【海外リサーチ】iPhone6騒ぎにみる中国「定番」消費のメカニズム
株式会社ホットリンクと普千(上海)商務諮訊有限公司では、中国本土で話題になっている事件・社会現象等を「新浪微博(シナウェイボー)」データより分析し、中国に進出している日系企業に向けてお届けします。今回は、iPhone6騒ぎにみる中国「定番」消費のメカニズムを分析します。
2014年10月28日(火)
株式会社ホットリンク
【海外リサーチ】iPhone6騒ぎにみる中国「定番」消費のメカニズム
株式会社ホットリンクと普千(上海)商務諮訊有限公司では、中国本土で話題になっている事件・社会現象等を「新浪微博(シナウェイボー)」データより分析し、中国に進出している日系企業に向けてお届けします。
日本で先行発売されたiPhone6に、転売目的の中国人が殺到し大騒ぎとなった事件は記憶に新しいところですが、中国でも先日ついにiPhone6の販売開始が発表され、ようやくiPhoneフィーバーも落ち着きをみせてきましたが、とはいえ中国での予約受け付け台数が2,000万台に達する等、2014年最も人気かつ評判となった製品となることは間違いありません。
中国大陸iPhone6予約台数が2,000万台を突破
http://tech.china.com/hardware/smartphone/11099080/20141013/18851011.html
中国では、最も人気がある商品に人気や売れ行きが異常に集中し、所謂「定番人気商品」が圧倒的な強さを誇る現象がどのようなカテゴリーでもよくみられます。企業からみるとこの「定番商品」になれるかが中国市場で成功するうえで非常に重要なポイントとなります。
そこで今回は、iPhone6に関する新浪微博(シナウェイボー)上の書き込みデータ(※1)を分析し、「中国定番消費」のメカニズムについて説明してみたいと思います。
※1 今回の分析モニター対象メディア :新浪微博(シナウェイボー)
※2:10月は22日までの数字
年初以来iPhone6は新浪微博(シナウェイボー)上で最も書き込みが多い話題の一つで、毎月数十万件の書き込みがみられます。さらに9月の発表、10月の中国大陸での発売が発表された時期になると、数百万件の書き込みが露出しています。9月、10月は、中国のIT系メディアはiPhone一色と言っても良い状況です。
●新浪微博(シナウェイボー)上のiPhone6に関する書き込み例ピックアップ(※日本語訳)
・画面大きくなった、これは買うしかない、今は4だしスルーする理由がない。
・ああ、やっぱり中国は最初は売らないんだなあ、香港に買いにいかなきゃ、
チケット予約するぞお
・やっぱりiPhoneがいいね、オシャレだし、いろいろ言われるけどカッコいいよ
・値段が1万元超えない限り、1年に1回出たとしても俺は買うよ
・携帯電話を買わないといけなくなったら、とりあえずiPhoneを選ぶね
・iPhone買っておけば誰も文句は言うまい
・俺の家にはiMac、Mac book air、iPad2台、ipod、iPhone3台(3GS,4,5S)あるが、
迷うことなく6を買うぜ!
・薄い、画面大きい、片手操作は難しそう、やっぱり欲しい
・家のテレビが壊れたけど、とりあえずiPhone6代に回します
・なんというか、かつてのようなオシャレとか尖ったとかいうのではなくて、とりあえず
持ってれば安心というレベルに達したねiPhoneは
■iPhoneは中国でもすでに「安心の定番商品」に
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新浪微博(シナウェイボー)のコメントをみると、iPhoneを持っていれば安心、とりあえずiPhone等のコメントが目立ちます。つまり、iPhoneの性能やスタイリッシュなデザイン、ブランド力ということもさることながら、中国の人々の間でiPhoneがすでに「安心の定番商品」になっていることがわかります。偽物や品質問題等を含め、消費者にとって依然として安心してモノを購入する環境ではない中国ではこの「安心の定番商品」というイメージは、とても大きな武器になります。
現在の中国では「私だけが知っているこのブランドが好きだから買う、自分だけのこだわりのブランド」ということほぼありません。大部分の中国消費者は、たくさんの人が知っている、有名である、たくさんの人が買っている「定番商品」を選択します。なぜならば、常に油断なく製品の品質や安全性をチェックしなければ安心できない緊張状態にある中国の消費者にとって、「定番商品」というのはそうした苦労を幾ばくかは軽減してくれるありがたい存在だからです。
こうした現象はiPhoneのようなデジタル・家電製品に限らず、自動車、化粧品、ベビー用品、食品・飲料、不動産、サービス等その他のカテゴリーにも同様にみられます。中国では一旦こうした「定番商品」になると長期間にわたって圧倒的に売れ続けることができるという特徴があります。今回は極端な例かもしれませんが、iPhone6のこの異常な人気は中国において「定番」となった商品が圧倒的に売れるという好例と言えるかもしれません。
以上
■株式会社ホットリンクについて(http://www.hottolink.co.jp/)
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ホットリンクは、ソーシャル・ビッグデータを分析・加工し、ビジネスへの有効活用を支援するクラウドプラットフォームベンダーです。大量のソーシャル・ビッグデータで風評をモニタリングする「e-mining」、及び、リアルタイムに検索・分析が可能な「クチコミ@係長」を、現在まで累計1600 社以上に提供してまいりました。また同様に、ソーシャル・ビッグデータおよび、感情/属性分析エンジンを、API を通じてサードパーティ向けに提供しています。また、2013年 6月より金融分野では、日本企業初の Bloomberg 利用者向け金融ビッグデータ分析ツールを提供しています。
■普千(上海)商務諮訊有限公司について
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2001年設立。日系広告会社、PR会社、ナショナルクライアントを中心に、中国市場で展開企業、ブランド、商品の広告、記事、口コミ情報の統合的モニタリングを行い、収集したデータをもとに、データ分析、レポート作成、マーケティング戦略、PR戦略、WEB戦略、コミュニケーション戦略コンサルティングサービス等を提供。運用する広告、記事、口コミデータベースは業界最大規模。
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株式会社ホットリンク 武藤、宮田
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社ホットリンク
- 所在地 東京都
- 業種 ソフトウエア・SI
- URL http://hottolink.co.jp/
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