FIFAワールドカップ2026北中米大会に関する全国1万人アンケート調査結果

日本代表は優勝をねらえると回答した割合は27.0% 評価できる成績ラインは「ベスト8」が最多(28.0%)

産業能率大学

産業能率大学スポーツマネジメント研究所(所長:中川直樹 情報マネジメント学部学部長)は2026年5月29日から6月2日にかけて、日本時間の6月12日に開幕するFIFAワールドカップ北中米大会(以下W杯2026)に関する全国アンケートを実施しました。調査対象は47都道府県在住の男女1万人です。

質問内容は、グループリーグや優勝国の結果予想、日本代表の成功評価ライン、代表選手の部門別投票などです。

1.今大会に関する意識調査 (N=10,000)

 

2.今大会における日本代表の「評価できる成績」ライン (N=10,000)

今大会は12グループ各上位2チームに加えて、3位の成績上位8チームを含む計32チームが決勝トーナメントに進出します。

 

3.今大会の優勝国予想 (N=10,000)

 

4.日本代表選手の部門別ランキング ※認知率以外は各選手の認知率を分母に算出。[]の数字は背番号。

 

1.今大会に関する意識調査 (N=10,000)

今回のW杯2026のグループリーグは、従来の8グループから2チームずつ16チームが決勝トーナメント(以下、決勝T)に進出する方式とは異なり、全12グループからの上位2チームに加えて3位の成績上位8チームを含む計32チームが決勝Tに進出します。その「出場国拡大」について知っているかを尋ねたところ、認知率は26.0%でした。

 

開催地が北中米であることから時差が想定されます。日本代表のグループリーグ3試合の開始時刻は、第2節のチュニジア戦(メキシコ・モンテレイ)こそ6月21日(日)13:00ですが、第1節のオランダ戦(アメリカ・ダラス)は6月15日(月)の早朝5:00、第3節のスウェーデン戦(アメリカ・ダラス)は通勤・通学時間と重なる6月26日(金)の8:00です。リアルタイムでの観戦希望が4割近くに上りますが、仕事や学校を休みにしてほしいとの意見は約3割でした。

 

今年3月に開催された野球の世界大会WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)ではNetflixによる独占配信が注目されました。国内で全104試合をライブ配信するDAZNは、W杯2026開催期間に合わせ、「DAZN Standard」(月額4,200円)を特別価格の1,980円、サッカー専用プランの「DAZN SOCCER」(月額2,600円)を加入後3か月月額980円で特別提供しています。ただし、W杯2026は注目度の高い試合は地上波(NHK・日本テレビ系列・フジテレビ系列)でも放送され、特に日本戦はすべて地上波で視聴できることから、DAZNのキャンペーン認知や利用予定は限定的のようです。なお、「サッカー日本代表のグッズ」の所持や購入予定も、それぞれ10%程度でした。

 

「日本代表が着実に力をつけてきた」と過半数の回答者が支持しました。前回W杯2022カタール大会では、グループリーグで優勝候補のドイツとスペインを撃破した日本代表。親善試合とはいえ、昨年10月にはブラジル代表を前半0-2からの劣勢を跳ね返して3-2で大逆転勝利、今年3月には敵地ウェンブリーで対戦したイングランド代表に1-0と勝利しました。これらの戦績から、「優勝も夢ではない」と考える人も少なくないようです。

前回カタール大会では、優勝したアルゼンチンをはじめ、グループリーグでアルゼンチンに歴史的勝利を収めたサウジアラビアが「国民の祝日」を設けて話題になりましたが、日本が初優勝した場合に祝日が望ましいと考える割合は32.9%でした。

 

2.今大会における日本代表の「評価できる成績」ライン (N=10,000)

サッカーW杯における男子日本代表の最高成績は4大会で記録した「ベスト16」(2002日韓大会、2010南アフリカ大会、2018ロシア大会、2022カタール大会)です。すなわち、決勝Tで勝利したことはまだありません。本大会は決勝T進出時点ではベスト32という変則的な大会ではありますが、どこまで勝ち進んだら「評価できる成績」かを尋ねました。

