Trend Report 「万博」に沸くイタリア・ミラノ市にて、 和食と和酒のマリアージュを楽しむ
2015年7月23日
門上武司食研究所
Trend Report
「万博」に沸くイタリア・ミラノ市にて、
和食と和酒のマリアージュを楽しむ。
食の祭典「2015年ミラノ国際博覧会」に沸くミラノ市内にて開催された「和食と和酒を楽しむ会」。
「日本料理アカデミー」、並びにイタリアの食通、ジャーナリスト等の皆さんとの交流を通じて、「和食」と「和酒」の可能性を探った。
門上武司食研究所
フードコラムニスト 門上武司
2015年5月1日(金)~10月30日(金)までの184日間、イタリア・ミラノで開催されている「2015年ミラノ国際博覧会(以下、ミラノ万博)」。ここでは、「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに、約140の国と国際機関が参加し、パビリオンを展開している。その中で7月11日(土)20時、各国のVIP、オピニオンリーダーを招いて「ジャパンデーレセプション」が、ステッリーネ宮殿 ガーデン&テラス(ミラノ市内)にて開催。「日本の宴」をコンセプトに、ご来場の皆様方にバラエティ豊かな日本の食と酒がふるまわれた。
この「ジャパンデーレセプション」の中核を担ったのが「特定非営利活動法人 日本料理アカデミー」だ。レセプション会場内では、当アカデミー理事長を務める「京料理『菊乃井』」の村田吉弘総合プロデューサー指揮のもと、京料理・蕎麦・天ぷら・寿司・郷土料理などがふるまわれた。また日本酒についても、ウェルカムドリンクとして用意された「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」をはじめ、日本全国の銘酒がゲストの皆様に提供され、和食と和酒のマリアージュを満喫した。
この「ジャパンデーレセプション」に先駆ける事2日前、7月9日(木)。「日本料理アカデミー」理事長 村田吉弘氏(前出)監修のもと、和酒と和食のマリアージュを提案するパーティー「和食と和酒を楽しむ会」がミラノ市中心部ブレラ地区に位置する日本料理レストラン「SUSHI-B」(料理長:新森伸哉)で開催された。ここには、現地ミラノの食通で知られる有識者・ジャーナリスト・現地日本料理の料理人など総勢30名が招かれ、京都から参加した「日本料理アカデミー」の料理人とともに、和食と和酒を通した交流、意見交換が行われた。
料理に次ぐもう一人の主役、それは「日本酒」。それぞれの和食の魅力を際立たせるお酒には、これまでも当アカデミーの活動を支援してきた、宝酒造株式会社の協力のもと、「松竹梅白壁蔵」からタイプの違う3種類の日本酒が提供された。日本食といえば、寿司や刺身が一般的なミラノにおいて、日本を代表する京都の料理人と現地料理人のアイデアから生まれたオリジナルの懐石料理の数々と、このために用意された「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」、「松竹梅『白壁蔵』<生もと(きもと、「もと」は「酉」へんに「元」、以下、生もと)純米>」「松竹梅『白壁蔵』<純米大吟醸>」とのマリアージュがもたらす、感動の声をレポートしていく。
<2015年ミラノ国際博覧会関連事業「和食と和酒を楽しむ会」開催概要>
■ 名称 : 和食と和酒を楽しむ会
■ 日時 : 2015年7月9日(木)20:00~22:00
■ 会場 : SUSHI-B(日本料理レストラン、ミラノの中心部 ブレラ地区)
■ 内容 :
村田吉弘氏(日本料理アカデミー理事長、京料理「菊乃井」主人)監修のもと、現地日本料理レストラン「SUSHI-B」料理長 新森伸哉シェフが考案した、「和食」と「和酒」の新しいマリアージュを提案するパーティーイベント。現地料理人、現地有識者、ジャーナリストなどに加え、日本から参加した5名の「日本料理アカデミー」料理人を加え、総勢約30名が出席した。なお当日は、宝酒造株式会社協力の元、「松竹梅『白壁蔵』」から3種類の日本酒がサーブされた。
