オフレコの解説
「オフレコ」とは、Off the Record(オフ・ザ・レコード=記録に留めないこと)の略で、記者会見や記者懇談会、個別インタビューなどの際に、発言内容などを公表しないこと、または非公式なものとすることを指す報道用語。
オフレコは、発言の内容を非公開とすることを、発言者と取材者全員が事前に約束することで成立する。したがって、双方が事前に約束しないで、発言者が一方的に「オフレコ」と依頼したり、発言後に「オフレコ」と宣言したりしても、オフレコの条件は満たさない。オフレコは、「口頭約定のみによって完成する秘密保持契約」と言える。オフレコが成立した場合は、記者は道義的に公表しないことが原則。
オフレコの程度は、発言者と取材記者との約束として取り決められる。日本では名前と発言内容の両方の公表を拒否する「完全オフレコ」と、名前だけを隠して、発言内容は公表出来る「匿名報道」がある。取材した記者は、発言者の了解を得なければ、原則としてオフレコ解除をしてはならないと解されている。
日本では特に政治報道でオフレコが多用されている。しかし、メディア側の判断により、オフレコが解除され、各メディアでスクープされることも多い。一方的なマスコミのリークは社会に与える影響も大きい。政治家の場合は辞任や更迭に追い込まれるケースもある。そのため、「オフレコ」という言葉自体が死語になりつつあるとも言われている。