《 INFLUX × 佐賀玄海漁業協同組合 》 玄界灘のブルーカーボン形成や地域振興で包括的連携協定締結

=“2050年カーボンニュートラル”の実現に向けて共創=

INFLUX

全国に再生可能エネルギーのインフラ構築事業を展開する株式会社INFLUX(本社:東京都港区、代表取締役社長 星野 敦、以下「インフラックス」)は、佐賀玄海漁業協同組合(本所:佐賀県唐津市、代表理事組合長 川嵜 和正)と、未来へつなぐ持続可能な社会構築の実現に向けて、ブルーカーボン形成に関する、経済面の検証、環境面の検証、及び安全面の検証を行い、持続可能な水産事業を具現化することと地域活性化の推進についての連携協定を締結しました。

事業実施エリアと調査イメージ写真

 

 

株式会社INFLUX:https://influx-inc.com/

佐賀玄海漁業協同組合:https://www.jf-sagagenkai.or.jp/

 

 本協定は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、インフラックスと佐賀玄海漁業協同組合が取り組むための連携協定です。連携内容では玄界灘海域において漁獲量に大きな影響を与えるブルーカーボン形成に向けての検証活動や、ブルーカーボン形成を通じた新たなビジネスを創出する経済面でも連携を図り、そこから生まれる雇用創出や、インフラックスが得意とする他業種との連携を活かした地域の産業活性化、同組合管轄下の漁場で獲れる水産物の効果的なプロモーション、更には玄界灘の魅力を伝えるための観光振興策や新たなチャレンジに向けての教育・人財育成など、佐賀玄海漁業協同組合と共に様々な角度から“未来へつなぐ持続可能な社会構築”を共創してまいります。

 

連携協定の背景について

佐賀玄海漁業協同組合は、佐賀県北西部の玄界灘に面した6つの離島を含む2市からなる協同組合で、唐津や呼子などの漁港を擁し、対馬暖流の影響下にある壱岐水道の外海漁場と唐津湾や伊万里湾等の内湾漁場がある日本有数の好漁場となっています。しかしながら、近年の漁業を取り巻く環境は、燃油コストの増加、水産資源の減少、魚価の低迷、漁業の担い手不足など厳しいものとなっており、新型コロナ感染拡大による需要低迷なども相まって、同地区の漁獲量は2010年の1万282トンに比べて、2019年には3,006トンと約3割にまで減少しています。

 

この度の連携協定では、厳しい環境下にある佐賀玄海漁業協同組合とインフラックス並びに関連企業であるMOBA再生株式会社(以下、MOBA再生)が連携し、まずは漁獲量に影響の大きい水産資源環境の保全・再生を図るため、呼子港沖合約500メートルの玄界灘に位置する加部島周り全域となる約200ヘクタール(東京ドーム約43個分相当)の広大な海域において、ブルーカーボン形成に関する調査を開始します。佐賀玄海漁業協同組合との協定は、インフラックスが目指す地域シンボル産業「MOBA農場」の構築を共創する第一歩となるものです。

 

ブルーカーボン形成について

ブルーカーボンは、藻や水草、マングローブなどの海洋植物が光合成で二酸化炭素(CO2)を吸収して海洋生態系が貯めこむ炭素のことで、海洋植物は陸の植物と異なり、枯れたあとでも数百年単位で炭素を貯めこむことができると言われています。そのCO2の吸収源であるブルーカーボンを形成しているのが主に海藻が生い茂る「藻場」になります。産卵や保育、摂餌等の場として魚介類が集まる「藻場」は日本の漁場に数多く存在していましたが、磯焼けなどの環境変化で年々消滅してきており、ブルーカーボンの保全は水産業において大きな課題となっています。

 

海洋植物の消失による貯蓄CO2放出イメージ

MOBA再生は、2022年9月より東北大学の青木 優和教授との共同研究( https://kyodonewsprwire.jp/release/202208315773 )で、全国各地の異なる藻場環境にも応用できる、地域環境に順応した効率的で効果的な「藻場再生手法」を研究開発しています。現在当研究では、地球温暖化などで悪化した環境でも生き残る「環境に強い藻の種=エリートシード」を見つけ出し、人為的な操作は一切行わずに養殖・増殖して海に戻す研究を進めています。この度の連携協定では、まずは交通網など最も調査に適した環境下にある加部島周辺海域でブルーカーボン形成への検証を青木教授と共に協働して取り組んでまいります。また、加部島での検証を行った後は、その調査結果を元に佐賀玄海漁業協同組合が管轄する各漁場へも順次調査を広げ、環境面・安全面での検証を行ってまいります。

 

ブルーカーボンとビジネス創出の関連性について

ブルーカーボン形成を図ることは地球温暖化の要因となるCO2の増加を抑制するため、その保全活動が認められれば、取り組む漁業関係者からCO2吸収量を企業などが買取れるブルーカーボンクレジット「Jブルークレジット」が発行されて売買できるようになり、新たなビジネスを創出できる可能性も秘めています。インフラックスでは佐賀玄海漁業協同組合と連携・協働して、こうした新たなビジネスを共創し、経済面においても玄界灘における持続可能な水産事業並びに地域活性化を推進してまいります。

 

