「多くのメディアの目に触れられるよう、プレスリリースを何度も配信したい」という広報担当者の思いは分かりますが、同じ内容のプレスリリースを複数回配信するべきではありません。しかし、方法はあります。
同じ内容のプレスリリースでも、切り口を変えるなどして複数回配信することができます。本記事では、複数回配信の方法を、メディア目線も踏まえて解説していきます。配信タイミングもご参照ください。
目次
同じ情報のプレスリリースの複数回配信はNG
同じ内容のプレスリリースを複数回配信することは、基本的にはNGです。プレスリリースは、新情報を発信するための公式文書です。タイトルや構成を変えただけでは新情報とは言えません。ニュース性のないプレスリリースは、メディアからの心象が悪くなり、企業や組織の信頼性を失墜する恐れがあります。またルールを守らない企業は、今後のリリース配信を拒否される可能性もあります。内容自体に変更点や新規性がない情報であれば、配信すべきではないと覚えておきましょう。
ただし同じ内容であっても、切り口を変えたり、新情報がある内容であれば、2回目3回目の配信は問題ありません。例えば「新商品の発売後、キャンペーン開始」や「CM放映開始」などの情報です。詳しくは下章「プレスリリースを複数配信しても良いケース」で説明していきます。
プレスリリースの新しい切り口やネタをお探しの方は、以下の記事がお役立ていただけます。ご参照ください。
「プレスリリースのネタ10選!ネタ探しの方法や取り上げられやすいポイント」の記事を見る
プレスリリースを複数配信しても良いケース
同じ情報のプレスリリースを何度も配信する行為はNGですが、同じ内容であっても、2回度以降もプレスリリースを配信しても良いケースがあります。例えば下記のようなケースです。それぞれ説明していきます。
企画や商品の新情報やアップグレード情報
企画、または商品の新情報を伝える場合は、同内容のプレスリリースでも配信することが可能です。例えば「商品のリニューアルやパッケージデザインの変更」「ゲーム・アプリでの大幅なアップデート」「CM・キャンペーンの開始」などです。
提示のような新しいネタがあれば、情報の切り口が変わります。プレスリリースを配信していきましょう。
商品説明動画やCM動画の〇万回再生達成などの追加情報
今やSNSでの戦略も大切です。SNSユーザー向けに改めて「商品説明動画を公開」などの場合も、プレスリリースの配信を行うチャンスです。「CM動画の〇万回再生達成」といったネタもぜひ配信を行いましょう。
プロジェクトの進捗・成果の公表
長期プロジェクトの場合、継続的に進捗や成果を発表しましょう。取り組み自体に興味が持たれ、メディアの求める「ストーリー性のある情報」になり得ます。ビジネス情報番組や特集記事への取材につながるかもしれません。
さらに「達成記録」や「業績発表の追加」などもあれば積極的にプレスリリースを配信していきましょう。
複数社の連名でプレスリリースを配信する場合
2社や3社など、複数社の連名でプレスリリースを配信する場合があります。例えば「業務提携・資本提携」「共同商品・サービスの発表」「共同開発」などの場合です。
連名のプレスリリースは各社別々に配信する場合もありますが、代表する企業・団体が単独で配信する場合もあります。
連名で配信する際は、各社の担当者同士で配信目的や内容、表記ルールなどをよく確認し合い、齟齬がないよう作成し配信を行いましょう。
連名のプレスリリースについて、以下の記事に作成の注意点の他テンプレートを用意しています。ご活用ください。
「【テンプレート付】連名プレスリリースの書き方は?配信前に決めること」の記事を見る
プレスリリースを複数回配信する際の注意点
同じ内容のプレスリリースを複数回配信する際は、以下の点を行わないよう気を付けましょう。禁止事項です。
- タイトルや構成を変えるだけなど新規性がないプレスリリースの配信
- 他のプレスリリース配信会社で全く同じ内容のプレスリリース配信をする
- 同じ内容のプレスリリースを、タイミングをずらして複数回に分けて配信する
まずは前提として「タイトルや構成を変えるだけなどの新規性がないプレスリリース」の配信はNGです。一見異なるように見えるリリースでも結局同じ情報の羅列であれば、メディアに「この企業のプレスリリースは受け取っても意味がない」などの悪印象を与えかねません。プレスリリースは新情報に限ります。厳守しましょう。
また「他のプレスリリース配信会社で同じ内容のプレスリリースを配信する」行為も推奨しません。なぜならメディアが、複数の配信会社のプレスリリースの受信契約をしている場合があるためです。メディアは結局同じ内容のリリースを受け取ることになり、同じく心象を悪くします。
同じ内容のプレスリリースを、タイミングをずらして複数回配信することもNGです。例えば、Webメディアに送った後に、同じプレスリリースを新聞・テレビに送り、さらにその後に雑誌やラジオに送る、といったケースです。これをやると、先に情報を入手したWebメディアが記事にした場合、他のメディアが取り上げることはまずありません。と同時に、その企業はメディアからの信頼を失うことになります。一斉同時配信が大原則です。
異なる内容のプレスリリースや、同じプレスリリースでも切り口を変えて複数配信する場合には、同時もしくは同日に配信するのではなく、タイミングをずらす方が得策です。メディア側に1通づつ目に留めてもらうための配慮です。
異なる内容や切り口を変えたプレスリリースを複数回配信する際は、時間や日にちを空けて配信し、メディアが手に取りやすい環境を工夫するようにしましょう。
プレスリリースを複数配信するメリット
同じ内容のプレスリリースを切り口を変えて複数回配信するメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- メディアの目に触れる回数が増え、認知度が高まる
