「想い」がつなぐ伝統 ―早大ラグビー蹴球部、公式戦用ジャージを紙袋に再生―
創部107年のラグビー蹴球部が実現を目指す「サステナブルな社会」
2025年7月29日
早稲田大学
「想い」がつなぐ伝統 ―早大ラグビー蹴球部、公式戦用ジャージを紙袋に再生―
創部107年のラグビー蹴球部が実現を目指す「サステナブルな社会」
スポーツチームでの公式戦用ジャージの紙への変換は「国内初」の取り組み
早稲田大学ラグビー蹴球部【部長:恩藏 直人(早稲田大学商学学術院・教授) 監督:大田尾 竜彦】は、“早稲田ラグビー”の象徴として広く知られる「通称:赤黒ジャージ」を再利用し、ショッパー(紙袋)を製作するプロジェクトを開始しました。この取り組みは、廃棄される赤黒ジャージを資源として再利用することで、循環型社会やカーボンニュートラルへの関心を高めるきっかけとなることを目指しています。なお、本プロジェクトにおける紙袋の製造は、TOPPANクロレ株式会社にて行われています。
ラグビー蹴球部が着用する「公式戦用ジャージ」とは?
広く「赤黒ジャージ」とも呼ばれ、早稲田大学ラグビー蹴球部の“象徴”です。「緊張・創造・継承」の部訓のもとこのジャージをまとって戦う選手の姿は、100年を超える歴史の中で多くの方の記憶に刻まれてきました。
従来までの課題
公式戦や定期戦でのみ着用するジャージは、試合を重ねる中で損傷や劣化が生じることもあり、一定の使用期間を経た後は保管されるものの、再利用が難しい場合には焼却処分される状況にありました。
本プロジェクトを通じて、早稲田大学ラグビー蹴球部が社会課題解決に取り組む理由
ラグビーは“冬のスポーツ”と言われておりますが、年間を通じて練習や試合が行われております。
近年の急激な気温上昇により、練習時間の短縮、試合時間の変更など、年間活動計画の変更を余儀なくされており、気候変動はラグビー蹴球部にとっても無視できない課題となっています。
こうした背景を踏まえ、ラグビー蹴球部は「気候変動」という社会課題に対するアクションとして、廃棄予定だった公式戦用ジャージをショッパー(紙袋)へと再生させるプロジェクトを開始しました。衣類を焼却廃棄処分するよりも、紙に変換・リサイクルすることで、CO₂排出量を削減でき、自然への分解性にも優れていることから、環境負荷を軽減できます。
当初は「伝統の赤黒ジャージを再利用することに抵抗がある」「大学の一部活が社会課題解決に取り組むことの意義があるのか」などの声もありました。それでも、“伝統と誇りを刻む公式戦用ジャージ”だからこそ、「荒ぶる・日本一」を目指して戦った選手・部員の“想い”を形に残し、現役部員への応援につなげることができると考えました。
ラグビー蹴球部だけで実現できる環境負荷の軽減には限りがあります。また、社会課題解決を目的としたチームということでもありません。しかしながら、わずかであっても持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行うことが、「早稲田ラグビーを通じて、世の中の人々に夢と感動を届ける」というビジョン 実現に貢献できると考え、本プロジェクトを開始致しました。
早稲田ラグビーグッズ購入者にお渡しする「紙袋」に
今回製作する「紙袋」は、早稲田ラグビーグッズをご購入いただいた方に提供する予定です。今後はラグビー蹴球部の活動にご賛同いただける企業のロゴ(コーポレートアイデンティティ)を紙袋に掲載する機能を設けるなどにより、ラグビー蹴球部への新たな支援の輪を広げていきたいと検討しております。
また、ファンの皆様にとっても、グッズ購入を通じてエシカルな紙袋を利用することで、カーボンニュートラルについて一緒に考える機会になれば嬉しく思います。ラグビー蹴球部の本プロジェクトにより、企業のみならず、多くのファン(個人)の方々と共に具体的な社会課題解決の取り組みを進めていくことが可能となります。
今回のプロジェクトは、スポーツチームを通じて社会課題に取り組む新しい応援の形であり、持続可能な未来への一歩をともに踏み出す機会になると考えております。
早稲田大学としてのカーボンニュートラル実現の取組
早稲田大学では、2021年11月に「早稲田大学カーボンニュートラル宣言」を発表し、2030年代における温室効果ガス排出実質ゼロの実現を目指す「Waseda Carbon Net Zero Challenge 2030s」を掲げています。この宣言では、①CO₂排出量削減に向けた最先端の研究開発、②教育を通じたカーボンニュートラル・マインドの育成、③創立150周年となる2032年を目途としたキャンパスでの排出量実質ゼロの達成、という三位一体の取り組みを推進しています。
本プロジェクトは、このような大学の方針と連動し、スポーツを通じて環境課題に向き合う新たなアプローチとして位置づけられます。ラグビー蹴球部による公式戦用ジャージ再生の取り組みは、大学全体のカーボンニュートラル実現に向けた挑戦の一端を担うものであり、学生・教職員・卒業生・企業・社会が連携して持続可能な未来を築くきっかけとなることを期待しています。
早稲田大学ラグビー蹴球部 恩藏 直人 部長 コメント
「早稲田大学ラグビー蹴球部は、創部107年の歴史の中で、数多くの選手たちが“赤黒ジャージ”に想いを託し、仲間とともに挑戦を重ねてきました。ジャージには、“勝利への執念”、“仲間への信頼”、そして“未来への希望”が刻まれています。
今回の公式戦用ジャージのショッパー化(紙袋化)プロジェクトは、単なる資源の再利用ではありません。選手たちの“想い”を社会へとつなぎ、気候変動を中心とした社会課題に対してスポーツができることを問いかける新たな挑戦です。
私たちは、スポーツの力を信じています。今回のプロジェクトを通じて、早稲田大学ラグビー蹴球部がファンの皆様や企業の皆様そして社会と共に新たな価値を創造し、その価値を広げていくことで、より豊かで持続可能な社会を実現するための一歩となることを願っています。早稲田大学ラグビー蹴球部は、今年度も“荒ぶる・日本一”を目標にしながら、スポーツの枠を超えた社会的価値の創出にも挑戦してまいります。」
詳細は以下のWeb記事もご確認ください。
■早稲田大学ラグビー蹴球部
https://www.wasedarugby.com/?p=413750
■TOPPANクロレ株式会社
https://www.toppan-colorer.co.jp/topics/20250729
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- 業種 大学
- URL https://www.waseda.jp/top/
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