9月の求人倍率1.19倍に上昇 求人数は横ばい、求職者は減少

9月の有効求人倍率は前月から0.01ポイント上がった。内訳を見ると、求人数はほぼ横ばいで、求職者数が1.4%減っている。同日発表の完全失業率と東京都区部の物価も確認する。

9月の有効求人倍率1.19倍、前月より0.01ポイント上昇。有効求人数は前月比0.0%増、有効求職者数は1.4%減。いずれも季節調整値。

厚生労働省が10月30日に発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.19倍で、前月を0.01ポイント上回った。ハローワークで仕事を探す人1人に対し、何人分の求人があるかを示す指標だ。

求人は0.0%増、求職者は1.4%減

倍率の内訳をみると、有効求人数は前月比0.0%増で、ほぼ横ばいだった。一方、有効求職者数は1.4%減少した。いずれも季節調整値。求人数を求職者数で割るため、求人が増えなくても、仕事を探す人が減れば倍率は上がる。今回の上昇を、求人の増加だけで捉えることはできない。

9月に受け付けた新規求人は、原数値で前年同月比0.4%減った。産業別では製造業が8.2%増、情報通信業が5.9%増だった一方、生活関連サービス業・娯楽業は6.7%減、卸売業・小売業と宿泊業・飲食サービス業はそれぞれ6.3%減った。

完全失業率は2.4%に低下

総務省統計局が同日に公表した9月の労働力調査では、完全失業率(季節調整値)は2.4%となり、前月から0.1ポイント低下した。就業者数は原数値で6,896万人と前年同月より33万人増え、完全失業者数は169万人と15万人減った。

2026年1〜9月の完全失業率(全国・男女計・季節調整値)。順に2.7、2.6、2.7、2.5、2.5、2.5、2.4、2.5、2.4%。
出典:総務省統計局「労働力調査」(2026年9月分) 作図:汐塾

東京都区部の物価、生鮮食品を除き2.6%上昇

10月の東京都区部の消費者物価指数(中旬速報値、2025年基準)は、生鮮食品を除く総合が前年同月比2.6%上昇した。9月の2.7%から上昇率は小さくなったが、前月比でも季節調整値で0.3%上昇しており、物価が下がったわけではない。

生鮮食品を含む総合は前年同月比2.8%上昇、生鮮食品とエネルギーを除く総合は2.6%上昇した。雇用の数字は全国の9月分、物価は東京都区部の10月中旬速報値で、対象地域と時点が異なる。

東京都区部の生鮮食品を除く総合の前年同月比上昇率。2026年1〜10月の順に2.0、1.9、1.8、1.4、1.2、1.5、1.7、1.8、2.7、2.6%。2025年基準、10月は中旬速報値。
出典:総務省統計局「消費者物価指数」(東京都区部・2026年10月中旬速報) 作図:汐塾

9月に上昇率が広がった背景は

8月の1.8%から9月の2.7%への拡大には、東京都独自の制度の影響もある。OANDA証券の10月22日付解説は、水道基本料金の無償化の時期が前年とずれたことや、保育料無償化から1年が経過したことを挙げている。

前年に料金が下がると、その後1年間は前年比を押し下げる。1年が経つと、その効果が薄れるため、料金が再び上がらなくても前年比の上昇率は大きくなることがある。9月の変化には、こうした比較対象の変化も含まれている。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(9月分)、総務省統計局「労働力調査」(9月分)、総務省統計局「消費者物価指数」(東京都区部10月中旬速報)、OANDA証券「全国CPI・9月分の注目点」(10月22日付、制度要因の解説)。統計3資料は10月30日公表、OANDA証券の解説は10月22日付。

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汐塾編集部

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