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アンケートの作り方とは?質問のポイントと回収率アップの方法まで徹底解説

アンケートイメージ、ペンでチェック項目にチェックをしている

企業で行われる消費者を対象にしたマーケティングリサーチ、地方自治体で実施される住民意識調査、新聞社などの世論調査など、さまざまな形で活用されるアンケート調査。
調査結果を活用したプレスリリースは、メディアにも生活者にも説得力を与えます。アンケートで様々な情報を得るためには、アンケートの作り方が重要です。
本記事ではアンケート調査の実施方法、調査票の作り方、本音を正確に引き出すためのポイントなどをわかりやすく解説するとともに、インターネット調査のおすすめツールと依頼先をご紹介します。

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広報でアンケートが重要な理由

アンケートイメージ、万年筆でyesno欄に答えている

マーケティングリサーチ、ユーザーアンケート、イベント会場でのアンケートなど、企業ではさまざまな調査が実施されています。
広報担当が行う調査も多く、代表的なものに「パブリシティ調査」があります。
パブリシティ調査(PR調査、アンケートパブリシティ)は、メディアに取り上げてもらえるような情報・ネタづくりのために行われます。調査結果は「調査リリース」として配信し、パブリシティに活かします。
その他広報担当者が関わるものに「企業イメージ調査」「顧客満足度調査」「従業員調査」「メディア・オーディット」などがあり、さまざまなステークホルダー(利害関係者)を対象に行われます。
このように広報担当が関与するアンケートは多々あり、広報部門において調査のスキルを身につけることは必須条件と言っても過言ではありません。

アンケート調査の種類

種類イメージ、指でエクセレントを指している

アンケート調査の種類は、主に「定量調査」「定性調査」の2つに大別されます。それぞれ説明していきます。

定量調査

定量調査では、あらかじめ質問文と回答用の選択肢を記載した質問紙(調査票)を対象者に渡し、各自で記入してもらいます。一般的に「アンケート調査」とは定量調査を指します
定量調査には「面接調査」「郵送調査」「電話調査」「集合調査会場調査(CLT)」「ホームユーステスト(HUT)」「来場者調査」「インターネット調査」などが挙げられます。
定量調査は文字通り「量」の調査です。収集されたデータを数値化できるように設計され、調査結果は統計学的に分析されます。主に仮説を検証したり、実態を把握したりする目的で実施されます。

定性調査

定性調査は、回答者が「はい/いいえ」では答えられないような行動の根拠、理由、経緯など変容性のある情報を、インタビューなどを通して詳細に収集する調査です。
定性調査には「グループインタビュー(FGI)」「デプスインタビュー」「行動観察調査(エスノグラフィ)」などが挙げられます。
定性調査は、仮説の構築や原因把握のために、対象者の生の言葉や行動、あるいは調査員が観察したままの状態や印象など、数値化できない「質」のデータを収集し分析します。

調査方法の選び方

定量調査と定性調査は目的に合わせて使い分けるのが基本ですが、2つを併用した方が信頼性・有用性の高い結果が得られる場合もあります。
例えば「あらかじめ定性調査を実施して仮説を立てて設問設計の材料にし、定量調査で量的な傾向を検証する」方法や「先に定量調査を実施して全体傾向を把握し、その後の定性調査で詳細を深堀する」パターンなどです。
調査目的に沿って、定量調査と定性調査を組み合わせるなどして、うまく使い分けていくと良いでしょう。

アンケート調査の5つのステップ

5つのステップイメージ、5つの数字が階段にのっている

定量調査としてのアンケート調査は、基本的に以下のような手順で実施します。それぞれ説明していきます。

  1. 調査の目的、企画を決める
  2. アンケートの質問内容を決める
  3. 調査の実施
  4. アンケートの集計と分析
  5. レポートの作成と報告

1.調査の目的、企画を決める

5つのステップの中で最も重要なのは、調査目的・調査企画です。ここで方向性を間違ってしまうと、調査結果は使いものにならなくなってしまいます。
調査目的では、どのような仮説を立てているのかを明らかにしつつ、なぜ調査を行うのか、それによって何を明らかにしようとしているのかを明文化します。
調査企画では、調査目的を踏まえて、なぜ、どのような目的で、誰に対して、どのような方法で、何を聴き、何を明らかにしようとしているのかを、調査企画書として明確にします。
調査企画書には、調査目的とは別の項目を立てて、調査の背景、調査実施に至るまでの経緯などを盛り込むこともあります。

