「理想の働き方」ができている人は3割しかいない
一方、3割の人は高ストレスでエンゲイジメントが低い
2026年1月13日
株式会社ドクタートラスト
株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者300万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。今回は2024年度にストレスチェックを受検した55万5,956人のデータをもとに、働く人の「仕事への前向きな姿勢(ワーク・エンゲイジメント)」を分析しました。
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生産性を高めるためのワーク・エンゲイジメント向上
調査結果のポイント
本調査では、働く人の「仕事への前向きな姿勢(ワーク・エンゲイジメント)」の実態を分析しました。
1. 理想的な状態で働けている人が、3人に1人
理想的な状態「仕事に前向きな姿勢であり、ストレスが低い」で働けている人は、3人に1人(35.0%)しかいないことが判明しました。
2. 30代から50代の約30年間、やりがいとストレスのバランスに苦しむ
年代別に見ると、20代では4割近く(37.5%)が理想的な状態で働いているものの、30代で約3割(31.7%)に急降下し、40代・50代も横ばいで推移します。60代になってようやく4割強(41.4%)に回復します。
この結果から、30代から50代の約30年間、多くの働く人が「仕事への前向きな姿勢」と「ストレス」のバランスに苦しんでいる実態が明らかになりました。
3. 年代別の改善のカギ:「成長」「キャリア」「自分らしさ」
状況を改善するカギは、年代によって異なります。20・30代は「キャリアに意味を見出せる」、40代以上は「自分らしく働けている」と感じられることが重要であるとわかりました。
一方、70代を除くすべての年代で「キャリアに意味を見出せる」と「自分が成長している」が上位にランクインしており、年代を問わずこれらを実感できることが、仕事への前向きな姿勢を支える要素であることが示唆されます。
はじめに
1. ワーク・エンゲイジメントとは「熱意」「活力」「没頭」の掛け合わせ
企業の健康経営やメンタルヘルス対策において、「ワーク・エンゲイジメントの向上」が重要視されています。ワーク・エンゲイジメントとは、以下3つの要素を兼ね備えたポジティブで充実した心理状態を意味します。
【ワーク・エンゲイジメント(仕事への前向きな姿勢)の3要素】
(1)仕事に誇りややりがいを感じている(熱意)
(2)仕事から活力を得ている(活力)
(3)仕事に夢中になって取り組んでいる(没頭)
ワーク・エンゲイジメント(仕事への前向きな姿勢)が高い従業員は、主体的に業務に取り組み、パフォーマンスの向上などチームに良い影響をもたらします。結果として、組織の生産性向上にも寄与するといえます。
2. ストレスチェックで「ワーク・エンゲイジメント」度合いがわかる
ストレスチェック制度は、労働者のメンタルヘルス不調の予防を目的として、2015年以降従業員数50人以上の事業場で年1回の実施が義務づけられています。ドクタートラストが提供し、国内トップクラスの受検者数を誇るストレスチェックサービスには、「ワーク・エンゲイジメントの度合」も分析可能な設問が盛り込まれています。
分析結果
1. 理想的な状態「ワーク・エンゲイジメントが高く、ストレスが低い」は3人に1人
2024年度にドクタートラストでストレスチェックを受検した55万5,956人を「ワーク・エンゲイジメント」と「ストレスレベル」の高低に基づいて4つのグループに分類したところ、次のような結果となりました。
・ 理想的な働き方「高ワーク・エンゲイジメント×低ストレス」:35.0%(およそ3人に1人)
・ 低ワーク・エンゲイジメント×低ストレス:34.5%
・ 高ワーク・エンゲイジメント×高ストレス:3.3%
・ 低ワーク・エンゲイジメント×高ストレス:27.2%
※ワーク・エンゲイジメントは、複数の設問から総合的に算出しています。
図1
※ドクタートラストの各種資料では「ワーク・エンゲイジメント」と「ストレスレベル」の掛け合わせを「仕事に対する姿勢の状況」という指標で記載しています。
図1のとおり、受検者全体のうち、理想的な状態「ワーク・エンゲイジメントが高く、ストレスが低い」は、全体のおよそ3人に1人(35.0%)であることがわかります。
さらに図2は、「ワーク・エンゲイジメント」「ストレスレベル」の掛け合わせを年代別に示したものです。
図2
