エンペラーペンギンの赤ちゃんが誕生しました

アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)にて11羽目となるエンペラーペンギンが平成29年10月2日(月)誕生しました。

平成29年10月13日(金)

アドベンチャーワールド

自力で殻を破れなかった赤ちゃん 誕生から11日 順調に成長中!

平成29年10月14日(土)より公開 

今回誕生した赤ちゃんは誕生予定日を過ぎても自力で殻を破り出ようとせず、これ以上待つのは危険と判断し、スタッフの手によって殻を1枚1枚取り除き、ようやく誕生しました。生まれてから2日間はあまり動かず鳴くこともない状態でしたが、スタッフのサポートにより、徐々にエサをねだり力強く鳴くようになりました。

現在赤ちゃんは順調に成長しており、成長具合を見て親元に返す「自然育雛」にチャレンジいたします。

エンペラーペンギンの赤ちゃんは10月14日(土)より公開いたします。

【エンペラーペンギンの赤ちゃんについて】

■孵化日:平成29年10月2日(月)

■産卵日:平成29年7月23日(日)

■性 別:不明

■体 重:374 g(10/13現在)出生時310g

■親情報:父親 平成9年11月16日搬入(20歳)

    母親 平成9年11月16日搬入(20歳)

【エンペラーペンギン赤ちゃん公開について】

■公開開始日:平成29年10月14日(土)

■  公  開    時  間  :開園から終日ご覧いただけます。

■  公  開    場  所  :ペンギン王国1階  

※スタッフが親鳥に扮して行う給餌の様子もご覧

いただけます。

【親鳥主体の子育て方法にチャレンジ ~未来の繁殖を見据えて~】

エンペラーペンギンの繁殖は当初、赤ちゃんが無事に卵からかえり成長することを重視して、体重40kg近くある親鳥が卵をつぶしてしまわないように人の手で育てる「完全人工育雛」を行っていました。平成16年に初めて赤ちゃんが誕生しましたが、完全人工育雛によって育った赤ちゃんは、人間を親として認識し、成長後もペンギン同士でペアを作らず、   次の世代の繁殖につながらないことがわかりました。

 平成24年よりアドベンチャーワールドでは、卵を親から預かり、孵卵器にて孵化させ、その後雛の体重が約800gに成長するまで人の手で育て、体力をつけてから親鳥へ返す「初期人工育雛」という方法にたどり着きました。

■初期人工育雛のポイント

①スタッフは親鳥に扮して給餌

 鳥類の「生まれて初めて見た動くものを親と認識する」という習性を利用し、給餌の際スタッフがペンギン型の帽子を

被り、ペンギンの嘴に見立てた手袋を装着します。声は一切発さずに録音した親鳥の鳴き声を聞かせ給餌します。

②親鳥には擬卵を抱かせる  

   初期人工育雛中、親鳥には擬卵(石灰で作った偽物の卵)を抱かせ、まだ赤ちゃんが生まれてないと思わせます。

赤ちゃんが約800gまで成長したら、そっと擬卵と引き換えに赤ちゃんを抱かせます。

【アドベンチャーワールド エンペラーペンギン繁殖の歩み】

平成9年:エンペラーペンギン繁殖研究開始

平成16年:日本で初めてエンペラーペンギンの赤ちゃんが誕生。世界でも2園館目となる貴重な出来事でした。

平成16年~平成23年:完全人工育雛によって計6羽の赤ちゃんが誕生・成長。

平成24年:初期人工育雛に初めて挑戦するものの、親鳥の給餌がみられず、完全人工育雛に切り替える。

平成25年:エンペラーペンギンの繁殖において、初めて親鳥からの給餌を確認。(初めて初期人工育雛に成功)

平成27年:初期人工育雛に挑戦するものの、親鳥からの給餌がみられるまで約3か月かかり、その間はスタッフが

給餌を行う。

平成28年:初期人工育雛に挑戦してから4羽目、累計10羽目の赤ちゃんが誕生。親鳥からの給餌がみられるまで

約2週間かかったものの、親鳥のもとで無事に成長。

平成29年:10月2日に11羽目の赤ちゃんが誕生。

【アドベンチャーワールド ペンギンプロジェクトについて】

アドベンチャーワールドでは、昭和53年の開園時にフンボルトペンギンとイワトビペンギンの飼育を開始し、平成2年から自然界で暮らすペンギンコロニー(繁殖群)を再現すべく、「ペンギンプロジェクト」として本格的に飼育・繁殖研究に力を注いできました。アデリーペンギン、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギン、キングペンギンと繁殖実績を積み、平成9年に世界最大のペンギン、エンペラーペンギンの繁殖研究を開始しました。

■アドベンチャーワールド ペンギン繁殖実績について 

昭和53年:フンボルトペンギン初繁殖。

平成2年 :アデリーペンギン、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギンの卵を搬入。人工孵化、育雛を行う。

平成4年 :キングペンギンの卵を搬入。人工孵化、育雛を行う。

平成6年 :ジェンツーペンギン初繁殖。

平成7年 :キングペンギン初繁殖。

平成8年 :アデリーペンギン初繁殖。

平成9年 :エンペラーペンギンの赤ちゃんを搬入。人工育雛を行う。

平成10年:ケープペンギン初繁殖。

平成11年:ヒゲペンギン初繁殖。

平成16年:エンペラーペンギンの繁殖に国内初成功。世界でも2園館目。

平成17年:エンペラーペンギンの国内初繁殖に対して日本動物園水族館協会より「繁殖賞」を受賞。

平成18年:イワトビペンギン初繁殖。これにより国内最多となる8種類のペンギンの繁殖に成功。

【エンペラーペンギンについて】

■分 類:ペンギン目 ペンギン科     ■生息地:南極大陸およびその周辺

■学 名:Aptenodytes forsteri        ■英 名:Emperor Penguin

■食 生:魚類、イカ、オキアミなど。アドベンチャーワールドでは主にオオナゴ、ホッケなどを与えております。

■繁 殖:およそ5歳で性成熟に達します。野生下では氷点下の冬の氷原にて子育てを行うため、「世界で最も過酷な子育てをする鳥」とも呼ばれます。メスは産卵後、餌を取りに海へ行き、繁殖地に残ったオスは絶食状態で約2か月間卵を抱き続けます。

■寿 命:約30年

■特 徴:世界最大のペンギンで体長約120cm、体重約40kgに達し、側頭部と胸部上部の鮮やかな黄色が特徴的です。唯一赤ちゃんに模様があるペンギンでもあり、生まれた直後から換羽を迎えるまで、白・黒・グレーの三色をしています。成鳥はキングペンギンとよく似ていますが、キングペンギンは体長約90cmと、エンペラーペンギンと比べると小型で、胸部上部が橙色をしていることから区別できます。

【アドベンチャーワールド ペンギン飼育状況】

8種類(下記参照)約400羽のペンギンが暮らしています。世界で18種類いるペンギンのほとんどは   大きなコロニー(繁殖群)を作り繁殖を行うため、飼育下においてもたくさんのペンギンを飼育したほうが精神的に落ち着き、繁殖に有利とされています。 

エンペラーペンギン(世界最大)、キングペンギン、イワトビペンギン、アデリーペンギン、

ジェンツーペンギン、ヒゲペンギン、ケープペンギン、フェアリーペンギン(世界最小)

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