香料・香味料業界初、サステナビリティーレポートで肯定的な結果が示される

The International Fragrance Association (IFRA)

AsiaNet 90253

 

【シンガポール、2021年6月29日、PR Newswire】

▽100社以上の企業がF&F業界のサステナビリティー行動に関する初の「現状」分析に貢献

6月5日の世界環境デーに発表された香料・香味料(F&F)業界初の共同サステナビリティーレポートは、各企業の一連の取り組みに対して肯定的な評価を示した。

 

The International Fragrance Association(国際香粧品香料協会、IFRA)と The International Organization of the Flavor Industry(国際食品香料工業協会、IOFI)が2020-21サステナビリティーレポート(ifra-iofi.org/report)を発表した。これは、IFRA-IOFIサステナビリティー憲章の一部を構成する5つの 重点分野の現状を概説している。2020年7月に活動がスタートし、 現在126の企業が属するF&F業界全体のレベルを底上げするための取組みの成果である。 署名企業の3分の1はアジア太平洋地域から参画している。

 

アジア太平洋地域は、F&F業界のエンドtoエンドのグローバルサプライチェーンおよび研究開発(R&D)活動に不可欠な役 割を果たしている。アジア太平洋地域は原材料の主要な供給元で、ミント、シダーウッド、パチョリ、その他のスパイスやハーブの最 大の生産地である。これら素材の抽出物は、パーソナルケア、衛生、消毒製品の製造プロセスに不可欠な成分である。これらの製品 はアジア太平洋地域の内外で広く消費されている。

 

コロナ禍が続く中、感染率を低くするために個人間でも家庭内でも衛生を保つ必要があるとの消費者意識の高まりを受け、こうした製品の需要は右肩上がりに増え続けた。バリューチェーン全体で新たな市場と雇用機会が創出され、労働者のスキル向上が進み市場が大きくなるにつれ、安全な使用と持続可能性が重要視されている。

 

そのため、今回の調査に回答した3社のうち2社以上、つまりF&F市場の90%以上の企業が、5つの重点分野で概説されているサステナビリティー関連の課題にすでに取り組んでいることが判明したのは心強い。

 

・調達における企業責任に関しては、回答企業の70%以上、さらに市場の大部分が農家やコミュニティーと対話を行っており、人権・労働基準・生物多様性行動計画を推進している。

 

・F&F業界の環境フットプリントは比較的小さく、回答企業の4社のうち3社、市場の90%以上がグローバルな環境戦略を持ち、環境に配慮したデザイン施策を実施し、消費と廃棄物の削減に取り組んでいる。

 

・従業員の福利厚生に関しては、F&F業界は従業員の福利厚生の水準が高く、機会均等・ダイバーシティとインクルージョン・研修など、やりがいのある労働環境を提供している。業界の従業員の大多数はこうした高い水準の恩恵を受けている。

 

・製品の安全性に関してはF&F業界には最先端の技術があり、回答企業の90%以上が製品のスチュワードシップについて、川下顧客と対話を行っているという結果がでている。

 

・透明性とパートナーシップに関しては、大企業を含めた回答企業の4社のうち3社以上がグローバルな対応管理戦略を策定済みである。

 

レポートの発表に当たり、IOFIのSven Ballschmiede専務理事は以下のように語った。

 

「レポートの結果で、5つの重点分野全てでサステナビリティーに関する業界の成熟度が高いことが示された。憲章づくりは長い共同作業だったが、レポートの結果はわれわれがF&F業界として好位置につけていることを示している」

 

「われわれは引き続き企業をサポートし、今後のレポートで進捗に向けたツールやパートナーシップを提供できるよう力を合わせていく」

 

IFRAのMartina Bianchini会長は、次のように付け加えた。

 

「サステナビリティーは全ての業界にとって不可欠であり、自然に根ざしたF&F業界にとってはなおさらだ。今回のサステナビリティーレポートの発表で、我々はサステナビリティー達成までの過程において重要な節目に到達した。しかし、憲章の普及を拡大し、認識を高め、顧客・パートナー・利害関係者と協力して安全で持続可能な未来の製品づくりを進めていくという我々の取り組みに終わりはない」

 

2020-21レポートの結果は、F&F業界が進捗状況を確認するための将来のレポートの基準になる。レポートは、11カ月前の憲章のスター ト以来取られた一連の共同行動、さらには業界を代表てIFRAとIOFIが取り組んだパートナーシップやイニシアチブにも焦点を当てている。 憲章は引き続き、世界中の署名した香料・香味料企業に向けて公開される。署名企業は、2022年半ばの次回報告書の発表前に、2021年の進捗状況に関するデータを提供することになる。

 

憲章の詳細については、ifra-iofi.orgを参照。

 

▽The International Fragrance Association(IFRA)について

 

1973年に設立されたThe International Fragrance Associationは、世界中の香料業界の利益を牽引している。IFRAは、7つの多国籍正会員、数百の中小規模の香料原料メーカーを代表した21の国内協会(4地域)、および支援会員で構成されている。その使命は、誰もが楽しめる香料の安全な使用を促進することである。

 

香料は消費財メーカーが使用する主要なプラットフォーム技術であり、ファインフレグランス・パーソナルケア・家庭用ケア製品などに使用されている。

 

IFRAの主要な安全使用プログラムであるIFRA基準は、科学的評価と独立した専門家パネルの評価に基づく安全管理措置を適用している。同プログラムはIFRA傘下の21の協会の会員を含む、世界中全てのIFRA会員に適用されるIFRA行動規範の核となっている。同規範は会員が地域・国・国際的な規制を順守し、適正製造基準に従うよう求めている。

 

 

(日本語リリース:クライアント提供)

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中