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広告換算値とは?効果測定と算出方法を解説

円グラフ棒グラフの資料とパソコン、ルーペ

広報・PRの効果測定方法に「広告換算値」があります。
測定結果の可視化が難しいPR活動において、広告換算値を使用することにより、PRの成果を具体的な数値として表し、比較することができます。
広告換算の算出手順と算出方法を詳しく解説していきます。

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広告換算値とは

The accounting staff of the company are jointly analyzing the graph of the expenses 数値資料を見ながら会議on the desk in the office.

「広告換算値」とは、広報・PR活動の効果測定方法の一つです。
広報・PR活動の結果として、例えばプレスリリース配信後のメディア掲載がありますが、これらは「掲載数」としてはカウントできても「掲載の質」としては単純に比較できません。
そこでメディアに掲載された記事、報道された内容の価値を相対的に計る方法として、広告換算値を使用します。
具体的には、掲載された記事サイズや文字数、報道時間などの掲載量を、実際の広告費用に換算して費用対効果を測ります。

広告換算値を使用する目的と留意点

数値資料と視覚化した棒グラフ

広告換算値を使用する際の目的やメリットを確認しておきましょう。広告換算値利用時の注意点も解説します。

広告換算値を使用するメリット・目的

広告換算値を使用するメリットは、参考値として数字で可視化できる点です。
メディアに露出した量を、各媒体の広告費に当てはめて換算するため、「掲載価値」として把握することができます。
例えば、発行部数や影響力の異なる複数のメディアに記事として掲載された場合、それらを全て同等の「掲載」としてカウントしてしまうと、単純に合計して良いのか?という疑問が残ります。しかし、広告に換算して数値化することにより、掲載価値として同等に比較することができます。なぜなら、広告費は、発行部数や影響力などを加味した「媒体価値」を元に算定されているからです。

広告換算値を使用することで、昨対比や他社との比較など、PRの成果を相対的に計ることができます。
今回のPRの成果は前回に比べて良かったのかどうか、同業他社と比べてどうだったのか、PR方法は最適だったのか、タイミングは間違っていなかったのかなどの分析や評価点、改善点などが見えてきます。
次回のより良い広報活動につなげることが、広告換算値を取り扱う目的です。

広告換算値使用においての注意点

広告換算値は、あくまでも掲載結果を広告費に置き換えてみたらどうなるかという「参考値」であることに留意しましょう。実際の広告価値の換算ではありません。
また換算方法の違いによって計算結果は異なりますので、異なる方法で算出した結果同士を比較しても意味はありません。このような点を理解した上で、有効に活用しましょう。

広告換算値の詳細について、下記の記事ではプレスリリースの効果測定方法を中心にまとめてあります。ぜひご参照ください。
「プレスリリースの効果測定をするには?費用対効果を意識しよう」の記事を見る

広告換算値の算出方法

電卓をたたいて算出accountant working on desk using calculator for calculate finance report in office

広告換算値の算出方法はメディアによりそれぞれ違います。
広報に関りの深い下記の5つの媒体の算出方法について説明していきます。

新聞の算出方法

新聞は「1cm×1段」の広告料金で算出します。
新聞の構造として、1ページの縦サイズを「15段」で分割されています。掲載された記事の「段数」と「横幅のサイズ(㎝)」を計測し、掲載面積を算出します。
算出された掲載面積を、各新聞社の広告出稿料金に照らし合わせ、おおよその金額を算出します。

新聞の広告換算値計算の一例
掲載されたサイズ:3段×5cm=15
掲載新聞の基準金額:1cm1段2000円とすると、
2,000円×15=30,000円 広告換算値:30,000円

テレビの算出方法

テレビは放映時間を「秒数」で計測し、各テレビ局の「15秒のスポットCM」に当てはめて算出します。
テレビの広告換算で注意したいのは、CMの放送時間帯です。
CMの放送時間帯には、「A帯」「B帯」「C帯」などがあり、いわゆるゴールデンタイムと深夜枠では、出稿料金が違います。そのためそれぞれの放送時間帯の「スポットCM放送時間帯」に当てはめて算出をすることが必要になってきます。
例えば平日夕方の番組で放送された場合、同時同帯のスポットCM帯に当てはめて算出します。

テレビの広告換算値の一例
放送された時間:90秒
放送時間帯:C帯
放送局のCM基準金額:C帯オンエア1秒辺りの金額50,000とすると、
90秒×50,000円=4,500,000円 広告換算値:4,500,000円

雑誌の算出方法

雑誌の算出方法は、新聞の方法と同じ考え方で「1ページ内の面積」で換算します。
雑誌の計測は新聞のように「段」の構造はないため、「1ページ内のどのくらいの面積か」をおおよその値で計測します。例えば「1/2ページ」「1/4ページ」のように、計測しやすい数値に置き換えます。
この掲載面積を、各雑誌ごとに決まっている広告出稿料金に当てはめて算出します。
雑誌は表紙や裏表紙など、掲載箇所によっても広告出稿料金が違いますが、「カラー1ページ」の広告料金を基準に算出する方法が多く採用されています。

ラジオの算出方法

ラジオもテレビ同様、放送時間を「秒数」で計測します。
ただしラジオでは「20秒のスポットCM料金」を基準に算出する場合が多い傾向にあります。
放送された時間を計測し、各ラジオ局ごとのスポットCM放送時間帯料金に当てはめて算出します。
※新聞・テレビ・雑誌・ラジオの基準となる各「広告料金表」の入手方法については、下章「広告換算をする具体的な手順」内にて詳しく説明していきます。

Webメディアの算出方法

Webメディアは、業界標準の広告出稿料金設定がありません。そのため各社ごとに換算値の算出方法が違います。
参考までに共同通信PRワイヤーでは、「各サイトのセッション数(訪問者数)」×「1セッション当たりの広告料金」で算出しています。
1セッション当たりの広告料金は、当社が厳選したニュースサイトの中でも、広告料金が公開されている約430サイトのバナー広告料金をデータベース化し算定しています。またセッション数は、外部のサイト評価サービスを使用して情報収集し、随時情報反映を行っています。
Webメディアの算出方法は各社それぞれ差があることを踏まえ、自社の算出方法を確立する必要があります。

広告換算をする具体的な手順

手順、ステップ

広告換算値を算出する手順は、下記の4ステップです。それぞれ説明していきます。

  1. 掲載記事の収集・クリッピング
  2. 掲載サイズを計測
  3. 各媒体の広告料金をリサーチ
  4. データの入力・計算・集計

1、掲載記事の収集・クリッピング

記事が掲載された全ての媒体を収集し、対象ページをクリッピングします。
クリッピングとは、掲載記事を探し出して記録する作業のことです。
新聞や雑誌であれば、掲載ページを切り抜きます。テレビやラジオはモニタリングを行い、対象放送を抽出します。Webページは検索をかけピックアップし、スクリーンショットやプリントアウトなどを行い保存します。

2、掲載サイズを計測

「広告換算値の算出方法」の章で説明した計測方法で、一つひとつ計測していきます。
新聞は、縦のサイズを「段」で、横のサイズをセンチで数え計測します。
雑誌はページ換算で計測します。「およそ1ページの半分掲載なら1/2ページ」になります。
テレビやラジオは「実際の放送時間」を秒単位で算出し、「放送時間帯」を当てはめます。
Webメディアは、統一の換算方法が定まっていません。どのように算出するのか、事前に社内で設定しておく必要があります。

3、各媒体の広告料金をリサーチ

各媒体の広告料金をベースに計測するため、元となる広告料金表を入手します。
新聞やテレビは、一般的に社団法人日本広告業協会(JAAA)発行の「新聞広告料金表」「放送広告料金表」を参照し広告料金の基本とします。
雑誌やラジオは各媒体の「媒体資料」を入手し、広告料金を調べます。各雑誌や放送局ごとに広告料金が違うため、正しく計測する場合は面倒でも各メディア毎の媒体資料を手に入れ、広告出稿料金を調べるようにしましょう。
ちなみに「新聞広告料金表」「放送広告料金表」は、毎年10月に発行されます。最新のデータで比較するようにしましょう。