前章において「優勝をねらえる実力がある」と3割近い人々が回答しましたが、「優勝でなければ評価できない」と考える割合は1割にとどまり、一番多くの回答が集まったのは「ベスト8」の28.0%でした。「ベスト16の壁」を超えたら評価できると考える人が76.4%に及ぶ現実的な結果とはいえますが、決勝Tで2勝を挙げることが求められているという点では、決して低いハードルとは言えないでしょう。少なくとも決勝Tでの初勝利は「評価できる成績」の必須条件といえそうです。

累積回答率の計算が0.1ポイント違っているセルが存在するのは、小数点以下第2位を四捨五入しているためです。

 

3.今大会の優勝国予想 (N=10,000)

今大会の優勝国予想については、最初に「決勝T進出チーム予想」を尋ねました。回答はA~Lの12グループにおいて各3チーム以内、かつ全グループでの合計チーム数が32チーム以内になるように制御しました。その上で、決勝T進出に選んだチームを対象に「優勝国予想」を1チームだけ選んでもらいました。

 

3-1.決勝トーナメント進出チーム予想

上位32チームの境界線は、グループJの「アルジェリア」(10.7%)とグループCの「モロッコ」(10.6%)の間となりました。この基準を超えた32チームを太字で示しました。開催国の「メキシコ」が10位(グループA 33.7%)、「アメリカ」が14位(グループD 24.3%)、「カナダ」が27位(グループB 11.8%)といずれも基準をクリアしましたが、グループA、グループDでは全4チームが含まれるなど、予想が難しかったようです。

そのような中で、唯一過半数が決勝T進出を予想したのがグループCの「ブラジル」(53.7%)でした。2位がグループEの「ドイツ」(49.4%)、3位がグループHの「スペイン」(48.8%)、4位がグループIの「フランス」(47.9%)、5位がグループJの「アルゼンチン」(47.7%)、6位がグループLの「イングランド」(44.9%)とつづき、グループFの日本は7位となる43.8%でした。

3-2.優勝国予想

優勝国予想の1位も決勝T進出予想につづき「ブラジル」が1位でした。2位は期待も込めて「日本」であり、この2国に票が集中しました。2026年6月6日現在のFIFA/Coca-Cola世界ランキングと比較すると、5位の「ドイツ」は本調査の回答者の順位の方が高く、逆に6位の「アルゼンチン」はFIFAランキングの順位の方が明らかに高い結果となりました。

本研究所では2022カタール大会においても同様の調査を行っているため、その順位も掲載しました。「ブラジル」(25.9%)の1位は変わりませんが、前回の方が圧倒的な得票率でした。当時5.7%で4位だった「日本」が大幅にポイントを上げている点は、第1章で述べた「優勝をねらえる実力があると思う」の肯定率がここ数年で上昇したことを裏付けます。また、前回15位だった「アメリカ」も、開催国となる今回はトップ10入りを果たしました。

 

4.日本代表選手の部門別ランキング

日本代表選手に関する調査では、2026年5月27日現在の26選手に対し、最初に「知っている選手」を選んでもらい、「認知率」(知名度)を算出しました。知っている選手に限り、「攻撃の要」「守備の要」「精神的支柱」「流れを変えるスーパーサブ」「流行語を生みそう」の5部門別に1人だけ選手を選んでもらい、「応援メッセージ」を記述してもらいました。

 5部門については認知率を分母に「得票率」を算出しました。上位選手と選手に向けたメッセージの抜粋を掲載します。

 

4-0.知名度ランキング (全26選手)

日本記録となる5大会連続メンバー入りを果たした「長友佑都」選手を筆頭に、トップ10は全員が前回2022カタール大会でも活躍した選手でした。「久保建英」選手、「堂安律」選手までの3人は約5割以上の知名度を誇る著名選手といえます。30%台の3選手は、カタール大会を区切りに吉田麻也選手からキャプテンを引き継いだ3大会連続選出となる「遠藤航」選手、カタール大会のゴールやアシストで注目された「伊東純也」選手と「田中碧」選手でした。

