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「メディア」と「マスメディア」、「マスコミ」の違いは?似ている言葉の使い方を解説

パソコンやテレビの画面が壁一面に並んでいる中でどれを選ぼうか悩んでいる男

広報活動における主要なステークホルダーである、マスメディア(メディア)。
マスメディアとの良好な関係作りは、広報活動にとって大変重要なミッションとなります。
本記事では「メディア」「マスメディア」「マスコミ」などの本来の意味や、言葉の使い分け、さらに「第5のメディア」と言われるWebメディアの特徴もあわせて解説します。

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「メディア」と「マスメディア」の違い

パソコンと付属メディア、SDカード、USBなど

「メディア」と「マスメディア」は同じような意味で使われることが多い用語ですが、本来の定義は少し違います。
どちらも「情報を伝達する手段・媒体」という意味は変わりません。ポイントは「不特定多数の人に対して」の情報伝達手段かどうか。
語源も含め詳しく解説していきます。

「メディア」とは

メディアとは、「情報を伝える媒体そのもの」また「情報のやり取りをする手段、媒介するもの」を指します。
例えば、手紙や書籍、DVDや電話、メールなど。
SDカードやUSBなどを指して「メディア」と言いますが、実は紙から電波まで「メディア」に含まれるのです。

「マスメディア」とは

「マスメディア」の「マス」の語源は、英語の「mass」。
マスメディアは、大衆・大勢・集団などを意味し、「不特定多数に多様な情報を伝達する手段や媒体」のことを指します。
代表的なマスメディアは、新聞・テレビ・雑誌・ラジオです。

メディアとの使い分けは、伝達する相手が「不特定多数か否か」です。不特定多数であれば「マスメディア」になります。しかし実際には、新聞やテレビを指して「メディア」ということもあります。
臨機応変に言葉を使い分けることができると、より良いでしょう。

この4つのマスメディア(新聞・テレビ・雑誌・ラジオ)は「4大マスメディア」とも呼ばれ、広報活動における主要な対象になります。
詳しくは下記で解説していますので、あわせてご確認ください。
「マスメディアとは?種類や役割について解説」を読む

「マスコミ」と「マスメディア」の違いは

パソコンやテレビなど多数のマスメディア画面が浮かんでいる

「マスコミ」「マスメディア」の違いはあるのでしょうか。
結論からお伝えすると、「媒体」と「(媒体を通して)情報伝達をする活動」の違いです。
類似する用語「ジャーナリズム」もあわせて説明していきます。

「マスコミ」とは

「マスコミ」は「マスコミュニケーション(mass communication)」を略した言葉で、直訳すると、大衆伝達。
つまり、「新聞、雑誌、テレビなどから、不特定多数の人々に大量の情報を伝えること」を指します。
先ほど「新聞・テレビ・雑誌・ラジオをマスメディア」と説明しましたが、この「マスメディアを通して行われる情報の伝達が、マスコミ」となります。

ただし「マスコミ」と「マスメディア」は同じ意味で使われるケースが多々あります。
4大マスメディアのことを指し「マスコミ」と言われることもあり、注意が必要です。時と場合に応じて、言葉を使い分けていくようにしましょう。

補足:「マスコミ」と「ジャーナリズム」の違い

同じ場面でよく耳にする言葉に「ジャーナリズム」もあります。
ジャーナリズムとは、「マスメディアを通して、時事的な報道や解説、評論を伝達する活動」と定義されています。
ただし「マスコミ(マスメディア)が時事的な報道や解説、評論活動をすること」をジャーナリズムと呼ぶ場合もあり、こちらも臨機応変に使い分ける対応が求められます。

「プレス」と「メディア」の違い

プレスとメディアも、よく似た使い方をされます。
プレスは英語で「Press」と書き、「報道機関」を意味します。

広報では、報道関係者を「プレス」と呼び、「報道関係者対応」のことを「プレス対応」、その担当者を「プレス担当者」という使い方をすることが多いです。

対してメディアは英語で「Media」。「媒体」を意味し、広報では新聞やテレビなどのマスメディアやWebメディアを指します。業界や部署によってはプレスと同様に「メディア対応」と使うこともあります。

似た意味で使うことが多い「プレス」と「メディア」。使い分ける場合は、メディア(媒体)を持たない通信社を含む場合は「プレス」、含まない場合や媒体に直接アプローチする際は「メディア」を使うのが良いでしょう。

マスメディアのアイコンが並んでいる

広報担当が知っておきたい用語として「4大マスメディア」と言われる分類があります。
4大マスメディアには以下のものがあります。

■4大マスメディア

  • 新聞
  • テレビ
  • 雑誌
  • ラジオ

各メディアについてそれぞれ詳しく解説していきます。

新聞

社会的信頼度が圧倒的に高いメディアの代表格が、新聞です。
一般市民向けの「一般紙」の種類の中には、全国紙、ブロック紙、地方紙の分類があります。全国紙にはさらに「5大紙」と言われる分類があり、読売、朝日、毎日、産経、日経新聞のことを指します。
他にもスポーツ紙や農業新聞などの専門誌もあり、ターゲットが明確に分かりやすい媒体として捉えることもできます。
新聞の特徴としては1部100円前後と安価なうえ、老若男女問わず影響力は絶大。また、新聞が毎日決まった時間に届く戸別新聞配達制度は、日本独自のシステムとして長年支持されてきました。
近年では「電子版」と言われるスマートフォンやタブレットで読むことができるタイプも普及しており、利便性が高まっています。

新聞について下記で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
「新聞の特徴とは?他のマスメディアとの違いを解説 」を見る

