木造で建築する商業施設と事業施設のBIM対応を本格開始

■非住宅事業の木造化・木質化を推進

大和ハウス工業

2025年5月29日

大和ハウス工業株式会社

代表取締役社長 大友浩嗣

大阪市北区梅田3-3-5

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大友浩嗣)は、2025年6月2日(月)より、木造で建築する商業施設と事業施設などの設計業務においてもBIM(※)対応を本格開始します。

※. Building Information Modelingの略称で、デジタルモデリングを使用して初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建築資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組み。

 

【木造建築対応のBIM設計環境(イメージ)】

 

 2020年10月、日本政府は「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、脱炭素社会の実現に向けた指針を策定。2021年10月には「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(通称:都市(まち)の木造化推進法)」の施行に基づき、「建築物木材利用促進協定」制度が創設されるなど、脱炭素社会の実現に向け、住宅分野のみならず、非住宅分野においても木材利用が進められています。

 そのような中、非住宅事業の木造化・木質化による脱炭素化のさらなる推進のため、当社が開発したBIMの設計・施工支援ツール「D-Rex」に、建設・製造業向けITソリューションなどを提供する応用技術株式会社が開発したBIMソフトウェア「Autodesk® Revit®」の拡張ツール「BooT.one®」を連携。木造で建築する商業施設や事業施設などの設計業務においてもBIM対応を本格開始します。

 当社がこれまで蓄積してきた鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物のBIMデータをもとに、応用技術株式会社が持つ木造建築向けの詳細設計に関する情報を付加することで、設計者が短時間で高精度な木造建築物を設計できる環境を整えていきます。

 今後も2050 年カーボンニュートラルの実現を目指すとともに、BIMを活用した技術開発や業務効率化を図り、建設業界のDX化を推進します。

 

ポイント

1.BIMツールの連携により木造建築向けの設計環境を構築

. 造建築用の建設資材の積算や施工シミュレーションに対応

 

導入背景

 建設業界では、デジタル技術やデータを活用することで働き方改革や人財不足、技術継承などの課題解決に繋げるDXの取り組みが加速しています。中でもBIMは、建物の3Dモデルを作製することで、 平面ではイメージしにくい建物をお客さまへ立体的に分かりやすく説明し、設計業務の効率化を図ることが期待されています。2026年春には国土交通省が推進する建築確認申請のデジタル化・効率化の一環として導入される新しい制度「BIM図面審査(BIM確認申請)」が開始予定で、建設業界全体のデジタル化・生産性向上を目指す取り組みが進められています。

 当社では2017年4月からBIMの推進を開始し、2020年には鉄骨造の商業施設や事業施設などの設計業務のBIM対応を完了させるなど、建設 DX の実現に向けたデジタル基盤を整備してきました。

 また、当社は脱炭素社会の実現に向け、2023年10月には、非住宅の木造・木質化を推進するプロジェクト「Future with Wood(フューチャー・ウィズ・ウッド)」を発足。2024年12月には、農林水産省と「カーボンニュートラルの実現に貢献する建築物木材利用促進協定」を締結し、2025年4月には、「Future with Wood推進部」を立ち上げるなど、取り組みをより強化しています。

 そしてこのたび、木造で建築する商業施設と事業施設などの設計業務においてもBIM対応を開始することとなりました。

 

1.BIMツールの連携により木造建築向けの設計環境を構築

 木造建築の設計には、当社が開発したBIMの設計・施工における支援ツール「D-Rex」と、応用技術株式会社が開発したBIMソフトウェア「Autodesk® Revit®」の拡張ツール「BooT.one®」を連携します。

 当社がこれまで蓄積してきたBIMデータに、同社が持つ木造建築向けの設計プロセスを組み合わせることで、木造建築の詳細設計や情報管理を効率化し、設計者が従来よりも短時間で高精度な設計を行える環境を構築します。

 

. 木造建築用の建設資材の積算や施工シミュレーションに対応

 木造建築をBIM対応させることにより、建物の構造材や壁、屋根、窓、ドアなどの部材のほか、様々な図面や数量表の作成のためのテンプレートを標準化し、建物の設計を効率化します。これまで鉄骨造向けとしていた柱や梁の構造や、構造の耐火被覆などを自動的に生成する機能を木造にも対応し、建設資材の積算を行えるようにしました。また、施工シミュレーションに対応するほか、省エネ効果等の試算も行うことができるため、建物オーナーさまへサステナブルな建物を提案できます。

 

【企画モデル(床・壁のみ)から構造モデルを自動生成】(従来の構造モデル自動生成機能を木造に対応)

 

【木造用の耐火被覆を自動作成】(従来の耐火被覆自動生成機能を木造に対応)

 

今後の展望

 当社は応用技術株式会社と「D-Rex」および「BooT.one®」の機能拡充を図ることで、木造建築物の運用時におけるエネルギー効率の可視化や、建材製造から施工までの過程で発生するCO2排出量の算定など、環境に配慮した建築物の設計・施工を推進していきます。

                                          

                              

Future with Wood」について

 https://www.daiwahouse.co.jp/business/fww/index.html 

 

 

 

 

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