図2のとおり、理想的な状態「ワーク・エンゲイジメントが高く、ストレスが低い」は、20代では4割近くを占めますが、30代でおよそ3割に低下し、40代・50代もほぼ横ばいで推移します。60代になると4割強に回復します。具体的な割合は以下の通りです。
<理想的な状態「ワーク・エンゲイジメントが高く、ストレスが低い」で働けている人の割合>
20代:37.5%
30代:31.7%
40代:31.7%
50代:32.2%
60代:41.4%
このようにワーク・エンゲイジメントの度合いは、年代ごとに異なることがわかります。
3. ワーク・エンゲイジメント向上に大きく寄与する項目
図3は、「ワーク・エンゲイジメント」の向上に大きく影響を与える項目を年代別に示したものです。
図3
※図3の算出方法:各項目について、「重要度」「満足度」という2指標を算出しました。
重要度:ワーク・エンゲイジメントに与える影響の大きさ
満足度:現状に満足している人の割合
「重要度が高い」かつ「満足度が低い」項目ほど、ワーク・エンゲイジメント向上に効果的な項目としています。
図3のとおり、20・30代は「キャリア形成」(キャリアに意味を見出せる)、そして40代以上は「個人の尊重性」(自分らしく働けている)が、「ワーク・エンゲイジメント」の向上に大きく寄与することがわかります。
また70代を除くすべての世代において、「キャリア形成」(キャリアに意味を見出せる)と「成長の機会」(自分が成長している)が重要な要素として挙げられています。このことから、年代を問わず「自分が成長している」「キャリアに意味を見出せる」と感じられることが、仕事への前向きな姿勢を支える要素になりうることが示唆されます。
まとめ
受検者全体のうち、最も理想的な状態「ワーク・エンゲイジメントが高く、ストレスが低い」は、全体の35.0%であることがわかります。
さらに若い世代では「キャリアに意味を見出せる」が、年齢が上がるにつれ、「自分らしく働けている」が、ワーク・エンゲイジメントに寄与することがわかりました。
年代別の結果で特徴的だったのは、70代を除くすべての世代で「自分が成長している」「キャリアに意味を見出せる」が上位に挙がっていた点です。ただし、具体的に求める内容は年代によって異なります。若い世代では挑戦できる環境や成長の実感、ミドル世代では自身の経験を活かす機会や将来を考えるための支援、シニア世代では自分の考え方や働き方を尊重する風土が求められています。
職場環境の改善では、世代ごとの違いにも着目したアプローチが必要といえるでしょう。
文責:服部恭子(ストレスチェック研究所 アナリスト)
調査対象
調査期間:2024年4月1日~2025年3月31日
調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2024年度契約企業・団体の一部
対象受検者数:555,956人(1,777の企業・団体)
ドクタートラスト概要
株式会社ドクタートラスト https://doctor-trust.co.jp/
株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。産業医(国内トップクラス)や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談を行います。また、300万人超のビッグデータに基づく職場環境改善コンサル「STELLA」や、 外部相談窓口サービス[アンリ]、健康管理システム「エール+」もご好評いただいております。その他 ストレスチェック、健康経営セミナー、 衛生委員会のアドバイスなど、さまざまな業務を実施します。
ストレスチェック研究所 https://www.stresscheck-dt.jp/consultant/
ストレスチェック研究所は、ドクタートラスト内に設置された研究機関です。ストレスチェックで得られた膨大なデータの分析を行うとともに、ストレス耐性が高く組織の強みである人材を「STELLA(ステラ)」と名づけ、これら人材を活用した強固な組織作りを目指す職場環境改善コンサル業務を行っています。
ストレスチェックサービスに関するお問合せ
株式会社ドクタートラスト ストレスチェック研究所 担当:杉山、上田
TEL:03-3464-4000(代表)
企業さま用お問合せフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form/
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社ドクタートラスト
- 所在地 東京都
- 業種 医療サービス
- URL https://doctor-trust.co.jp/
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