4、データの入力・計算・集計

Microsoft ExcelやGoogleスプレッドシートなどを利用し、リサーチしたデータを全て入力していきます。
広告換算値だけでなく、掲載日、メディア名、記事掲載数や掲載サイズ、掲載内容等もあわせて記載しておくと比較しやすく、役立つでしょう。
プレスリリースでPR活動をした場合、これらを各プレスリリースごとに毎回行っていきます。

便利な広告換算サービスやツールを利用しよう

簡単ボタンとパソコンのキーボード

「広告換算をする具体的な手順」の通り、広告換算値を一から算出するには手間も時間もかかります。業務の生産性を上げるためにも、広告換算値はアウトソーシングの利用がおすすめです。
プレスリリースの広告換算に限りますが、共同通信PRワイヤーで行っている2つのサービスをご紹介します。

「ニュースサイト・クリッピング」サービス

共同通信PRワイヤーにてプレスリリース配信をご契約いただくと、配信ごとに、無料で「ニュースサイト・クリッピング」サービスをご利用いただくことができます。
「ニュースサイト・クリッピング」は、多様なWebサイトの中から約2,000のニュースサイトをクリッピングし、記事の掲載結果をお知らせするサービスです。
プレスリリースの「配信24時間後」「配信72時間後」の2回、クリッピング結果をメールとお客様専用サイト内にていち早くお知らせします。クリッピング期間は2週間、クリッピング開始日の設定も可能です。
さらに記事掲載結果だけではなく、広告換算値もレポートします。広告換算値は当社独自換算値で算出します。レポートはPDFやExcelでの出力が可能です。
※プレスリリース入稿の際に設定いただいたキーワードを元にクリッピングを行います

詳しくは下記のページをご覧ください。
共同通信PRワイヤー「ニュースサイト・クリッピング」を見る

「新聞クリッピング・広告換算」サービス

「新聞クリッピング・広告換算」サービスは、新聞(紙媒体)での掲載結果をクリッピング、及び広告換算値をレポートします。
リサーチ対象の新聞は、全国紙の東京版、全国紙の地方本社版、地方紙、全国紙の地方版、スポーツ紙、業界紙など800紙以上から調査されます。
記事の切り抜きは火曜日・金曜日の週2回、掲載記事現物を専用台紙に貼付し、郵送にてお送りします。
クリッピング期間は2週間、プレスリリースごとに行われます。また広告換算結果も週2回メールにてExcelファイルを添付いたします。
※プレスリリースのタイトルに含まれる言葉・内容をキーワードとしてクリッピングを行います

この「新聞クリッピング・広告換算」は、内外切抜通信社と提携して行っている有料サービスとなります。詳しくは下記のページをご参照ください。
共同通信PRワイヤー「新聞クリッピング・広告換算」を見る

広告換算を行い次のPR活動につなげよう

PR活動の仕事として、メディアに露出する量も大切ですが、質はもっと大切にしなければプラスの影響は望めません。
広告換算値の算出を行うことで、PRの掲載価値が明確になり、広報活動の成果を相対的に検証することができます。また改善点や成功法が見え、次回の活動をより良いものにすることができます。
一方で広告換算やクリッピングの作業は多くの手間と時間を要し、通常のPR業務を行いながらの算出は、容易なものではありません。便利なサービスを上手く利用しながら、より効果的な成果を広げる広報活動を行いましょう。

共同通信PRワイヤーでは、ご紹介したクリッピングや広告換算サービスの他、広報・PR活動に役立つさまざまなサービスをご用意しております。
詳細な資料を用意しておりますので、ぜひご利用ください。お申し込みは下記より可能です。
サービス資料ダウンロードページを見る

「メディアに取り上げられたい」というお客様のためのプレスリリース配信サービスです。