2.アンケートの質問内容を決める

アンケート調査では、あらかじめ質問文と回答用の選択肢を記載した質問紙(調査票)を対象者に渡して各自で記入してもらいます。
面談形式の定性調査でも事前にヒアリング項目は作成しますが、話の流れで臨機応変に質問を変えたり深掘りしたりできます。しかし、アンケート調査では、調査票に書かれたことが全てです。それ以上の答えは出てきません。調査票の設計次第で結果が決まるのです。定性調査が「仮説の検証」と言われるのはそのためです。
調査票ができたら「調査の8割は終了した」とも言われます。それほど調査票の作成は重要なのです。調査票の主な構成は以下の通りです。

  • 依頼文(アンケートの趣旨、協力依頼、回収方法など)
  • 質問文と回答の選択肢の作成(自由解答欄含む)
  • 回答者の基本情報を確認する設問(性・年齢・職業など)

調査票の作成は、慎重に行う必要があります。まずは調査項目を洗い出し、全体の流れを決めます。分岐する質問などの設計も行います。そして具体的な質問文と選択肢の作成に入ります。

3.調査の実施

調査票を配布・回収します。インターネット調査の場合は、アンケートのURLをお知らせして期日までに回答してもらいます。回収率を見ながら督促を行う場合もあります。
調査会社に発注している場合は進捗状況を随時管理し、進捗や回収率の状況を把握しておきましょう。

4.アンケートの集計と分析

回収した回答データを集計し、目的に応じた方法で分析します。
まずは単純集計を行い、調査結果の大まかな傾向を把握します。必要に応じて基本情報(性、年齢等)と設問のクロス集計や、設問間のクロス集計を行います。
回答者を特定のルールで分類したり、データ同士の関連性を分析する場合には、専門的な「クラスター分析」「相関分析」などを行います。
自由記述回答は、「アフターコーディング*」「テキストマイニング**」などの手法で整理・分析することもできます。

*)アフターコーディングとは、数値化できない自由回答(自由記述、フリーアンサー、FA)の中から類似の回答をまとめてカテゴリーに分類し、少数の選択肢として絞り込み、数値として集計できるようにする、定性情報を定量化することで集計しやすくする手法。
**)テキストマイニングとは、コンピュータによる「自然言語処理」と呼ばれる解析手法を用いて、大量の自由記述回答などのテキスト(文章)データの中から有用な情報を抽出する方法。

5.レポートの作成と報告

集計・分析が終わったら、レポートを作成します。
単にデータを羅列するのではなく、調査目的・仮説に対する結果や、得られた示唆・気づきなどをわかりやすくまとめることが重要です。グラフや図を活用し、視覚的に理解しやすいレポートを作成しましょう。
レポートは、社内報告用、マスコミ発表用など、調査結果をどのように活用するかによって、見せ方が変わります。マスコミ発表用の場合はレポートの他に「調査リリース」を作成し配信します。

調査リリースについては以下の記事をご参照ください。
「調査リリースの書き方とは?事例もご紹介【テンプレート付き】」の記事を見る

アンケートで本音を引き出す質問の7つのポイント

ポイント、キーポイントと書かれたブロック、机上、ペンとノート

アンケート調査で調査票作成を進める際は「対象者の本音を正確に引き出す」「信頼度の高い調査結果を得る」ことが重要です。アンケートで本音を引き出す質問を作成するためのポイントを7点、説明していきます。

