Miiakiisの全てを注ぎ込んだ一つの集大成　『Miiakiis “Heartless” TOUR 25-26』がスタート！！

2025/10/30 12:00

Miiakiisの全てを注ぎ込んだ一つの集大成　『Miiakiis “Heartless” TOUR 25-26』がスタート！！

2020年8月に1st EP「withUS」をリリースして以来、意欲的に楽曲制作とライブ活動を行ってきた、ラッパーのTigaとCHILLCAT THE BASTETによるユニット「Miiakiis」。2025年10月25日よりライブツアー『Miiakiis “Heartless” TOUR 25-26』がスタートし、公式チャンネル開設も発表された。熱さと勢いを増しているMiiakiisのツアー初日の様子をレポートしよう。

今回はユニットにとって一つの集大成となるツアーだといい、初日からTigaとCHILLCAT THE BASTET、DJとして参加しているTigaの実弟・KEY-Kの熱量は充分。2025年10月にリリースした“Heartless”でグッとフロアの温度を上げると、“GALI”のサビではオーディエンスと共に踊って一体感を高めていく。

ステージ後ろのスクリーンには歌詞だけでなく世界観を強化するような映像が流れ、1曲ごとにライブの雰囲気を変えていくのも楽しい。MCではリラックスした素の表情を見せつつ、クールなパフォーマンスでオーディエンスをMiiakiisのライブ空間に巻き込んでいった。

この日は公演の一部が配信され、MCでTigaが「みんな（ファン）の声を拾うマイクもあるから」と話すと、オーディエンスの歓声も一段と大きくなった。Tigaの「待たせたな！」というかけ声で“Du Du-Da Da”が始まり、“New Day”、“オマジナイ”、“KUWABARA”と、緩急をつけながらノンストップで楽曲を披露していく。楽曲の幅広さと二人のスキルに加え、オーディエンスのコール、KEY-KによるDJ PRAYといったライブらしい熱さと楽しさが配信で見ている方にも伝わったのではないだろうか。

また、活動が長くなるとどうしても起きる「セトリ落ちしてしまう曲」の存在にも触れ、「思い出に浸れる曲を持ってきた」という言葉から“Cross”を歌い出すと、客席から歓声が起きる。二人の歌声とハーモニーをじっくり楽しめる曲に、オーディエンスは横ノリで聴き入っていた。

さらに、Miiakiisの歴史を振り返り、活動に対する率直な思いを語るインタビュー映像に続いて披露されたのはライブ定番曲となっている“Masquerade”。映像で語られた想いが「あの頃はよかったよりも今を1番楽しむ」という歌詞とリンクし、改めて会場が一つになる様子を感じられた。

同じくライブの定番となっているKEY-Kタイムでは、衣装替えの時間が取れないという理由によりステージ上で早着替えをするKEY-Kをオーディエンスが応援。和気あいあいとした小休止を経てハンドサインとコールの練習をし、さらなる盛り上がりの中で配信ラストとなる“Ooh Wee”が始まった。この曲ではMiiakiisからのちょっとしたサプライズといえる演出も。終わってからもフロアがざわめいているほどの興奮の中、Tigaの「配信が終わったので、これからは俺たちだけの空間」という言葉でさらなる歓声が上がる。

ここまででも充分に“集大成”らしい楽しさとエモさがあったが、また少しトーンを変え、二人がユニットを組む前に作った曲をリメイクした新曲“僕と君を乗せてく”など、Miiakiisからファンへの想い、今までとこれからを思わせるメッセージ性のある楽曲が続いた。

MCではTigaが「何か終わるわけじゃないけど、これまでの全てをぶつける集大成だと思って作ってきました。なんか嫌になった・疲れた時、もういいやって思いそうな時に、みんなの顔を思い出す。きっとみんなも、疲れた時に俺たちから元気をもらってくれていると思います。“Heartless”な状態の時、欠けた部分をお互いに補えていると思うので、一緒にきれいな“Heart”を作っていけたら」と呼びかけ、CHILLCAT THE BASTETとKEY-Kも笑顔で客席を見渡す。配信だけでも充分に楽しむことができるが、現地ではさらにMiiakiisを身近に感じられるような構成のライブになっていると言えるだろう。

MCの中で「記事は“渋谷の熱は凄まじかった”で締めてもらいたい（笑）」と要望があったが、ライブの盛り上がりという意味での“熱”だけでなく、音楽に対する想い、Miiakiisとファンが築いてきた絆という点でも確かな“熱”を感じる公演だった。

本ツアーは11月から北海道・宮城・福岡・広島・大阪・愛知を巡り、2026年1月に再び東京で公演を行う。この熱量を持って全国ツアーを走り、ファイナルとなる恵比寿LIQUIDROOMではどんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだ。