最も重要なポイントは、タイトルや最初のパラグラフでいかに内容が伝わるか、ということです。
他にも、プレスリリースの「書き方(体裁・表現)」には、いくつかのルールがあります。
必ずチェックしてください。
目次
「結、起承転」で書く
プレスリリースの書き方で最も重要なことは、見出しや最初のパラグラフでいかに内容が伝わるか、ということ。これが非常に重要なポイントです。伝えたいことが一目瞭然になっていて、それがプレスリリースのタイトルやリード文に的確に表現されていなければ、読み飛ばされてしまいます。
文章の基本は「起承転結」ですが、プレスリリースの場合は「結、起承転」の順になります。結論である「伝えたいこと」「取り上げて欲しいこと」を真っ先に書きます。
タイトルは端的に
記者がプレスリリースを手に取ったときに、真っ先に目に飛び込んでくるのがタイトル(見出し)です。記者が興味を持つかどうかがこの一文で決まると言っても過言ではありません。何が一番の “売り” なのかが、短い、キャッチーな言葉で書いてあるものが目を引きます。
私たちが新聞を読むときに、最初から最後まで一字一句すべて見るのではなく、まず見出しを見て興味のある記事を選び出して読んでいきます。プレスリリースも同様です。
リード文の要約を書くぐらいのつもりで取り組みます。広告コピーのような奇抜さは必要ありません。商品のポイントを素直に、ストレートに書きます。
リード文は「5W1H」
タイトルに興味を持った記者に、その概要を紹介する部分がリード文です。ボリュームとしては5〜6行。リード文は、プレスリリースの発信主体である企業名や団体名から書き出します。会社名に続いて、かっこ内に本社所在地と代表者名を入れます。
続けて、誰が(Who)、いつ(When)、何を(What)、どこで(Where)、何故(Why)、どのように(How)という「5W1H」の要素をすべて含めたリード文を書きます。
タイトルとリード文がプレスリリースの基本です。取材をするかどうかの判断をすぐに下してもらえるように、結論から書いていきましょう。
「Why」が記事の主役
続く本文では、リード文の内容を受けて、「Why」の要素を展開します。リード文は会社名が主語で、商品やサービスが目的語になっていましたが、本文では商品やサービスを主語にして書き始めるとよいでしょう。商品の社会的な背景や、なぜこの商品を開発したのかという理由を掘り下げていきます。
「Why」がなければ記事にはならない、というくらいこれは重要な要素です。タイトルにもリード文にも「Why」記述が含まれ、本文で詳しく展開するのがベターです。
「How Much」は必須、「How Many」も効果的
プレスリリースに、「How Much」(価格)は必須です。また、「How Many(数量)」を加えると効果的です。記事として取り上げられるためには、客観的な事実を伝えるという観点から、数量に関する情報が求められます。販売数や売り上げなどの実績・予測、入場者数や参加者数等の人数、商品のパフォーマンス、市場予測など客観的で明確な数値データは記事になりやすく、好まれます。
会社概要をつける
地域で活躍する企業や、知る人ぞ知る優良企業、スタートアップ中のベンチャー企業などがプレスリリースを発信する場合、文中にどんな企業なのかという説明(会社概要)を入れると親切です。記者が発信元の企業のことをよく知らない場合には、会社概要がきちんと書かれていることは大変重要です。
問い合わせ先も忘れずに
最後に忘れてはいけないのが、問い合わせ先を明記することです。これは非常に重要です。記者は、記事にする場合、必ず記載されている問い合わせ先に連絡して内容の確認をとります。
市場環境を説明する
市場環境や業界内での位置などについて、記者の理解を手助けするデータが提供できれば効果的です。記者がそのニュースに価値があるか否かを判断する際には、新商品が投入される市場の環境や、競合状況などが重要な要素になるからです。
画像や映像をつける
写真、イラスト、図表なども、ぜひ添付しましょう。画像はもはや必須です。提供できないとその時点で、記事になる確率は下がってしまいます。テレビ局向けには動画もいいでしょう。添付資料にしたり、掲載しているホームページのURLを記載して、そちらに誘導してもいいでしょう。
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