自社の商品やサービス、あるいは自社自体が何らかの賞を受賞したり表彰されたりしたときは、リリース配信のチャンスです。メディアへの掲載を狙い、プレスリリースを配信しましょう。
受賞プレスリリースの書き方を、構成から注意点、配信タイミングも含めて解説していきます。
また受賞プレスリリースのテンプレートをご用意しました。ダウンロードしてご利用ください。
目次
受賞プレスリリースの構成・基礎知識
プレスリリースとは、企業の伝えたい最新情報やニュースを、ステークホルダー(利害関係者)や社会に広く知らせるための広報手段です。メディアに記事として取り上げてもらい、第三者の視点で報道されることにより、社会的認知の拡大やブランドイメージの向上を目的として配信します。
プレスリリースには、書き方に基本的なルールがあります。受賞プレスリリースは、以下のように構成されています。
- 発信日・発信者(正式名称)
- タイトル
- リード文
- 本文・受賞の概要
- 問い合わせ先
上記の項目でプレスリリースを作成すると、誰もが読みやすいプレスリリースが完成します。プレスリリースを作成する際は、この構成を守って作成しましょう。
プレスリリースの構成や基本の型について、以下の記事に詳しくまとめてあります。ご参照ください。
「プレスリリースの構成とは?基本構成と注意するポイントも合わせて解説!」の記事を見る
受賞プレスリリースの作成ポイント
受賞や表彰のプレスリリースは、書き方に以下の4つのポイントがあります。それぞれ説明していきます。
タイトルは「賞の正式名称」「受賞商品」を入れて作成
タイトルはプレスリリースを受け取った記者が、本文まで読み進めるか判断をする大切な項目です。タイトルとサブタイトルを使い分け、それぞれ30字程度から50字以内の文字数で作成しましょう。
受賞のプレスリリースでは、タイトルにコンクールや品評会など「賞の正式名称」「受賞商品」「受賞日」を含めて作ります。
余裕があれば「当該の賞の特徴や権威」などの補足情報も記載できると良いでしょう。例えば次のような文章になります。
第●回 フェミナリーズ世界ワインコンクール20XX「リキュール」部門で、パイン酒「マージャーのため息」がゴールド受賞
存在感を放つ石垣島産「ピーチパイン」の魅惑の香りが高評価
タイトルのつけ方について以下の記事にて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
「記事になりやすいプレスリリースのタイトルのつけ方は?」の記事を見る
リード文は5W1Hで本文の要約を
リード文は、タイトルの次に目に留まる重要箇所です。
受賞リリースでは「何の受賞をしたのか」を中心に、簡潔に説明します。「5W1H(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)」を用いて整理し、本文を要約するイメージで作成しましょう。例えば次のような文章になります。
株式会社ABC酒造(本社:沖縄県那覇市/社長:共同太郎)は、世界中の女性ワイン専門家が選ぶユニークな国際コンクール「フェミナリーズ20XX」のリキュール部門に「パイン酒『マージャーのため息』」を出品し、○月◯日に審査会の結果が発表され、ゴールドを受賞しました。
リード文について、以下の記事内で詳しく解説しています。ご参照ください。
「プレスリリースはリード文が勝負!記事化につながる書き方」の記事を見る
メイン画像には受賞商品やメダル画像を挿入
プレスリリースでは画像の挿入は必須です。画像の掲載がない場合、メディアに記事化してもらう可能性が低くなる恐れがあります。
受賞リリースでは受賞した商品・サービスだけでなく、授与されたメダルや表彰状、あるいは表彰式の画像など、受賞したことが一目で分かるようなメインビジュアルを用意しましょう。
掲載する画像はできるだけ解像度の高いものが望ましく、印刷物に使用することを考慮すると350〜600dpi、サイズは5MB以内が推奨されます。
サブ写真なども使用し、説明をビジュアルで補うこともおすすめです。
プレスリリース内に挿入する画像について、以下の記事に詳しくまとめています。あわせてご参照ください。
「プレスリリースに画像は必須?記事化を目指すならしっかり画像を用意しよう」の記事を見る
本文は受賞の概要を記載
本文は結論から記載し、その後、起(背景)→承(本題)→転(展開)のイメージで作成しましょう。