ミラノ万博にみる、和食と和酒のマリアージュの可能性
●日本館内にあるレストランでも、マリアージュが楽しめる
2015年5月1日(金)~10月30日(金)までの184日間、イタリア・ミラノで開催されているミラノ万博。ここでは「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに、約140の国と国際機関が参加、パビリオンを展開している。その中、東ゲートから徒歩5分の場所に「日本館」は位置する。
「日本館」では、我が国の農林水産業や食を取り巻く様々な取り組み、並びに、日本食文化における知恵や技などが、様々な手法を用いて展示されている他、特に世界中のゲストに注目を集めているのが、当館2階に位置する「本格日本食レストラン『美濃吉』」と「フードコート」だ。さらに、そのいずれもで、和食とそれを際立たせる「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」をはじめとした和酒とのマリアージュを体験できる事から、ランチタイムは勿論の事、夕刻以降も人の流れが途絶えない、人気のパビリオンとなっている。
●ジャパンデーレセプションでも感動の声
そんな中、7月11日(土)20時、各国のVIP、オピニオンリーダーを招いて「ジャパンデーレセプション」が、ステッリーネ宮殿 ガーデン&テラス(ミラノ市内)にて開催。「日本の宴」をコンセプトに、ご来場の皆様方にバラエティ豊かな日本の食と酒がふるまわれた。
この「ジャパンデーレセプション」の中核を担ったのが「特定非営利活動法人 日本料理アカデミー」である。レセプション会場内では、当アカデミー理事長を務める「京料理『菊乃井』」の村田吉弘総合プロデューサー指揮のもと、京料理・蕎麦・天ぷら・寿司・郷土料理などがふるまわれた。また日本酒についても、ウェルカムドリンクとして用意された「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」をはじめ、日本全国の銘酒がゲストの皆様に提供され、和食と和酒のマリアージュを満喫した。会場内で耳にした、和食と和酒のマリアージュに関する意見や感想を、一部紹介する。
■イタリア人商社マン「いま、和食と日本酒がこんなに合うことを知りました」
■イタリア人経営者「日本料理は健康的なのでよく食べる。日本酒は、熱燗しか飲んだことがなく、アジアのグラッパという印象だったが、今日の冷えた日本酒はこの暑い日に最高です。まだまだ日本酒のことは知らないし、イタリアでは知識を持っている人も少ないと思う」
■イタリア人女性「こんな泡の日本酒は初めて!『澪』はシャンパンよりグッドです」
「和食と和酒を楽しむ会@ミラノSUSHI-B」レポート
●日・伊 和食料理人の饗宴
この「ジャパンデーレセプション」に先駆ける事2日前、7月9日(木)。「日本料理アカデミー」理事長 村田吉弘氏(前出)監修のもと、和酒と和食のマリアージュを提案するパーティー「和食と和酒を楽しむ会」がミラノ市中心部の日本料理レストラン「SUSHI-B」(料理長:新森伸哉)で開催された。
この「SUSHI-B」は、毎日夕刻とともに、スタイリッシュな大人の男女が集う「ブレラ地区」に位置する。寿司・鉄板焼き・懐石などの日本料理を、ミラノスタイルで提供し、地元の人気サッカー選手やメディア関係者・企業経営者をはじめ、普段から日本料理を好む大勢の食通が集う、人気の日本料理レストランだ。
