大原則は、「凝らずに素直に、ストレート」。社内用語や業界用語は極力使わないで、わかりやすく。
しかし、広告のキャッチコピーのような表現はNGです。
そして、プレスリリース表現の「7つのポイント」を押さえて、読みやすい、正確に伝わる原稿を作成しましょう。
凝らず素直に、ストレート
記者からの「要は何なの?」「ポイントは何なの?」という問いにあらかじめ答えるつもりで考えてみてください。広告のキャッチコピーではありませんから、あまり凝った表現や奇抜な言葉を使う必要はありません。その商品やサービスの良いところや伝えたいポイントを「最も短く伝える表現」を探すとうまくいくことがあります。
社内用語や業界用語は使わない
プレスリリースは、開発部門や技術部門が作成した社内資料から書き起こすことが多いと思います。社内資料には、時にその会社の人にしかわからない用語や表現、その業界の人にしかわからない言葉が含まれていることがあります。プレスリリースは、誰が読んでもわかるように、社内用語や業界用語は極力使わないようにします。使わざるをえない専門用語には、わかりやすい注釈をつけるなどして工夫します。
広告やチラシのようなリリースはNG
「画期的な商品です!」「素晴らしい商品です!」「お待たせしました!」など、広告色を出したり生活者に呼びかけたりするようなリリースは、記者は全く参考にしません。画期的かどうか、素晴らしいかどうかを判断するのは記者であり、その判断材料を提供するのがプレスリリースの役割です。
「日本一」「世界一」「世界最小・最軽量」「業界初」の消費であると証明できるのであれば、積極的にアピールしましょう。そのためには証拠が必要になります。正当な評価ができるような、できるだけ客観性のあるデータを示しましょう。
プレスリリース表現の基本
-
「です・ます」調で書く
新聞記事は、基本的にはほとんどが「だ・である」調で書かれていますが、記者に読んでもらうためのプレスリリースは「です・ます」調で書きます。 -
過剰に丁寧な表現は使わない
「発売させていただきます」は、シンプルに「発売いたします」で十分です。また、「拝啓 時下ますます…」などの挨拶文や、「何卒紙面にてご紹介いただきますよう…」などと掲載を懇願するような文章も不要です。 -
文は短く
一つの文があまり長くなりすぎないようにします。経験的には、一文50文字以内が目安です。長くなるものであれば、箇条書きに直してみるとか、小見出しを使うなど工夫します。 -
主語と述語を明確に
主語と述語がきちんと対応関係にないと、伝わらなかったり、誤解されたりします。一文中には、主語と述語はワンセットにします。複数の主語と述語を盛り込むと複雑になります。その場合には文章を分けます。 -
修飾語は長くしない
形容詞・副詞などの修飾語はあまり長くならないように。位置は、かかる言葉の直前に起きます。 -
誤字脱字に気をつける。
繰り返し読み直したり、複数の人の目でチェックするなどして、誤字脱字に注意しましょう。 -
漢字と仮名のバランスを
プレスリリース中の漢字とひらがなの割合は、3対7ぐらいが読みやすいです。カタカナが多用された文章は読みにくいものです。特にIT関連のものは片仮名が増える傾向にあるので注意しましょう。
読みやすい文章の基本
ある言葉を漢字で書くべきか平仮名で書くべきか、送り仮名はどうつけるかなど、読みやすい日本語を書くために、共同通信社発行の「記者ハンドブック 新聞用字用語集」をご参照ください。用字用語集は様々な新聞社や出版社から発売されていますが、共同通信社の「記者ハンドブック」は、国内の多くの報道機関で用いられています。とても便利ですので是非ご活用ください。
記事一覧
共同通信社では、企業や団体の広報ご担当者様向けに、プレスリリースの書き方や発信方法の基本的なポイントを解説した書籍を刊行しています。本書では、国際通信社である共同通信社とグループ各社のノウハウをもとに、記者の視点と企業の視点から、プレスリリースの効果的な活用方法について紹介しています。 詳細・ご購入は こちら から。
『正しい日本語で伝わる文章を』漢字と平仮名どちらを使うのか、送り仮名はどう付けるのか、同音異義語の使い分けは?・・・。用例が豊富な用字用語集と読みから引ける漢字表。外来語の正しい使い方も明記。一般企業の企画・広報担当者からWEBライターまで、文章を書くすべての人にお薦めする日本語用字用語集の決定版です。6年ぶりに大改訂。詳細・ご購入は こちら から。
株式会社共同通信PRワイヤーで、お客様の広報PRを支えてきたメンバーが在籍する編集チーム。日本で一番最初に誕生したプレスリリース配信サービス「PR wire」の運営をはじめて20年が経ちます。これまで広報ご担当者様からいただいたお問い合わせ・ご相談に、時流に沿いながら対応してきた経験を活かし、すべての広報PRご担当者様のお役に立てるよう、ノウハウ記事を執筆していきます。