
調査は全国の15〜59歳の男女9,459人(汗の悩みがある4,767人を含む)を対象に実施した。汗の不便を「我慢するのが当たり前」と考える人は59%。汗が理由でやりたいことを諦めた経験がある人は58%で、10代では65%に上がる。「恥ずかしい思いをした」(46%)、「自信を失った」(40%)と心理面への影響も大きい一方、悩みを誰にも相談していない人は69%、病院を受診したことがない人は90%だった。

発表したのは、科研製薬・久光製薬・マルホの3社が参画する「汗で病院あたりまえに委員会」。7月6日、皮膚科医200人への調査とあわせた「みんなの汗の悩み実態調査 発汗白書2026」として公表した。
医師の73%「少しでも困っているなら受診を」
皮膚科医200人への調査では、73%が「汗の量は問わず、少しでも困っているなら受診してほしい」と回答した。
悩む側の47%が「明らかに重症な場合」「日常生活が送れないほど深刻な場合」に受診を限定して考えているのと対照的で、受診のハードルをめぐる認識のギャップが浮かんだ。
10代では、保護者が「気にしすぎ」「成長すれば治る」と受け止めて受診に至らないケースも医師から報告されている。

汗が体温調節に必要な量を超えて本人の意思と無関係に出続け、日常生活に支障をきたす状態は「多汗症」と呼ばれ、治療の対象になる。
監修した池袋西口ふくろう皮膚科クリニックの藤本智子院長(日本臨床皮膚科医会常任理事)は、汗の悩みを我慢するものではなく医療相談の対象として捉え直す必要があると指摘。
協力するNPO多汗症サポートグループは、外見からは分かりづらい悩みであることから「サイレントハンディキャップ」と表現している。
発表は日本臨床皮膚科医会の後援。委員会は調査結果を、汗の悩みが適切な支援につながる社会的理解を深めるきっかけにしたいとしている。
広報TIPS — 製薬メーカーが単独で発信すると、どうしても自社製品の宣伝に見えてしまい、生活者に「病院に行こう」とまで思わせるのは難しいものです。このように学会の後援を得て、競合する3社が並んで「社会全体の意識を変える白書」という形をとると、宣伝色が薄まり、メディアの注目度も一気に跳ね上がります。
出典:汗で病院あたりまえに委員会「みんなの汗の悩み実態調査 発汗白書2026」(2026年7月6日発表)