MOBA農場」について

インフラックス及びMOBA再生はこれまで藻場の再生に有効とされるフルボ酸鉄を活用し、海洋環境の回復を目指して藻場造成の実証実験を行ってきました。この度の連携協定では、藻場造成をひとつの大きな事業ととらえ、農場経営をコンセプトとした「MOBA農場」を地域のシンボル産業とするべく佐賀玄海漁業協同組合と共創して取り組んでまいります。「MOBA農場」は、農場建設(藻場再生・造成)からはじまり、藻場で固定したブルーカーボンクレジットの創出・販売、藻や磯焼け対策として捕獲したウニの製品化、農場の管理・保全やCO2固定量のモニタリング等、オペレーション、マーチャンダイズ、メンテナンスまでを包括的に行う事業となります。

 

地域特性を考慮し、各地域が持続的且つ自立的な藻場再生を実現することにより、ビジネスや雇用創出など含め地域創生の出口戦略まで見据えた包括的な地域活性化策を提案する「MOBA農場」事業を積極的に推進してまいります。

 

連携協定の締結について

 

《佐賀玄海漁業協同組合 代表理事組合長 川嵜 和正様のコメント》

 

この度、株式会社INFLUX様と連携協定を締結させていただくこととなりました。漁業を取り巻く環境は年々厳しいものとなっています。そのような中で、私たちは「漁業者の生活の向上と地域の発展」と「消費者の皆様に安全で安心な水産物を安定的に供給すること」を使命として組合活動に取り組んでまいりました。株式会社INFLUX様との共創は、減少する漁獲量に歯止めをかけ、未来へこの日本有数の好漁場を継承してゆくための第一歩となります。豊かな海を維持し、漁家経営を持続可能なものとし、地域経済に貢献するためにも、玄界灘のブルーカーボンを保全し、組合員、関係団体とも協力して、環境面・安全面に配慮しつつ新たなビジネスの創出にも積極的に取り組んでまいります。

 

《株式会社INFLUX 代表取締役社長 星野 敦のコメント》

 

インフラックスは、地域創生を主軸とした事業展開を理念としており、再生可能エネルギー事業による新たな産業や雇用機会の創出、地元企業や地元港湾関係者、地元金融機関、漁業関係者などとの共生など地域経済波及効果の最大化を目指しています。この度の佐賀玄海漁業協同組合様との連携協定では、環境面・安全面に十分に配慮しブルーカーボン形成を図り、且つ地域の雇用や活性化につながるビジネスを共創し、来る2050年カーボンニュートラルの実現に向けて連携させていただくものです。インフラックスは海洋での環境調査をはじめとした様々な環境問題への解決に知見と実績を有しています。関係会社のMOBA再生では、豊かな海の源となる「藻場」の再生に向けての取り組みを続けています。こうした活動を佐賀玄海漁業協同組合様と連携して行えることは大変大きな意義があります。また今回の取り組みは、インフラックスが実現を目指している、地域シンボル産業としての「MOBA農場」の構築の先駆けともなるものです。今後も佐賀玄界灘の地域振興に積極的に参加させていただき、佐賀玄海漁業協同組合様及び地元の皆様と協力しながら、地域の振興・発展に貢献してまいります。

 

佐賀玄海漁業協同組合について

佐賀玄海漁業協同組合は、玄界灘に面する佐賀県の北西部に位置し、東は福岡県、西は長崎県に接し、6つの離島を含む2市からなる協同組合です。唐津や呼子などの漁港を擁し、海岸線は屈曲に富むリアス式海岸でそのほとんどが玄海国定公園に指定されています。漁場としては対馬暖流の影響下にある壱岐水道の外海漁場と、唐津湾や伊万里湾等の内湾漁場とがあり、どちらも日本有数の好漁場となっています。主な漁法としては、タイやブリなどの高級魚の釣り、延縄をはじめ、マダイのごち網、小型底引き網、船びき網等があり、外縁域ではイカ釣り、アカムツやトラフグの延縄等が行われています。内湾では、カキやヒオウギなどの二枚貝、ウニ、車エビ、真珠等の養殖も盛んです。

 

<組合概要>

組合名  :佐賀玄海漁業協同組合

代表者名 :代表理事組合長 川嵜 和正

本所所在地:佐賀県唐津市海岸通7182-233

設立年月 :2012年4月

URL   :https://www.jf-sagagenkai.or.jp/ 

事業内容 :共済事業・購買事業・販売事業・製氷冷凍事業・加工事業・利用事業・漁業自営事業・指導事業

 

株式会社INFLUXについて

世界の経済成長、人口増加と共に進んできた地球環境問題は、近年顕在化してきた地球温暖化による異常気象をはじめ、石油や化石燃料といった枯渇する資源や原子力に依存する社会、森林伐採や海洋汚染等の環境破壊など、すでに私たちの生活にも深刻な影響を及ぼし始めています。インフラックスが進める再生可能エネルギー事業は、枯渇することのない太陽や風を利用するサステナブルな事業です。インフラックスでは、これまで積み上げてきた再生可能エネルギーの設計、開発、実施の実績を活かし、世界の主力エネルギーのあり方を持続可能なものへと変えていきます。更に、開発に伴う環境への影響を最小限に留めながらも、新たなシンボル産業として地域の雇用を生み出すことで、地域経済に貢献し、地域の自然と暮らしの調和とサイクルを実現し、再エネ主力電源化と共に、今ある環境と社会を未来へと引き継げる「持続可能な社会」の実現を目指しています。

 

<企業概要>

法人名  :株式会社INFLUX

代表者名 :代表取締役社長 星野 敦

本社所在地:東京都港区新橋6-17-21 住友不動産御成門駅前ビル10F

設立年月 :2018年3月

URL   :https://influx-inc.com/ 

事業内容 :国内外における再生可能エネルギー発電事業のプロジェクト開発・設計・施工・運営管理

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