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「プレス」の意味は?「メディア」との違いや使い分けを解説

パソコンとPRESS文字が入った木製ブロック

広報を担当していると「プレス」「メディア」「マスコミ」などの言葉を耳にしますが、それぞれの意味を正しく理解できているでしょうか。
本記事では各言葉の違いや、「プレスリリース」「ニュースレター」などの広報担当として知っておきたい用語を詳しく解説します。

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「プレス」とは?意味を解説

PRESSと書かれた入館カードとペン

「プレス」は英語で「press」、報道機関のことを指します。
もともとは新聞あるいは新聞社を意味し、転じて報道機関やメディアというニュアンスで用いられてきました。その名残りで、新聞以外のテレビや雑誌などのメディアも「プレス」と呼ばれるようになりました。

報道関係者のことは、「プレス関係者」あるいは「プレスの方々」といった使い方をします。
企業や団体の広報部門で、報道関係者からの問い合わせや取材に対応することを「プレス対応」と言ったり、対応する人を「プレス担当」と言う場合もあります。
業界によっては、広報・PR部門のことをプレスと呼ぶこともあります。アパレル業界では、販売促進やブランド訴求を担当する職種をプレスと呼んでいるようです。
一般的には、プレスとは報道機関、あるいはメディアのことだと理解して良いでしょう。

余談:「プレス」の語源
ちなみに、語源的にpressは「圧力をかけて押す」というニュアンスを持ち、葡萄(ぶどう)やオリーブを絞る圧搾機もプレスと呼ばれています。15世紀に発明されたグーテンベルグの印刷機は、この圧搾機を改造したものと言われており、印刷機そのものをプレス、さらに、印刷機を使って刷られた新聞や版元の新聞社、出版社などもプレスと呼ばれるようになったと言われています。

「記者」と「プレス」は違う?

記者とは、「新聞・雑誌などにおいて、取材や記事制作に従事する人」です。
一方プレスは報道機関やメディアなど、法人や組織を指す場合に使われます。
記者個人を指す場合は「報道関係者」や「プレス関係者」を使用し、報道機関やメディアに対しては「プレス」を使用するようにしましょう。

「メディア」とは?意味を解説

パソコン画面と新聞紙の束

「メディア」は、「情報を伝える媒体、媒介するもの」を意味し、例として手紙、DVD、電話、メール、SDカードなどが挙げられます。
一般的に広報や広告の分野では、「マスメディア(新聞・テレビ・雑誌・ラジオなどの不特定多数に多数の情報を伝達する手段や媒体)」と同じ意味で使われています。
混乱しないよう、臨機応変に使い分けていきましょう。

「プレス」「メディア」「マスコミ」違いはある?

テレビカメラ

「プレス」「メディア」「マスコミ」の違いも理解しておきましょう。
「マスコミ」とは、英語で「mass communication」の略で、大衆伝達と直訳されます。新聞やテレビ、雑誌、ラジオ、Webメディアなどのマスメディアを通じて、不特定多数の人に情報を伝えることを意味しています。

各言葉を使い分けるポイントとしては、「プレス」は新聞社や放送局などの報道機関、「メディア」は媒体(マスメディアと同じ意味でも使われる)、「マスコミ」はマスメディアを使って情報伝達を行うこと、と記憶しておき、文脈や場面によって言葉を選択できると良いでしょう。
特に記者やメディア関係者と接する際には、それぞれの言葉を使い分けることができると、誤解されることのない、良いコミュニケーションが行えるでしょう。

「プレス」と「プレスリリース」の関係

プレスリリースと書かれたブロックとメモ帳

「プレス」と「プレスリリース」の用語についても押さえておきましょう。
「プレスリリース」は英語の「press(報道機関)」と「 release(発表・公開)」を繋げた造語であり、報道機関に向けた情報の発表を意味します。
詳しく説明すると、プレスリリースとは「新商品の発売や新サービス、新規事業の開始などの企業情報を、メディアがニュース素材として利用しやすいようにまとめた公式文書」であり、広報の情報発信活動における基本的なツールとして位置付けられます。