  1. 一つの質問で二つのことを聞かない
  2. 回答を誘導しない
  3. 質問したい内容を明確にする
  4. 質問の順番を考慮する
  5. 回答傾向を考慮する
  6. 専門用語は使わない
  7. 質問数は30問前後、選択肢は10個程度を目安に

一つの質問で二つのことを聞かない

一つの質問文で一つ以上のことを同時に聞くことを「ダブルバーレル質問(double-barreled question)」と言います。例えば以下のような質問です。

「Q あなたは「スマートフォン」や「パソコン」を利用していますか。」
1. 利用している 2. 利用していない

この質問だと、スマートフォンだけ利用している人、もしくはパソコンだけ利用している人は回答できません。「次に挙げる電子機器の中であなたが利用しているものを選んでください」などの質問文に修正しましょう。

「Q あなたは、「図書館」や「博物館」を1か月にどのくらい利用しますか。」
1. ほとんど利用しない
2. 1〜2回程度利用する
3. 3〜4回以上利用する

この場合は、図書館と博物館の利用頻度は別々に聞く必要があります。

回答を誘導しない

質問文が、回答者にある特定の選択肢を選ばせるような誘導を行っていないか注意する必要があります。例えば以下の質問はどうでしょうか?

「Q 3年前の調査では、○○市に住む約7割の人が、何らかのボランティア活動に参加していました。あなたは、この1ヶ月の間にボランティア活動に参加したことがありますか。」

この質問文は、「7割の人がボランティア活動に参加」という文章が、社会的圧力を与えて回答を誘導する結果になっています。また、「○○市では全市をあげてボランティア活動支援を推進していますが…」なども誘導になる可能性があります。シンプルに、「あなたは、この1ヶ月の間にボランティア活動に参加したことがありますか」に直しましょう。

また、「○○大学の〇〇教授によると……」や「WHO(世界保健機関)の発表によれば…」「一般的には…」のように、専門家や世間の意見が事前に示されると、それらの意見を賛同する選択肢に回答が集中してしまいます。これを「ハロー効果(威光暗示効果)」といいます。回答者が他者の意見に惑わされないように、中立的な質問文を作成するようにしましょう。

質問したい内容を明確にする

個人としての意見を聞く質問を「パーソナル質問」世間一般の客観的な意見を聞く質問を「インパーソナル質問」といいます。
例えば、「あなたは、リサイクル活動をしたいと思いますか?」という質問は個人の意向を聞いているのでパーソナル質問ですが、「あなたは、リサイクル活動は必要だと思いますか?」という質問は、世の中一般に対する意見を聞いているのでインパーソナル質問です。
両方とも「はい」と回答する方もいれば、どちらかは「はい」どちらかは「いいえ」と回答する方もいるでしょう。聞きたい内容を明確にして質問しないと正確な結果は得られません。注意して質問文を作成しましょう。

質問の順番を考慮する

例えば、以下のような質問があります。
「Q1. あなたはA社がSDGsに取り組んでいることを知っていましたか?」
この質問の後に、以下のように聞いたら、どうなるでしょうか。
「Q2. あなたはA社に対してどのような印象を持っていますか?」
この場合は、A社に対する好意的な回答が増えます。あるいは、以下のような質問の流れだとどうなるでしょうか。

「Q1. 定期的な運動は健康維持に繋がると思いますか?」
「Q2. あなたは定期的に運動をしたいと思いますか?」

Q1はインパーソナル質問、Q2はパーソナル質問です。Q2の回答結果は、Q2を単独で聞いたときに比べて、Q1の影響を受けてポジティブな回答が多くなることが想定されます。

これらを「キャリーオーバー効果(文脈効果)」と言います。キャリーオーバー効果とは、前の質問やその回答に、後の質問の回答が影響を受けてしまうことです。
文脈効果がすべて悪いわけではありません。問題は、質問の順序によって正確な事実が出せなくなってしまう恐れがあるということです。順番を逆にしたり、間に別の質問を入れるなどして文脈効果を避けるようにしましょう。

