きょう7月28日は「日本肝炎デー」。厚生労働省は7月27日から8月2日までを「肝臓週間」としている。肝炎ウイルス検査を一度でも受けたことがある人の割合は、B型が88.2%、C型が79.2%(令和6年度)。いずれも4年前の調査より上がった。
7月28日はWHOが2010年に定めた「世界肝炎デー」で、日本も呼応して同じ日を日本肝炎デーとした。28日には東京都内で、厚労省の国民運動事業「知って、肝炎プロジェクト」がイベント「知って、健康デー2026」を開く。上野賢一郎厚生労働大臣や、特別健康対策監の杉良太郎さんらが登壇する予定で、65歳以上のダンスチームによる披露と、高齢者のダンスと認知機能の関係を扱った論文発表も行われる。
検査を呼びかける理由は、感染してもしばらく何も起きないことにある。B型では、ウイルスが体に残った人の85〜90%が症状のないまま経過し、感染から肝硬変や肝がんに進むまでには10〜40年かかる。ウイルスを持ち続けている人は、2020年の推計でB型が約92万〜94万人、C型が約18万〜48万人とされる。
受検率は、厚生労働省が3月の肝炎対策推進協議会に出した資料に載っている。B型は令和2年度の85.5%から88.2%へ、C型は76.4%から79.2%へ。研究班の資料は、国民の約8割が少なくとも1回は検査を受けていると整理している。

呼びかける人も増やしている。市町村の保健師や医療機関の看護師、職場の健康管理担当者などが研修を受けて認定される「肝炎医療コーディネーター」は、令和7年3月末時点で47都道府県に計3万6747人。うち302人は肝炎の患者やその家族で、37都道府県が当事者を養成している。
すごろく、動画、リーフレット 3か月後はどれも下がった
6月26日の協議会では、啓発の教材を比べた研究が報告された。肝疾患のない一般市民1,545人を3つの群に分け、肝炎をテーマにしたすごろく、動画、リーフレットのうち1つだけを体験してもらい、直前・直後・3か月後に肝炎クイズの正答数を測っている。直後の点数が最も高かったのはすごろくだったが、3か月後はどれも下がった。報告は「繰り返し啓発機会を提供することが重要」と結んでいる。
肝炎対策の基本指針は平成23年に作られ、これまでに3回改正されている。協議会は今年3月から次の見直しの議論に入っており、11〜12月にとりまとめを予定している。
著者:金光成珠
広報TIPS — 啓発のために作った冊子や動画は、何部配ったか、何回再生されたかは記録に残ります。効果測定で難しいのはその先で、受け取った人が数か月後に何を覚えているかは、あとから調べようとしても分かりません。この研究では、同じ人にもう一度質問する日を先に決めてから教材を配りました。おかげで「直後は高いが、時間がたつと下がる」という形で結果が出て、次に何を作るかを決める材料になっています。
出典:厚生労働省「日本肝炎デー・肝臓週間について」/同「令和8年度 年間行事予定(週間・月間)」/同「「知って、肝炎プロジェクト」健康デー2026を開催します」(2026年7月21日)/第36回肝炎対策推進協議会 資料2「肝炎対策基本指針における改正後の主な取組状況と今後の議論の進め方について」(2026年3月6日)/同 資料1「国及び自治体の肝炎対策の取組状況について」/第37回肝炎対策推進協議会 資料1「指標等を活用した地域の実情に応じた肝炎対策均てん化の促進に資する研究」(2026年6月26日)
