~アジアの「行動する知性」が日本を、世界を語る~アジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム(ALFP)

国際交流基金

国際交流基金アジアセンターは、国際文化会館と共催し、約2ヶ月間、アジア7ヶ国から各分野に知見をもつリーダーを招へいし、現代社会が直面する多様な課題についてグローバルな視点で対話と議論を重ねる滞在型フェローシッププログラム「アジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム」(ALFP)を実施します。

2017/08/24

国際交流基金アジアセンター

~アジアの「行動する知性」が日本を、世界を語る~

アジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム(ALFP)を今年も開催

各分野のアジア出身リーダー7名が参加

 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)アジアセンターは、国際文化会館と共催し、約2ヶ月間、アジア7ヶ国から各分野に知見をもつリーダーをフェローとして招へいし、現代社会が直面する多様な課題についてグローバルな視点で対話と議論を重ねる滞在型フェローシッププログラム「アジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム」(ALFP)を実施します。

 ALFPは、アジア諸国のさまざまな分野で活躍する専門家を日本に招へいする滞在型フェローシッププログラムで、今年度も東京都六本木の国際文化会館を拠点として実施します。

 今年度は、医療、ジェンダー、教育、防災など、各分野の第一線で活躍する個性豊かな7名のフェローが、9月11日(月)から11月2日(木)までの期間で日本に滞在し、グループで知的共同作業や地方視察に参加します。総合テーマである『アジアのコモンズを求めて~共有できるビジョンの創造』のもと、日本在住の専門家、オピニオン・リーダー、一般市民の方々など国内各層と広く交流しながら、現代社会が直面する多様な課題についてグローバルな視点で対話と議論を重ねます。

 ALFPは、よりよい市民社会の実現に向けて、専門分野を越えた人的ネットワークを形成し、発言力、影響力を増していくことを目指しています。過去の参加フェローは各国で要職に就いたり、「アジアのノーベル平和賞」としても知られるマグサイサイ賞を受賞したりするなど、プログラムでの学びを活かし世界中で活躍しています。

■滞在期間

平成29年9月11日(月)~ 11月2日(木)

■滞在場所

国際文化会館 (所在地:東京都港区六本木5‐11‐16)

■参加フェロー(プロフィール詳細は後述)

波多野綾子(はたのあやこ)/日本  ニューヨーク大学アメリカ・アジア法研究所 客員研究員

ファザール・ハリク/パキスタン  ドーン・メディア・グループ リポーター / 文化活動家

スディルマン・ナシール/インドネシア  ハサヌディン大学公衆衛生学部 上級講師・研究員

スミタ・パティル/インド  インディラ・ガンジー国立公開大学(IGNOU)ジェンダー・開発学部 助教

ファン・タイン・ドゥック/ベトナム   銀行学院経営情報システム学部 学部長

サロージ・シーサイ/タイ  ASEAN事務局環境課 課長

王馨(ワン・シン)/中国  南京日報マルチメディアセンター 副センター長

■主な活動内容(約2ヶ月間)

 

9月11日(月) プログラム開始

9月~10月   各種講義、対話・意見交換、視察、個人研究

9月24~28日   地方視察  (於:三重、大阪)※鈴木英敬 三重県知事の講義、伊勢神宮訪問、釜ヶ崎スタディ・ツアーへの参加等を予定

10月22~23日 合宿会議  (於:箱根)

11月1日(水) ALFPフェローによる成果報告会(於:国際文化会館) ※一般公開、同時通訳(英/日) 

11月2日(木) プログラム終了

※活動の詳細は別途お問い合わせください。

■2017年度ALFPフェロー プロフィール

波多野 綾子/Hatano Ayako (日本)

ニューヨーク大学アメリカ・アジア法研究所 客員研究員|Visiting Scholar, U.S.-Asia Law Institute, New York University