テレビ

速報性が高く、映像や音声で視聴者に多大なインパクトを与えることができるテレビ。
放送局はNHKと民放に分類され、民放は日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、フジテレビジョン、テレビ東京、BS放送などがあります。
広報との関わり方として、テレビコマーシャルを通してのアプローチや、取材を受けるといったこともあるかもしれません。
ここ数年では「TVer(ティーバー)」や「Paravi(パラビ)」といった、インターネットで視聴できる民放ポータルサイトの利用も右肩上がりになっており、ますます注目が高まっています。

テレビについて下記で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
「テレビの特徴とは?広報で知りたいアプローチ方法と他のマスメディアとの違い」を見る

雑誌

月刊、週刊などで定期的に発行される刊行物が雑誌です。
雑誌の分類は多岐に渡り、文芸・ビジネス誌などの専門雑誌、ファッション・料理・スポーツなどの娯楽雑誌、総合雑誌、教育雑誌、各団体の機関誌などさまざま。
各雑誌によりターゲットが詳細に分類されているため、PR効果としては高確度のリーチが期待できます。
また女性誌、ティーンズ誌といった読者の年齢層でも雑誌を選択することができるため、アプローチ方法を変えて露出可能な点も覚えておきましょう。

雑誌について下記で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
「雑誌への掲載アプローチの方法は?広報が知っておくべき雑誌の特徴を解説」を見る

ラジオ

音声だけで情報を伝えるラジオは、テレビと同様、大衆に情報を届けることができますが、映像がない分、訴求力は低いと言えます。
ただ近年では、インターネットでラジオを試聴できる「radiko(ラジコ)」や「ポッドキャスト」といった音声サービスが普及し、配信地域に関わらずラジオを楽しむ人が増えてきています。
ラジオの特徴として、運転や料理、勉強などの作業と平行しながら楽しめるメリットがあり、パーソナリティー(進行役)とリスナー(視聴者)の近い距離間もポイントの一つ。テレビと同じように、CMやタイアップ(提携)枠があります。

ラジオについて下記で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
「ラジオでPRするには?他のメディアと比べた特徴とアプローチ方法」を見る

これら4大マスメディアは、略して「4大メディア」「4マス」、あるいは単に「マス」と呼ばれることもあります。覚えておきましょう。

Webメディアはマスメディアに含む?

パソコンとスマートフォンの画面

スマートフォンの普及により、ますます生活の一部になってきたインターネット。

さまざまな定義がありますが共同通信PRワイヤーでは、インターネットを活用して情報発信や情報交換をしているサイト全般を「Webメディア」と呼んでいます。
Webメディアには、「ニュースサイト」「コーポレートサイト」「ポータルサイト」「キュレーションサイト」などがあります。さらに、SNSなどの「ソーシャルメディア」もWebメディアに含まれます。

新聞・雑誌の発行部数が停滞する中、ニュースサイトやポータルサイトの閲覧数は増加し続けています。また、インターネットを介して情報の発信・共有・拡散を行うソーシャルメディアも、ユーザーの増加によって影響力を強めています。

このように、インターネットの普及にともなって、Webメディアの影響力はますます高まっており、最近では「第5のマスメディア」と呼ばれるようになってきました。

4大マスメディアを超える第5のマスメディア

「第5のマスメディア」と呼ばれるようになったWebメディアですが、広告媒体費の推移を見ることで、その影響力の大きさを測ることができます。

電通の発表によると、「2022年のインターネット広告媒体費は3兆円を超え、マスコミ4媒体の広告費の総計を上回る」という報告がされています。
ネット広告が4大メディアを上回るという状況は、2021年より始まり、2年連続を記録。2023年以降も拡大することが予想されています。
Webを用いたメディアは、今後の主力のメディアとして、ますます重視する必要があります。

参考:「2022年 日本の広告費」 – 電通ウェブサイト

Webサイトとソーシャルメディアの特徴や詳細について、下記の記事からも確認できます。あわせてご覧ください。

「プレスリリースの配信先メディアを選ぶヒント!媒体の種類や特徴を解説」の記事を見る

マスメディアと広報の関わり方

スーツ姿の男性が握手をしている手のアップ

自社や自社商品、サービスなどを多くの人々に認知してもらい、拡大したいPR活動においては、各メディアにあわせて情報を上手く提供し、アプローチする必要があります。
例えばテレビでは、写真だけの情報提供よりは動画がある方が取り上げてもらいやすく、ソーシャルメディアでは、文字だけでは訴求力に欠けます。画像があると目に留まりやすくなるのは、Twitterなどで実感することもあるでしょう。
広報担当者は、各メディアの特性を理解し、それらに合わせた情報提供を行う必要があることを覚えておきましょう。

ソーシャルメディアに対する広報活動については、広告を出稿するという手段もあります。下記の記事にも詳しく記載していますのでぜひご覧ください。

「SNS広告とは?広報で活用するメリットや選び方を解説」の記事を見る

メディア・マスメディアと良好な関係を築き、変化への対応を

不特定多数に対し絶大な影響力を誇る4大マスメディアとWebメディアは、広報の主要なステークホルダーです。広報活動を行うにあたり、心強い味方になってくれるでしょう。

ただここ近年で、新聞や雑誌だけでなく、テレビやラジオもWeb展開を始めました。広報としてもこの変化に対応していかなければならない時代です。
メディア・マスメディアとこれからも良好な関係を築き上げていくためにも、各メディアの特徴を理解した上で動向を注視し、きめ細やかなメディアリレーションズに繋げていくようにしましょう。

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