに十分でわかりやすい情報の提供が求められている。契約時の顧客接点ごとに、いかに顧客の理解を得られる情報を提供できるかが新規加入時の満足度を高め、長期的契約関係の構築につながるといえよう。
◆新規加入満足度は、代理店系は朝日火災海上保険、ダイレクト系はセゾン自動車火災保険が第1位◆
代理店系保険会社 セグメント
朝日火災海上保険が620ポイントで総合満足度第1位となった。同社は総合満足度に与える影響度が最も大きい「価格」に加え、「契約チャネル」でトップ評価を得ている。第2位は同率の611ポイントでAIU損害保険と富士火災海上保険であり、AIU損害保険は「契約内容/契約手続」でトップ評価を得た。富士火災海上保険は全ファクターで代理店系保険会社平均を上回った。
ダイレクト系保険会社 セグメント
セゾン自動車火災保険が664ポイントで総合満足度第1位となった。同社は全ファクターでトップ評価を得ている。第2位は655ポイントでイーデザイン損害保険であり、「価格」でダイレクト系保険会社平均を上回る。第3位は645ポイントでSBI損害保険であり、イーデザイン損害保険同様に「価格」でダイレクト系保険会社平均を上回る評価となっている。
<調査概要>
2017年日本自動車保険新規加入満足度調査
当調査は自動車保険(任意保険)の契約者を対象に2017年5月にインターネット調査を実施し、新規の自動車保険契約者(他の保険会社から切り替えて加入した契約者を含む)7,292人から回答を得た。
満足度の測定にあたっては、「契約内容/契約手続き」「価格」「契約チャネル」の3つのファクター(要素)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。
なお、本調査では、商品の主な販売方法をもとに「代理店系保険会社」と「ダイレクト系保険会社」の2つのセグメントに分け、それぞれにおける顧客満足度を測定している。それぞれのセグメントの定義は以下のとおり。
*代理店系 :専門代理店や車の販売店などの保険代理店をベースに事業を展開する保険会社
*ダイレクト系 :代理店を介さずに、主にインターネットや電話などで契約者と直接契約する保険会社
<関連する調査の発表について>
J.D. パワーでは、自動車保険に関する下記調査を本年7月に発表する予定である。
2017年自動車保険事故対応満足度調査 7月20日 リリース
自動車保険(任意保険)に加入する顧客のうち、過去2年以内に契約先の保険会社に事故連絡(保険金請求)をした人を対象に、保険会社の事故対応や保険金支払の実態や、事故対応や保険金支払全般に対する顧客満足度を測定。
2017年自動車保険契約者満足度調査 7月25日 リリース
自動車保険(任意保険)の契約者(既存契約者)を対象に、契約保険の内容や、契約期間中の自動車事故保険金請求時の対応、各種手続きや問合せ時の保険会社・代理店の対応実態など自動車保険契約期間中の全般に対する顧客満足度を測定。
*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
J.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州コスタメサ)は、顧客満足に関するインサイト並びにパフォーマンス改善のためのソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。毎年、世界中で数百万人にのぼる消費者やビジネス・ユーザーを対象に、品質や顧客満足に関する調査を実施している。北米、南米、ヨーロッパとアジアに計17の拠点を有する。アジア・パシフィックではシンガポール、北京、上海、バンコク、マレーシアに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムで調査を行っている。また、J.D. パワーはAthene Li, Joseph Pacini, Murphy Qiao and Carsten Geyerの4人の創業者によって率いられる、ロンドンに本社を置く国際的なオルタナティブ投資会社並びにプライベート・エクイティ企業であるXIOグループの投資先企業のひとつである。詳しくは当社ウェブサイトhttp://japan.jdpower.comまで。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパン
- 所在地 東京都
- 業種 企業向けサービス
- URL http://japan.jdpower.com
過去に配信したプレスリリース
2020 Japan Initial Quality Study℠ (IQS)
2020/8/26
2019 Japan Tech Experience Index (TXI) Study
2019/11/29
2019年 クレジットカード顧客満足度調査
2019/6/25
2019年オフィス用品通販サービス顧客満足度調査
2019/6/19