モンサント・カンパニー、人口増加に伴う需要増加を満たすための農業技術革新を発表

日本モンサント

農業技術ソリューションを提供するモンサント・カンパニー(米本社)が、2015年の研究開発の内容を発表。人口・食料問題や環境問題を見据え、資源を保全しつつ作物の収量を向上させるため、植物育種、バイオテクノロジー、農薬・生物農薬、精密農業から成るトータルソリューションの提供に向けた研究開発を紹介しています。

2015年1月20日

日本モンサント株式会社

モンサント・カンパニー、

人口増加に伴う需要増加を満たすための農業技術革新を発表

モンサント・カンパニーの研究開発パイプラインの年次アップデート、

持続可能な農業と食料安全保障のための技術革新に焦点

2015年1月7日 ミズーリ州セントルイス(米国)

農業生産者の役割が、かつてなく重要になっています。今後数十年、増加し続ける世界人口の需要に対して、農業生産がより持続可能な形で応えていけるかどうかが極めて重要な問題になります。農業生産者は既存の農地の中でより多くの作物を育てつつ、天候や、害虫、雑草、資源不足などの問題に対して、より効果的に対処することが求められます。農業生産者が、少ない資源でより多くの作物を生産し、作物の栽培の妨げになる諸問題を解決するために、技術革新が中核的役割を担うことになると考えられます。

モンサント・カンパニー(ニューヨーク証券取引所:MON)は幅広い農業ソリューションに投資し、生産者が直面する主要な課題に対応できるよう、また農業生産者が生産できる食料、作物量を増やし続けられるように支援を行っています。

弊社は、本日2015年1月7日、研究開発状況に関する年次アップデートの一環として、多分野にわたる新しい進捗を報告いたします。特に注目していただきたいのは、生産者により良い収穫を提供し、バランスの取れた食事をすべての人が、より得やすくするための、持続可能な農業ソリューションの提供に対する弊社のコミットメントです。

モンサント・カンパニーの最高技術責任者であるロブ・フレーリーは、「世界中の農業生産者は、2050年までに90億人を突破するといわれる世界人口に対し、バランスの取れた食事を提供する責任を負うことになります。この実現には、効果的に食料供給を倍増させる必要があります」とした上で、「科学と技術革新は、この難題に対応する重要な役割を担っています。モンサント・カンパニーの研究開発プラットフォームと関連パイプラインの進展、そして外部専門家との協力体制は、世界人口の将来的ニーズに応えるため、欠かせないものとなっています」と述べています。

モンサント・カンパニーは、植物バイオテクノロジー、すなわち遺伝子組換え作物における取り組みで広く知られていますが、それだけではなく、農業生産者へより良い製品を提供することに焦点をあてた「植物育種」、「作物の病害虫および雑草の防除」、「微生物製剤」、「BioDirect」そして「気象データのClimate Corporation」という、5つの研究開発プラットフォームを有してます。

基盤となる中核的研究開発プラットフォーム

モンサント・カンパニーの中核的研究開発プラットフォームは、植物育種、植物バイオテクノロジー、病害虫および雑草防除における進歩を最大限に利用して、病害や害虫、利用可能な水資源の制限などによる作物ロスを減らすための新手法を農業生産者に提供する体制を整えています。これらの技術改善は、投入資源を減らしつつ、同じ耕地面積からより多くの収穫を得るためのものです。本日発表したモンサント・カンパニーの技術革新は、以下の面から農業生産者を支援するものです。

●耕作地での作物の病害を軽減する

○トウモロコシ灰斑病(gray leaf spot)は、米国のトウモロコシ耕作地の半数以上に影響を与えており、収穫量の減少は最大で30%にも至ります。弊社は育種分野での技術革新を用いて、灰斑病抵抗性トウモロコシ(Corn Gray Leaf Spot Resistance)を発売する予定であり、病害管理の新たなオプションを生産者に提供できると期待しています。2014年に実施された研究開発段階での試験では、様々な病気の発生状況下で、1エーカーあたり30ブッシェル以上の収量改善が認められました。

