EY:女性アントレプレナーの成長への意欲は、資金調達が困難な状況においても極めて旺盛

EY Japan

2018/6/4

EY Japan

女性アントレプレナーの成長への意欲は、資金調達が困難な状況においても極めて旺盛

・EYの最新調査で、女性アントレプレナーが経営する会社のおよそ3社に1社(30%)が、成長率15%以上の達成を目指し、男性アントレプレナーが掲げる5%を大きく上回っていることが判明

・外部から資金調達ができないと回答したのは女性アントレプレナーの半数以上(52%)、一方男性アントレプレナーでは3分の1以下(30%)に留まる

・女性アントレプレナーの5分の1近く(17%)が最大の課題は資金調達と回答

女性アントレプレナーの経営する会社は、男性アントレプレナーの経営する会社に比べ、外部からの資金調達がより困難であるものの、掲げる成長目標はより意欲的であることが、EYによる調査でわかりました。本調査の結果は、今週東京で開催された2018年度EY Entrepreneurial Winning Women™ アジア太平洋・日本会議で公表されました。世界各地のミドルマーケット企業のCEOからの回答を元に集計された本調査では、こうした楽観的傾向が世界各地における景気回復の動きと一致していることが示されました。

女性アントレプレナーが経営する会社の3分の1近く(30%)が、今後12カ月間に15%以上の成長率の達成を目指していると答えた一方、男性アントレプレナーが経営する会社が掲げる目標成長率はわずか5%に留まっています。女性アントレプレナーの半数以上(52%)が、外部から資金を調達できていないと回答したにもかかわらず、こうした傾向が示されました。

EYグローバル Growth MarketsリーダーのAnnette Kimmittは次のように述べています。

「資金調達に関しては、男性アントレプレナーは女性の場合に比べ容易に実現しやすい一方、女性アントレプレナーにとっては依然として困難を伴うものとなっています。そのような環境下においても、女性アントレプレナーが強い意欲を持っていることは注目に値します。適切なサポートとリソースを与えられることにより、女性アントレプレナーが経営する会社は道を切り開いていくことができるのです。しかし、その多くが、未だにビジネスライフサイクルの初期の段階で資金調達の課題を抱えており、それがさらなる資金調達の機会を阻んでいる可能性があります。」

EY Japan Entrepreneurial Winning Women Network 代表の関口依里パートナーは次のように述べています。

「資金調達の難しさがグローバルレベルで大きな障害となっていることに加え、日本においては、女性リーダーは男性リーダーに比べ経営に関する知識が不足しているという誤解された見方もあり、女性アントレプレナーは、そういった課題にも直面しています。EYは、女性アントレプレナーの成功に向けた後押しをするために、EY Entrepreneurial Winning Womenプログラムを展開し、日本のマーケットのみならず世界の50以上の国々で支援とメンターシップを提供しています。」

顧客重視こそ成長の原動力

女性リーダーがマーケットシェア拡大に徹底して取り組む際、その中心にあるのは、顧客経験にフォーカスした戦略です。男性、女性ともにアントレプレナーは、テクノロジーに投資する上で最も重要な目標は、顧客経験を向上させることだと回答しています(男性アントレプレナーが26%、女性アントレプレナーが25%)。一方、顧客の要求こそ、イノベーションの最大の推進力だと回答した女性リーダーは34%で、男性リーダー16%の2倍となっています。企業が顧客からの要求に対する対応力を高める中、今後おそらく、こうしたアプローチが不可欠であることが証明されるでしょう。

資金不足が成長を阻む大きな要因

男性アントレプレナーに比べて資金調達が極めて困難な状況下において、女性アントレプレナーたちが奮闘し、強い意欲を持ち続けていることは、注目に値します。女性アントレプレナーの半数以上(52%)が、外部から資金を調達したことがないと回答している一方で、3分の1弱(30%)の男性アントレプレナーは、あると答えています。さらには、資金調達の計画がないと答えたのは、女性アントレプレナーの5人に1人(20%)だったのに対し、男性CEOではわずか3%となっています。

資金調達における男女差がなぜ問題なのか

女性アントレプレナーは、高い意欲を持っていても資金調達の機会が限られていることによって会社の成長が阻まれてしまうことをすでに認識していることから、資金調達における男女差は重要な問題です。男性アントレプレナーの6%、女性アントレプレナーではその約3倍の17%が、会社が機動的に展開する上で最も重要な要素は資金調達だと回答した一方、女性アントレプレナーの17%がエクイティファイナンスのコストとそれを行なう機会の不足が、成長を阻む最大の障壁だと回答し、男性アントレプレナーの11%を上回っています。

Annette Kimmittは次のように述べています。

「資金調達における男女差は重要な問題です。なぜなら、高い成長の可能性を秘めていても、初期段階で投資資金を確保できなかった会社は、規模の拡大がより困難になります。そして、それらの多くが女性アントレプレナーの経営する会社なのです。女性アントレプレナーの経営する会社への資金援助は大きな課題となっており、女性が経営する会社のサポートにフォーカスした組織は世界でも一握りにしかありません。」

<本調査について>

EYがEuromoney Institutional Investor Thought Leadershipに委託し実施したオンライン調査。対象者は世界21カ国、年間売上高100万~30億米ドル企業の経営幹部(うち60%はCEO、創業者またはマネージング・ディレクター)2,766名。調査実施期間は2018年1月15日~3月1日。さらに、EYは「Entrepreneur Of The Year™」選出者のグローバル・ネットワークのメンバーも回答。本調査は、英語をはじめ6カ国語で配信されています。また、さらに具体的な知見を得るために詳細な調査を2018年3月~4月に実施しました。

<EYの世界的な成長市場ネットワークについて>

EYの世界的な成長市場ネットワークは、変化し続ける急成長企業のニーズにこたえることに尽力しています。これまで30年以上にわたり、世界中で積極的な事業展開をする多くの企業がマーケット・ リーダーに成長する過程を支援してきました。ベンチャー資金に支えられた創業期の企業から国際的な中規模企業まで、私たちは豊富な経験、洞察、世界的なリソースを活用して、クライアントの皆様が成功を収められるよう支援します。

<EYについて>

EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。

EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.com をご覧ください。

本ニュースリリースは、EYのグローバル組織のメンバーファームであるアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッド(EYGM)によって発行されています。EYGMは顧客サービスを提供していません。

<EY Japanについて>

EY Japanは、EYの日本におけるメンバーファームの総称です。新日本有限責任監査法人、EY税理士法人、EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社などから構成されています。なお、各メンバーファームは法的に独立した法人です。詳しくはwww.eyjapan.jpをご覧ください。

以上

※本プレスリリースは、2018年5月28日(現地時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

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