~阪神・淡路大震災から30年~ 震災の教訓を次世代に繋げ!

兵庫県立舞子高等学校 環境防災科の防災教育を特集

尾西食品

 尾西食品株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長 市川伸介 ※以下、尾西食品)は、防災食・備蓄のリーディング カンパニーとして、 ”アルファ米”をはじめとする非常食を製造・販売。 専門家のアドバイス、被災者の声を通して日常の防災意識を高める活動を進め、2021 年3月より、公式サイトにて防災コラムの発信をしております。今回は、1995年1月17日の発災から30年を迎える阪神・淡路大震災の教訓を伝え、防災リーダーを育成している兵庫県立舞子高等学校 環境防災科の鈴木あかね先生、小寺真穂先生と生徒の皆さんに防災教育や活動について取材しました。

 

 

〜学校の取り組み〜

――環境防災科設立経緯と活動について

 舞子高等学校の環境防災科は、阪神・淡路大震災の経験と教訓を次世代へ繋げ、次世代の防災リーダーを育成するため、2002年に全国で初めての「防災専門学科」として設置されました。環境防災科の教育課程の1/3は環境、防災に関する専門科目で、外部講師による授業や校外学習等も多くあります。生徒が地域交流やボランティアなど積極的に取り組める環境にあり、主体性をもって多様な人々と協働して学んでいます。具体的には学校で避難所が開設された際の食料の配分や配布場所、トイレの衛生面など細かいところまで想定し、避難所運営や備蓄食品の栄養面の課題についても勉強したり、環境防災科の生徒が毎学期末に普通科の生徒や教職員向けに防災授業をしたりしています。

 

――専門科目「人と防災」 調理実習 パッククッキングの様子

 

 

〜生徒のみなさんの活動と想い〜

 ――管理栄養士になって被災地でも活躍したい(山内皓成さん)

 

 

 舞子高校に行きたいと思ってオープンハイスクールに参加した時に環境防災科を知りました。ボランティア活動でも有名と聞いて興味を持ちました。環境防災科に入ったからには、阪神・淡路大震災のことについて周りに伝えて、風化させないようにしなければならないと思っています。災害時の食についてもとても関心があり、卒業制作では非常食のアレンジレシピを作りました。将来は管理栄養士になって被災地で活動していきたいですし、災害食を作る仕事にも携わりたいと思っています。

 僕たちは環境防災科で3年間防災を学ぶことができましたが、他の高校で興味を持っている学生が防災を学びたいと思ったら、積極的にボランティアなどに参加して、防災に関わる環境を自分で作ってみて欲しいと思っています。

 

 ――防災を身近に感じてもらえるように伝えたい(寺川侑那さん)

 

 

 阪神・淡路大震災のことは名前しか知らない状態で環境防災科に入り、授業で学び、無知がこんなに怖いのだということを知りました。普段の街並みからは本当に地震が起きたかどうかを想像する事は難しいですが、事前に色々調べて、実際に被害の大きかった神戸の長田のまちあるきをして、震災後に区画整理があって街の様子が変わったことや、火事の延焼が抑えられた公園では、焼けた木がまだ黒く残っているのを実際に見たりして、震災が街や人の命を奪う恐ろしいものだと実感しました。入学する前も防災が大切と解っていましたが、入学してから3年間学んだことでより自分事に捉えることができるようになったと思います。興味を持ってない人や身近に感じていない人にも、防災を難しいものとは思わずに自分の命を守るための自分事として考えて欲しいと思っています。

 私は震災から30年の年に、環境防災科の3年生であることに意味を感じていて、震災を経験していない高校生の私たちが「風化させない」という想いを込め、更に若い世代に災害や防災に興味をもって身近に感じてくれるように伝えたいし、伝えなければならないという使命を感じています。

 

 ――能登半島地震のボランティア活動(川中蒼空さん)

 

 

 中学生の時に阪神・淡路大震災の特集をTVで見て、人の命はこんなにも簡単に奪われてしまうのかと思い、そこから僕は将来の夢でもある救急救命士になるため、まずは舞子高校で防災を学ぼうと思いました。

 3年間の学びの中では、能登半島地震の被災地支援ボランティアに何回も参加させてもらったことが、一番印象に残っています。能登はその後の豪雨もあって復旧活動をもう一度やり直さなければならない厳しい状況におかれています。発災当初は、現地の方々とは地震の話が多かったのですが、何度も行くうちに震災とは関係のない話題もしてくれるようになり、被災者との関わり方や接し方、気持ちの面について、これまで学校で学んだことを活かせたと感じています。

