導入事例

  • 国内配信インタビュー

コロナ禍の今こそ言葉の力が必要。お客様の課題解決をキーワードに健やかな食生活を発信【太子食品工業様】

2021-11-10

太子食品工業株式会社 営業企画室 副室長 田中 雅浩 様

青森県を拠点に豆腐や納豆などの大豆加工食品メーカーとして、東北地方で高い知名度を誇る太子食品工業。国内でいち早く遺伝子組み換え大豆の不使用を宣言するなど「安心・安全」を徹底して製品開発を進めるなか、数々の業界初の技術も確立。2019年の共同通信PRワイヤー導入は、新製品発表や80周年事業でのアイドルグループとのコラボレーションでも威力を発揮し、情報発信の強力な武器になりつつある。その広報戦略について、営業企画室副室長の田中雅浩様にお話を伺いました。

限られた予算のなか自力で効率よく発信できると
ワイヤーサービス導入を決断し、社内外の意欲も向上

-共同通信PRワイヤー導入前の状況について教えてください。

田中 業界新聞社や地元紙とは直接やり取りをして記事にしていただきましたが、県政記者クラブにリリースを投函しても取り上げていただけない状況でした。

-導入に動いていただいたのは田中さんですか?

田中 はい。私はその頃、販促部門にいて、広報・宣伝・販促をメインにCM制作やSNS、ホームページの運営をしていました。予算が潤沢にあるわけでもないので、商品をどう伝えていけば良いのか悩んでいた時にたどり着いたのが共同通信PRワイヤーでした。もっと効率的に情報に広める方法を探していた時に、同じ食品業界の人が「記者会に投函される資料は一日に50件ぐらいあるから、記者の方は見ませんよ」と共同通信PRワイヤーを教えてくださったことを思い出したんです。

-他社の配信サービスとの比較はされましたか?

田中 はい。しかし、ちょっと困った時にPRワイヤーに相談したら担当の方が丁寧にメールをくださったのです。私自身、仕事は「人対人」を大切にしたいので信頼できました。

-その時に感じたPRワイヤーの優位性は?

田中 リリースが配信されるメディアの多さや共同通信社との関係性です。広告と言うと何十万円、何百万円と言うスケールですが、リリースは自分たちの力でニュースとして発信できますし、私たちの決裁権の範囲内で決めることができました。

太子納豆 写真

1940年、納豆の製造販売として創業した当時の商品。現在も「太子納豆」として愛されている。創業以来「日本一の納豆を作りたい」と高い志で、タレ付きやカップ型など時代のニーズにこたえる商品を開発してきた

-導入後、変わったことは?

田中 提携サイトに転載されたり、共同通信社で記事になったりするようになりました。新商品というだけでは難しいと思っていましたが、メディアに取り上げていただけるようになりました。社内の商品開発室のほか、社外の包材メーカー様やデザイン会社様からも「自分たちの作った商品が、こういう風に新聞に載るんですね」とリリース配信の効果を実感してくれるようになりました。

-田中さんご自身にも変化がありましたか?

田中 共同通信PRワイヤー主催の新人広報担当者向けリリース作成講座も受講しました。文章を書くのは苦手でしたが、「リード文は短く簡潔に分かりやすく」ということを注意して書くようになりました。いかに人の気を引くコピーを書くかを考えるのも楽しくなりました。リリース作成をきっかけに、社内のキャッチコピーもリリースの考え方で手掛けましたし、80周年事業ではコピーだけでなくアニバーサリーマークのデザインもしました。

お客様の課題解決をキーワードにリリース作成
「地上戦」の試食販売ができない今こそ言葉の力が必要

―リリースを書く際に心掛けていることは?

田中 お客様の課題をどう解決した商品かという文言を必ずひとつ入れてから、美味しさや特徴点を書きます。そうすると、商品の魅力が分かりやすくなったと言われるようになりました。今こそ言葉で伝えることが重要だと思っています。

-新型コロナウイルスの影響で、お客様にもなかなか口頭で伝えられないということもありますよね。

田中 コロナ前はいわゆる「地上戦」と呼ばれるスーパーでの試食販売ができたのですが、コロナ以降、空中戦に移行してCMやウェブに活路を見出しても、予算がないとできません。なかなか刺さらない時こそ、言葉の力が必要なのだろうと感じています。

-反応が大きかったリリースは?