回答傾向を考慮する

アンケートの回答者には、どんな質問に対しても肯定的な回答をする傾向(イエス・テンデンシー)があります。
この傾向を抑えるためには、「はい/いいえ」ではなく、別の選択肢を設定することが有効です。
例えば以下のような質問の場合には、「はい」に回答が集中する傾向があります。

「Q. あなたは昨日8時間以上眠りましたか?」
1. はい  2.いいえ

そこで、次のような質問にすることで、より正確な結果を得ることができます。

「Q. あなたの昨日の睡眠時間を教えてください。」
1. 5時間未満  2. 5時間以上8時間未満  3. 8時間以上

また、回答者には「否定しがたい価値」に対しても肯定的回答をする傾向があります。
例えば以下のような否定しづらい価値が盛り込まれている質問では、肯定的な回答が多く集まりがちです。

「Q. 親は、子どもの幸せのために、自分の自由時間を削るべきだと思いますか?」
「Q. 被害者遺族の心理的苦痛を和らげるため、殺人罪に対して厳罰化すべきだと思いますか?」

誘導質問も同様ですが、バイアスのかかってしまう文言は避けるようにしましょう。

専門用語は使わない

専門用語や業界用語はなるべく平易な言葉に置き換えるようにしましょう。
どうしてもその言葉を使う必要がある場合には、定義を書いた上で質問するとよいでしょう。
例えば「少額短期保険」に関する調査では、質問文の後、次のように補足されていました。

「Q. 少額短期保険(ミニ保険)についてお伺いします。あなたは過去1年以内に……。
※少額短期保険(ミニ保険)とは、補償上限額が死亡保険で300万円、損害保険で1,000万円と少額で、補償期間が最長1〜2年(死亡保険1年、損害保険2年)のものを指します。」

業界では当たり前の用語であっても回答者の中には初めて聞く言葉であることもあります。調査票が完成したら、回答者の視点で再度見直しましょう。

質問数は30問前後、選択肢は10個程度を目安に

目安としては、質問数は30問前後、選択肢は10個程度です。
欲張って質問数が増えると、回答者の負担が増え、回収率が下がる恐れがあります。調査目的に戻って、最適な数を心がけましょう。どうしても質問数が増えてしまうようなときは、アンケート自体を2回に分けて実施することも検討しましょう。
次のような質問文と選択肢の場合はどうでしょうか。

「Q. あなたの好きなスポーツを次の中から選んでください。」

1. 野球/2. スキー/3. サッカー/4. テニス/5. 柔道/6. バスケットボール/7. 卓球/8. スノーボード/9. 相撲/10. 水泳/11. バレーボール/12. ラグビー/13. 弓道/14. ハンドボール/15. ゴルフ/16. フットサル/17. 体操/18. 剣道/19. 馬術/20. バトミントン/21. その他(     )

選択肢が20個もあると、読むだけでも面倒です。しかも、全てのスポーツが網羅できているわけでもありません。調査目的にもよりますが、この場合には自由回答にするか、あるいは「球技」「ウインタースポーツ」「格闘技」などジャンルを絞って質問し、選択肢の数を減らすことを検討した方がよいでしょう。

アンケートの回収率を上げるための3つのポイント

アンケートに答える女性、路上でアンケート

アンケートの回答率を上げるためには、適切な調査票の作成が最も重要ですが、それ以外にも大切な手段があります。ポイントを3つ挙げます。

アンケートの趣旨を伝える

調査の目的が理解できなければ、回答者は不安になり、回答を拒否する恐れもあります。どのような趣旨でアンケートを実施するのかを、わかりやすく依頼文にまとめ、回答者に伝えましょう。

回答に必要な時間の目安を明示する

回答にかかる時間がどの程度か分からないと、回答を躊躇してしまいます。質問が全部で何問あり、回答にどの程度の時間がかかるのかを冒頭で明示しておくことで、このような懸念を払拭できます。