 舞子高校では生徒が体験者の話を聞いてそれを伝える「語り継ぐ」取り組みがあり、僕自身も一番大切にしています。聞かせていただいた話を他の人に伝える際には、内容を必ず自分の中で整理して伝えるように心掛けています。相手に上手く伝えられているかは解りませんが、一生懸命に伝えたら気持ちは伝わると思っています。

 僕たちが生きている間に南海トラフ地震が起こると言われていますが、僕たちだけが防災のことを知っていても意味がないと思いますので、全国の高校生が防災についてもっと興味を持って欲しいと思っています。そのために僕たちはこれからも語り継いでいきたいですし、僕たち高校生ができることは、自分の命は自分で守るという自助や、地域共生では共助の大切さといった事を、高校生ならではの視点で伝えていく事だと思っています。

 

〜防災教育とは〜

――先生から見た生徒の成長

 生徒たちは口々に「震災から30年という時間を経たいま、高校3年間に災害や防災について学んできた私たちが、後世に伝えていかなければならない」と言っていると思います。生徒たちに「必要以上に背負わせている」との意見もあるかもしれませんが、今の3年生は入学した時から阪神・淡路大震災から30年に3年生になるのだという事は理解していましたし、私たち教員からも伝えてきました。

 生徒のこの3年間を振り返ると、生徒自身で出来ることや気づけることが増えたと思います。色々な経験をする中で、単に経験するだけで終わらせるのではなく、それを通じて今まで以上に何ができるのかを考えられるようになってきたと感じています。環境防災科で学んだ以上は、「無関心ではダメ」「他の人に寄り添う気持ちを大切にする」「行動に移す」と伝えてきましたが、これらの事を実践できる生徒が増えてきた点が大きな成長だと思います。

 

――教員も一緒になって勉強する

 「いかに防災を自分事として考えてもらうか」を教えることを大切にしていますが、なかなか難しいことが多くあります。例えば、授業で教えたのに実際に被災地に行ったら何もできなかった事もありました。実際に足を運ばないと解らないことがたくさんありますので、教員も機会があればできるだけ多くの所に行くようにしています。

 生徒に教えるというよりは教員も一緒に勉強している気持ちですし、我々には無い良い気づきを生徒に教えられることもあります。防災教育には指導書があるわけではなく、自分たちで作っていく必要がありますし、正解はないのです。我々教員も日々努力し「色々な機会を作っていく」「自分に置き換えて考える」ことを大切に、生徒たちに教えるようにしています。

 

――防災教育とは

 

 

  高校で災害や防災について専門的に学ぶ学科を設けているのは多賀城高校(宮城県)と舞子高校の2校だけですが、防災教育はこの2校だけの特別なものではありません。もちろん舞子高校ならではの専門性を高める教育はありますが、各校の特色や地域の特性に合わせて他の学校でも取り組めることはあると思っています。

 防災は身近に溢れているのです。災害のことを毎日思って暮らすというのではなく、何かあった時には自分の命を守れる人であって欲しいと願って、日々教育を行っています。ただ単に「やってみて楽しかった」とか「面白かった」で終わってしまっては、学びになりません。人間はいざという時、学んだものしか出せないものです。そういう時に力を発揮できるような人になって欲しいというのが、我々の防災教育の願いなのです。

 舞子高校の教育の底辺に流れているものは、奇を衒うとか目新しいものに飛びつくとかいうことではなくて、基本的な学びを大切にしていることです。「阪神・淡路大震災の教訓を語り継いでいく」・「次世代の防災リーダーを育てる」という核の部分をぶらさずに、ごく普通の高校生に「自分事として考えられる」強さを育てていくことなのだと思っています。

 

WEBはこちら https://www.onisifoods.co.jp/column/detail.html?no=26

 

兵庫県立舞子高等学校

環境防災科 https://www.hyogo-c.ed.jp/~maiko-hs/bannerkanbou.html

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尾西食品株式会社

・事業内容:長期保存食の製造と販売

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プレスリリース添付画像

川中蒼空さん

先生と生徒

山内皓成さん

寺川侑那さん

写真提供:神戸市

尾西食品商品

専門科目「人と防災」 調理実習 パッククッキングの様子

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