 

他方、今大会はW杯初選出の選手が全26名中13名と過去最多となり、フレッシュなメンバーによって構成されることも特徴として挙げられます。特にGKは3選手全員が初選出です。とはいえ、いわゆる「海外組」(海外クラブ所属選手)が23選手と過去最多を記録しており、国際経験は十分といえるでしょう。知名度が10%未満の選手は全員が初選出の選手となっていますが、今大会での活躍を機に、サッカーファンのみならず、日本国内の多くの人々に知られる存在となることが期待されます。

 

4-1.「攻撃の要」部門トップ5

1位は日本のファンタジスタ「久保建英」選手となり、圧倒的な得票率でした。久保選手の他に得票率が10%を超えたのはカタールW杯で2得点を挙げた「堂安律」選手、エールディビジ(オランダ1部リーグ)得点王の「上田綺世」選手となりました。4位の「鎌田大地」選手は中盤でのゲームメイクが、5位の「伊東純也」選手は日本代表屈指の快速アタッカーとして期待されています。

 

4-2.「守備の要」部門トップ5

1位は世界水準な体格と身体能力に恵まれ”歴代最強守護神”との呼び声も高い「鈴木彩艶」選手でした。2位は強靭的なフィジカルを持つディフェンスリーダー「冨安健洋」選手、3位は豊富な経験で守備を支えるベテラン「長友佑都」選手でした。4位の「谷口彰悟」選手はスタメンとして勝利を導くプレーが、5位の「遠藤航」選手は攻守でチームを勝利へ導く活躍が期待されています。

 

4-3.「精神的支柱」部門トップ5

1位は魂のこもったプレーと熱い声掛けで仲間を鼓舞し続ける「長友佑都」選手が55.5%の圧倒的な得票率、2位は20.1%でキャプテン「遠藤航」選手でした。10代でスペインに渡り世界水準のメンタリティを身に付けた「久保建英」選手、対人の強さと体を張った守備の「渡辺剛」、ピンチを防いで流れを引き寄せる「大迫敬介」選手が続きました。

 

4-4.「流れを変えるスーパーサブ」部門トップ5

1位は圧倒的なスピードと無尽蔵なスタミナで世界を驚かせる日本の韋駄天「前田大然」選手でした。前田選手の他に得票率が10%を超えたのはスピードと突破力で試合の流れを一変させる切り札「伊東純也」選手、昨シーズン所属していたNECナイメヘン時代に途中出場で11ゴールを記録した「塩貝健人」選手となりました。4位の「長友佑都」選手は誰よりも熱いプレーでチームを勇気づける役割、5位の「中村敬斗」選手は積極的なドリブル突破が期待されています。

 

4-5.「流行語を生みそう」部門トップ5

前回のカタール大会では「ブラボー!」が流行語になったことが記憶に新しいですが、その「ブラボー!」をまさに流行させた「長友佑都」選手が圧倒的な1位となり、他の選手を突き放しました。前回大会ではスペイン戦での「三笘の1ミリ」も強烈な印象を残しました。三笘薫選手は直前の怪我で残念ながら今大会は出場できない見込みですが、「三笘の1ミリ」に匹敵するような歴史的快挙により、新たな流行語が生まれることに期待しましょう。

 

【調査概要】

調査方法:インターネットリサーチ     

調査期間:2026年5月29日~6月2日の5日間

調査対象:日本在住の20歳~69歳の男女10,000人(総務省統計局2025年4月14日公開の
「2024年10月1日現在人口推計」の都道府県・性別・年代構成比に準拠)

調査監修:小野田哲弥(産業能率大学スポーツマネジメント研究所研究員/情報マネジメント学部教授)

調査協力:青木健誠・源馬優来・佐伯拓真(小野田ゼミ)

 

【回答者属性】 (N=10,000)

 

 

【産業能率大学】

■ホームページ:https://www.sanno.ac.jp/

 

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