株式会社ファムがマンション向けEV充電サービス「ファムチャージ」を提供開始

都市部のEV充電課題を解決

2023/5/18 11:00

機械式駐車装置の製造・保守点検・改修等を行う株式会社ファム（所在地：神奈川県横浜市中区、代表取締役：野村　拓、以下、当社）は、2022年6月から開始した機械式駐車装置への充電器設置サービスに、新たに充電デマンド制御や充電利用料金の徴収をおこなう制御システムを自社開発し、2023年6月から「ファムチャージ」としてEV充電サービスの提供を開始いたします。

また、5月25日（木）～26日（金）の2日間、東京ビッグサイトで開催されるマンション総合EXPO2023に出展し、「ファムチャージ」を初めて展示いたします。

日本政府が掲げるEVシフトには充電インフラの整備が不可欠です。国土交通省の「EV/PHEV普及に関する調査報告書（2021年版）」によると、EVの充電場所のうち最も需要が高いのは自宅駐車場とされています。しかしながら、東京都心部をはじめとする都市部では、多くの住民が住むマンション（共同住宅）には未だ充電設備が整備されていない駐車場が数多くあります。これは限られたスペースにおける充電設備の設置場所の確保が困難なためとされています。このため、マンション（共同住宅）における充電インフラの整備、とりわけ機械式駐車場への設置が特に重要となります。

そういった背景のなか、当社は、機械式駐車装置の製造・保守点検・改修等における30有余年の経験を活かし、機械式駐車場へのEV充電装置の設置を含む充電サービス「ファムチャージ」を実用化しました。

一般に機械式駐車装置では、動く装置上のパレット（搬器）への電源ケーブルの配線の難易度から、EV充電器設置は難しいとされていますが、当社は多くの機械式駐車装置（二段式・多段式）へのEV充電設備の設置に対応します。これは、メーカーを問わず機械式駐車装置の豊富なメンテナンス実績により装置を熟知していることによります。

さらに、新たに開始する充電サービス「ファムチャージ」では、機械式駐車装置のパレット上への充電コンセント設置、充電用電源の引き込み、充電サービスの核となる自社開発の充電制御装置の設置、充電利用料金の徴収をおこなう課金サービスを含む充電環境を提供します。これにより、マンション内外の充電スポットに車両を移動することなく、機械式駐車場の利用区画に駐車しながら満充電まで充電することができます。

【ファムチャージの概要】

サービス名：ファムチャージ

サービス開始日：2023年6月1日

主な特長

１．機械式駐車場のパレットへのEV/PHEV普通充電コンセント(3kW)を設置

パレットの形状に合わせた専用のコンセントスタンド並びに充電ケーブルがパレットからの逸脱を防止するケーブルガイドを設置し、駐車装置内に充電用電源ケーブルを配線します。

永年のメンテナンス実績を活かした駐車装置の動きを妨げないケーブル配線技術により、充電中であっても駐車装置を通常通りご使用いただけます。

２．ファムチャージコントローラーを開発、専用ウェブアプリを提供

機械式駐車装置の制御・遠隔監視で培った独自のIoT技術により、充電サービスの核となる制御装置を開発しました。ファムチャージコントローラー1システムで最大16台のコンセントを遠隔制御します。

充電開始または予約のためのアプリケーション（以下、アプリ）にはスマートフォンへのインストールが不要でブラウザを用いるウェブアプリを採用しています。

充電サービスの利用者は、充電コンセント近傍に貼付しているQRコードを読み取り、専用サイトにアクセスします。充電開始・終了・決済を含む一連の流れはアプリ上で完結し、管理者を煩わせることがありません。

３．設置からアプリの運用、アフターサポートまで自社一貫体制

ファムチャージは、導入に際しての合意形成サポート、補助金等の申請代行、機械式駐車装置への充電用コンセントや制御装置の設置、アプリの運用、管理組合への充電利用料金の返戻、さらに導入後の保守点検、トラブル対応を含むアフターサポートまで一貫体制で提供します。導入前後にかかる様々なプロセスを集約することでスムーズな充電サービスの提供を目指します。