深セン-香港の金融コネクティビティー加速に向け、30項目の金融措置を制定
AsiaNet 99620 (0156)
【深セン(中国)2023年2月27日新華社=共同通信JBN】前海は今や、香港資本の金融機関が中国本土に進出するための最初の地点になったようで、金融革新の新たな突破口を開いた。2月23日、Opinions on Providing Financial Support for the Comprehensive Deepening of Reform and Opening Up of the Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone(前海・深セン-香港近代サービス産業協力区の改革・開放の包括的深化に向けた金融支援提供に関する意見書、以下「意見書」と呼称)が公式発表された。Authority of Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone(前海・深セン-香港近代サービス産業協力区管理局)によると、前海はこれによって、全体的な国家発展への香港の統合を支援するうえで、これまで以上の役割を果たしていく。
意見書は国民の暮らし、金融市場間の相互アクセス、近代的金融産業の発展、境界を超えた取引の円滑化、投資、融資、金融監督での協力強化に関する金融サービスを網羅する30項目の金融措置(「30措置」)を設けている。より具体的には、新たに発表された措置には香港住民が本土の銀行に口座を開設する際の支援、香港の専門職が本土で開業する際の手助け、金融証券機関による香港での直接融資実行の認可、プライベートエクイティーとベンチャーキャピタル株式移転の試行などが含まれている。30措置は金融の開放と香港との協力のレベルをより高く、より深く達成することへの道筋をさらに定義している。
香港上海銀行アジア太平洋(Hong Kong and Shanghai Banking Corporation Limited Asia-Pacific)のDavid Liao共同最高経営責任者(CEO)は最近のインタビューで「30措置の導入は深センと香港の間の相互金融市場アクセスを促進する新たなラウンドを記す」と述べ、さらに「こうした措置は大湾区での金融規則とメカニズムの収束への基礎を築き、本土の金融産業の高レベルの開放への新たな道筋の探求を可能にするだろう」と語った。
二重営業免許を持つ中国初の銀行であるDah Sing Bank(大新銀行)Shenzhen Branchが開設され、大湾区での初の100%外資による富裕層向け資産運用会社であるUBS Qianhai Wealth Management Co. Ltd.が開設された。DBS BankはShenzhen Rural Commercial Bankの筆頭株主となり、HSBCはHSBC Qianhai Securitiesの持株比率を90%に引き上げた。スタンダードチャータード銀行を含む多くの国際的に著名な金融機関がQFLPを通じて前海に進出した。
近年、前海の金融業界は絶えず国際基準との合致を図り、前海は中国の金融業界の開放の実証窓口としてその機能を強調し続けてきた。境界を超えた金融のイノベーションの観点から前海は、中国で初めて6種の境界を超えた人民元サービスを実行した。つまり、境界を超えた人民元融資、境界を超えた債券発行、境界を超えた人民元外貨現金プーリング、境界を超えた株式投資、境界を超えた資産移管、境界を超えた金融インフラストラクチャーである。前海は引き続き、他の境界を超えたサービスを拡大していく。深センと香港は2022年、前海でのベンチャーキャピタル投資を支援するための初の18項目の措置を公布し、前海は国際的な深セン-香港ベンチャーキャピタルクラスターを確立した。HKEX Group のQianhai Mercantile Exchangeはこれまでに計1300億元を超すスポット取引を処理した。これまでのところ、247の金融機関が進出し、Qianhai Shenzhen-Hong Kong International Financial Cityと調印したが、このうち香港と外資系の機関が30%を占めている。
意見書は今や、前海の金融業界の開放に向けた新たな目標を前進させた。前海は2025年までに金融業界の拡大・開放と人民元の国際化に焦点を当てた政策を確立して段階的な改正を行い、香港の金融市場との高レベルの相互アクセスを成し遂げ、金融リスクの監視、防止、解決のための制度を改善し、広東・香港・マカオ大湾区(Guangdong-Hong Kong-Macao Greater Bay Area、GBA)の発展支援で金融にこれまで以上の卓越した役割を与えていく。2035年までに、ネガティブリストに基づいた一段と高いレベルの金融開放が実現され、境界を超えたキャピタルフローはより効率的に、また使い勝手がよくなり、金融規則体系は国際体系と合致し、さらに金融環境は世界クラスの水準に到達するだろう。それまでに前海は、国家の金融産業の開放を主導する上でより大きな役割を果たすことになろう。
前海は意見書への実行タスクリストを取りまとめ、タスクプランや行程表、スケジュール、アカウンタビリティー制度を設定する計画である。前海は深セン-香港金融フォーラムの開催に努力し、深セン-香港金融規制協力制度を強化し、境界を超えた金融リスクを防止し、前海の一段の開放と発展を促進していく。
ソース:Authority of Qianhai Shenzhen-Hong Kong Modern Service Industry Cooperation Zone
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