受賞リリースでは、受賞の概要を記載します。リード文を補足するイメージで「賞の概要」「主催者の概要」「受賞商品の詳細」も忘れずに記載を。適宜箇条書きや小見出し等でアクセントをつけ、読みやすく仕上げるとよりベターです。例えば次のような文章になります。
20XX年フェミナリーズ国際ワインコンクールへの、日本産酒の出品は、ワインが○社○品、リキュールが○社○品、合計○品。入賞は、日本ワイン○社○品。日本リキュール○社○品。
「ゴールド(金賞)」は、審査員から満点に近い高い評価を受けた製品に授与される賞とされています。『マージャーのため息』は、日本リキュール入賞の○社○品の中で唯一の金賞受賞となりました。
◆品評会名:第○回「フェミナリーズ」世界ワインコンクール 20XX
◆受賞部門:リキュール部門
◆受賞銘柄:オーガニック パイン酒『マージャーのため息』
フェミナリーズとは
ワインの本場フランスでTOP5に入る世界的知名度の高いコンクールです。日本を始め世界中から毎年約5000アイテムのワインがフランスに集結します。最大の魅力は、審査員が、世界中の女性ワイン専門家であるということ。世界中から経験豊かな、女性ソムリエ、女性醸造家、女性ジャーナリスト、女性シェフなど約600名の女性ワイン専門家が集まり、厳正なブラインド・テイスティング審査で評価します。
Concoursdes Féminalise:https://www.feminalise.com/
フェミナリーズ・ジャポン:https://feminalise-japon.com/
本文の書き方について、以下の記事に詳しくまとめています。本文執筆前にぜひご一読ください。
【初心者必見】記事になりやすいプレスリリース本文の書き方」の記事を見る
受賞プレスリリースの注意点
受賞のプレスリリースでは、以下の点に注意することも大切です。それぞれ説明していきます。
受賞商品の詳細情報を記載し、改めて訴求する
受賞の内容をより分かりやすく伝えられるよう、商品やサービスの補足があればあわせて記載しておきましょう。例えば次のような文章になります。
なおこの例には載っていませんが、社長メッセージや、受賞商品の開発責任者など関係者からのコメントを記載してもよいでしょう。
パイン酒『マージャーのため息』について
『マージャーのため息』は、代表銘柄焼酎「○○」に、石垣産のオーガニック「ピーチパイン」を漬け込んで作っています。桃の香り高い「ピーチパイン」と、焼酎のまろやかな深みが調和よく合わさった逸品です。
沖縄では、人前に姿を現して不思議な力を発揮する小さな妖怪を「キジムナー」と呼びますが、その名称は、地域によってさまざまで、石垣島では「マージャー」と呼ばれています。『マージャーのため息』は、妖怪マージャーにもため息を出させるほど美味い酒ということでネーミングされました。
■商品名:パイン酒『マージャーのため息』
■価格:¥Y,YYY(税込)
■容量:XXX ml
■アルコール度数:○%
■原材料:黒糖焼酎・ピーチパイン・砂糖・酸味料(クエン酸)・香料
■ブランドサイト:https://XXXXXXXX
■注意項目:お酒は20歳になってから。妊娠中・授乳期の飲酒はお控えください。未成年者への販売は固くお断りしております。
商標登録や特許の表示を忘れずに
受賞の商品やサービスにおいて、商標登録や特許等の表示が必要な場合があります。商標登録や特許等の表示は必ず記載するようにしましょう。例えば次のような文章になります。
※Concoursdes Féminalise ®は、△△△△△社の登録商標です。
「会社概要」「問い合わせ先」の記載を
「問い合わせ先」や「会社概要」は、画像同様プレスリリースの必須項目です。記載があることで、プレスリリースの信頼性が向上します。関連する企業の情報もあればあわせて、プレスリリースの末尾に記しましょう。
さらに「問い合わせ先」では、担当者を2名記載しておきましょう。担当者を2名体制にすることで、どちらかが不在の場合でも記者からの連絡を逃すことなく対応することができます。記事化のチャンスを逃さないよう、ぜひ2名体制にしておきましょう。
プレスリリースの問い合わせ先の書き方について、以下の記事が参考になります。ぜひご覧ください。
「実は記事化を左右する!プレスリリースに問い合わせ先を必ず書こう」の記事を見る
受賞プレスリリースを配信するタイミング
受賞のプレスリリースの配信には、以下のタイミングが考えられます。
- 賞の出品前のタイミング
- 受賞直後のタイミング
- 受賞した商品・サービスのその後の状況報告
1つ目は、賞に応募する前の「出品前のタイミング」です。