○モンサント・カンパニーでは、育種分野での技術革新を用い、病害によるロスを劇的に減らせる病害抵抗性のピーマン品種の発売を始めています。研究開発段階での試験で、疫病抵抗性ピーマン(Phytophthora-Resistant Pepper)は、世界の多くの栽培条件で、作物収量の可能性を80%以上増加させることが示されました。農業現場から食卓へ届けられるピーマンの供給が増えることで、消費者、農業生産者の双方に実質的な価値がもたらされ、同時に、この病害のせいで過去に消滅してしまった地域農業が復活すれば、環境面から見ても重要な新しいツールとなります。

●同じ面積からより多くの収穫を得る

○害虫防除管理は、収量最大化を確実にするための重要な要素です。モンサント・カンパニーは、「SmartStax PROトウモロコシ」、「第三世代地上部保護トウモロコシ」、「第二世代害虫抵抗性大豆」、「Bollgard IIIワタ」の4つの次世代害虫防除技術を発表しました。これらの製品は、2010年代の終盤頃に生産者へ提供できる見込みです。

○研究開発プラットフォームの統合的アプローチにより、害虫防除のためのソリューションは、バイオテクノロジーの範囲を超えて広がっています。モンサント・カンパニーは、トウモロコシ、ワタ、大豆、野菜の線虫に幅広い防除効果を示す最近進んだ種子処理技術の分野で技術革新を続けています。2014年の研究開発段階での試験では、競合他社のものと比較して、1エーカーあたりトウモロコシで6ブッシェル、大豆で2ブッシェルの収量優位性が認められました。

○雑草は、貴重な水、栄養、日光を作物から奪います。最近発表された米国農務省(USDA)による認可を受けて、モンサントはBollgard II XtendFlexワタの試験的導入に向けて取り組んでいます。このブランド名で提供されるワタ品種は、Bollgard IIによる業界屈指の高い害虫防除効果の形質に加え、農業生産者が雑草の発生状況に合わせて最適な除草剤を柔軟に選択して散布できるXtendFlexという新しい形質を提供する品種です。

●地球の天然資源と気候変動の影響をより適切に管理する

○天候が作物収量に与える影響を低減することも、持続可能な農業の重要な側面です。乾燥は、農業生産者の収穫量に壊滅的打撃を与える可能性があります。本日の弊社の発表の中でご注目いただきたいのは、Genuity DroughtGard Hybridという乾燥耐性形質に、SmartStax PROの持つ害虫抵抗性と除草剤耐性形質を併せ持つ、幅広い用途向けの乾燥耐性トウモロコシ製品です。この製品はモンサント・カンパニーとBASF Plant Science社との共同開発の一環で、水資源の効率的な利用によって、高温と乾燥条件下における、より良い作物管理に役立つものです。

新たなプラットフォームがもたらす飛躍的ソリューションの可能性

弊社の最新技術プラットフォームが重視するのは、収穫できる作物の量を増やすだけでなく、自然資源の効率的な利用に役立つ技術革新を農業へ提供することです。データサイエンス分野における進歩、植物生物学・土壌微生物学における知見の積み重ねに牽引され、モンサント・カンパニーとNovozymes(ノボザイムズ)社との提携によるBioAg Alliance、BioDirect、Climate Corporationといったプラットフォームは、持続可能な農業を支援する新しいアプローチを農業生産者に提供します。農地管理の効率化に向けたアプリケーションのシームレスな接続性にせよ、土壌の健全性における進歩にせよ、モンサント・カンパニーの成長プラットフォームは、様々な形を通じて、生産者が持続的により高い単収を得られるよう、統合的な管理システムのためのソリューションを提供いたします。

ロブ・フレーリーは、「農業生産者が、作物の管理方法について1年間に下さなければならない重要な判断は、40から50に上ると言われます。Climate BasicおよびClimate Proのアプリケーションのアップグレードにより、これら判断の材料となるより良い情報を提供し、生産者の収量向上と自然資源の利用削減に役立ちます」とした上で、「精密農業(precision agriculture)の効率性を、BioAg Allianceを通じて得られつつある素晴らしい成果とを組み合せたとき、この統合的なシステムの本当の価値が明らかになります」と述べています。

