広報活動の中で最も重要なツールであるプレスリリースには、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。配信方法や注意点についても、詳しく解説します。
目次
プレスリリースのメリット
企業や団体にとってプレスリリースを配信することで、主に以下のようなメリットが期待できます。
■プレスリリースのメリット
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
メディアに取り上げられる可能性がある
プレスリリースの最大のメリットは、配信することで記者の目に留まり、記事に取り上げられることです。
新聞、テレビ、雑誌、Webメディアなどに取り上げられることで、情報が共有拡散され、生活者や取引先、株主など企業を取り巻く関係者に広く知らせていくことができます。
また、記事として取り上げられるとメディアという第三者の立場から発信されるため、信頼性が高くなるという効果もあります。
費用対効果が高い
プレスリリースは文書の作成や送付にかかるコスト以外に、基本的に費用は発生しません。コスト面では、高額になりやすい広告と比べると、低コストで配信できることがメリットの一つです。記事化された場合は、非常に費用対効果が高くなります。
さらに、最近ではSNSが普及したことにより、プレスリリースや記事の内容が、生活者や取引先など含めて、広く拡散される可能性が高くなっています。その結果、自社の商品やサービスの販売促進にも繋がっていきます。
業務提携や投資を受けるチャンスが増える
プレスリリースは販売促進だけでなく、ビジネスが発展する可能性を秘めています。
プレスリリースを配信したり自社サイトに掲載したり、あるいはSNSで拡散されたりすることで、メディアだけでなく、生活者や取引先、株主など企業を取り巻く関係者にも広く知らせていくことができます。
その結果、ビジネスパートナーを探している企業や、投資先を探す株主などに注目され、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もあります。多くの企業が情報源としてプレスリリースをチェックしていることも認識しておきましょう。
プレスリリースのデメリット
プレスリリースにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。デメリットについても把握しておきましょう。
■プレスリリースのデメリット
それぞれ確認していきましょう。
確実に記事化されるわけではない
プレスリリースを配信したからといって、メディアへの掲載が確実な訳ではありません。記事として取り上げられるかどうかは、メディアの判断に委ねられます。記事化につながるのは、それぞれのメディアにふさわしい内容であり、かつニュース性や意外性、トレンド性があるものです。また、生活者や社会全般にとって有益な情報であるかどうか、という点についても重視されます。
適切なメディアに適切なタイミングで、適切な内容のリリースを届けることで、記事化の確率を高めることができます。自社の商品やサービスと関係のあるメディアについては、日頃から報道状況や記事の傾向をリサーチしておきましょう。
記事に記載される内容のコントロールはできない
編集権はメディア側にあるため、プレスリリースの発信元である企業が、記事の内容に口を挟むことはできません。その点が、広告との大きな違いです。記者はプレスリリースに記載されている情報を元に、客観的な立場から記事にします。第三者の視点から書かれるため、書いてほしいことを書いてもらえるわけではありません。文章が省略されたり、変更されたりする可能性もあります。
そのため、プレスリリースを作成する際は、伝えたいことを分かりやすく明確に表現することが重要です。
プレスリリースを配信するには
プレスリリースを配信する方法は、大きく分けて2つあります。
■プレスリリースを配信する方法
各配信方法について紹介します。
各メディアに直接送付する
作成したプレスリリースを、各社が直接メディアに届ける方法です。
まずは送る前に、自社に最適な送付先のリストを作成する必要があります。送付先リストがあることで、再度送る場合にも迷わず送ることができます。
送付先はプレスリリースを配信したいサイトから問い合わせ先フォームやメールアドレスを探していきましょう。他にも、配信したい新聞社やテレビ局、雑誌社の代表電話番号を調べ、電話をかけてプレスリリースを送りたい旨を伝える方法もあります。送付方法はメールやFAX、郵送があります。メディアが希望する方法で送付しましょう。
重要なことは、送付先リストを常に最新の状態に保っておくことです。メディアの創刊・廃刊・休刊、記者の人事異動や組織変更などを定期的にチェックし更新する必要があります。
プレスリリースの一括配信サービスを活用する
「プレスリリースを一件一件送るのが手間」という場合は、一括配信サービスを利用する方法もあります。
一括配信サービスとは、プレスリリースの配信を希望するメディアに一斉送信できるサービスのことです。最近では、ニュースサイトにプレスリリースが掲載できたり、SNS上にも配信できるなど、サービス内容は多岐にわたります。配信会社は最新の送り先メディアリストを多く持っています。送付先リストを作成する必要がなく、更新の手間と時間もかからないため非常に効率的です。「時間をかけず、効率良く配信していきたい」という方は、一括配信サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
プレスリリースを配信するときの注意点
プレスリリースを配信するときには、どのような点に注意したら良いのでしょうか。配信する際の注意点について紹介します。
■プレスリリースを配信するときの注意点
それぞれの注意点を確認していきましょう。
親和性の高いメディアに配信する
プレスリリースのテーマや素材によって、配信すべきメディアが異なります。
経済部の記者や社会部の記者、文化部の記者、あるいは専門雑誌の編集部など、プレスリリースの内容やアプローチしたいメディアの取り扱うテーマを確認して、親和性の高いメディアに配信しましょう。闇雲にプレスリリースを送るのではなく、配信内容とメディアが求めている情報が合致するよう選択することが重要です。
記載内容に間違いがないか確認する
プレスリリースは情報の正確さが求められます。配信する前に誤字脱字がないかだけでなく、記載した事実に間違いはないか、事実確認も必ず行いましょう。
また、広告のような誇張表現や自社の商品やサービスを褒めるような表現を使うと、記者から敬遠されてしまいます。商品・サービスを素晴らしいかどうか判断するのは記者です。表現方法や記載内容に間違いや見落としがないか、必ず複数名でチェックしましょう。
プレスリリースのメリットを理解し活動内容を発信しよう
プレスリリースを活用することで、メディアに取り上げられるチャンスが増え、生活者や取引先、株主など企業を取り巻く関係者に広く情報を知らせていくことができます。さらに、メディアという第三者視点で伝えることで、広告以上に信頼を得られるメリットもあります。プレスリリース作成時のポイントを押さえ、記事化される機会を増やしていきましょう。
以下に作成時のポイントをまとめた資料をご用意しました。資料を参考にしながら、ぜひプレスリリース作成に取り組んでみてください。