α世代(アルファ世代)とは
α世代(アルファ世代)は、一般に2010年ごろ以降に生まれた世代を指す呼称です。定義には幅がありますが、世代研究で知られるMcCrindleは「2010〜2024年生まれ」をα世代として整理しています(出典:McCrindle「Understanding Generation Alpha」、https://mccrindle.com.au/article/topic/generation-alpha/generation-alpha-defined/)。
広報・PRの実務で重要なのは年号そのものより、SNSや動画、検索が生活導線に組み込まれた環境で育つことが、情報の受け取り方に影響しやすい点です。
α世代への理解が求められる背景と課題
理解が求められる背景
若年層では、購入検討時の「決め手となる情報源」としてSNSが高い割合を占めることが示されています(出典:消費者庁「令和6年版 消費者白書 第1部第2章」、https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/assets/consumer_research_cms201_240614_34.pdf)。また、SNS利用の浸透を示す参考として、10代のTikTok利用率が増加しているという調査結果もあります(出典:モバイル社会研究所「10代のSNS:LINE9割、Instagram8割、TikTok6割、Threads2割:4年でTikTok利用率が増加」、https://www.moba-ken.jp/project/service/20240422.html)。
企業内で起きやすい課題
- SNS発信が先行し、公式説明(根拠・条件・問い合わせ先)が不足する
- 本人だけを想定してしまい、保護者・教育関係者など意思決定に関わる層の疑問に答えられない
- 反応の速さに対し、誤解・事実誤認への対応手順が整っていない
取り組みの目的
α世代文脈の広報は「拡散」だけを目的にせず、 下記の順に分解すると社内で合意形成しやすくなります。
- 公式情報を整える(一次情報の整備)
- 届く導線を設計する(相手・媒体・タイミング)
- 公開後の対応を準備する(問い合わせ・訂正・追加説明)
α世代の関連知識
α世代に近い若年層では、SNSが「決め手となる情報源」として重視される一方で、SNS上には偽・誤情報も混在するため、SNSで露出を狙うほど、情報の根拠が問われることになります。
このとき有効なのが、企業・団体が責任を持って整理した一次情報としてのプレスリリースです。プレスリリースは、発表の要点、根拠、条件、問い合わせ先などをニュース素材としてまとめるため、第三者(メディア等)が参照しやすく、SNSで共有されても説明が崩れにくくなります。 プレスリリースについては、関連記事「プレスリリースとは?」も参考になります。
広報・PRにおける実務ポイント
1. 公式情報を1ページに集約しておく(一次情報の起点)
SNSで参照されやすいのは「公式の説明」です。最低限、要点(何を・なぜ・誰向けに)、根拠(データ・方法・出典)、対象範囲(対象者・地域・期間)と例外、FAQ、問い合わせ先をまとめて提示します。
2. 受け手を「本人+意思決定者」で分ける
α世代向けテーマは、本人だけで完結しないことが多いです。本人には体験価値・参加方法・注意点を、保護者や教育関係者には安全性・費用・個人情報・導入条件などを中心に、関与者ごとの関心に合わせて説明を用意します。
3. 誤読を防ぐ書き方に整える(記事化・SNS拡散に備える)
数値は「いつ・どの条件で・算出方法」を明記し、効果や評価には対象・条件・限界(例:特定地域、実証段階など)を添えます。未確定事項は「予定」「検討中」「現時点」など状態を示して断定を避けます。
誇大表現や根拠の示し方の観点は、関連記事「誇大表現に注意!プレスリリースを書くときに気をつけたい注意点」も参考になります。
4. 公開後の初動を決めてから出す
反応が速い分、疑問や誤解もすぐに生まれやすいです。事前にFAQ、追加で出せる根拠資料、訂正の手順(判断者・修正場所)を決めておくと対応がぶれません。
初動対応の考え方は、関連記事「危機管理広報で大切なこととは?トラブル対応のために備えるポイントを解説」も参考になります。
α世代向け広報は「一次情報の整備」と「到達設計」をセットで考える
α世代はSNSに慣れている一方で、情報が短く切り取られやすく、誤解も生じやすい環境です。だからこそ広報は、プレスリリース(一次情報)を起点に、関与者ごとの疑問に答えられる説明を用意し、公開後の対応まで含めて設計することが重要になります。
そのうえで、次に、狙う相手へ確実に届けたいという場面では、共同通信PRワイヤーのオプションサービス「SNS広告Pro」も選択肢の一つです。プレスリリースの内容をSNS広告で配信し、設定したターゲット層へ広告を表示できます。サービス全体像と活用イメージを確認したい方は、下記から資料をご確認ください。
関連用語
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