オムディア(Omdia):OLED材料市場が成長再開、2024年には20億ドルを超える見込み
ロンドン, 2024年6月19日 /PRNewswire/ -- Omdiaの最新の報告書によると、OLED材料の世界市場は、近年の赤字傾向から現在は回復傾向にあることがわかりました。Omdiaが6月に発表した最新の「OLED Materials Market Tracker – 2Q24C(英語)」での調査結果によると軌道の兆しが見られるようです。OLED材料はディスプレイ市場におけるOLEDの急拡大を背景に2021年まで安定的な成長軌道に乗っていましたが、2022年に初めて減少に転じました。しかし、Omdiaの分析ではOLED材料の成長が復活していることが示されており、業界の有望な見通しを示しています。
Annual OLED material revenue
シニアプリンシパルアナリストであるOmdiaのJimmy Kimは、「減少の主な原因はOLEDテレビの最終市場での販売が低迷したことにあります。OLEDテレビは他のOLEDアプリケーションに比べてユニット面積が大きいため、製造時に消費される材料が多くなります。OLEDテレビの出荷台数は比較的少ないものの、OLED材料の総消費量に占める割合は非常に大きいです。」と説明します。
このグラフではFMM RGB OLEDの収益が非常に安定しているのに対してWOLED/QD OLEDの収益が大幅に減少していることが示されています。
2023年には、OLED材料の売上高はわずかに増加しましたが、2021年同様の水準にとどまりました。Kimは、「OLEDテレビの最終市場の需要はまだ前年から完全には回復していない」と述べています。
今年はWOLEDファブの稼働率が改善しているようです。Omdiaの「OLED and LCD Supply Demand & Equipment Tracker – 4Q23」(英語)によると、LGDのPaju E4ラインの稼働率は2022年末の33%の低水準から2024年第1四半期には60%以上に回復しています。広州のLGDのWOLEDラインでも稼働率が50%以上に上昇したことが確認されました。また、Samsung Displayでは2024年上半期にQD OLEDファブの稼働率を70%以上で維持することを計画しています。「その結果、今年はWOLED/QD OLEDのOLED材料の収益が大幅に増加する可能性があるとみています。」とKimは述べています。
これとは対照的に、FMM RGB OLEDの材料収益は2023年以降に堅調に成長しています。この成長は、Appleの最新iPadモデルでの材料需要の増加と、従来のiPhoneディスプレイからの持続的な収益によって補完されたものです。さらに、中国メーカーは現地のディスプレイ需要を満たすためにOLED材料の消費量を増やしています。この傾向はOLED材料全体の消費量の減少を防いで今後数年間で力強い成長を促進するものと予想されます。Omdiaの予測によると、OLED材料の年間収益(ドーパント材料を除きます)は今年20億ドルを超えて2028年までに26億ドルに達すると予測されています。
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(日本語リリース:クライアント提供)
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