2025年版ストレスチェック分析結果を公開

高ストレス社員、つらかったのは「仕事量」より「やりがい不足」

2025年5月28日

株式会社ドクタートラスト

https://doctor-trust.co.jp/

 株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者323万人超(9,467の企業・団体)のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。

 今回は2025年にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、およそ60万人(およそ2,000の企業・団体)の有効回答結果を分析し、経年での変化などを調査しました。

(注)2024年度までは年度単位(4月〜翌年3月)、2025年は年単位(1月〜12月)での集計となっており、集計期間が異なる点にご留意ください。

 

YouTubeで解説動画公開中

高ストレス社員、「仕事量」よりつらかったのは「やりがい不足」

 

 

調査結果のポイント

【ストレスチェックの受検率】87~88%で安定

【高ストレス者率】13%台で横ばい

【年代別】20・30代は改善傾向、40代は高止まり、50・60代は悪化傾向

【高ストレス者の特徴】「仕事がきつい」だけでなく、「仕事で活力を感じない」割合が高ストレス者以外と比べて38.8ポイントも高い

 

 以下では、調査結果について、要点をまとめた「要点解説編」と、詳しく説明した「詳細解説編」に分けてご紹介します。

要点解説編

 

1. 受検率は高水準維持、高ストレス者率は横ばい

 2019年から2025年までの推移を見ると、ストレスチェック受検率は87~88%で安定して推移しました。一方、高ストレス者率は13%台で大きな変化は見られませんでした。

 

2. 若手改善、ミドル停滞、シニア悪化

 年代別の高ストレス者率は、20・30代は2022年以降改善傾向が見られました。一方で40代は高止まり、50・60代は上昇傾向となりました。

 背景には、若年層へのハラスメント対策の浸透や、中高年層における役割変化・定年延長・身体負担の増加などがあると考えられます。

 

3. 高ストレス者の本質は「仕事量」より「やりがい不足」

 2025年のストレスチェックで「高ストレス者」と判定された人の回答を分析した結果、状態が悪いと判定される回答が多かった設問を調べたところ、高ストレス者では、業務負荷項目よりも「仕事でエネルギーをもらうことで生活が充実している」「仕事をしていると活力がみなぎる」といった、「やりがいに関する項目」で30ポイント超の差が見られました。

 単なる業務量調整だけではなく、エンゲイジメント向上施策の重要性が示唆されます。

 

4. ドクタートラスト代表取締役、高橋雅彦のコメント

 ストレス対策は、業務負荷を下げるだけでなく、働く人が活力ややりがいを感じられる職場づくりまで踏み込む時代に入っています。当社は今後もビッグデータ分析を通じて、企業の人的資本経営を支援してまいります。

 

詳細解説編

はじめに

 ストレスチェック制度は、2015年以降、従業員数50名以上の事業場において、年1回の実施が法律で義務づけられています。

 ドクタートラストでは制度開始から企業・団体など各組織に応じたストレスチェックを提供してまいりました。現在では通常の57項目版とあわせて、より詳細な分析が可能な80項目版や独自の設問もご用意しています。職場や部署ごとのストレス傾向をまとめて分析する「集団分析」の結果フィードバックや受検後相談窓口などのアフターフォローも提供しており、国内トップクラスの受検者数を誇っています。

 今回の調査では、2025年にドクタートラストのストレスチェックを受検したおよそ60万人の最新の分析結果をご紹介します。

 

調査結果

1. 受検率・高ストレス者率~受検率は87~88%で安定~

 

図1

 

 図1は、2019年から2025年の受検率と高ストレス者率です。受検率(受検対象者のうち実際に受検した人の割合)は87~88%で安定しています。高ストレス者率(ストレスが強いと判定された人の割合)は13%台で横ばいです。

 なお、高ストレス者とは「強い自覚症状がある」または「自覚症状がある程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポートの状況が著しく悪い」と判定された人を指します。

(注)2024年度までは年度単位(4月〜翌年3月)、2025年は年単位(1月〜12月)での集計のため、集計期間が異なります。

 

2. 年代別の高ストレス者率~20・30代は改善、40代は停滞、50・60代は悪化~

 

図2

(注)2024年度までは年度単位(4月〜翌年3月)、2025年は年単位(1月〜12月)での集計

 

 図2は、2019年から2025年における、年代別の高ストレス者率の推移を示しています。

 20・30代は2022年をピークに減少し、改善傾向がうかがえます。一方、40代は15%台で横ばいが続き、高止まりの状態にあります。また、50・60代は2020年以降、緩やかな上昇傾向が見られ、特に60代は低水準ながらも2025年には8.3%まで増加しています。