プレスリリースについては、下記の記事にも詳しく説明しています。こちらもぜひご覧ください。

「プレスリリースとは、どのようなものですか?」PRワイヤー

「プレスリリースの意味は?気になる語源や定義、配信する意義について解説」の記事を見る

「プレスリリース」ほかリリース用語の違いもあわせて確認

プレスリリースの書類

広報担当者として知っておきたい用語は他にもあります。
特に重要な「プレスリリース」「ニュースリリース」「ニュースレター」の用語と意味を、それぞれ詳しく解説していきます。

「プレスリリース」と「ニュースリリース」の違い

結論から言うと、プレスリリースとニュースリリースは、ほとんど同じ意味です。どちらも「企業や団体などの最新情報を発表・公開するための公式文書」です。

かつてメディアといえばプレス(新聞)しかありませんでした。新聞社に対して発表する文書をプレスリリースと呼んでいました。そのため、現代においても、新聞以外のテレビやラジオ・雑誌などのメディアに対して発表する場合にもプレスリリースという言葉が使われています。

しかし最近では、自社ホームページの普及やSNS、ポータルサイト、キュレーション・サイトなどの進展によって、生活者に直接情報を伝えることができるようになりました。その流れから、「プレス」の代わりに「ニュース」という言葉を使うケースが出てきました。

つまり、メディアに対して発信するものを「プレスリリース」と言い、メディアを介さず生活者に直接発信するものを「ニュースリリース」と使い分けるようになってきたのです。

とは言え、定義が確定しているわけではないので、どちらの意味で使っても間違いではありません。
共同通信PRワイヤーでは、メディア向けでも生活者向けにおいても、混乱を避けるため「プレスリリース」に統一して使っています。
ただし、同じ情報であっても、メディア向けに配信する場合と、メディアを介さないで直接生活者などに配信する場合とで、プレスリリースの内容を書き分ける必要があります。詳しくは以下をご覧ください。

〈メディア向け・生活者向け〉プレスリリース書き分けのメリット の記事を見る

「ニュースリリース」と「ニュースレター」の違い

ニュースレターとは、企業や団体が提供する定期刊行物のことです。

掲載内容にルールはありませんが、ニュース(プレス)リリースにするには規模が小さい情報であっても、ニュースレターだと複数の情報をまとめて発信することが可能です。

発表済みの情報であっても、複数の情報を一つのコンテンツにまとめることで、新たなコンテンツとして再度周知できます。新しいニュースについては、ニュース(プレス)リリースで発表した方がよいでしょう。

ニュースレターは、メディアだけでなく、生活者や地域社会、取引先、株主などさまざまなステークホルダーに定期的に配布するケースが多いです。内容的には、企業や団体からの発表情報だけでなく、ステークホルダーの視点に立った、誰にとっても有益な情報が盛り込まれています。

定期的な有益情報の提供によって、ステークホルダーとの接点を継続的に保つことができます。ニュースレターのクオリティが高ければ、ブランドイメージの向上にもつながっていきます。また、細やかな情報発信によって、経営の透明性などの印象を定着させることも可能になります。

ニュース(プレス)リリースとニュースレターの違いを整理すると以下のようになります。

【ニュース(プレス)リリース】

対象:メディア(報道機関)
内容:企業・団体が公開・開示する最新情報

【ニュースレター】

対象:メディアを含むステークホルダー
内容:企業・団体の活動に関連する、ステークホルダーにとって有益な情報

ニュースレターについては、下記のような事例があります。ご参照ください。

「東洋大学のプレスリリース」  プレスリリース/ニュースリリース配信の共同通信PRWire

また下記の記事内でも詳しく解説してあります。あわせてご覧ください。

「プレスリリースとニュースリリースの違いとは?似た言葉との違いを解説」の記事を見る

「プレス:報道機関」「メディア:媒体」と把握しておこう

以下のように覚えておきましょう。

  • 「プレス」は新聞社や放送局などの報道機関(メディアと呼ばれることもある)
  • 「メディア」は媒体(マスメディアと同じ意味でも使われる)
  • 「マスコミ」はマスメディア等(新聞・テレビ・雑誌・ラジオ・Webメディア)を使って情報伝達を行うこと

広報活動は、メディアとの良好な関係づくりが重要なミッションです。
それぞれの言葉を正しく理解し、臨機応変に使い分け、誤解のないスムーズなコミュニケーションができるようにしていきましょう。

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