本日発表された新しいプラットフォームの技術革新は、農業生産者に対し、以下のような手法を提供します。

●収穫できる作物を増やす

○BioDirectプラットフォームは、植物の病気、害虫、雑草の防除、およびミツバチの健康の改善に焦点をあてた、新しいツールの開発に重点を置いています。今年、ジャガイモに被害を与える害虫を防除するための、BioDirect害虫防除コロラドハムシ(Colorado Potato Beetle)プロジェクトにおいて、BioDirectプラットフォームとしては、初めてとなるフェーズ2への進捗がありました。

○Climate Corporationによる情報処理技術における進展は、意のままに精密農法を実践する力を農業生産者へ提供します。Climate BasicおよびClimate Proのアプリケーションにおけるソフトウェアと接続性の強化により、インターフェースの使いやすさが向上し、シームレスな接続性が提供されます。

●地球の自然資源の管理を改善する

○トウモロコシ生産者を対象とした、Climate CorporationのNitrogen Advisorツールがアップグレードされ、土壌給水モデルと、土壌温度シミュレーターが新しく組み込まれる予定です。これにより耕作地の窒素成分量のより効果的な追跡と管理が可能になります。

○モンサント・カンパニーとNovozymes(ノボザイムズ)社との提携によるBioAg Allianceは、自然に生存する微生物を利用して土壌を改善し収穫量を向上することに重点を置いた、業界でも最先端の微生物プラットフォームであり、通年では初めてとなる結果が良好でした。トウモロコシと大豆で試験された微生物上位10系統では、平均してそれぞれ4ブッシェルと2ブッシェルの収量増加を示しています。

資料

モンサント・カンパニーの研究開発パイプラインに関するより詳しい情報は、弊社ウェブサイトwww.monsanto.com/pipelineをご覧ください。また本日、2015年度第1四半期の決算も併せて発表しており、研究開発パイプラインにある各種プロジェクトの最新情報も含まれております。決算発表について詳しくは、プレスリリースおよびwww.monsanto.comに掲載された参考資料をご覧ください。

モンサント・カンパニーからのプレスリリース全文は以下からご覧いただけます(英文)。

http://news.monsanto.com/press-release/products/monsanto-showcases-ag-innovations-support-demands-growing-population

モンサント・カンパニーは、人口が増え続ける世界の人々に必要な食料を供給するために役立つ広範囲なソリューションを提供することに取り組んでいます。弊社は、果物や野菜からトウモロコシ、大豆やワタといった主要穀物まで、農業生産者が十分な量の栄養のある食料を生産するのに役立つ様々な種子を生産しています。弊社は、農業生産者が、天然資源を保全し、農業を改善するためのデータを用い、水や他の重要な資源をより効率的に使用し、そして作物を害虫や病気から守るために役立つ持続可能な農業ソリューションを提供するため尽力しています。プログラムやパートナーシップを通じ、弊社は、農業生産者、研究者、非営利団体、大学など、世界的な課題に取り組む人々と協力し合っています。モンサント・カンパニーや弊社の取り組み、および問題解決のため献身的に取り組んでいる20,000人を越える従業員についての詳細は、discover.monsanto.com および monsanto.comをご覧ください。ツイッターのwww.twitter.com/MonsantoCoやブログのwww.monsantoblog.comのBeyond the Rows、或いは、弊社のNews Release RSS Feedを購読されますと、さらに詳細な情報をご覧いただけます。

日本モンサント株式会社の取り組みや事業についての詳細は、こちらをご覧ください。

http://www.monsanto.co.jp/

この件に関するお問い合わせ先

日本モンサント株式会社

広報部 佐々木/内田

TEL: 03-6226-6081  FAX: 03-3546-6191  E-mail: bio.info@monsanto.com

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

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