「今年も出品します」という内容で、どのような賞なのか、賞の歴史、出品数の推移、自社の出品歴・受賞歴、今回は何を出品するかなどをまとめ、リリース配信をします。
2つ目は「受賞直後のタイミング」です。これまで解説した「受賞しました」という情報を伝えるリリースになります。本記事の冒頭・末尾に添付のテンプレートが、この受賞直後のタイミングのリリースにそのまま使用できます。ぜひご活用ください。
最後に「受賞した商品・サービスのその後の状況報告」です。受賞した商品の評判や販売状況、次回に向けての取り組みなどを伝え、受賞商品やサービスを再度訴求します。
プレスリリースは切り口を変えれば何度も配信することが可能です。これらの配信タイミングを参考に新たなリリースを作成・配信し、メディアの認知度をさらに高めていきましょう。
受賞プレスリリースを配信するメリット
受賞のプレスリリースを配信するメリットは、以下のような点が挙げられます。
- 当該分野において高く評価される企業であることが伝わる
- 受賞対象となった商品やサービスを再度訴求できる
そもそも受賞や表彰は、第三者に評価されたという一つの形です。受賞リリースを配信することにより、自社や自社製品・サービスが、当該分野において評価され、優れたものであることが伝わります。
さらにどのような点で受賞となったのか、理由や評価ポイントを記載することで、自社商品やサービスの魅力を改めて伝えることができます。
学校などにおける学生の受賞発表であれば、カリキュラムや人材育成の訴求につながるでしょう。
受賞プレスリリースの配信事例を確認
実際に配信されている受賞リリースを確かめてみましょう。
共同通信PRワイヤー国内配信サービス「新着のプレスリリース」から、受賞関連のプレスリリースを配信している企業・団体をご紹介します。受賞プレスリリース作成の参考にお役立てください。
■「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2024」で4賞受賞!「嘉之助 DOUBLE DISTILLERY」が最高金賞
2024年4月発売、自社原酒にこだわるブレンデッド・ジャバニーズウイスキー
■日立の標準型エレベーター「アーバンエース HF Plus」が「Red Dot Design Award 2024」を受賞
株式会社日立製作所 株式会社日立ビルシステムのプレスリリースを見る
■バンカイ・グループの社長兼CEOのBankim Brahmbhatt氏が2年連続で『キャパシティ』誌の2023年Power 100リストにランクイン
■クラウデラとOCBC銀行が2024年度の「金融テクノロジー・イノベーション賞」を受賞
■電通、「D&AD Awards 2024」において最高賞のBlack Pencil(ブラックペンシル)を受賞
■リジェネロン国際学生科学技術フェア2024で高校生の科学者とエンジニアに900万ドル以上を授与
Society for Scienceのプレスリリースを見る
受賞のプレスリリースを配信して記事化を狙おう
受賞・表彰のプレスリリース配信は、自社製品やサービスの有効性を改めて訴求する良い機会です。自社や自社商品が高い評価を得られたことをアピールし、メディアに記事にしてもらえるよう働きかけましょう。
「プレスリリースの作成が初めて」という方でも以下のテンプレートを使用すれば、受賞プレスリリースの作成が容易にできます。テンプレートはダウンロードして利用いただけます。ぜひご活用ください。
プレスリリースをメディアに送る際は、自社で行うよりプレスリリース配信サービスを使うとより便利に記事化、メディア露出を狙いやすくなります。
共同通信PRワイヤーは「このテーマ、ジャンルの情報が欲しい」とニュース情報を欲しているメディアに対し、プレスリリースを送ることができる配信サービスです。
受賞関連のニュースを欲しているメディアに対しピンポイントに送ることができるため、記事化率が70%※と業界No.1を誇っています。
※共同通信PRワイヤーから配信されたプレスリリースの記事掲載率を外部調査(国内配信が対象)。共同通信PRワイヤーから2021年12月に配信された532本のプレスリリースを2022年2月28日まで追跡。プレスリリースの転載(提携メディア含む)は除外、調査対象は紙媒体およびWebメディア。
共同通信PRワイヤーは、他に以下の強みを持つプレスリリースの配信サービスです。
・一度に平均1,500件に配信
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