ここで毎日新しい日本料理を提供する料理長 新森伸哉シェフも、この日に限っては緊張の色が隠せない。というのも、この日は、日本を代表する料理人 村田吉弘氏の指導のもと、これまで何度も試行錯誤を重ねて仕上げたオリジナルの懐石料理を、はじめてお客様に提供する事になっているからだ。村田氏もまた、パーティー当日、会場に駆けつけた。パーティー開始直前まで、日本酒とのマリアージュを確認しながら、最終指示が飛ぶ。それは味付け・塩分濃度はもちろん、盛り付けや温度、提供の速度にまで及んだ。
村田氏の最終指示を神妙な面持ちでひとつひとつ確認していく新森シェフ。彼にとって、この特別な夜の為に考案したお料理の数々と、丁寧に選んだ日本酒とのマリアージュが、ミラノの食通やジャーナリスト、そして同業者の日本料理人にどう評価されるのか、全く気が気ではない様子。それもそのはず、その日、和食と和酒のマリアージュに魅せられて集まったメンバーには、世界的なパスタメーカーの経営者、ミラノでミシュランの星を獲得した日本料理の日本人料理人、イタリアを代表するレストランジャーナリスト等も顔をそろえるのだ。
●本格的な日本料理と日本酒とのマリアージュに、会場が沸く
当日19時頃から続々と、この日を待ち望んだ招待客が到着。まずはウェイティングルームに案内し、「松竹梅『白壁蔵』<生もと純米>」に生姜とレモングラスを加えたカクテルを、ウェルカムドリンクとして提供した。初めて飲む日本酒の豊かな味わいのカクテルに、早くも話が弾む。人々が揃い出し、いよいよ本会場へ移動。その時点ですでに各テーブルは、料理に期待する参加者で盛り上がりを見せる。
まずは、日本料理アカデミー副理事長 栗栖正博氏(「たん熊北店」主人)からの挨拶に始まり、「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」で乾杯。全員「カンパーイ」と日本語で声をあげた。ほとんどの参加者がスパークリング清酒は初体験で、さわやかな泡と、米由来のほのかな甘みが生み出すクオリティの高さに、驚きの表情をみせた。
続いて、新森シェフからは、この夜の為にオリジナルに編み出した日本料理とそれにあわせる日本酒の紹介、並びに本日の意気込みが語られた。いよいよ各テーブルに一皿目の前菜「北海道産帆立のカルパッチョ、シチリアの赤海老、リンゴットキャビア、柚子胡椒の泡」が運ばれる。村田氏からの指導を受けながら、ミラノの食材、スタイルを上手く組み合わせた一品。多彩な海の味覚を際立たせる日本酒には、ピュアな味わいの「松竹梅『白壁蔵』<生もと純米>」がサーブされ、各テーブルでは、満足気な表情で杯を空ける姿がみられた。
続いて、二皿目の前菜で提供されたのは、「スズキの昆布締め、鯛の生ハム締め、生ハムのコンソメジュレ」。生ハム締めの手法は、村田氏のアイデアによるもの。それぞれ塩見とうま味が濃厚に重なり、「松竹梅『白壁蔵』<生もと純米>」と素敵なハーモニーを奏で始める。
その後も、椀物「海老しんじょう トリュフ風味」、焼物「和牛の西京味噌焼きと旬野菜」、炊合せ「鴨の鍬焼きとバルサミコ醤油ソース」、ご飯「寿司タルト エキスポ2015」と順に運ばれ、それぞれの料理にあわせた日本酒がサーブされた。「前菜」「椀物」には「松竹梅『白壁蔵』<生もと純米>」、「焼物」から「ご飯」までは、バナナを思わせる吟醸香と、米の風味豊かな味わいが特徴の「松竹梅『白壁蔵』<純米大吟醸>」が活躍した。料理が運ばれるごとに、各テーブルの会話が弾み、初めて経験する和食と和酒のマリアージュを心から楽しんでいる様子だ。
そして最後に、参加者を驚かせたのがデザートだ。再びサーブされた「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」とともに運ばれたのは「円球の吹き飴、黒酢ベルモットのスプーマ、桜ティーのジェラート、ウイスキーでマリネしたサクランボ」。ポップで前衛的な形状ながら、大変穏やかに優しい甘さを醸し出すデザートに、「松竹梅白壁蔵『澪』スパークリング清酒」の米由来のほのかな甘みがベストマッチする。特に女性のお客様方からは感嘆の声が上がるほどの好評を博し、日本酒の新しい可能性を提案する事となった。
