「水害リスク・熱中症対策」「地中熱・排熱利用供給システム」が 「気候変動アクション環境大臣表彰」受賞
■当社が推進する2つの取り組みが受賞
2024年12月2日
大和ハウス工業株式会社
代表取締役社長 芳井敬一
大阪市北区梅田3-3-5
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、2024年11月12日、「令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰」において、「気候危機に負けない!ひと・まち・くらしを守る16の取組み」が「普及・促進部門(適応分野)」にて受賞しました。
また、未来工業株式会社(本社:安八群輪之内町、社長:中島靖、以下:「未来工業」)および株式会社大阪テクノクラート(本社:堺市、社長:西島一幸、以下:大阪テクノクラート)とともに行った「【全国展開】工場における地中熱と低温排熱の冷暖房への活用」が「先進導入・積極実践部門(緩和・適応分野両方)」にて受賞しました。
●「気候変動アクション環境大臣表彰」について 「気候変動アクション環境大臣表彰」は、「気候変動の緩和」および「気候変動への適応」への取り組みに関して、優れた功績のあった個人または団体に対して、環境省が表彰するものです。 1998年度に「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」として開始されましたが、昨今の社会における気候変動対策の動向等を踏まえ、2020年度(令和2年度)に「気候変動アクション環境大臣表彰」にリニューアルしました。 |
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1.「気候危機に負けない!ひと・まち・くらしを守る16の取組み」での受賞について
当社グループは、創業100周年にあたる2055年を見据えて、環境長期ビジョン“Challenge ZERO 2055”を掲げています。環境負荷“ゼロ”の挑戦に向け、3つの段階(調達、事業活動、商品・サービス)で、4つの環境重点テーマ(気候変動の緩和と適応、自然環境との調和、資源循環・水環境保全、化学物質による汚染の防止)に取り組んでいます。
最重点テーマの「気候変動の緩和と適応」については、徹底した省エネ対策の推進と再生可能エネルギーの活用により、ライフサイクルにおける温室効果ガス排出量ゼロを目指しています。また、気候変動による負の影響を回避・最小化する適応策により、気候変動リスクに強い事業活動の実践と、安全・安心な社会の実現に向けた取り組みを進めています。
なかでも当社は、「気候危機に負けない!ひと・まち・くらしを守る16の取組み」として、水害リスク・熱中症に対する取り組みに注力しています。本活動では、浸水対策をした物流施設における自治体との災害時連携協定の締結や、熱中症発症リスクを見える化し未然防止を図る環境センサー「WHEATHERY(ウェザリー)」の施工現場への導入などを推進しています。
こうした取り組みが高く評価され、この度「令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰」(普及・促進部門(適応分野))を受賞することとなりました。
(1)水害リスクに対する取り組み
当社は、日本各地で発生する豪雨や洪水などの水害リスクの低減を目指しています。その中で、浸水対策やBCP対策をした物流施設を地域の防災拠点として提供するなどの取り組みをすることで、水害発生時の被害低減に努めています。
当社の物流施設では、局地的な豪雨や台風による被害を最小限にするため、物流施設の建設前に浸水リスク評価や造成時の敷地の嵩上げ、雨水貯留浸透施設の設置などによる浸水対策を積極的に進めています。また、こうした物流施設において、近隣住民の避難場所や支援物資集積場所の提供などについて定めた災害時連携協定を全国17の自治体と締結しています。(2024年5月時点)
なかでも、長野県千曲市と協定を締結したマルチテナント型物流施設「DPL長野千曲」では、災害発生の際、施設内の休憩スペースの一部を開放するよう定めており、最大48人の受け入れが可能です。
【DPL長野千曲】
■その他の水害リスクに対する取り組み
ハザードマップ上で浸水域にある当社事務所での水害対策 |
災害時用の水や食料などの備蓄や災害時対応訓練の実施 |
サプライヤー工場での水リスク調査 |
災害時の停電において雨天でも約8日間電力を供給できる「全天候型3電池連携システム」の開発 |
グリーンインフラの考えを採り入れた住宅分譲地の開発 |
BCP対策をコンセプトとした民間建物の提案 |
雨水を貯留、浸透させ有効活用を促すグリーンインフラ技術「メビオトープ」の開発 |
浸透機能と保水機能を兼備した独自の土壌システム「レインガーデン」の構築 |
衛星SAR(※1)による広域豪雨災害被害の早期把握技術の開発・実証 |
気象予報データを活用した浸水アラートシステムの開発・運用 |
※1.人工衛星に搭載された「合成開口レーダー(SAR-Synthetic Aperture Rader)」。レーダーの反射を観測したSAR画像を解析することにより地表の状態の変化や地盤変位を求めることが可能。レーダーは雲を透過して地表に到達するため光学画像とは異なり悪天候時でも地表の観測が可能。
(2)熱中症に対する取り組み
