帝国データバンクは8月5日、「TDB景気動向調査」の2026年7月調査の結果を発表した。全国の景気DIは前月比1.0ポイント増の43.6となり、3カ月連続で改善した。売り上げや生産・出荷量の持ち直しに加え、AI・半導体の関連需要の拡大と、エアコンなどの猛暑特需が押し上げ要因になったとしている。有効回答は1万518社。

業界別では10業界のうち6業界が改善した。「製造」は2.1ポイント増の44.3、「建設」は1.7ポイント増の44.9。製造のうち「機械製造」は4.0ポイント増の50.0となり、2019年2月以来の50台に戻った。造船や航空機の部品受注が好調だという声が出ている。一方、「不動産」(46.8)と「小売」(37.3)は横ばい、「農・林・水産」(42.8)と「金融」(45.9)は悪化した。
猛暑は複数の業種で追い風になった。建設ではエアコン需要を背景に空調設備工事が好調に推移し、サービスでは厳しい暑さから居酒屋など飲酒をともなう外食需要が高まって「飲食店」が2.6ポイント増と2カ月ぶりに上向いた。企業規模別でも、空調設備やアイスクリームといった夏季商材の需要増がすべての規模でみられ、大企業47.8、中小企業42.9、小規模企業41.1と2カ月連続でそろって改善した。同社が7月に公表した別の調査では、高温で業務や事業活動に支障が出たとする企業が5割にのぼっていた。
下押し要因も残る。中東情勢の再緊迫化と原油価格の上昇で仕入単価は高水準が続き、価格転嫁の遅れと人手不足が重なった。地域別は2カ月連続で全10地域が改善し、都道府県別では改善が41、悪化が5、横ばいが1だった。ただし7月28日に発生した令和8年熊本地震について、九州では操業停止を指摘する声が寄せられており、同社は今後の動向を注視する必要があるとしている。
毎月同じ設問で2万社超に 景気DIは50が分かれ目
この調査は2002年5月に始まり、以来毎月続けている。今回は7月17日から31日にかけてインターネットで実施し、調査対象は2万2,350社、回答率は47.1%だった。景気DIは0から100までの値をとり、50が良い・悪いの分かれ目になる。企業の規模によるウェイト付けはせず、1社1票で集計する。これまでの最高は2018年1月の51.1、最低は2009年2月の18.6だった。
広報TIPS — 単発の調査リリースは、発表した月のニュースと競合して埋もれれば、そこで終わってしまいます。この調査は、同じ設問と同じ体裁でまとめたものを、毎月ほぼ決まった時期に発表し続けています。間隔と形式を固定すると、報道する側にも「この時期にはこの数字を見る」という手順ができます。その月に強い話題があるかどうかに左右されず、毎月引かれる調査になります。
出典:帝国データバンク「TDB景気動向調査(全国)― 2026年7月調査 ―」(2026年8月5日発表)。本文の数字はいずれも同社が公表した調査結果のPDFの表記による。
