きょう8月16日、京都五山送り火が午後8時から順次点火される。これは、お盆に迎えた祖霊(お精霊さん)を再び浄土へ送る行事だ。京都五山送り火連合会の公式ページは、祖霊信仰と仏教が結びつき、地元の人々の信仰によって受け継がれてきた「宗教的行事」と説明している。
点火予定は、大文字送り火が午後8時、松ケ崎妙法送り火が8時5分、船形万燈籠送り火が8時10分、左大文字送り火が8時15分、鳥居形松明送り火が8時20分。おおむね各山とも約30分灯される予定だ。雨天や強風などの気象条件によっては時刻が前後する。
※気象条件によって点火時刻を変更する場合あり(京都市:2026年7月27日発表)。
連合会、6月3日に公益財団法人への移行認定
京都市は、火床の整備や割木の確保を進めてきた主体を「地元各保存会」と記している。連合会は、特定非営利活動法人大文字保存会、公益財団法人松ヶ崎立正会、船形万燈籠保存会、左大文字保存会、鳥居形松明保存会の五つで組織される。点火の日だけでなく、山の手入れや松割木の調達・乾燥、火床への運搬、安全対策を重ねて行事を支えている。
1956年8月2日に設立された連合会は、2025年12月1日に法人格を取得し、一般財団法人となった。2026年6月3日には京都府知事から公益財団法人への移行が認定された。連合会は、各保存会が連携して送り火を円滑に執行し、保存継承していくことを掲げている。きょうは公益財団法人への移行後、初めて迎える五山送り火となる。
目標400万円、8月31日まで寄付型クラウドファンディング
京都新聞社が運営するTHE KYOTO Crowdfundingで、連合会による寄付型プロジェクト「大切な人を想う、京の火を未来へ」が7月1日に始まり、同社が翌2日に開始を発表した。プロジェクトページによると、目標金額は4,000,000円。実施期間は2026年7月1日(水)00:00から8月31日(月)23:59までで、8月15日時点では募集期間中だ。
連合会は、集まった資金を送り火実施に伴う安全対策、山の整備と保全管理、松割木などの確保、老朽化した施設への対応に充てる予定だ。背景として挙げるのは、異常気象による作業環境の悪化、薪の確保の難しさ、山中設備の老朽化、獣害、材料費の高騰や担い手不足だ。いずれも火をともす当日だけでは終わらない作業に関わる。

返礼には、8月16日午前に四つの山のいずれかを訪ねる限定見学、五山の護摩木と消炭、連合会用扇子、各山のTシャツや手ぬぐいなど、行事や保存会に由来する内容が設けられた。見学先を選べないことや、送り火で焚き上げる護摩木には返送期限があることも記載された。
プロジェクトページによると、公益財団法人となった連合会への寄付には税制上の優遇措置がある。寄付金領収書は、募集が終わる8月31日以降に順次郵送される。
広報TIPS — 五山送り火を自社のSNSやプレスリリースで取り上げる際、火文字の美しさだけを「夏のイベント」として押し出すと、連合会が「宗教的行事」と説明する文脈から外れ、担い手や精霊を送る人たちの感情を損ねるおそれがあります。このように季節の行事を発信に用いる前は、主催者や保存会の公式ページで、慰霊、精霊送り、信仰など自ら使っている言葉を確認し、その性格づけも原稿に含めます。写真や日付だけを引用せず、主催者の言葉ごと伝えることで、行事を利用した印象を抑え、関係者に配慮した発信にできます。
出典:公益財団法人京都五山送り火連合会「京都五山送り火とは」・「京都五山送り火連合会とは」/京都市公式 京都観光Navi「京都五山送り火『どんな行事?』」/京都市「京都五山送り火点火に伴う御協力のお願い等」(2026年7月27日)/THE KYOTO Crowdfunding「【寄付型】大切な人を想う、京の火を未来へ~あなたも五山送り火の守り人に 伝統を繋ぐプロジェクト~」