当社は、近年平均気温が上昇するなかで、熱中症災害を重点対策事項の一つとしており、その未然防止に取り組んでいます。 2016年度には、環境センサー「ウェザリー」をメーカーと共同開発し、施工現場への導入を開始しています。「ウェザリー」は、温湿度・風速・人感センサーが内蔵され、基準値を超える温湿度を検知すると、表示灯と音声による警告と同時に管理者へメールで通知するため、遠隔地からでも状況を把握できます。 |
【ウェザリー】 |
■その他の熱中症に対する取り組み
施工現場や屋外店舗でのファン付き空調服の購入補助制度や配布の実施 |
施工現場の休憩所に設置する自動販売機の飲料を通常の半額以下で提供 |
施工現場の休憩所で使用する遮光ネットの製品化・使用 |
ダイワロイヤルゴルフが運営するゴルフ場での熱中症対策グッズ販売・カートナビゲーション対応 |
2.「【全国展開】工場における地中熱と低温排熱の冷暖房への活用」での受賞について
当社はカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに全事業における国内の建物を原則ZEHおよびZEB仕様とすることで、まちづくりにおける温室効果ガス排出量を2015年度比で63%削減する目標(SBT(1.5℃水準)認定(※2)取得)を設定しています。当社グループは事務所や工場、商業施設など多様な用途の自社施設のZEB化を推進し、自社施設で検証した「省エネ」・「再エネ」・「蓄エネ」の成果を、まちにある多様な建築物に活かすことで温室効果ガス削減を推進しています。
その一環として、当社は未来工業の垂井工場において、大阪テクノクラートと協力して、地中熱(井水)と生産設備の低温排熱を、水冷ヒートポンプで場内の冷暖房や生産設備の冷却に効率的に活用する「地中熱・排熱利用熱供給システム」を構築しました。
当社は自社施設などで検証した地中熱・排熱利用熱供給システムや自然採光ブラインドなどの省エネルギー対策の提案、設計・施工を行い、大阪テクノクラートは地中熱と排熱利用の空調システムに関する技術的アドバイスと施工を行いました。その結果、未来工業では、垂井工場でシステムを構築し、茨城・熊本の2工場でもシステム改良・改修したことで、一般的な建築物(※3)と比較して年間1,000tを超えるCO2排出量を削減することができました。今後も、未来工業では同様のシステムを残りの2工場に導入していく予定です。
こうした取り組みが高く評価され、この度「令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰」(先進導入・積極実践部門(緩和・適応部門両方))を3社で受賞することとなりました。
※2.世界の気温上昇を産業革命前より1.5℃に抑える水準の科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標。
※3.国土交通省が公布した「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」で定める基準建物。
【未来工業の垂井工場】 |
●当社の「気候変動アクション環境大臣表彰」受賞実績(※4)
令和2年度気候変動アクション環境大臣表彰 |
再生可能エネルギー100%でんきの街づくり |
令和3年度気候変動アクション環境大臣表彰 |
再エネの自給自足によるRE100への挑戦 |
令和4年度気候変動アクション大賞 |
【日本初】国内外5つの認証を取得 「みらい価値共創センター(コトクリエ)」 |
令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰 (今回) |
・気候危機に負けない! ひと・まち・くらしを守る16の取り組み ・【全国展開】工場における地中熱と低温排熱の 冷暖房への活用 |
※4. 前身となる「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」は、2007年、2009年、2019年に受賞しています。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 大和ハウス工業株式会社
- 所在地 大阪府
- 業種 建設業
- URL https://www.daiwahouse.co.jp/
過去に配信したプレスリリース
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タワーマンション「プレミストタワー千里丘」概要決定
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「カーボンニュートラルの実現に貢献する建築物木材利用促進協定」を締結
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12/13 10:08
総合災害モニタリングシステム「DoKo-moni」を開発
12/5 10:00
「第3回 建設人材育成優良企業表彰」において国土交通大臣賞を受賞しました
12/3 10:22
群馬県太田市と「災害発生時における支援協力に関する協定書」を締結
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札幌学院大学×大和ハウス工業が共同研究を実施
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情報連携ツール「合成スラブ判定ツール」を共同開発
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