謝礼を用意する

回答してくれた人に対して、ギフトカードやポイントなどの謝礼(インセンティブ)を渡すのも、回答率を挙げる有効な手法です。
ただし過剰な謝礼の場合は謝礼だけを目的とした回答者を誘導する可能性もあり、適切な結果を得られなくなる恐れもあります。質問の数や内容の重要度に応じて、適切な謝礼を用意しましょう。

アンケート調査で使えるおすすめツール

アンケートイメージ、クエスチョンやアンケートにパソコンで答える

インターネットを使ったアンケート調査を行う際は、アンケート・ツールを使用すると調査票の作成から実施、集計までのプロセスが容易になります。ただしアンケート・ツールを選ぶ際には「パネル」を有しているものと、無いものがあることに気を付けましょう。
「パネル(アクセスパネル)」とは、調査協力者のことで、「調査モニター」と言われることもあります。パネルを利用すると有料になりますが、調査モニターや配信先を探す手間を省くことができます。調査目的や内容によって使い分けると良いでしょう。
パネルを所持しているツール7社と、パネル無しの5社をそれぞれご紹介します。

パネルありのアンケート調査ツール7選

「調査モニター・パネルあり」のツールは、パブリシティ調査や企業イメージ調査など、生活者・消費者を対象にした調査を実施するときに利用できます。

Questant(クエスタント)

インターネット調査最大手マクロミルのセルフ型アンケート・ツール。アンケートのテンプレート70以上、21の質問タイプと100以上の質問データベースが用意されている。消費者パネル(調査モニター)は日本最大級の約2,500万人。パネルを利用しなければ、10問、100配信まで無料で利用可能。

QiQUMO(キクモ)

インターネット調査大手クロス・マーケティングのセルフ型アンケート・ツール。クロス・マーケティングの1,000万人のアクセスパネルを活用できる。最大24か国のパネルに配信可能。パネルを利用しなければ、10問、500配信まで無料で利用可能。

Freeasy(フリージー)

懸賞サイトやEC事業を手掛けるアイブリッジのセルフ型アンケート・ツール。初期費用、登録費用、ランニングコストが不要。1問×1人@10円で、1回500円から調査実施可能。1,300万人以上のアクセスパネル。筑波大学と共同研究で独自のアルゴリズムを構築(特許取得済み)。パネルの不適切回答を排除するアルゴリズムを開発し回答品質に対する配慮を行っていることに加え、別料金のスクリーニング調査を使うことでサンプリングの精度を高めることができる。

Surveroid(サーベロイド)

マーケティングアプリケーションズのセルフ型アンケート・ツール。1問×1人@10円初期費用、月額費用などの固定費は一切なし。全国500万人以上の調査専用モニター。基本情報(性別、年齢、都道府県、未既婚、子供有無、職種、業種)で絞り込み配信ができる。スクリーニング調査も可能(別途料金)。海外24か国のパネルに配信可能。

SurveyMonkey(サーベイモンキー)

世界規模のアンケート・プラットフォームSurveyMonkey。アイルランド・ダブリン本社の他、米国カリフォルニア州、オレゴン州、カナダ・オタワ、オランダ・アムステルダムにオフィスを持つ。パネル数は、130ヶ国、1億7,500万人以上。分野別に255種類のテンプレートが利用できる。ベーシックプラン(無料)では、1アンケートにつき最大10件の質問を設定し、最大100件の回答を集められる。コストをかけない小規模アンケートに適している。

Fastask(ファストアスク)

日本語ワード・プロセッサー「一太郎」、日本語入力システム「ATOK」などで知られるジャストシステムの提供するセルフ型アンケート・ツール。モニター数は国内300万人。調査対象者を抽出するためのスクリーニング調査機能を標準搭載。セルフ型ではあるが日本語の専門家によって調査票をチェックしてもらえる。