国際法と持続的開発を専門に、ニューヨーク大学アメリカ・アジア法研究所において研究活動に従事している。国際人権法・規範がそれぞれの国や地域の法制度や文化の中でどう受容されていくのかをテーマとしている。直近の研究ではアジアにおけるヘイトスピーチと人種差別の問題に焦点を置き、中でも戦略的な人権訴訟とそれが社会運動に与える影響に注目している。国連女子差別撤廃条約(CEDAW)によって保障されているマイノリティ女性の権利や、子どもの権利条約(CRC)のもとで法に抵触する児童の権利を保護するための研究や政策提言などを行う。草の根運動と国際人権システムにおけるグローバルな政策をつなぐ効果的な政策提言を行うことで社会的に脆弱な状況におかれた人々のエンパワーメントに貢献し、社会の主流から取り残されている声が国際社会や地域社会に包摂されることを目指している。

ファザール・ハリク/Fazal Khaliq (パキスタン)

ドーン・メディア・グループ リポーター / 文化活動家|Reporter, Dawn Media Group / Cultural Activist

ジャーナリスト、ライター、文化活動家として、執筆やセミナーを通じ、パキスタンの文化遺産を老朽化やテロから保護する活動を推進している。パキスタンの主要英字紙「ドーン(Dawn)」の記者を務めるかたわら、軍事、文化遺産、詩、紀行など多岐にわたる著書を8冊執筆しており、さらにガンダーラ文明とその歴史について理解を深めるセミナーなども開催している。以前はスワート地区の学校に教員として勤務し、若者に文化財の重要性を伝えていた。その教え子には、2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんも含まれている。パキスタンが誇る考古遺産や文化遺産、とりわけ仏教・ヒンズー教・イスラム教関連の遺跡には、異なる民族や宗教の人々を一つにし、アジアの宗教的調和を促進する力があると考えている。ペシャワール大学で国際関係学修士号を取得。アガヒ賞をはじめとするジャーナリズムの賞を複数回受賞しているほか、2014年にはアジア・ジャーナリズム・フェローシップを獲得した。   

地元メディア「モーニングポスト」の編集にも携わる。

スディルマン・ナシール/Sudirman Nasir (インドネシア)

ハサヌディン大学公衆衛生学部 上級講師・研究員|Senior Lecturer and Researcher, Faculty of Public Health, Hasanuddin University

マカッサルにあるハサヌディン大学公衆衛生学部の上級講師兼研究員。インドネシア低所得地域における若年層のHIV感染リスク行動の社会的要因など、HIVや性感染症(STIs)関連の諸問題について研究している。メルボルン大学の公衆衛生・国際保健学部で修士号と博士号を取得し、1990年代半ばよりインドネシアでHIV予防プログラムに携わっている。国際学術誌で論文を発表するとともに、国内外の一般向けメディアにも頻繁にエッセーを寄稿している。中堅科学者によるインドネシア科学界の発展を目指すIndonesian Young Academy of Sciences(ALMI)の副代表。将来アジアの国々が直面することになる人口問題に関心があり、高齢化社会を迎えている日本の取り組みから学びたいと考えている。

スミタ・パティル/Smita M. Patil (インド)

インディラ・ガンジー国立公開大学(IGNOU)ジェンダー・開発学部 助教|Assistant Professor, School of Gender and Development Studies,Indira Gandhi National Open University (IGNOU)

フェミニスト、研究者、活動家として、インド亜大陸における厳しい身分的差別と闘ってきたダリットの女性の人権と尊厳の問題に取り組んでいる。ダリットの女性知識人や学生たちによるネットワークをインド国内や南アジアで構築し、世界中のマイノリティ女性の活動家グループと連携させたいと考えている。ジャワハルラール・ネルー大学政治学科で修士号と博士号を取得し、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学のResearch Excellence Program USC-India をはじめ、さまざまなフェローシップを獲得している。階級、カースト、ジェンダーに関する論文を学術誌や学術書に多数寄稿。カーストとジェンダー、インド政治、社会・政治理論、ジェンダーと法などの領域に関心を持つ。