田中 2020年10月に80周年事業を始めた際、「お客様の健やかな食生活を願う」という経営方針でやってきた太子食品と、今バラエティー番組で人気の王林さんがメンバーにいる青森の地元アイドルグループ「RINGOMUSUME(りんご娘)」の天然でピュアなイメージがマッチしているという理由でコラボをしました。それをリリース配信したところ、地元の人にもりんご娘のファンにも「本当にイメージマッチしてますね」と言ってもらえました。田中 「太子さんは、ずっと自然でやって来たよね」とあらためて認めてもらえ、良い反応をいただけました。私が“中の人”をやっている公式Twitterにもメッセージを沢山いただきましたし、「太子食品が好きになりました」といううれしいお言葉もいただきました。プレスリリースを転送したTwitterへの反応もすごかったです。色々な新聞社も反応して記事を書いてくれました。太子食品を好きだった人が、りんご娘のファンになったという報告もいただきお互いが成長していくような感じです。

りんご娘 写真

設立80周年を記念し、青森を拠点に活躍中のダンス&ボーカルユニット「りんご娘」をイメージキャラクターに起用。「自然でいること」をキャッチコピーに、お互いに成長できるコラボレーションに取り組んでいる

- 記事の取り上げられ方に変化はありましたか?

田中 減塩納豆を発表した時は、青森だけでなく他県の新聞社にも記事として取り扱っていただきました。塩分摂取量の多い東北は減塩に関心があるので、訴求力があったのだと思います。それだけリリースは効果的でした。掲載されると、営業担当者に持って行ってくれと頼むんです。営業ツールにもなっていますね。自分が言った意見より、新聞に載ったという結果の方が説得力ありますから。

-貴社は、1997年には既に「遺伝子組み換え大豆の不使用」を宣言されていますし、きれいな国定公園の隣接地に工場を建てるなど、取り組みが先進的です。古くからそういう理念があったということですか。

田中 はい、ありました。現社長は5歳の時に若年性糖尿病になって、東大病院などで治療して来ました。「70歳まで生きてこられたのは大豆のおかげだから、大豆の商品を広めたい」という考えを持っています。国は遺伝子組み換え大豆の輸入を1997年に認めましたが、「何がどうなるかは分からないから使わない」と弊社は宣言したんです。その後、消費者の懸念や関心が高まったことから、2001年には(JAS法が改正されて)遺伝子組み換え大豆を使用する場合の表示義務ができました。弊社は小さいですが、強い意思があります。SDGs関連をはじめ、さまざまな要素が弊社には眠っていますので発信していきたいなと思います。

-やっと時代が太子食品に追いついてきたという感じですね?

田中 社長は奇想天外な人で、昔10年20年先の話をしていました。ダメになったものもありますが、今こそそういうものが活かせる時代なのだと思います。

理念やポリシーを一方通行させないのが広報の役割
さらに大きな成功事例で、いずれは広報室を

-広報体制の強化については、社内で話し合いましたか?

田中 非上場企業ですからIR広報はしなくてもいいんですが、社外的にリリース発信をしてメディアとの関係も作らなきゃいけません。社内広報もありますし、いずれはちゃんと広報室をつくりたいですね。広報を充実させることで、就活をする学生の方や保護者にも安心感を与えることにもつながりますしね。

-プレスリリースが大きな武器になっているということですか?

田中 私はそう思っています。理念やポリシーを一方通行にさせないために私たち広報の担当がいます。お客様に寄り添うような言葉で呼び掛け、お客様の課題を解決していくということが重要です。新聞の見出しや他社のリリースを毎日見て勉強しています。お客様が共感できるものを作り出したいです。

「タイシの生命」ともいえるおいしい水を求めて、日光国立公園の麓に基幹工場である日光工場を設立し、主に関東圏へ商品を供給。最新のガスコージェネレーションシステムでCO2排出量の大幅削減にも成功している

「タイシの生命」ともいえるおいしい水を求めて、日光国立公園の麓に基幹工場である日光工場を設立し、主に関東圏へ商品を供給。最新のガスコージェネレーションシステムで、CO2排出量の大幅削減にも成功している

-SNSとは使い分けていますか?

田中 LINEやFacebookは開発部門の若い人が担当し、私が総まとめをやりながら、Twitterとホームページを担当しています。知人のアドバイスもありTwitterは会社のPRではなくて、自分の個性で運営しています。そういうSNS対応も、何年か後にはきちんと広報という形で確立したいですね。そのためにもみんなが納得する大きな成功事例を作りたい。やっぱり広報は必要だよねと思っていただきたいですね。

-今後の広報戦略上の課題は?

田中 東北での知名度は80%なのに、関東だと10%ぐらいなのが課題です。広報活動を通じて、関東圏や全国の皆さまに、当社が取り組んでいる事業や商品をもっとお伝えしていきたいです。

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