ウパダシチニブ30mg用法と用量、12歳以上のアトピー性皮膚炎小児患者治療薬として承認事項一部変更承認申請
2023年11月15日
アッヴィ合同会社
アッヴィ、ウパダシチニブ30mgの用法および用量について、既存治療で効果不十分な12歳以上のアトピー性皮膚炎小児患者さんへの治療薬として、日本における承認事項一部変更承認を申請
ー アトピー性皮膚炎は、かゆみの症状と掻破行動を繰り返すことにより、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るのが特徴 1,2
ー ウパダシチニブは 1 日 1 回経口投与するヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤で、日本において7つの適応症に対する治療薬として承認を取得
ー 国内第 III 相試験および2つの国際共同第 III 相試験のデータから得られた結果に基づく申請
ー 本申請を通じて、アトピー性皮膚炎患者さんへのさらなる貢献を目指す
アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、本日、既存治療で効果不十分な12歳以上のアトピー性皮膚炎小児患者さんに対する1日1回投与、ウパダシチニブ 30mgの用法および用量について承認事項一部変更承認を申請しました。ウパダシチニブは1 日 1 回経口投与する低分子のヤヌスキナーゼ(JAK) 阻害剤で、 アトピー性皮膚炎を含む7つの適応症に対する治療薬として承認を取得しています。ウパダシチニブは 2021 年 8 月に、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎を効能又は効果として製造販売承認を取得しました。現在、12 歳以上かつ体重 30kg 以上の小児に対しては「ウパダシチニブ15mg を 1 日 1 回経口投与」として承認を取得しています。
アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性疾患です。かゆみの症状と掻破行動を繰り返すことにより、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るのが特徴です1,2。広範囲におよぶ皮疹や強いかゆみによって睡眠障害や抑うつ症状等が現れることもあり、患者さんの生活の質(QOL)低下や社会生活に影響を及ぼすことがあります3。また、かゆみ等のアトピー性皮膚炎の症状による睡眠障害は、小児アトピー性皮膚炎患者さんの成長に影響を及ぼすと考えられています4。また、厚生労働省が 2000~2002 年に国内にて実施した調査では、アトピー性皮膚炎の有病率は 12~13 歳で 10.6%、18 歳で 8.2%5と、12~17 歳のアトピー性皮膚炎患者さんが多く存在することが明らかになっています。
現在、中等症以上のアトピー性皮膚炎に対する治療として、国内では副腎皮質ステロイド外用薬(以下「TCS」) が第一選択薬とされています。しかしながら、TCSで効果不十分、または外用療法が推奨されず全身治療を必要とする場合、成人のアトピー性皮膚炎患者さんに対しては、近年さまざまな治療選択肢が増えています。
一方で、中等症以上の小児アトピー性皮膚炎患者さんに対する治療薬は限定されているのが現状です。現在、ウパダシチニブについてアトピー性皮膚炎における用法および用量は「成人には15mg を 1 日 1 回経口投与する。なお、患者の状態に応じて 30mg を 1 日 1 回投与することができる。12 歳以上かつ体重 30kg 以上の小児には15mg を 1 日 1 回経口投与する」となっています。こうした状況から、小児アトピー性皮膚炎患者さんに対しても、30mgの用法および用量での1日 1 回経口投与として、新たな治療選択肢へのアンメットニーズがあると考えられます。
今回の承認事項一部変更承認申請は中等症から重症の成人および青少年アトピー性皮膚炎患者を対象とした、国内第 III 相試験(M17-377 試験)のほか、2つの国際共同第 III相試験(M16-045 試験および M16-047 試験)の結果に基づいています。
ウパダシチニブについて
アッヴィが自社開発したウパダシチニブは、低分子の選択的 JAK 阻害剤で、複数の免疫関連疾患の治療薬として開発が進められています。本剤は機能的選択性を示し、JAK2 のペアを介してシグナルを伝達するサイトカイン受容体と比較して、JAK1 または JAK1/3 を介するシグナル伝達を優先的に阻害します6。ウパダシチニブは 2020 年 1 月に、既存治療で効果不十分な関節リウマチの患者さんに対する治療薬として日本における製造販売承認を取得しました。また、2021 年 5 月には既存治療で効果不十分な関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、同年 8 月には、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎、2022年 5 月には既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎、同年 9 月には既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法、2023 年 2 月には X 線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、2023 年 6 月既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法、および維持療法の治療薬として、適応追加承認を取得しました。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。LinkedIn、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)やYouTubeでも情報を公開しています。
日本においては主に、免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がん、アイケアの領域、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスのポートフォリオで、製品の開発と提供に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookやYouTubeでも情報を公開しています。
1.Nutten S. Atopic Dermatitis: Global Epidemiology and Risk Factors. Ann Nutr Metab 2015;66(suppl 1):8–16.
2.Bieber T. Atopic dermatitis. Ann Dermatol. 2010;22(2): 125-37
3.Williams HC. Clinical practice. Atopic dermatitis. N Engl J Med. 2005;352(22):2314-24.
4.Silverberg JI, Garg NK, Paller AS, et al. Sleep disturbances in adults with eczema are associated with impaired overall health: a US population-based Study. J Invest Dermatol. 2015;135(1):56-66.
5.Takeuchi S, Esaki H, Furue M. Epidemiology of atopic dermatitis in Japan.J Dermatol.2014;41(3);200-4.
6.RINVOQ [Summary of Product Characteristics]. AbbVie Deutschland GmbH & Co. KG; May 2021. Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/rinvoq-epar-product-information_en.pdf
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 アッヴィ合同会社
- 所在地 東京都
- 業種 医薬品
- URL http://www.abbvie.co.jp/
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