 50・60代の上昇については、定年延長や高年齢者雇用安定法の改正(70歳まで就業機会を確保することを企業に求めた法律)により現役期間が長くなり、役割の変化や身体的負担の増加が影響していると考えられます。

 一方、20・30代の改善は、2022年4月にパワハラ防止法がすべての企業に適用されたことでハラスメント対策が整備され、対人関係のストレスが軽減された可能性があります。

 

3. 不良回答ランキング~上位は業務負荷・集中要求に関する項目に集中~

 

図3

 

 図3は、各設問に対して状態が悪いと判定される回答(以下「不良回答」)をした人が多い順にランキングを示しています。

 不良回答率の1位~5位は前年から順位に変化はなく、業務量の多さや高い集中力を求められる状況に関する設問が集中していました。また、「活気がわかない」65.4%からは、仕事に対する意欲や活力の低下が課題になっていることがうかがえます。

 一方、身体的不調(「動悸や息切れ」「食欲がない」など)や「職場でのいじめ」は不良回答が少ない結果でした。これらは症状が実際に表れた段階で初めて自覚されやすい性質があるため、現時点で割合が低いことをもって安心できるとは限りません。

 ハラスメントについても申告しにくさや認識の個人差から実態が数値に表れにくい面があります。数値が低いからといって安心せず、相談窓口の整備や研修など継続的な対策が重要です。

 

4. 高ストレス者の不良回答ランキング~高ストレス者は“活力・充実感”に課題~

 次に、2025年のストレスチェックで「高ストレス者」と判定された人の回答を分析した結果、不良回答が多かった設問は以下の5項目でした。

 

図4

 

 仕事の負荷に関する設問(①②⑤)では高ストレス者と高ストレス者以外で8〜11ポイントの差でしたが、活力・充実感に関する設問(③④)では30ポイント以上の大きな差がありました。

 高ストレス者は「仕事がきつい」だけでなく、「仕事にやりがいを感じられていない」状態にあることがこの結果から読み取れます。

 

さいごに

1. アナリストコメント

 受検率は高水準を維持する一方、年代別では傾向が異なります。20・30代は改善傾向にある一方、40代は高止まり、50・60代は悪化傾向です。

 不良回答の上位は業務量・集中要求に関する項目が占めており、高ストレス者ほど仕事への活力や充実感を感じにくい傾向が顕著です。

 身体的不調やハラスメントに関する数値は現時点で低水準ですが、今後の動向には引き続き注意が必要です。

 仕事量の見直しや年代に応じた支援、働きがいの向上に向けた取り組みが、メンタルヘルス不調の予防につながるでしょう。

文責:押切愛里(ストレスチェック研究所 アナリスト)

 

2. ドクタートラスト代表取締役、高橋雅彦コメント

 ストレス対策は、業務負荷を下げるだけでなく、働く人が活力ややりがいを感じられる職場づくりまで踏み込む時代に入っています。当社は今後もビッグデータ分析を通じて、企業の人的資本経営を支援してまいります。

 

調査対象

調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス 2019年~2025年受検者

対象受検者数:

2025年  609,757人(2,004の企業・団体)

2024年度 555,956人(1,777の企業・団体)

2023年度 479,612人(1,390の企業・団体)

2022年度 410,352人(1,162の企業・団体)

2021年度 324,624人(940の企業・団体)

2020年度 240,275人(685の企業・団体)

2019年度 199,290人(575の企業・団体)

【集計期間について】2024年度までは年度単位(4月〜翌年3月)、2025年以降は年単位(1月〜12月)での集計となっています。そのため、経年比較においては集計期間が異なる点にご留意ください。

 