●数々のマリアージュに、感動の声
今回出席した参加者のほとんどが、はじめて和食と和酒のマリアージュを体験したにも関わらず、その経験を心から楽しんでいた。これは、村田氏の監修のもと、新森シェフがイタリア人の口に合うようにアレンジした日本料理においても、日本酒が欠かせない存在である事を裏付ける。またこれは一方で、シェフ同様にマリアージュを熟考し、日本酒に関する知識も丁寧に伝ながらサーブをしてくれたソムリエ・スタッフの存在があってこそ、成立した関係であるともいえよう。
現在イタリアをはじめとするEU諸国において、日本食の浸透レベルに比べれば、日本酒の存在感はまだまだ希薄である。まずは日本酒に関わる知識の伝搬。次に、日本酒体験の機会を創る事が出来れば、和食と和酒のマリアージュを楽しむ方々が、EU全土に拡大する可能性は大いにある、と確信した夜となった。
最後に、今回和食と和酒のマリアージュを大いに楽しんだ皆さんからも発せられた、本格的な懐石料理、並びにその料理の魅力を引き出す日本酒に出会った感動の声を紹介する。
■グワルテロ・スポッティ氏 : レストランガイド『イデンティタ・ゴローゼ』のジャーナリスト
「これまで和食は寿司と刺身しか知らなかったが、今日の日本料理と和酒のマリアージュは素晴らしい。日本酒は今日飲んでみて、好きになった。色々な料理との組み合わせの可能性があり、ミラノでも人気が出そうだ。」
■ミケーラ氏 : フードジャーナリスト、ソムリエ
「日本料理はプレゼンテーションにインパクトがあり、とても気に入った。また、今夜はいろんな味わいの日本酒が飲めて嬉しい。特に初めのスパークリング清酒はすごく美味しい。」
■マウリツィオ・ベルテーラ氏 : フードマガジン『ガンベロ・ロッソ』のレストランジャーナリスト
「今日の企画はとても新鮮でおもしろい。ミラノで日本料理といえば、ほとんどが寿司と刺身だが、本日は懐石料理が食べられて、とても感動した。イタリア人は生まれてからイタリアワインに慣れているため、日本酒を飲むことは少ないが、今夜は日本食には日本酒を合わせて飲むという面白い体験ができた。積極的に紹介したい。」
■エマヌエーラ・バリラ氏 : パスタメーカー「バリラ社」経営者ファミリー
「本日ここにいるのは素晴らしい名誉です。和食は今日初めて食べてみて、とても興味がわいた。日本料理と日本酒がどう相性がいいのか、実際に体験してみて、とても勉強になった。」
■マリア・ジョゼ・ヴィスコンティ・ディ・モドローネ氏 : 貴族
「和食には、これまで白ワインを合わせていましたが、日本酒とのマリアージュを体験できて、すごく満足。色々な組み合わせの可能性を感じた。ただし、ラベルが日本語だから困ります。ラベルを翻訳してほしい。」
■ジャンドメニコ・ディ・マルツィオ氏 : イタリアの全国紙『イル・ジョルナーレ』文化記者
「最初に日本料理がイタリアに入ってきたとき、日本の伝統を固く守った料理が、イタリア人の好みに合わず、人気がでなかったと思う。今は日本側もイタリア側も互いに勉強し合っているし、今日のような料理なら、イタリア人にも人気が出そうだ。」
■市川晴夫氏 : ミラノで唯一ミシュランの星を獲得している日本食レストラン「IYO」のシェフ
「本日はクオリティの高いお酒を飲める。日本から一流シェフが来ている。素晴らしい!そして、僕の感覚が70%くらいイタリア人になっていることを認識してしまった…(笑)。」
門上武司(フードコラムニスト)
大阪外国語大学露西亜語学科中退。料理雑誌『あまから手帖』の編集顧問を務めるかたわら、
食関係の執筆、編集業務を中心に、プロデューサーとして活動
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