他社比較の結果、ブロック紙・地方紙に強い共同通PRワイヤーは
クライアント開拓にも親和性があり導入を決意
―貴社の日本法人設立の経緯について教えてください。
有田 もともと台湾の「Vpon Big Data Group」を母体に、台湾、香港、中国、シンガポールなどアジア全域のスマートフォンのビッグデータを我々が取得しているという背景があり、それを活用してデータ分析や広告配信サービスを行う企業です。台湾発ではありますが、グローバルに展開していきたいという考えがあり、その中で日本は当然外せない国として、2014年に進出しました。
―広報担当の方はどのような業務を?
有田 広報専任ではなく、今はマーケティング活動の一環としての性格が強いのですが、情報発信という形で、新たに何かサービスをリリースしたり、開催するセミナーの参加者を募集したりする時などにブレスリリースを活用しています。
―プレスリリースサービスを利用しようと思ったきっかけは?
有田 もともと必要性自体は感じていました。既存のお客様なら個別のメールや、ニュースレターなどで伝えられますが、弊社についてご存じない方々に情報を届ける時の手段は限られてきます。プレスリリースはそうした方々に届ける時には外せないと思いました。
-共同通信PRワイヤーとの契約の決め手になったのはどういう点ですか?
有田 実は、導入前に何社かリリース配信サービスを試しました。入稿画面の操作性や取得できるレポート、リリースが転載される提携サイトの顔ぶれも各社で違いますしね。それで、いろいろな違いや特色があると気付いたという感じです。共同通信グループなので、地方の新聞に強いイメージありました。試しに利用したところ、実際に地方紙・ブロック紙に記事が載ったり、系列サイトに転載されたりしたので共同通信PRワイヤーを選びました。最初はよく記事になってもそのうち取り上げられなくなるサービスもある中で、共同通信PRワイヤーの場合はそうしたことがあまりないという印象でした。それに「OVO(オーヴォ)」(㈱共同通信社が運営する情報サイト)などでは、プレスリリースそのままの転載ではなく、記者の方が内容をかみくだいて記事を書いてくださいます。その記事がYahoo!ニュースに転載されて二段階に情報発信されることもあり、それは共同通信PRワイヤーにしかない点だと感じたからです。
-他社サービスも併用されていますが、使い分けをされているのですか?
有田 他社と合同でオンラインセミナーを開催する際に、お知らせとして両社それぞれにプレスリリースを配信することが結構あるのですが、パートナー企業が共同通信PRワイヤーを使うと同じ情報の連投になってしまうので、弊社があえて他のリリース配信サービスから時間をずらして配信するなどといった調整をしています。
プレスリリース+営業とマーケ活動で、社名検索数が増加
コロナ対策の先進国である台湾の事例セミナーは過去最大の反響も
―2019年にご契約いただいて以降、具体的に変わってきたことはありますか?
有田 弊社のお客様に掲載面をお見せするなど、営業ツールとして使うケースが社内的には増えています。それに提携サイトからさらに別のサイトに転載され、弊社が載せたいと思うようなメディアに載ると、外部からも「見ましたよ」と声をかけていただくこともあり、影響が大きいですね。
-インバウンドに関する事業を多く手掛けていらっしゃるので、コロナ禍は大きな影響があったのではありませんか?
有田 はい。海外の方が日本に旅行に来た時の行動データの分析などを使って、台湾や香港の方々に「日本ってこんなにいいところですよ」という広告を配信するサービスも提供しているのですが、コロナ禍ではかなり減りました。インバウンド関連では、そこが一番大きかったです。しかし「情報だけは発信し続けて、コロナ禍が落ち着いたら来訪していただきたい」と考えるクライアントもいらっしゃいます。他には、例えば「近隣エリアの方々を呼びたい」という地方自治体の声や高速バス会社様など、国内向けの旅行のニーズもあります。とりあえず「今は分析だけはしておいて、現状把握だけにしておこう」というクライアントもいらっしゃいます。
―台湾は感染対策で世界から注目されたので、今後に向けても先進的な取り組みをしています。そうした事例を紹介するセミナーも開催され、プレスリリースを配信されていました。
有田 ええ。そのセミナーに関しては参加者数も、恐らく過去最高に多かったですし、反応が良かったです。
―日本の皆様も、台湾の今後に非常に注目しているということですね?
有田 海外の情報は入手しにくいですから「台湾の状況はこうですよ」という情報は、参考になったのかなと思います。すごく具体的でしたしね
―観光地のビッグデータでの解析は、地方自治体自ら依頼があるのですか?
有田 弊社からお声掛けさせていただくケースも多いですし、ひとつ自治体のお客様をお手伝いさせていただくと、口コミでその近隣の自治体から「聞いたんですが……」というような問い合わせをいただくこともあります。
―Vpon JAPANの知名度は、実感として上がっていますか?
有田 プレスリリースにプラスして日頃の営業活動やマーケティング活動も行い、弊社名の検索数は増える傾向です。ただ地方自治体のお客様は、せっかくご存知いただいても、何年か毎に定期的に別の部署に異動されるので、一回戻ってまた増えてみたいな感じの状況が実態だと思います。
リリース作成後は音読して“伝わる内容”にブラッシュアップ
「世の中にとって価値ある情報」を基準に発信
―リリースを書く上で、普段苦労されている点、悩んでいる点はありますか?
有田 社外の方がご覧になっても、きちんと理解いただける内容にいかにしてできるかは、いつも気にしているところです。それと弊社の言いたいことが前に出過ぎないこと、世の中にとっては何の価値もない情報が出ないこと。少し大げさですけど、そんなことを気にしていますね。言葉のチョイスにも結構悩んでいます。例えば、昨今「DX」という言葉が注目されている気がしますが、真に意味ある言葉として使用するかということは弊社内でも議論しました。
―文章は、ご担当の方が一人で書くのですか?
有田 プレスリリースの背景や課題、おさえるべきポイントは社内で話し合います。実際に文字に起こしていくのは担当者ですね。
―リリースを書くための社内教育は何かやっていますか?
有田 同業種や大手企業のプレスリリースを見て参考にしています。それから、書いたものを口に出して読み合うということもやっています。例えば私が書いた場合は、社内の他の担当者に文章を音読して聞いてもらいます。聞いているとつながりがおかしいとか、いろいろな点に気付きます。文字面(もじづら)で見ると同じに見えるんですけど、読んだり聞いたりすると、余計な言葉が入っている時や言葉の重複は気付きやすいんです。
―今後、プレスリリースをどのように活用していきたいと考えていますか?
有田 最初の目的としては、弊社名やサービス内容を知らない方に知っていただくこと。さらに言えば、もう少し具体的なデータを示して、ちゃんと世の中の興味に合うような内容に絞るようなことも考えていきたいです。
―ビッグデータと聞くと難解なイメージがありますが、貴社のリリースを拝見すると、旅行者一人一人の生身の動きが浮かび上がってきます。「コロナ禍で旅行はできないけど、情報は発信できる」という言葉は、共同通信PRワイヤーにとっても印象深くて励みになります。
有田 ありがとうございます。
―現時点での広報の課題はありますか?
有田 VponJAPANは何をやっている会社なのかについて、まだご存じない方が多いので、そのためにプレスリリースを中心としたいろんな手段を使って知っていただくようにしたいです。弊社が提供・発信できる情報と、求められているものをうまくつなげられたらいいなと思っています。
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