LINEリサーチ

LINEヤフーの運営するアンケート・プラットフォーム。体系はセルフ型のライトコースとサポートコース。LINEユーザーを母体とした650万人のモニター。一般消費者に近いモニター組織と、若年層をターゲットにしたリサーチが強み。アクティブモニターのうち10~29歳の若年層が50%(LINEリサーチ調べ・2024年7月時点)。LINEのプッシュ通知による配信で、早いレスポンスと高い回収率を実現。スマホに特化したUIで、回答しやすい作りになっている。

パネル無しのアンケート調査ツール5選

「調査モニター・パネルなし」のツールは、自社リストを持っている社内アンケートや会員アンケートのようなクローズドな調査で利用できます。

Googleフォーム

Googleのサービスの一つとして提供されているフォーム作成ツール。使いやすさや無料で使える点などから、アンケートフォームや問い合わせフォーム、キャンペーンへの申し込みフォームなど、様々な用途で利用されている。パーソナルプランは無料。Business Starterプラン以上は有料。

Microsoft forms

アンケート作成ツールのMicrosoft Formsは、マイクロソフトのMicrosoft 365アプリケーションの1つ。強みは、Microsoft Office 365と完全に統合されていること。回答結果や集計結果データをExcelファイルで保存したり、Microsoft Teamsで共有するなど各アプリケーションとの連携が容易。Microsoft 365ユーザーであれば、既存プランの料金内で利用可能。一般ユーザーであっても、フォーム作成数400個まで、回答データ数200件までという制限はあるものの、無料で利用することができる(Microsoftアカウントは必要)。

kintone(キントーン)

サイボウズの業務アプリクラウドkintoneでもセルフ型でアンケートを作成することができる。kintoneユーザー以外にもURLを公開することが可能。集計・グラフ化の後、kintone上で社内共有ができる。

formrun(フォームラン)

Webマーケティングメディアferretを運営するベーシックのフォーム作成ツール。埋め込みタグを使ってWebページにフォームを表示させることができるほか、slack、LINE WORKS、Chatwork、Microsoft Teamsとの連携が可能。

モバイルウェブ

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供するWebアンケートツール。フォーム作成から収集、集計までをワンストップで提供。携帯電話のSMS(ショートメッセージ)で配信されるため、他の方法に比べて回収率が高められる。アンケート以外に応募フォームや予約フォームなどの使い方も可能。CRMツールとの連携やコールセンターとの連携でさらに効果的に。

アンケート作成から調査会社に委託する方法も

アンケート調査をWebで行う際は「インターネット調査会社」を利用すると、アンケート作りから分析まで依頼ができ、おすすめです。
「インターネット調査会社」は、調査の企画段階から報告書作成までの一貫作業をフルサポートできる体制を有しています。インターネット調査会社のメリットには「広域調査が可能」「手間が省ける」「調査のプロを活用できる」などが挙げられます。
主要なインターネット調査会社では現在、数百万人規模の調査モニター(パネル)を登録し維持しています。調査が依頼されると、パネルとして登録された人たちの中からその調査に最適な標本を抽出し、調査が実施されます。
委託する内容により費用もかかりますが、質の良いデータが得られるなど、全てを安心してプロに任せることができます。

アンケート調査を活用して戦略的な広報につなげよう

広報部門では、調査パブリシティ(PR調査)のほか、企業イメージ調査、顧客満足度調査、従業員調査、メディア・オーディットなど、さまざまな調査が行われています。アンケート調査はぜひ日々のPR活動に活用していきましょう。
例えば調査結果をもとに調査リリースを発表してメディア掲載を狙ったり、社員アンケートの結果を踏まえて社内広報に活かすことも可能です。
またメディア視点で広報活動を評価し(メディア・オーディット)その結果をメディア対策に活かすこともできます。調査結果を活用して、より戦略的な広報活動に取り組んでいきましょう。

調査結果をプレスリリースに活かしたいという方は、以下の記事を参考にしてください。

「調査リリースの書き方とは?事例もご紹介【テンプレート付き】」の記事を見る

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