医療ビッグデータは石器時代!? 国内製薬企業を中心に16社からなるコンソーシアムが利活用を提言
2015年12月14日
医療ビッグデータ・コンソーシアム
医療ビッグデータは石器時代!?
国内製薬企業を中心に16社からなるコンソーシアムが利活用を提言
先端医療振興財団(神戸)理事長の本庶佑氏、三菱総研理事長の小宮山宏氏らが代表世話人を務める「医療ビッグデータ・コンソーシアム」が12月14日、同コンソの政策提言を発表した。他の商業用ビッグデータと比して医療分野のビッグデータは連結されておらず、データ解析に必要な規模を獲得していない。
近い将来、新たな治療技術の発見や創薬などの医学・医療の技術革新、そして医療の効率化・最適化、医療費の適正化等を実現する可能性がある医療ビッグデータだが、現在はその基盤構築すら出来ていないというのが同コンソの主張。
まさに、医療ビッグデータはデータ利活用の石器時代に位置すると同コンソ代表世話人は指摘する。
政策提言は、以下の3テーマ。
1.医療ビッグデータを「つなぐ」
2.医療ビッグデータを「活かす」
3.医療ビッグデータで日本社会を「変える」
「つなぐ」材料は、電子カルテデータが最も有用だが、そこには個人を識別するIDによる連結が必要で、個人情報保護法の壁が立ちはだかる。
今後、同コンソは医療ビッグデータがもたらすベネフィットを国民に訴求し、幅広い連結と分析・評価を模索するとしている。
なお、同コンソは産官学政の有識者による組織で、企業会員は武田薬品工業、アステラス製薬、中外製薬など製薬内資大手、これに野村不動産、東芝、日興アセットマネジメントなどが参加し、全業種による医療ビッグデータへの取り組みを訴えている。
「医療ビッグデータ・コンソーシアム」オフィシャルホームページ
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