- 記事化の可能性が高まる
- 普段とは異なる属性にも情報が届きやすい
まず、「メディアの目に触れる回数が増え、認知度が高まる」という点です。
プレスリリースの配信が増えれば、その分メディア記者の目に留まる機会が増えます。何度も配信することは、メディア記者へのアプローチへとつながります。またそれは「記事化の可能性が高まる」ことになります。
さらに複数回配信は「普段とは異なる属性にも情報が届きやすい」点もメリットとして挙げられます。例えば2回目以降の配信を通常のターゲットとは違う層に向けて作成・配信をすることで、別のユーザーの関心をとらえることができる可能性が高まります。将来的には自社のステークホルダーを広げることにつながるかもしれません。
このようにプレスリリースの複数回配信には、さまざまなメリットが想定されます。
複数回配信の具体的な配信タイミング
同じ内容でも、時間軸をポイントに置いて複数回配信をするタイミングがあります。
「新製品・新サービス」「展示会・イベント・施設・店舗オープン」のネタを一例に挙げ、具体的なプレスリリースの内容で解説していきます。
新製品・新サービスの場合
- 事前告知用の概要をリリース
- 記者発表会の取材案内をリリース
- 記者発表の詳細をリリース
- CM放映リリース
- 消費者キャンペーンリリース
- 生産・販売実績リリース
- 製品リニューアル情報リリース
新製品・新サービスのプレスリリースでは「事前の告知リリース」のみを行い、終わってしまうパターンがよくあります。しかし事前告知だけではなく、多くの配信タイミングが考えられます。
「記者発表会の取材案内」は、記者発表会を開催する際に直接配布します。
発売日以降は「CM放映リリース」や「キャンペーン開催」などのプロモーション活動に関するプレスリリースも可能です。「生産・販売実績」があればこちらもリリース配信を行いましょう。
展示会・イベント・施設・店舗オープンの場合
- 事前告知用の概要をリリース
- 開始前キャンペーン
- プレス内覧会の取材案内
- プレス内覧会の詳細リリース
- イベント開催事後リリース
- 消費者キャンペーンリリース
- 来場者実績リリース
- 施設・コンテンツ情報のリリース
展示会やイベント、施設・店舗オープンのプレスリリースでも事前告知後のリリース配信のタイミングが多く挙げられます。
例えば「ネーミング募集」や「カウントダウン」などの事前キャンペーンリリースや、プレス内覧会を行い「プレス内覧会の取材案内」「プレス内覧会当日の詳細事項」をレポートしたリリースが可能です。
イベント開催後やオープン後も活動ごとにチャンスはあります。「来場者レポート」といわれる「来場者実績リリース」もおすすめです。広報担当者はこれらの例を参考に、積極的にプレスリリースの配信を行いましょう。
プレスリリースを複数回配信した事例を確認
実際に配信されている複数回配信のプレスリリースの事例を見てみましょう。
共同通信PRワイヤー国内配信サービス「新着のプレスリリース」から、複数回のプレスリリースを配信している3社をご紹介します。配信の内容や配信タイミングなどもご参照ください。
■ジェイアール東日本企画様
前回、約147万食を提供した消費拡大イベント「三陸・常磐ウィークス」 第4弾の開催が決定!
2024年10月1日(火)~11月4日(月・祝)
「三陸・常磐ウィークス(第4弾)」において、 約42万食の「三陸・常磐もの」を提供!石破内閣総理大臣、武藤経済産業大臣、竹内経済産業大臣政務官も 「三陸・常磐もの」を食べて参加!
■電線のない街づくり支援ネットワーク事務局様
「無電柱化の日(11/10)」 無電柱化まちあるきショート動画コンテストの 動画募集中!10月15日(火) 締切!!
無電柱化まちあるきショート動画コンテスト 結果発表11/11開催コンテスト受賞動画公開中
■高知県様
高知県と株式会社ポケモンとの「高知県の地方創生の推進に向けた連携と協力に関する協定」発表式
スタンプラリー 『「高知だいすきポケモン」ヌオーと巡る水辺のイルミネーション』について
プレスリリースを複数回配信し記事化につなげよう
プレスリリースの目的は、メディアに「第三者の視点」で報道・記事化され、社会的認知や信頼を獲得することです。
リリース内容の切り口を変えて配信することで、メディアへのアプローチにつながり、記事化の可能性も高まります。
情報の切り口を変え、ニュース性をアピールしながら複数回配信し、記事として取り上げてもらえるよう、積極的に働きかけていきましょう。
プレスリリースの複数回配信は共同通信PRワイヤー「プレスリリース配信サービス」の利用が非常に便利です。
入稿はWordテキストをアップロードすることができるため、複数回の配信でも手間がかかりません。
また「違う切り口のプレスリリースを同じメディアに届けたい」といった場合でも、初回と同様の配信リストを利用できるため、2回目以降の配信の際も作業を割愛することができます。
共同通信PRワイヤーのプレスリリース配信サービスはNo.1の業界記事化率70%(※)。
メディア側の意見も反映したサービスだからこそ、単発よりも複数回配信をおすすめしています。
※共同通信PRワイヤーから配信されたプレスリリースの記事掲載率を外部に調査委託。共同通信PRワイヤーから2021年12月に配信された532本のプレスリリースを2022年2月28日まで追跡。プレスリリースの転載は除外。調査対象は紙媒体・Webメディア。
新規入会の方は、まずは1回3万円のお試しプランをご検討ください。1回あたり61%オフで、共同通信PRワイヤーのプレスリリース配信サービスの全てをお試しいただくことができます。この機会にぜひプレスリリース配信の効果を実感してください。
「プレスリリース配信1回3万円プラン」の詳細は下記のページをご覧ください。
「1回3万円でプレスリリース配信!新規入会限定でプレスリリース配信を3回分お試し」申し込みページを見る