ファン・タイン・ ドゥック/Phan Thanh Duc (ベトナム)

銀行学院経営情報システム学部 学部長|Dean, Faculty of Management Information Systems, Banking Academy of Vietnam

国家銀行所管の高等教育機関、銀行学院の経営情報システム学部で、学部長と上級講師を務める。これまでにベトナム、シンガポール、イギリス、アメリカの大学に客員講師として勤務し、主にビジネスプロセス管理、e-ラーニング、e-バンキング、ビッグデータに関する研究や講義を行っている。教育および経営への情報技術応用に関する研究やプロジェクトに従事しており、その一つとして、日本の情報処理推進機構の協力のもとにつくられた、情報処理技術者のためのアジア共通統一試験の普及に貢献している。学生向けの教科書への執筆、学術誌や学会での論文発表、新聞への寄稿も行っている。情報技術を利用した教育機会均等の実現、他国で採用されている教授法、教育カリキュラムの変革が社会の発展にどう結びつくかなどに関心を寄せている。

サロージ・シーサイ/Saroj Srisai (タイ)

ASEAN事務局環境課 課長|Head, Environment Division, ASEAN Secretariat

これまでタイ政府や国際機関の職員として、地球温暖化の緩和策と適応策、災害リスク軽減・管理、環境教育などの分野で、持続可能な開発に関わる課題解決に向けて尽力してきた。現在はジャカルタのASEAN事務局で環境課長を務め、環境関連の地域協力事業を統括している。母国タイおよびアジア地域の災害対策や人道支援体制の強化の必要性を認識し、日本の防災文化や防災教育に強い関心を持っている。自然災害、生物多様性の喪失、野生動物の密輸など、環境分野の課題が山積するASEAN域内において、国際社会や各国の政策決定者たちと市民社会を結びつけることで、問題解決の一端を担いたいと考える。また、自身の仕事やプロジェクトにおいてジェンダーの平等を積極的に推進している。

王馨(ワン・シン)/Wang Xin (中国)

南京日報マルチメディアセンター 副センター長|Deputy Director, Multimedia Center, Nanjing Daily

新聞社にてこれまで13年間、経済と都市建設を専門に、マルチメディアに関する知識と報道局や広告局での管理経験を積んできた。ジャーナリストとしての影響力を活かし、失業者や障がい児などの社会的弱者をはじめ、一人でも多くの人の役に立ちたいと考えている。同時に、日本を含めた近隣諸国と母国をつなぐ懸け橋になりたいと願っており、“ペン”は昨今アジアの人々の心に生じている距離を縮める力を持ち、ポジティブで客観的な情報は人々の相互理解を促進する、と訴える。また、市民社会の発展におけるメディアの役割と責任に関心を持っている。キングス・カレッジ・ロンドンにチーヴニング奨学生として国費留学し、修士号を取得。

【国際交流基金アジアセンターについて】 http://www.jfac.jp

独立行政法人国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、全世界を対象に総合的に国際文化交流事業を実施する日本で唯一の専門機関です。アジアセンターは 2014 年4月に設置され、ASEAN 諸国を中心としたアジアの人々との双方向の交流事業を実施・支援しています。日本語教育、芸術・文化、スポーツ、市民交流、知的交流等さまざまな分野での交流や協働を通して、アジアにともに生きる隣人としての共感や共生の意識を育むことを目指しています。

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プレスリリース添付画像

ALFP

波多野 綾子/Hatano Ayako (日本)

ファザール・ハリク/Fazal Khaliq (パキスタン)

スディルマン・ナシール/Sudirman Nasir (インドネシア)

スミタ・パティル/Smita M. Patil (インド)

ファン・タイン・ ドゥック/Phan Thanh Duc (ベトナム)

サロージ・シーサイ/Saroj Srisai (タイ)

王馨(ワン・シン)/Wang Xin (中国)

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  • 所在地 東京都
  • 業種 各種団体
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