【全80項目一覧】

(1)非常にたくさんの仕事をしなければならない、(2)時間内に仕事が処理しきれない、(3)一生懸命働かなければならない、(4)かなり注意を集中する必要がある、(5)高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ、(6)勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない、(7)からだを大変よく使う仕事だ、(8)自分のペースで仕事ができる、(9)自分で仕事の順番・やり方を決めることができる、(10)職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる、(11)自分の技術や知識を仕事で使うことが少ない、(12)私の部署内で意見のくい違いがある、(13)私の部署と他の部署とはうまが合わない、(14)私の職場の雰囲気は友好的である、(15)私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、喚起など)はよくない、(16)仕事の内容は自分にあっている、(17)働きがいのある仕事だ、(18)活気がわいてくる、(19)元気がいっぱいだ、(20)生き生きする、(21)怒りを感じる、(22)内心腹立たしい、(23)イライラしている、(24)ひどく疲れた、(25)へとへとだ、(26)だるい、(27)気がはりつめている、(28)不安だ、(29)落着かない、(30)ゆううつだ、(31)何をするのも面倒だ、(32)物事に集中できない、(33)気分が晴れない、(34)仕事が手につかない、(35)悲しいと感じる、(36)めまいがする、(37)体のふしぶしが痛む、(38)頭が重かったり頭痛がする、(39)首筋や方がこる、(40)腰が痛い、(41)目が疲れる、(42)動悸や息切れがする、(43)胃腸の具合が悪い、(44)食欲がない、(45)便秘や下痢をする、(46)よく眠れない、(47)どのくらい気軽に話ができますか?(上司)、(48)どのくらい気軽に話ができますか?(職場の同僚)、(49)どのくらい気軽に話ができますか?(配偶者、家族、友人等)、(50)あなたが困った時どのくらい頼りになりますか?(上司)、(51)あなたが困った時どのくらい頼りになりますか?(職場の同僚)、(52)あなたが困った時どのくらい頼りになりますか?(配偶者、家族、友人等)、(53)あなたの個人的な問題を相談したらどのくらいきいてくれますか?(上司)、(54)あなたの個人的な問題を相談したらどのくらいきいてくれますか?(職場の同僚)、(55)あなたの個人的な問題を相談したらどのくらいきいてくれますか?(配偶者、家族、友人等)、(56)仕事に満足だ、(57)家庭生活に満足だ、(58)感情面で負担になる仕事だ、(59)複数の人からお互いに矛盾したことを要求される、(60)自分の職務や責任が何であるか分かっている、(61)仕事で自分の長所をのばす機会がある、(62)自分の仕事に見合う給料やボーナスをもらっている、(63)私は上司からふさわしい評価を受けている、(64)職を失う恐れがある、(65)上司は部下が能力を伸ばす機会を持てるように取り計らってくれる、(66)上司は誠実な態度で対応してくれる、(67)努力して仕事をすれば、ほめてもらえる、(68)失敗しても挽回するチャンスがある職場だ、(69)経営層からの情報は信頼できる、(70)職場や仕事で変化があるときには、従業員の意見が聞かれている、(71)一人ひとりの価値観を大事にしてくれる職場だ、(72)人事評価の結果について十分な説明がなされている、(73)職場では(正規、非正規、アルバイトなど)色々な立場の人が職場の一員として尊重されている、(74)意欲を引き出したりキャリアに役立つ教育が行われている、(75)仕事のことを考えているため自分の生活を充実させられない、(76)仕事でエネルギーをもらうことで自分の生活がさらに充実している、(77)職場で自分がいじめにあっている(セクハラ、パワハラを含む)、(78)私たちの職場ではお互いに理解し認め合っている、(79)仕事をしていると活力がみなぎるように感じる、(80)自分の仕事に誇りを感じる

 

ドクタートラスト概要

株式会社ドクタートラスト https://doctor-trust.co.jp/

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。産業医(国内トップクラス)や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談を行います。また、323万人超のビッグデータに基づく職場環境改善コンサル「STELLA」や、 外部相談窓口サービス[アンリ]、健康管理システム「エール+」もご好評いただいております。その他 ストレスチェック、健康経営セミナー、 衛生委員会のアドバイスなど、さまざまな業務を実施します。

 

ストレスチェック研究所 https://www.stresscheck-dt.jp/consultant/

ストレスチェック研究所は、ドクタートラスト内に設置された研究機関です。ストレスチェックで得られた膨大なデータの分析を行うとともに、ストレス耐性が高く組織の強みである人材を「STELLA(ステラ)」と名づけ、これら人材を活用した強固な組織作りを目指す職場環境改善コンサル業務を行っています。

 

ストレスチェックサービスに関するお問合せ

株式会社ドクタートラスト ストレスチェック研究所 担当:田野、上田

TEL:03-3464-4000(代表)

企業さま用お問合せフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form/

<参考>100名あたり6万円~(専門コンサルタントによる集団分析結果フィードバックなども、料金内でご提供いたします)

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

図1

図2

図3

図4

プレスリリース添付動画

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

このプレスリリースを配信した企業・団体

SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中