富士通が創部30年目で悲願のライスボウル初制覇

1月3日(土)、アメリカンフットボール日本選手権『プルデンシャル生命杯 第68回ライスボウル』が東京ドームで行われ、富士通フロンティアーズが33対24で関西学院大学ファイターズに勝利。1985年に創部した富士通は、30年目にしてライスボウル初制覇を達成した。

2015年1月3日

公益社団法人 日本アメリカンフットボール協会

富士通が創部30年目で悲願のライスボウル初制覇

アメリカンフットボール日本選手権『プルデンシャル生命杯 第68回ライスボウル』

1月3日(土)、アメリカンフットボール日本選手権『プルデンシャル生命杯 第68回ライスボウル』が東京ドームで行われ、富士通フロンティアーズが33対24で関西学院大学ファイターズに勝利。1985年に創部した富士通は、30年目にしてライスボウル初制覇を達成した。

ライスボウル初出場で悲願の初優勝を目指す富士通と4年連続10度目の出場で2度目の戴冠を目指す関西学院の顔合わせとなったこの日の試合。ファーストドライブは、共に敵陣まで攻め込むも無得点に終わっていた。

富士通は、関西学院2回目のドライブで再び自陣まで攻め込まれるも、フォースダウンギャンブルを止めて攻撃権奪取。すると自陣29ヤードから始まったこのチャンスにRB高野橋慶太とRBジーノ・ゴードンのランと、けがで欠場のコービー・キャメロンに代わって先発出場のQB平本恵也のパスで敵陣24ヤードまで侵入。最後は、K西村豪哲が41ヤードFGを決めて、富士通が3対0と先制する。

しかし、関西学院も反撃する。RB橋本誠司(2年)のラン、QB斎藤圭(4年)のパスなどで着実に前進。第1Q終了間際にゴール前5ヤードまで攻め込むと、第3ダウンのシチュエーションでWR木戸崇斗(4年)からWR木下豪大(3年)へタッチダウンパス。関西学院が7対3と逆転に成功する。

追う立場となった富士通は、直後のキックオフリターンでWR中村輝晃クラークがビッグリターン。敵陣30ヤードから始まったドライブでは、RBジーノ・ゴードンのランプレイでレッドゾーンまで侵入。敵陣13ヤード、第3ダウン6ヤードの場面でQB平本からWR中村へのパスが通りゴール前2ヤードまで進むと、最後はRBゴードンがエンドゾーンに走り込み富士通が10対7と試合をひっくり返す。

3点を追う関西学院は、自陣25ヤードから始まった直後のドライブで、QB斎藤がWR大園真矢(4年)へ42ヤードのロングパスを通し富士通陣内へ。タッチダウンこそ奪えなかったが、K三輪隼也(4年)が試合を振り出しに戻す46ヤードFGを成功させる。

同点に追いつかれた富士通は、RB神山幸祐のランを軸に攻撃を展開。QB平本のパスも織り交ぜ敵陣まで進むと、K西村が48ヤードのFGを決めて再び主導権を握る。続く関西学院の攻撃を守備陣の奮闘で無得点に封じた富士通。ランとパスをバランス良く配した攻撃でゴール前1ヤードまで前進すると、第2Q残り14秒、QB平本がWR中村へタッチダウンパスをヒット。富士通が20対10とリードして前半を折り返す。

第3Q最初のドライブを無得点に封じられた富士通は、相手陣内24ヤードから始まったドライブで着実に前進を許し、関西学院にゴール前1ヤードまで押し込まれてしまう。しかし、この窮地でディフェンスが奮起。フォースダウンギャンブルも止めてエンドゾーンを割らせない。

自陣1ヤードから攻撃権を奪取した富士通だったが、直後のプレイでQB平本が関西学院DB小椋拓海(1年)に痛恨のインターセプトを許してしまう。さらに富士通は、自陣24ヤードから始まった関西学院の攻撃を止められず。関西学院RB橋本に1ヤードタッチダウンランを許してしまう。

20対17と3点差まで詰め寄られた富士通は、WR中村が再びビッグリターンで好位置から攻撃スタート。敵陣33ヤードから攻撃を開始すると、K西村の48ヤードFGにつなげ、リードを6点に広げる。しかし富士通は、直後の関西学院のドライブを止められず、第3Q終了間際にQB斎藤からWR木戸へ逆転の23ヤードタッチダウンパスを許してしまう。

1点を追う立場となった富士通は、第4Q開始から3プレイ目、自陣47ヤードの第2ダウン7ヤードの場面でQB平本が関西学院DB岡本昂大(2年)にインターセプトを喫してしまう。それでも、富士通はDBアルリワン・アディヤミがインターセプト。一気に敵陣17ヤードまで持ち込む。この好機に富士通は、RBゴードンが11ヤードタッチダウンラン。30対24と逆転に成功する。

さらに富士通は、直後の関西学院の攻撃をフォースダウンギャンブル失敗に追い込むと、RBゴードンの5連続ラン攻撃などで着実に前進。K西村のこの日4本目となるFG成功につなげ、第4Q残り4分41秒で33対24とリードを広げた。富士通はその後の関西学院の攻撃を無失点に抑え、悲願のライスボウル初優勝を飾った。

12年ぶり2度目のライスボウル制覇を狙った関西学院は、総獲得ヤードで454ヤード対297ヤードで大きく上回るも、社会人の牙城を崩せなかった。なお、最優秀選手賞にはラン23回95ヤード、2TDを記録した富士通のRBゴードンが選出された。

 

富士通HC 藤田智

実感がないけど、選手が頑張ってくれたのがうれしい。関西学院は良いチームなので、選手たちには言い聞かせた。状況に左右されず自分たちのすることを成し遂げることができた。とりあえず今は勝ったことを喜びたい。

富士通 主将 DB今井善教

本当に最高の気持ちになりました。集中力を持続して試合に挑めました。結果を出せて本当に良かったです。ファンの支えがあってここまでくることが出来ました。本当にありがとうございます。

富士通 K西村豪哲

ブロッキングとスナッパーが良い仕事をしてくれた。自分はボールを蹴るだけでしたので、(FGを4本決められたのは)みんなのおかげです。

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